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4.【じゃ、いいですぅ。】
しおりを挟む======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『輪の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
今日は、元凶が、この部屋にあると皆は言っているようだ。
どこの次元でも、似た様な光景が、そこにある。
俺は、奴の記憶を探ってみた。
《俺は、小さい頃から叔父に憧れていたし、周りも期待していた。
叔父には娘がいたが、息子がいなかったからだ。
詰まり、俺は『跡継ぎ』になる予定だった。
叔父は、The IIIImm大臣になり、双里大臣にもなった。
俺は、双里大臣になる予定だった。
だが、いつの間にか歯車が狂い、政治家にはなれなかった。
俺は運命を恨んだ。俺の仕事は、『神領』と言う名の事務員だった。
各省庁をたらい回しにされた。
その間に、処世術を覚えた。
何十年も大臣やれる人間はいない。
この国には、議席の多い政党が与党となり、内殻と呼ばれる『選抜チーム』が運営し、『形だけの三権分立』が成り立っていた。
ある時、俺はThe IIIImm省所属の神領になった。
やった。これで、見返せる。やったよ、叔父さん。The IIIImm大臣にはなれないけど、どの大臣も操れるThe IIIImm神領になった。
俺は、早速『内規』を作った。
「『国民からの徴収金』を多く取れる『知恵』を出した者が出世する。建前上の身分とは別に階級を作った。警察だって、身分と階級が同時に存在するじゃないか。
階級は、言い出しっぺの俺が作る。出世した者が「ゴール」にならないように、最上段の者にはご褒美として、もう1個上の階級を作る。これで、皆上しか見なくなった。『国民からの徴収金』が減ることは無くなった。時々、このカラクリに横槍を入れる者が出てきた。そんな邪魔者は消えてしまわねばならない。若い時、わざわざ沖縄まで行って、要人を『自殺させた』ことがある。『幇助』ではない。『示唆』だ。後始末は『遺言』に従って実行してやったが。皆は私を讃えた。そして、畏怖。誰も逆らう事は無くなった。私は、それほど実行力があるのだ。
時代が移り変わり、深国に呼ばれた。
私は、『輪の国』担当大臣を拝命した。
大臣?私が???
歴代政治家、歴代大臣、歴代双里大臣。皆、私に、私達に傅くようになった。
私が、深国への挨拶を勧め、『竜宮城』経由で帰った者や、親族を〇薬中毒にして、言うことを聞くようになった者が大勢いる。
深国の指令は絶対だ。
侵略の後押しをする『徴収金』は、何種類にも増えた。
邪魔者は始末した。もう自らの手は汚さない。
ちょっと電話して『出前』するだけだ。
私の夢は遠く無くなった。夢。この国の支配者だ。
この国担当の支配者だ。
》
「谷沢大臣、ですよね。」
彼は、口角を上げ振り返って言った。
「は?ただの事務員ですよ。」
「じゃ、いいですぅ。」
彼の体は、私が振りかざした『果物ナイフ』で、縦に、真っ二つになった。
「体、半分じゃ生きられないよね。皆さ。体が半分になった、って泣いてるからさ。現世がないんだよね。これで、みんな納得かな?」
俺は、次の次元に飛んだ。
―完―
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