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無駄な能力
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驚きに目を見張る少女にイタズラが成功したような気持ちだ。
「すごいでしょ?ちょっとした遊び心でやってみたら出来ちゃいました」
「すごく……綺麗です」
大切そうに受け取ってくれた少女に渡したこちらまで嬉しくなる。
親子喧嘩が収まるまでの間、ただ待つのも少女に申し訳なかったため良ければとそれを渡した。
「飴細工です。勿論食べることも出来ますけど面白いでしょ?」
薔薇を模して作ったそれは色こそついてはいないが、薄い花びらはまるで本物のようである。
いつも通りレオナルドたちにとアメを作っていたのだが、ふとこんなものもあったなと試しに魔法を使ってみれば上手くいったのだ。
子どもたちには猫や犬など本物には似せてはいないが可愛らしく作ったものを渡した。
薔薇は面白半分で作ったものではあったが喜んでもらえたようで何より。
「良ければご両親にもどうぞ。気に入らないようでしたら捨てていただいて構いませんので」
以前会った時の態度からしてそんなことするとは思わなかったが、やはり彼女たちもやはり貴族であり渡されたものをそう簡単に口には出来ないだろうと思ったのだ。
「そんなっ!きっと両親も喜びますわ。ありがとうございます」
アメのお土産とはあれだとは思ったが、嬉しそうに受け取ってくれたためよしとしておこう。
「………それで?貴方たちは客を待たせていつまで親子喧嘩しているつもりですか?」
「うるせぇっ!俺はこのくそガキの根性を叩きなーー」
「言い直すなら今の内ですよ」
「っ!?す、すまねぇ」
スッと細まった縁の目にそれまでの勢いはどこへやら悪かったと頭を下げくるゼスに仕方ないなと溜め息をつく。
「依頼を受けてもらえるようなら話しの続きを。ですが息子さんは邪魔でしかないので申し訳ないですが部屋から追い出して下さい」
「わ、分かった」
縁の指示に素直に従い息子を部屋から引き摺り出すと、申し訳なかったと頭を下げてきた。
「あのバカが本当にすまなかった!何でこんなことになったかは分からんが、俺が親として責任持って根性叩き直してやる」
「よろしくお願いしますね。また同じことがあればーーー次は言葉だけでは済みませんので」
「(こっわっ)」
聴こえてますからねエル。
にこりと微笑みながら隣を見れば、何も言ってないとばかりに首を振っていた。
ゼスも職人であり仕事の話しになると元に戻っていた。
「お肉とかであれば今のままでも構わないんですが、出来れば魚の身を花びらのように薄く切るために切れ味を良くしてほしいです」
「花びら?そんな薄く切ってどうすんだ?」
食べ物なのだから食べるに決まっているのだが。
「食べます。ただ焼くとか煮るとは違う食べ方を知っているのでそのために必要なんです」
主に刺身。時々ちらし寿司。更には海鮮丼。
お腹空いてきたなぁ。
いまいち理解出来てないだろうゼスをよそに縁は想像で腹を空かせるのだった。
「それで、出来そうですか?無理なら諦めてお鍋とかだけで構いませんが」
「職人舐めんじゃねぇよ。やってやるよ」
頼もしい回答にならばと任せることにした。
色々あり時間もかかったためそれだけ頼むと鍛冶屋を後にするのだった。
「今日はありがとうございました。おかげで欲しいものも手に入りそうです」
「良かったです。もしかしたらエニシさんに申し訳ない方を紹介してしまったかと……」
あの息子のことを言うならばそうだが、あのバカは彼女が紹介した人物ではないためそんな心配はいらない。
「そんなことありませんよ。出来上がるのが今からとても楽しみです。ありがとうございました」
ゼスならばきっと妥協などせず納得いくものを作ってくれるに違いない。
「お忙しい中本当にありがとうございました。またどこかで会うことがありましたらーー」
「あのっ!あの……もしよろしければ、その…名前を。今だけでいいのでサラと名前を呼んでもらえませんでしょうか」
緊張で手をにぎりしめらもそう乞われたが彼女は縁がそう親し気に呼んでいい身分ではない。
断ろうとするが、顔を真っ赤にしながらも涙目でお願いされては断わるにも断れない。
「今だけ、なら。今日は本当にありがとうございました、サラ」
「…………ありがとうございます」
なんだか悲しそうな表情に本当によかったのかと不安になったが、礼を言われれば縁に出来ることはないのだった。
「また機会がありましたら女の子……いえ、娘さんにも何かお礼をさせて下さい。おかげで怪我もなく本当に助かりました」
気にしなくいいと言ってはみたが、是非にという少女に断わることは出来ず頷いておくのだった。
「すごいでしょ?ちょっとした遊び心でやってみたら出来ちゃいました」
「すごく……綺麗です」
大切そうに受け取ってくれた少女に渡したこちらまで嬉しくなる。
親子喧嘩が収まるまでの間、ただ待つのも少女に申し訳なかったため良ければとそれを渡した。
「飴細工です。勿論食べることも出来ますけど面白いでしょ?」
薔薇を模して作ったそれは色こそついてはいないが、薄い花びらはまるで本物のようである。
いつも通りレオナルドたちにとアメを作っていたのだが、ふとこんなものもあったなと試しに魔法を使ってみれば上手くいったのだ。
子どもたちには猫や犬など本物には似せてはいないが可愛らしく作ったものを渡した。
薔薇は面白半分で作ったものではあったが喜んでもらえたようで何より。
「良ければご両親にもどうぞ。気に入らないようでしたら捨てていただいて構いませんので」
以前会った時の態度からしてそんなことするとは思わなかったが、やはり彼女たちもやはり貴族であり渡されたものをそう簡単に口には出来ないだろうと思ったのだ。
「そんなっ!きっと両親も喜びますわ。ありがとうございます」
アメのお土産とはあれだとは思ったが、嬉しそうに受け取ってくれたためよしとしておこう。
「………それで?貴方たちは客を待たせていつまで親子喧嘩しているつもりですか?」
「うるせぇっ!俺はこのくそガキの根性を叩きなーー」
「言い直すなら今の内ですよ」
「っ!?す、すまねぇ」
スッと細まった縁の目にそれまでの勢いはどこへやら悪かったと頭を下げくるゼスに仕方ないなと溜め息をつく。
「依頼を受けてもらえるようなら話しの続きを。ですが息子さんは邪魔でしかないので申し訳ないですが部屋から追い出して下さい」
「わ、分かった」
縁の指示に素直に従い息子を部屋から引き摺り出すと、申し訳なかったと頭を下げてきた。
「あのバカが本当にすまなかった!何でこんなことになったかは分からんが、俺が親として責任持って根性叩き直してやる」
「よろしくお願いしますね。また同じことがあればーーー次は言葉だけでは済みませんので」
「(こっわっ)」
聴こえてますからねエル。
にこりと微笑みながら隣を見れば、何も言ってないとばかりに首を振っていた。
ゼスも職人であり仕事の話しになると元に戻っていた。
「お肉とかであれば今のままでも構わないんですが、出来れば魚の身を花びらのように薄く切るために切れ味を良くしてほしいです」
「花びら?そんな薄く切ってどうすんだ?」
食べ物なのだから食べるに決まっているのだが。
「食べます。ただ焼くとか煮るとは違う食べ方を知っているのでそのために必要なんです」
主に刺身。時々ちらし寿司。更には海鮮丼。
お腹空いてきたなぁ。
いまいち理解出来てないだろうゼスをよそに縁は想像で腹を空かせるのだった。
「それで、出来そうですか?無理なら諦めてお鍋とかだけで構いませんが」
「職人舐めんじゃねぇよ。やってやるよ」
頼もしい回答にならばと任せることにした。
色々あり時間もかかったためそれだけ頼むと鍛冶屋を後にするのだった。
「今日はありがとうございました。おかげで欲しいものも手に入りそうです」
「良かったです。もしかしたらエニシさんに申し訳ない方を紹介してしまったかと……」
あの息子のことを言うならばそうだが、あのバカは彼女が紹介した人物ではないためそんな心配はいらない。
「そんなことありませんよ。出来上がるのが今からとても楽しみです。ありがとうございました」
ゼスならばきっと妥協などせず納得いくものを作ってくれるに違いない。
「お忙しい中本当にありがとうございました。またどこかで会うことがありましたらーー」
「あのっ!あの……もしよろしければ、その…名前を。今だけでいいのでサラと名前を呼んでもらえませんでしょうか」
緊張で手をにぎりしめらもそう乞われたが彼女は縁がそう親し気に呼んでいい身分ではない。
断ろうとするが、顔を真っ赤にしながらも涙目でお願いされては断わるにも断れない。
「今だけ、なら。今日は本当にありがとうございました、サラ」
「…………ありがとうございます」
なんだか悲しそうな表情に本当によかったのかと不安になったが、礼を言われれば縁に出来ることはないのだった。
「また機会がありましたら女の子……いえ、娘さんにも何かお礼をさせて下さい。おかげで怪我もなく本当に助かりました」
気にしなくいいと言ってはみたが、是非にという少女に断わることは出来ず頷いておくのだった。
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