268 / 475
確保に
しおりを挟む
「ショウユってこれだけ?」
「あー、ククルさんに一瓶渡してしまいましたからね。出来上がるまでまだ時間がかかりそうですし……またもらいに行きますか。今度はみんなで」
というわけで再び訪れたダンジョン。
今回は家族総出で来ているため安心感が半端ない。
スノーは大き過ぎてダンジョン内では身動きがとれなくなるためお留守番してもらっている。
その内小さくなる方法がないかリルに相談してみよう。
「アズ、繋、真、愛依はパパたちから離れちゃダメですよ」
「「「「はーい」」」」
「エニシもね」
「ん?」
いいお返事と頷いていれば横からエルに言われ何故?と振り向く。
「もう忘れたの?また1人水の中に落ちたらどうすんの」
「?、みんなが迎えに来てくれるでしょ?」
きっとすぐ見つけてくれるに決まっている。
「そうだけど……そうじゃなくて…」
エルが何やら言おうとしていたが、結局何も言わず黙り込んでしまったため問題なしと皆でズンズン進んでいく。
ジークたちだけでも強いのだが、オレもやる!と敵に突っ込んでいくエルやリルに負けるのではという考えが全く浮かばない。
アレンたちの勇姿も眺めながら倒したモンスターたちはロンに解体してもらい鞄に詰め込んでいく。
無事醤油も宝箱から手に入れることも出来たため一安心だ。
ならついでにと以前とった魚も獲って行こうと言えばリルがご機嫌で案内してくれた。
道々現れた宝箱も開けていったのだが……
「………なんで鞄なんですかね?」
まさかの鞄が出てきたことに皆が首を傾げた。
肩から下げるには丁度いいが、物を詰めるには少々底が浅い気がする。
既に便利な鞄を持っていたこともあり、子どもたちにでも持たせるかととりあえずしまっておくことにした。
次こそ山葵をと気を取り直して更に宝箱を開けてみるがーー
「………タオル」
ちがう。
肌触りがいいふわふわのタオルは嬉しいが、望んでいたのはこれではないと肩を落とす。
「ハズレだな。まぁ、そんな時もあんだろ」
次に期待すりゃいいとジークは言ってくれたが、確かに今までが幸運過ぎたのかもしれない。
以前フレックも欲しいものが入っているとは限らないと言っていたためこういうことなのだろう。
「だからってタオルとか……粗品みたい」
残念賞みたいだなと落ち込みながらも有り難く鞄にしまうと次に向かうが、結局のところそれ以降縁が当たりと思えるものに出会うことは出来ないのだった。
「またタオルに挙句膝掛けとか私は何を心配されているんでしょう?」
もっと清潔にしろ?身体を冷やすな?もう宝箱が何を考えてこれらを出しているのか分からない。
どれも綺麗で素材としては良いものだというのは分かるが宝箱から出てきてほしいものでは決してない。
今回は運が良くなかったのかもしれないと諦めると魚を獲りに向かうのだった。
次こそ山葵を手に入れてみせる!
「ママ!おさかなさん!」
「そうですね。リルと一緒につかまえておいで」
魚だ魚だと喜ぶ真に、ならばと張り切るリルと捕まえておいでと言えば愛依と一緒にバシャバシャと楽しそうに水の中に入っていくのだった。
「セイン」
「なんだ?」
来い来いと手招くとセインが腰掛けた膝に縁も乗る。
獣人である彼らには問題ないかもしれないが縁には少々地下は寒かった。
セインに温めてもらいつつ、次々魚を捕獲していく真たちを見守る。
「あの魚はどうしましょうねぇ」
「干物はこの間散々作ったからな」
山葵はないが刺身にしてみてもいいだろうか?
子どもたちにしても年齢的にまだ山葵は辛くて食べられないだろう。
お寿司は難しいかもしれないが、ちらし寿司くらいならいけるかもしれない。
色がすごいことになりそうだが。
「フライでもいいですかね。そうなるとタルタルソースか…マヨネーズが欲しくなりますね。まぁ塩でもいいですかね」
「たるたる?まよねーず?」
卵と油で出来ているのは知っているが、分離しないように混ぜるのが大変だと聞いたような覚えがあったため上手く出来るか自信がなかった。
どうしようかと考えながらセインの温かな体温が気持ち良く眠気が襲ってくる。
「眠いか?まだかかりそうだからな、少し寝たらどうだ?」
子どもたちが頑張ってくれているのだからと我慢してはみたが、襲いくる眠気に打ち勝てそうになかった。
ならばと申し訳ないが少し寝かせてもらおうと、子どもたちのためにタオルだけでも出しておこうと鞄を漁る。
いくら体温が高くとも濡れたままでは風邪をひいてしまう。
「ふふ、もしかしてさっきのタオルはこのためのものだったり、し、て………」
「縁?」
変に言葉が途切れた縁にセインがどうしたのかと見てくるがそれに意識がとられ返事が出来なかった。
考え過ぎかもしれないが、もしかしたらと先程宝箱から出てきたばかりの膝掛けも鞄から取り出す。
「セイン、ロンを呼んできてもられますか?」
確認したいことがあると言えば首を捻りながらも縁が言うまま呼びにいってくれるのだった。
「あー、ククルさんに一瓶渡してしまいましたからね。出来上がるまでまだ時間がかかりそうですし……またもらいに行きますか。今度はみんなで」
というわけで再び訪れたダンジョン。
今回は家族総出で来ているため安心感が半端ない。
スノーは大き過ぎてダンジョン内では身動きがとれなくなるためお留守番してもらっている。
その内小さくなる方法がないかリルに相談してみよう。
「アズ、繋、真、愛依はパパたちから離れちゃダメですよ」
「「「「はーい」」」」
「エニシもね」
「ん?」
いいお返事と頷いていれば横からエルに言われ何故?と振り向く。
「もう忘れたの?また1人水の中に落ちたらどうすんの」
「?、みんなが迎えに来てくれるでしょ?」
きっとすぐ見つけてくれるに決まっている。
「そうだけど……そうじゃなくて…」
エルが何やら言おうとしていたが、結局何も言わず黙り込んでしまったため問題なしと皆でズンズン進んでいく。
ジークたちだけでも強いのだが、オレもやる!と敵に突っ込んでいくエルやリルに負けるのではという考えが全く浮かばない。
アレンたちの勇姿も眺めながら倒したモンスターたちはロンに解体してもらい鞄に詰め込んでいく。
無事醤油も宝箱から手に入れることも出来たため一安心だ。
ならついでにと以前とった魚も獲って行こうと言えばリルがご機嫌で案内してくれた。
道々現れた宝箱も開けていったのだが……
「………なんで鞄なんですかね?」
まさかの鞄が出てきたことに皆が首を傾げた。
肩から下げるには丁度いいが、物を詰めるには少々底が浅い気がする。
既に便利な鞄を持っていたこともあり、子どもたちにでも持たせるかととりあえずしまっておくことにした。
次こそ山葵をと気を取り直して更に宝箱を開けてみるがーー
「………タオル」
ちがう。
肌触りがいいふわふわのタオルは嬉しいが、望んでいたのはこれではないと肩を落とす。
「ハズレだな。まぁ、そんな時もあんだろ」
次に期待すりゃいいとジークは言ってくれたが、確かに今までが幸運過ぎたのかもしれない。
以前フレックも欲しいものが入っているとは限らないと言っていたためこういうことなのだろう。
「だからってタオルとか……粗品みたい」
残念賞みたいだなと落ち込みながらも有り難く鞄にしまうと次に向かうが、結局のところそれ以降縁が当たりと思えるものに出会うことは出来ないのだった。
「またタオルに挙句膝掛けとか私は何を心配されているんでしょう?」
もっと清潔にしろ?身体を冷やすな?もう宝箱が何を考えてこれらを出しているのか分からない。
どれも綺麗で素材としては良いものだというのは分かるが宝箱から出てきてほしいものでは決してない。
今回は運が良くなかったのかもしれないと諦めると魚を獲りに向かうのだった。
次こそ山葵を手に入れてみせる!
「ママ!おさかなさん!」
「そうですね。リルと一緒につかまえておいで」
魚だ魚だと喜ぶ真に、ならばと張り切るリルと捕まえておいでと言えば愛依と一緒にバシャバシャと楽しそうに水の中に入っていくのだった。
「セイン」
「なんだ?」
来い来いと手招くとセインが腰掛けた膝に縁も乗る。
獣人である彼らには問題ないかもしれないが縁には少々地下は寒かった。
セインに温めてもらいつつ、次々魚を捕獲していく真たちを見守る。
「あの魚はどうしましょうねぇ」
「干物はこの間散々作ったからな」
山葵はないが刺身にしてみてもいいだろうか?
子どもたちにしても年齢的にまだ山葵は辛くて食べられないだろう。
お寿司は難しいかもしれないが、ちらし寿司くらいならいけるかもしれない。
色がすごいことになりそうだが。
「フライでもいいですかね。そうなるとタルタルソースか…マヨネーズが欲しくなりますね。まぁ塩でもいいですかね」
「たるたる?まよねーず?」
卵と油で出来ているのは知っているが、分離しないように混ぜるのが大変だと聞いたような覚えがあったため上手く出来るか自信がなかった。
どうしようかと考えながらセインの温かな体温が気持ち良く眠気が襲ってくる。
「眠いか?まだかかりそうだからな、少し寝たらどうだ?」
子どもたちが頑張ってくれているのだからと我慢してはみたが、襲いくる眠気に打ち勝てそうになかった。
ならばと申し訳ないが少し寝かせてもらおうと、子どもたちのためにタオルだけでも出しておこうと鞄を漁る。
いくら体温が高くとも濡れたままでは風邪をひいてしまう。
「ふふ、もしかしてさっきのタオルはこのためのものだったり、し、て………」
「縁?」
変に言葉が途切れた縁にセインがどうしたのかと見てくるがそれに意識がとられ返事が出来なかった。
考え過ぎかもしれないが、もしかしたらと先程宝箱から出てきたばかりの膝掛けも鞄から取り出す。
「セイン、ロンを呼んできてもられますか?」
確認したいことがあると言えば首を捻りながらも縁が言うまま呼びにいってくれるのだった。
41
あなたにおすすめの小説
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
記憶を無くしたら家族に愛されました
レン
BL
リオンは第三王子で横暴で傲慢で侍女や執事が少しでも気に入らなかったら物を投げたり怒鳴ったりする。家族の前でも態度はあまり変わらない…
家族からも煩わしく思われたていて嫌われていた… そんなある日階段から落ちて意識をなくした…数日後目を覚ましたらリオンの様子がいつもと違くて…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる