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そう、ですか……
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なんだかんだありながらもやはり子どもの順応性は高いものだ。
あれほど渋っていた双子も、自分たちとは違う耳と尻尾に戸惑っていた子どもたちも、数時間も一緒に過ごせば昔からの友人のように仲良く遊んでいる。
「ね?大丈夫だったでしょう?」
「ですね。子どもだからでしょう。大人だったらきっとこうはいきませんでした」
今までそうだと教えられて育ってきた大人たちに同じことをしてもこう上手くはいかなかっただろう。
楽ししそうに駆け回る子どもたちに微笑む。
「さて。あれほど動き回ってはすぐお腹を空かせてしまいますね。アレンももうすぐ帰ってくるでしょうから夕飯の準備をーー」
「今日は当たりでしたね。お久しぶりです、エニシさん」
そんな声に振り返れば懐かしい顔に笑みが溢れた。
「お久しぶりですフレックさん。お元気でしたか?」
笑顔で挨拶してくるフレックに縁も久しぶりの再会に嬉しくなった。
「はい。貴方は………少し痩せましたか?」
「………」
何故縁の周りにいる人たちは縁の体型を一々覚えているのか?
押し黙る縁に正解だと察したのかフレックが声を上げて笑う。
「訓練で近くまで来たので安全確認ついでに挨拶でもと。最近はあまり貴方の顔を見ることが出来なくて隊長も寂しがってますよ」
………あの人が?
フレックの言葉を疑うわけではないが、それはないだろうと笑って返そうとしーー
「アンタが隊長が言ってたエニシ?」
「どちら様でしょうか?」
フレックの背後、数人控えていた男たちの中から1人の男が縁の前に出てきた。
見覚えのない顔に新しく入った新兵のようだが、誰か尋ねても男は答えることなくジロジロと縁を品定めするかのように見下ろしてくるだけである。
明らかに見下すような態度に不愉快しかない。
「ラジいい加減にーー」
「縁!」
「アレンお帰りなさい」
どういうことかと問う縁の視線にフレックが止めようとするが、そこへちょうどアレンが両手いっぱいに捕まえた兎や鹿を手に戻ってきた。
「すごいですね。子どもたちが喜びます」
「だろうな。けど縁もちゃんと食えよ。じゃないと腹の子も育たないだろ」
どうやら子どもたちにというより縁のために獲ってきてくれたらしい。
頑張りますと笑う縁にアレンもホッと息を吐いていた。
「何?こいつアンタの?にしても馴れ馴れしいだろ。獣風情が何人間様と対等に立とうとしてんだか。アンタも主人なら躾ぐらいしっかりしとけよ」
「てっめぇっーー」
「アレン。アレンありがとう。私のために」
怒りに男に襲いかかろうとするアレンの手を掴むと大丈夫だと微笑む。
男が何を言おうと関係ない。
アレンの縁を想う優しさはきちんと伝わっている。
「今日は隊長さんはお城ですか?」
「は?当たり前だろ。隊長はーー」
「どうやらかなりお忙しいらしい。……自身の犬の躾も出来ないほどに。ねぇ?フレックさん?」
聞いているのは貴方ではないと男を無視するとにこりとフレックを見る。
ピクリと揺れた肩に縁の言葉の意味を理解したのだろう。
だが怒ることはせず、逆に申し訳ないと頭を下げていることから男の態度に問題があることは分かっているようだ。
「これから夕食にするところだったんです」
「マジで?いいじゃん。隊長に聞いてたんだよ。アンタの作るメシ美味いって。あの隊長が言うんだからさぞかしーー」
「ですので今日はもうお引き取りいただけますか?」
「え?」
「あ?」
どういうことかとフレックたちが見てくるが、いくらフレックと一緒と言えどこのような男家にあげるつもりはない。
アレンにもこの態度なのだ、双子に何を言うか分からず近づけたくもなかった。
いつにない縁の態度にフレックも戸惑っているようだ。
「子どもたちにご飯を食べさせないと。これ以上遅くなると子どもたちの成長にも悪いですし、彼らには元気で素直に育ってもらわないと」
この男のせいで変な考えを植え付けられてはたまらない。
「エニシさんあのーー」
「お忙しい隊長さんのためにも早く帰ってあげて下さい。ああそれとーー彼は私の大切な家族です。どこぞの躾のなっていない犬と一緒にしないでいただきたい。ね?副隊長さん」
縁の言葉にどう思ったか分からないが、何を言うでもなくフレックたちは帰っていった。
どこか悲しそうな表情に見えたが、あえて何も言わなかったのは縁も落ち着いてはいたが腹が立っていたからだろう。
「勝手にすいませんでした」
「いいのよ。貴方が怒るのは当然だわ。むしろ言ってくれてすっきりしたわ」
縁の勝手な判断で彼らを帰してしまったが、彼女は怒ることなく許してくれた。
「分かっていたことだけどやっぱり辛いわね」
理由もなく愛しい人を否定されるのは辛い。
それが何も知らない赤の他人ならば縁もある程度は流せていたかもしれないが、男の隣で話しを聞いていたはずのフレックが何も言わないことが辛く悲しかった。
彼もまたそう思っているのかと。
「「ママ~おなかすいた」」
「はいはい。みんなでご飯にしましょう」
子どもたちとは完全に打ち解けたようで、楽しそうに何をして遊んだか話すのを聞きながら夕食の準備を始めるのだった。
あれほど渋っていた双子も、自分たちとは違う耳と尻尾に戸惑っていた子どもたちも、数時間も一緒に過ごせば昔からの友人のように仲良く遊んでいる。
「ね?大丈夫だったでしょう?」
「ですね。子どもだからでしょう。大人だったらきっとこうはいきませんでした」
今までそうだと教えられて育ってきた大人たちに同じことをしてもこう上手くはいかなかっただろう。
楽ししそうに駆け回る子どもたちに微笑む。
「さて。あれほど動き回ってはすぐお腹を空かせてしまいますね。アレンももうすぐ帰ってくるでしょうから夕飯の準備をーー」
「今日は当たりでしたね。お久しぶりです、エニシさん」
そんな声に振り返れば懐かしい顔に笑みが溢れた。
「お久しぶりですフレックさん。お元気でしたか?」
笑顔で挨拶してくるフレックに縁も久しぶりの再会に嬉しくなった。
「はい。貴方は………少し痩せましたか?」
「………」
何故縁の周りにいる人たちは縁の体型を一々覚えているのか?
押し黙る縁に正解だと察したのかフレックが声を上げて笑う。
「訓練で近くまで来たので安全確認ついでに挨拶でもと。最近はあまり貴方の顔を見ることが出来なくて隊長も寂しがってますよ」
………あの人が?
フレックの言葉を疑うわけではないが、それはないだろうと笑って返そうとしーー
「アンタが隊長が言ってたエニシ?」
「どちら様でしょうか?」
フレックの背後、数人控えていた男たちの中から1人の男が縁の前に出てきた。
見覚えのない顔に新しく入った新兵のようだが、誰か尋ねても男は答えることなくジロジロと縁を品定めするかのように見下ろしてくるだけである。
明らかに見下すような態度に不愉快しかない。
「ラジいい加減にーー」
「縁!」
「アレンお帰りなさい」
どういうことかと問う縁の視線にフレックが止めようとするが、そこへちょうどアレンが両手いっぱいに捕まえた兎や鹿を手に戻ってきた。
「すごいですね。子どもたちが喜びます」
「だろうな。けど縁もちゃんと食えよ。じゃないと腹の子も育たないだろ」
どうやら子どもたちにというより縁のために獲ってきてくれたらしい。
頑張りますと笑う縁にアレンもホッと息を吐いていた。
「何?こいつアンタの?にしても馴れ馴れしいだろ。獣風情が何人間様と対等に立とうとしてんだか。アンタも主人なら躾ぐらいしっかりしとけよ」
「てっめぇっーー」
「アレン。アレンありがとう。私のために」
怒りに男に襲いかかろうとするアレンの手を掴むと大丈夫だと微笑む。
男が何を言おうと関係ない。
アレンの縁を想う優しさはきちんと伝わっている。
「今日は隊長さんはお城ですか?」
「は?当たり前だろ。隊長はーー」
「どうやらかなりお忙しいらしい。……自身の犬の躾も出来ないほどに。ねぇ?フレックさん?」
聞いているのは貴方ではないと男を無視するとにこりとフレックを見る。
ピクリと揺れた肩に縁の言葉の意味を理解したのだろう。
だが怒ることはせず、逆に申し訳ないと頭を下げていることから男の態度に問題があることは分かっているようだ。
「これから夕食にするところだったんです」
「マジで?いいじゃん。隊長に聞いてたんだよ。アンタの作るメシ美味いって。あの隊長が言うんだからさぞかしーー」
「ですので今日はもうお引き取りいただけますか?」
「え?」
「あ?」
どういうことかとフレックたちが見てくるが、いくらフレックと一緒と言えどこのような男家にあげるつもりはない。
アレンにもこの態度なのだ、双子に何を言うか分からず近づけたくもなかった。
いつにない縁の態度にフレックも戸惑っているようだ。
「子どもたちにご飯を食べさせないと。これ以上遅くなると子どもたちの成長にも悪いですし、彼らには元気で素直に育ってもらわないと」
この男のせいで変な考えを植え付けられてはたまらない。
「エニシさんあのーー」
「お忙しい隊長さんのためにも早く帰ってあげて下さい。ああそれとーー彼は私の大切な家族です。どこぞの躾のなっていない犬と一緒にしないでいただきたい。ね?副隊長さん」
縁の言葉にどう思ったか分からないが、何を言うでもなくフレックたちは帰っていった。
どこか悲しそうな表情に見えたが、あえて何も言わなかったのは縁も落ち着いてはいたが腹が立っていたからだろう。
「勝手にすいませんでした」
「いいのよ。貴方が怒るのは当然だわ。むしろ言ってくれてすっきりしたわ」
縁の勝手な判断で彼らを帰してしまったが、彼女は怒ることなく許してくれた。
「分かっていたことだけどやっぱり辛いわね」
理由もなく愛しい人を否定されるのは辛い。
それが何も知らない赤の他人ならば縁もある程度は流せていたかもしれないが、男の隣で話しを聞いていたはずのフレックが何も言わないことが辛く悲しかった。
彼もまたそう思っているのかと。
「「ママ~おなかすいた」」
「はいはい。みんなでご飯にしましょう」
子どもたちとは完全に打ち解けたようで、楽しそうに何をして遊んだか話すのを聞きながら夕食の準備を始めるのだった。
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