二度目の人生ゆったりと⁇

minmi

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は????

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 「これを見てください」

 そう言って差し出されたのはここに来るまでの道々で開けた宝箱の中身だった。
 流石に自分もダンジョンの存在は知っていても入ったことはなかったが、宝箱から出てくるそれらが普通ではないことは分かった。
 だがエニシの落ち込みように揶揄うこともバカにすることも出来ず流していたのだが、今更それらを見せられて自分は何を求められているのか分からなかった。
 面白い冗談でも言えと?
 エニシに限ってそんなことはないだろうと思いつつどういうことかと確認すれば。

 「さっき気付いたんですけどここ……」

 「………ドラゴン?……の、刺繍…か?」

 よく見ればタオルの端にはドラゴンと思しき刺繍が施されていた。
 何故だと思いながらも更に見せられた鞄や膝掛けなどにもよく見れば色違いだが無駄に器用な素晴らしいドラゴンの刺繍がされており更に訳が分からない。

 「で、私も色々考えたんですけど……これ鞄じゃなくて抱っこ紐というかあるものを入れておくためのものじゃないかと」

 「あるもの?」

 エニシにはもう答えが分かっているのかもしれない。
 では何だろうかと考えればーー

 「ん?抱っこ紐?ーーーっておい、まさか!?」

 「いえ確証があるわけではなくて、そのためにもロンに確認したかったんです」

 それはドラゴンの産まれ方。
 人間や獣人とは違いドラゴンが産まれてくる時は人型ではなくドラゴン……でもなく卵だ。
 卵で産まれ、母親が温め続け孵化させる。
 産むこと自体はそう辛くはないらしいが、そこから孵化するまでは時間もかかる上ちゃんと産まれるかは可能性の問題だ。
 鞄は卵を入れておくもの、タオルや膝掛けは温めるためのものなのかもしれない。
 
 「そうですか……まぁ、それはさておき何故これが出たかという問題なんですが、私がルーの子を身篭っている可能性はあると思います?」

 「…………分からん」

 はっきり言ってロンは母親がルイを身篭っている時すら分からず、ある日見せられた卵を見て初めて妊娠していたことを知ったほどだ。
 獣人ではないが、ドラゴンも小さく産みあれほどの巨大に育て上げる。
 魔力で覆われた殻が母親の魔力を吸い育っていく。

 「確かに宝箱は当たり外れがあるとは聞いていましたがタオルが出るのは変だなとは思っていたんですよ。なら今の私に必要なものかと思ったんですが……」

 なるほど。
 考えとしては悪くないだろう。もしくは近い未来のため。

 「今の段階ではまだ魔力を感じることは出来ないからな。それこそ産むまでは俺にも分からない」

 繋の時はアズが気付いたと言っていたが、それは人間であり多く魔力を持つ縁の子故だからだろう。
 身を守るためか何故かは分からないが、ドラゴンが宿る卵の殻はかなり固く母親の魔力しか受け付けない。
 だからこそ魔力が少ない親は子が出来辛く、産めても孵化させることが出来ないのだ。

 「魔力のことはエニシなら問題はないだろう。だが子がいる可能性があるなら無理はするな。ルイだって知ったらーー」

 きっと喜ぶと続けようとしたが……

 「それなんですがまだみんなには黙っていてもらっていいですか?」

 「何故だ?」

 弟のこともそうだが、もしかしたら新たなドラゴンの誕生かもしれないとロンも我がことのように嬉しい。
 ならばルイにも早く教えてやりたかったのだが。
 
 「アレン、か?」

 セインの言葉にハッと我に返った。

 「……言えばアレンはきっと喜んでくれます。けどそれと納得出来るかは別、でしょ?」

 セインとジークには子が出来た。
 それだけならばアレンも仕方ないと納得出来たかもしれないが、それから更にルイの子まで出来たとなると何故自分はダメなのかと思わずにはいられないだろう。

 「アレンと話すまでみんなには黙っていてもらえませんか?」

 「そうだな。分かった」

 「大丈夫だ。アレンならきっと分かってくれる」

 話しを聞き浮かれていたが、確かにアレンとしては面白くはないだろう。
 
 「話しを聞いておいてごめんなさい。けどアレンの傷付く姿を見たくないんです」

 期待させておいて申し訳ないと謝るエニシだが彼は何も悪くない。

 「いや、俺が悪かった。だがきっとルイも知ったら喜ぶだろう。あんな弟だがよろしく頼む」

 いくら変わっていてもロンにとってルイは大切な弟であり家族だ。
 彼の幸せを誰より望んでいる。

 「こちらこそ。けどロンも大切な家族ですからね。もし産まれたらロンが頼りです。お願いしますね」

 「任せておけ」

 
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