37 / 75
37.グッジョブ!!監督
しおりを挟む
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
藤堂所縁(ゆかり)・・・健太郎の担任。ミラクル9の顧問。
鈴木栄太・・・小学校校長。
==============================
==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
午後3時半。モール外の公園。
健太郎達は、野球をしていた。監督は勿論、藤堂所縁。
ファウルボールを追って、藤堂が走って行った先に帽子が飛んできた。
今日は、風が強い。拾ったところに紳士がやって来た。
「拾ってくれてありがとう。ところで、野球とお兄さんの命、どっちが大切かな?」
促されるまま、藤堂は、紳士の車リンカーンに乗って、どこかへ行った。
そこには、ボールが落ちていた。
午後4時。リンカーンの中。
「どこに連れて行く気?私が誰か知ってるの?」
藤堂の問いに、紳士のような男は答えなかった。
さっきは、拳銃を突きつけられ、子供達へ危害が及んでは?と、クルマに乗ったが、藤堂は、薄気味悪いとしか思えなかった。拳銃はオモチャだったからだ。
午後5時。春日部市の、とある病院。
クルマの運転手と共に、紳士は藤堂に後ろから拳銃を突きつけながら病室に連れて来た。
入院患者のベッドの脇に、写真立てがあった。
兄妹らしき人物が写っている。
妹らしき人物は、どことなく藤堂に似ていた。
入院患者は、酸素マスクを着けており、眼はうつろだ。
「旦那様、お連れしました。」
入院患者は、頭を左右に振った。
何か拒否しているようだ。
藤堂は全てを察した。末期を迎えた、この人物は身内に来させたかった。
だが、叶わないことだった。
藤堂は、身代わりに選ばれたのだ。
藤堂が到着して10分後、容態が急変した。
医師と看護師が跳んできた。
医師は「臨終宣言」をした。
愛宕警部とミラクル9が到着した。
紳士は、愛宕警部に言った。
「逃げ隠れは致しません。葬儀会館に運んで、葬儀の手配を済ますまで待って頂けませんか?実は、旦那様をお連れして散歩中に、この小学校の先生と生徒を見かけたことがあります。旦那様は、亡くなったお嬢様の名前を口にされました。一刻の猶予もありませんでした。事情を話すと時間がかかります。結果的に拉致したのですから、罪は償います。旦那様には、執事の私と運転手しかいない、環境で過ごされておいででした。申し訳ありません。」
執事と改めて名乗った男と運転手の男に、愛宕警部は呆れた。
翌日。午後7時。葬儀会館。
愛宕警部の計らいで、誘拐拉致された事件では無くなったので、不起訴。
何しろ、藤堂が「知り合いの方に呼ばれて、お迎えの車に乗っただけです。」と証言したのだから。
ミラクル9と藤堂、鈴木校長は、通夜に参加した。告別式には、疎遠にしていた親類が来るらしい。
藤堂達が帰る時、執事と運転手は涙を流して、また土下座をした。
「藤堂先生。初めから判っていたのですね。だからDDバッジを押さなかった。押さなくとも移動場所は判る。押さなければ危険な状態ではない。EITOとは、長い付き合いになったから、私は、藤堂先生を信じることにしました。健太郎君達にも、信じるよう諭しました。あの子達は、眼の前で誘拐された、とショックを受けていましたから。世の中、色んなケースの人生がある。まだまだ修行が足りませんね、私は。」
タクシーの中で、鈴木校長は、藤堂を褒め讃えた。
藤堂のスマホにメールが届いた。『弟の』弓弦(ゆずる)からだった。藤堂に兄はいないのだ。メールには、『グッジョブ!!』のスタンプがあった。
―完―
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
藤堂所縁(ゆかり)・・・健太郎の担任。ミラクル9の顧問。
鈴木栄太・・・小学校校長。
==============================
==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
午後3時半。モール外の公園。
健太郎達は、野球をしていた。監督は勿論、藤堂所縁。
ファウルボールを追って、藤堂が走って行った先に帽子が飛んできた。
今日は、風が強い。拾ったところに紳士がやって来た。
「拾ってくれてありがとう。ところで、野球とお兄さんの命、どっちが大切かな?」
促されるまま、藤堂は、紳士の車リンカーンに乗って、どこかへ行った。
そこには、ボールが落ちていた。
午後4時。リンカーンの中。
「どこに連れて行く気?私が誰か知ってるの?」
藤堂の問いに、紳士のような男は答えなかった。
さっきは、拳銃を突きつけられ、子供達へ危害が及んでは?と、クルマに乗ったが、藤堂は、薄気味悪いとしか思えなかった。拳銃はオモチャだったからだ。
午後5時。春日部市の、とある病院。
クルマの運転手と共に、紳士は藤堂に後ろから拳銃を突きつけながら病室に連れて来た。
入院患者のベッドの脇に、写真立てがあった。
兄妹らしき人物が写っている。
妹らしき人物は、どことなく藤堂に似ていた。
入院患者は、酸素マスクを着けており、眼はうつろだ。
「旦那様、お連れしました。」
入院患者は、頭を左右に振った。
何か拒否しているようだ。
藤堂は全てを察した。末期を迎えた、この人物は身内に来させたかった。
だが、叶わないことだった。
藤堂は、身代わりに選ばれたのだ。
藤堂が到着して10分後、容態が急変した。
医師と看護師が跳んできた。
医師は「臨終宣言」をした。
愛宕警部とミラクル9が到着した。
紳士は、愛宕警部に言った。
「逃げ隠れは致しません。葬儀会館に運んで、葬儀の手配を済ますまで待って頂けませんか?実は、旦那様をお連れして散歩中に、この小学校の先生と生徒を見かけたことがあります。旦那様は、亡くなったお嬢様の名前を口にされました。一刻の猶予もありませんでした。事情を話すと時間がかかります。結果的に拉致したのですから、罪は償います。旦那様には、執事の私と運転手しかいない、環境で過ごされておいででした。申し訳ありません。」
執事と改めて名乗った男と運転手の男に、愛宕警部は呆れた。
翌日。午後7時。葬儀会館。
愛宕警部の計らいで、誘拐拉致された事件では無くなったので、不起訴。
何しろ、藤堂が「知り合いの方に呼ばれて、お迎えの車に乗っただけです。」と証言したのだから。
ミラクル9と藤堂、鈴木校長は、通夜に参加した。告別式には、疎遠にしていた親類が来るらしい。
藤堂達が帰る時、執事と運転手は涙を流して、また土下座をした。
「藤堂先生。初めから判っていたのですね。だからDDバッジを押さなかった。押さなくとも移動場所は判る。押さなければ危険な状態ではない。EITOとは、長い付き合いになったから、私は、藤堂先生を信じることにしました。健太郎君達にも、信じるよう諭しました。あの子達は、眼の前で誘拐された、とショックを受けていましたから。世の中、色んなケースの人生がある。まだまだ修行が足りませんね、私は。」
タクシーの中で、鈴木校長は、藤堂を褒め讃えた。
藤堂のスマホにメールが届いた。『弟の』弓弦(ゆずる)からだった。藤堂に兄はいないのだ。メールには、『グッジョブ!!』のスタンプがあった。
―完―
0
あなたにおすすめの小説
9日間
柏木みのり
児童書・童話
サマーキャンプから友達の健太と一緒に隣の世界に迷い込んだ竜(リョウ)は文武両道の11歳。魔法との出会い。人々との出会い。初めて経験する様々な気持ち。そして究極の選択——夢か友情か。
(also @ なろう)
児童絵本館のオオカミ
火隆丸
児童書・童話
閉鎖した児童絵本館に放置されたオオカミの着ぐるみが語る、数々の思い出。ボロボロの着ぐるみの中には、たくさんの人の想いが詰まっています。着ぐるみと人との間に生まれた、切なくも美しい物語です。
化石の鳴き声
崎田毅駿
児童書・童話
小学四年生の純子は、転校して来てまだ間がない。友達たくさんできる前に夏休みに突入し、少し退屈気味。登校日に久しぶりに会えた友達と遊んだあと、帰る途中、クラスの男子数人が何か夢中になっているのを見掛け、気になった。好奇心に負けて覗いてみると、彼らは化石を探しているという。前から化石に興味のあった純子は、男子達と一緒に探すようになる。長い夏休みの楽しみができた、と思ったら、いつの間にか事件に巻き込まれることに!?
黒地蔵
紫音みけ🐾書籍発売中
児童書・童話
友人と肝試しにやってきた中学一年生の少女・ましろは、誤って転倒した際に頭を打ち、人知れず幽体離脱してしまう。元に戻る方法もわからず孤独に怯える彼女のもとへ、たったひとり救いの手を差し伸べたのは、自らを『黒地蔵』と名乗る不思議な少年だった。黒地蔵というのは地元で有名な『呪いの地蔵』なのだが、果たしてこの少年を信じても良いのだろうか……。目には見えない真実をめぐる現代ファンタジー。
※表紙イラスト=ミカスケ様
トウシューズにはキャラメルひとつぶ
白妙スイ@1/9新刊発売
児童書・童話
白鳥 莉瀬(しらとり りぜ)はバレエが大好きな中学一年生。
小学四年生からバレエを習いはじめたのでほかの子よりずいぶん遅いスタートであったが、持ち前の前向きさと努力で同い年の子たちより下のクラスであるものの、着実に実力をつけていっている。
あるとき、ひょんなことからバレエ教室の先生である、乙津(おつ)先生の息子で中学二年生の乙津 隼斗(おつ はやと)と知り合いになる。
隼斗は陸上部に所属しており、一位を取ることより自分の実力を磨くことのほうが好きな性格。
莉瀬は自分と似ている部分を見いだして、隼斗と仲良くなると共に、だんだん惹かれていく。
バレエと陸上、打ちこむことは違っても、頑張る姿が好きだから。
小さな歌姫と大きな騎士さまのねがいごと
石河 翠
児童書・童話
むかしむかしとある国で、戦いに疲れた騎士がいました。政争に敗れた彼は王都を離れ、辺境のとりでを守っています。そこで彼は、心優しい小さな歌姫に出会いました。
歌姫は彼の心を癒し、生きる意味を教えてくれました。彼らはお互いをかけがえのないものとしてみなすようになります。ところがある日、隣の国が攻めこんできたという知らせが届くのです。
大切な歌姫が傷つくことを恐れ、歌姫に急ぎ逃げるように告げる騎士。実は高貴な身分である彼は、ともに逃げることも叶わず、そのまま戦場へ向かいます。一方で、彼のことを諦められない歌姫は騎士の後を追いかけます。しかし、すでに騎士は敵に囲まれ、絶対絶命の危機に陥っていました。
愛するひとを傷つけさせたりはしない。騎士を救うべく、歌姫は命を賭けてある決断を下すのです。戦場に美しい花があふれたそのとき、騎士が目にしたものとは……。
恋した騎士にすべてを捧げた小さな歌姫と、彼女のことを最後まで待ちつづけた不器用な騎士の物語。
扉絵は、あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。
おなか痛い
味噌村 幸太郎
絵本
毎日、お腹を壊す光男。
学校でトイレを使うことをためらっていた。
なぜなら、クラスメイトから冷やかされるから。
そんな彼はある日、漏らしてしまう。
光男は泣いて学校のみんなが怖くなってしまう。
だが、彼を助けたのは普段離したことない女の子だった。
※本作はクローン病をテーマにした作品となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる