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ママへ
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「どれにする?」
「うーーんとね、これ!」
お気に入りの絵本をアズにぃに渡すと手を繋いでママがいるだろう部屋に向かう。
ママほめてくれるかな!
「あっ、ママ!」
アーパパに抱えられながら部屋に戻ろうとしていたママを見つけた。
最近元気がないのかよく気持ち悪いと言っては青い顔のママに繋も落ち込んでいた。
「繋……絵本か?悪いけど縁は今無理ーー」
「ううん!ケイがよむ!」
「は?」
アーパパに早くと言って部屋までママを連れてきてもらうと、ポンポンとソファを叩く。
「ママここにごろんして」
「え?あのーー」
「はーやーくー」
まだ気分が悪いのだろう、早くママを寝かせてとアーパパに頼ねば首を傾げながらもママを寝かせてくれた。
アズにぃが冷えないようにとお布団を運んできてくれママにかけてくれる。
「繋?絵本なら後で読んであげますから……」
もう少し待っていてと言うママに首を振る。
真や愛依と違い外で遊ぶより家の中で遊ぶ方が好きな繋はママである縁が読んでくれる絵本が大好きだった。
その間はママを独り占めでき、色んな言葉を覚えることが出来る。
だがちがう。今日はちがうのだ。
「ケイがね、えほんよんであげるの」
「え……繋がママに読んでくれるんですか?」
驚きにキョトンとするママにアズにぃが持っていてくれた絵本を受け取るとこれ!と抱えて見せる。
白雪姫と書かれたそれはたくさんある絵本の中でも繋が特に気に入っている絵本だ。
「ケイがねるときママよんでくれるから。だからケイもよむの!」
できるの!と胸を張って言えば、すごく嬉しそうに笑うママに言ってよかったと隣りに立つアズにぃを振り向けばよかったねと笑って頷いてくれた。
そもそもママに絵本を読んであげたらと言ってくれたのはアズにぃだった。
真と愛依の時はまだ自分も小さかったため覚えてはいないが、お腹にいる新しい弟妹にママが苦しんでいるのは幼いながらに繋も気付いていた。
苦しそうなママに泣きそうになっていれば……
「泣かないで。繋の新しい弟か妹ですよ。きっととっても可愛いです」
「いらない。いらないからママいたいいたいしないで」
そんなに苦しむなら弟も妹もいらないと首を振るが、ママはごめんねと言いながら頭を撫でてきた。
「心配してくれてありがとう繋。でももう少し待ってくれますか?ママはね、苦しい思いをしてもこの子が欲しいんです。セインとの宝物な繋と一緒で、この子はアレンとの宝物なんです。ママの大事な大事な宝物。だから…もう少し、もう少しだけママの我儘を聞いてくれますか?」
「…………うん」
大事だと言ってくれたママにあと少しだけと約束はしたが、苦しむママにどうにかできないかとアズにぃに聞いてみたのだ。
「ボクにも治してあげられない。だからゆっくり寝かせてあげよう?でもケイが何かしてあげたいなら……絵本は?いつも寝る前にママが読んでくれるでしょ?今度はケイがママに読んであげればいいよ」
ゆっくり寝るためのお手伝いだよと教えてくれたアズにぃにそれだ!と頷けば、その日からママに読んであげるための練習を始めた。
ママを驚かせるんだとパパたちには言わず、アズにぃやエルにぃに教えてもらいつつ頑張って何度も練習した。
それから何冊か読めるようになり、いつ読んであげようかと思っていれば、今日は朝から苦しそうなママの顔色に今日だと決めたのだ。
「それはとても嬉しいですね。ありがとう繋」
「マジかよ。すごいな繋」
口々に褒められ、まだ読んですらいないのに嬉しくなる。
「是非パパにも聞いてほしいですね。エル、セインを呼んできてもらえますか?」
「りょうかーい」
それまで静かに後ろで見ていてくれたエルにぃがパパを呼びに行ってくれた。
「白雪姫ですか。繋の大好きな絵本ですね」
「うん!おうじさまかっこいいの!」
「…………セインが聞いてたら泣いてたかもな。流石女の子は成長が早いなぁ」
「?」
アーパパが何を言っているのかは分からなかったが、ママは笑っているから大丈夫だろう。
戻ってきたエルにぃの膝に乗せてもらうと、隣りにはアズにぃに座ってもらいまだ自信がないところを助けてもらうことにする。
「えーと、むかしむかしあるところに……」
今まで頑張ったんだと少し緊張しながらも読んでいく。
途中チラチラとママを見れば、にこにこと嬉しそうに笑っているのを確認し続きを読んでいった。
「…………でした。おしまーい!」
少しアズにぃに手伝ってもらったが、最後まで読み切ることができた。
「すごいな繋。がんばったんだな」
「ここまで上手く読めるなんてな。すげぇよ」
すごいすごいと褒めてくれるパパたちに頑張ってよかったと思えた。
だが一番褒めて欲しかったママの声が聞こえないとママを見れば、アーパパの膝の上に頭を乗せスヤスヤと眠っていた。
「繋のおかげでぐっすりだな。やったな!」
褒めてもらうことはできなかったが、最近の苦しそうな眠り顔ではなく気持ち良さそうに眠るママに当初の目標が達成でき静かに喜ぶのだった。
「また読んでやってくれるか?」
「いいよ!」
きっとママも喜ぶというパパに元気よく頷くのだった。
「うーーんとね、これ!」
お気に入りの絵本をアズにぃに渡すと手を繋いでママがいるだろう部屋に向かう。
ママほめてくれるかな!
「あっ、ママ!」
アーパパに抱えられながら部屋に戻ろうとしていたママを見つけた。
最近元気がないのかよく気持ち悪いと言っては青い顔のママに繋も落ち込んでいた。
「繋……絵本か?悪いけど縁は今無理ーー」
「ううん!ケイがよむ!」
「は?」
アーパパに早くと言って部屋までママを連れてきてもらうと、ポンポンとソファを叩く。
「ママここにごろんして」
「え?あのーー」
「はーやーくー」
まだ気分が悪いのだろう、早くママを寝かせてとアーパパに頼ねば首を傾げながらもママを寝かせてくれた。
アズにぃが冷えないようにとお布団を運んできてくれママにかけてくれる。
「繋?絵本なら後で読んであげますから……」
もう少し待っていてと言うママに首を振る。
真や愛依と違い外で遊ぶより家の中で遊ぶ方が好きな繋はママである縁が読んでくれる絵本が大好きだった。
その間はママを独り占めでき、色んな言葉を覚えることが出来る。
だがちがう。今日はちがうのだ。
「ケイがね、えほんよんであげるの」
「え……繋がママに読んでくれるんですか?」
驚きにキョトンとするママにアズにぃが持っていてくれた絵本を受け取るとこれ!と抱えて見せる。
白雪姫と書かれたそれはたくさんある絵本の中でも繋が特に気に入っている絵本だ。
「ケイがねるときママよんでくれるから。だからケイもよむの!」
できるの!と胸を張って言えば、すごく嬉しそうに笑うママに言ってよかったと隣りに立つアズにぃを振り向けばよかったねと笑って頷いてくれた。
そもそもママに絵本を読んであげたらと言ってくれたのはアズにぃだった。
真と愛依の時はまだ自分も小さかったため覚えてはいないが、お腹にいる新しい弟妹にママが苦しんでいるのは幼いながらに繋も気付いていた。
苦しそうなママに泣きそうになっていれば……
「泣かないで。繋の新しい弟か妹ですよ。きっととっても可愛いです」
「いらない。いらないからママいたいいたいしないで」
そんなに苦しむなら弟も妹もいらないと首を振るが、ママはごめんねと言いながら頭を撫でてきた。
「心配してくれてありがとう繋。でももう少し待ってくれますか?ママはね、苦しい思いをしてもこの子が欲しいんです。セインとの宝物な繋と一緒で、この子はアレンとの宝物なんです。ママの大事な大事な宝物。だから…もう少し、もう少しだけママの我儘を聞いてくれますか?」
「…………うん」
大事だと言ってくれたママにあと少しだけと約束はしたが、苦しむママにどうにかできないかとアズにぃに聞いてみたのだ。
「ボクにも治してあげられない。だからゆっくり寝かせてあげよう?でもケイが何かしてあげたいなら……絵本は?いつも寝る前にママが読んでくれるでしょ?今度はケイがママに読んであげればいいよ」
ゆっくり寝るためのお手伝いだよと教えてくれたアズにぃにそれだ!と頷けば、その日からママに読んであげるための練習を始めた。
ママを驚かせるんだとパパたちには言わず、アズにぃやエルにぃに教えてもらいつつ頑張って何度も練習した。
それから何冊か読めるようになり、いつ読んであげようかと思っていれば、今日は朝から苦しそうなママの顔色に今日だと決めたのだ。
「それはとても嬉しいですね。ありがとう繋」
「マジかよ。すごいな繋」
口々に褒められ、まだ読んですらいないのに嬉しくなる。
「是非パパにも聞いてほしいですね。エル、セインを呼んできてもらえますか?」
「りょうかーい」
それまで静かに後ろで見ていてくれたエルにぃがパパを呼びに行ってくれた。
「白雪姫ですか。繋の大好きな絵本ですね」
「うん!おうじさまかっこいいの!」
「…………セインが聞いてたら泣いてたかもな。流石女の子は成長が早いなぁ」
「?」
アーパパが何を言っているのかは分からなかったが、ママは笑っているから大丈夫だろう。
戻ってきたエルにぃの膝に乗せてもらうと、隣りにはアズにぃに座ってもらいまだ自信がないところを助けてもらうことにする。
「えーと、むかしむかしあるところに……」
今まで頑張ったんだと少し緊張しながらも読んでいく。
途中チラチラとママを見れば、にこにこと嬉しそうに笑っているのを確認し続きを読んでいった。
「…………でした。おしまーい!」
少しアズにぃに手伝ってもらったが、最後まで読み切ることができた。
「すごいな繋。がんばったんだな」
「ここまで上手く読めるなんてな。すげぇよ」
すごいすごいと褒めてくれるパパたちに頑張ってよかったと思えた。
だが一番褒めて欲しかったママの声が聞こえないとママを見れば、アーパパの膝の上に頭を乗せスヤスヤと眠っていた。
「繋のおかげでぐっすりだな。やったな!」
褒めてもらうことはできなかったが、最近の苦しそうな眠り顔ではなく気持ち良さそうに眠るママに当初の目標が達成でき静かに喜ぶのだった。
「また読んでやってくれるか?」
「いいよ!」
きっとママも喜ぶというパパに元気よく頷くのだった。
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