異次元の殺し屋・万華鏡

クライングフリーマン

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34.【絶望(despair)】

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 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========
 ここは、『悲の国』。
 俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

 俺には聞こえる。殺してくれ、と。
 どこの次元でも聞こえている。

 跳んで来たのは、無人島だった。
 いや、洞窟らしき中に人がいる。1.5キロ先に病院がある。

 俺は、そこに跳び、救急搬入口の受付に行ってみた。
「行き倒れみたいです。俺は、偶然通りがかったもんで。」
 当直医師は、気前よく引き受けてくれた。
「治療費は?」と尋ねられたので、俺が払うと応えた。
 何か紙の塊を持っていたが、何か分からないのだが、と医師が言うので、「これも何かの縁だ。俺が預かっておきますよ。まともな状態になったら、何か思い出すかも知れないし。」
「じゃ、お願いします。」医師は、検査に向かった。

 俺は、気になるので、紙を紐解き、読んだ。

『ワクチン死亡認定者1031件。副反応の疑い351件(34.0%)』
 この次元でも、流行病があり、『偽枠朕』の為に犠牲になった人達が沢山いたようだ。
 法律により、救済されたのは、枠朕後遺症の犠牲者の、ほんの一部だった。
 他の疫病の場合、何年もかけて認定犠牲者の枠が広げられることもあったが、この流行病だけは、全ては謎と闇だった。

 図書館に跳んで、分かった。他の次元でも同じようなことを見聞きした。

 あるビールス科学者によって、絶滅に向かっている筈のビールスのバージョンアップ版を人工的に作成出来ることが照明され、偽ビールスの為の枠朕は『偽枠朕』と呼ばれたが、政府好交省が頑として認めなかった。
 元々のビールスは、隣国美白国が発祥と言われ、地球健康組合THUは、美発国が大スポンサーな為、全ての国は、THUの言いなりだった。
 だが、利権まみれだったTHUは、色んな方面から悪事が暴かれた。
 ところが、『悲の国』のトップは、美白国を崇拝し、ビールスのことも枠朕のことも過去に流していた。

 街中を歩くと、大きな地震があり、都市直下地震の為、都市機能回復が困難になっていた。
 紙が丸まった状態でSDが入っていたが、ビールスが人工的なビールスで、後遺症は、『原爆症』並みに増えて行く予測を立てたデータだった。政府好交省のデータだった。

 俺は、病院の、元の時間軸に戻ると、担当医師が探していた。
「どこに行ってたんですか?」「すみません。病院内はスマホ禁止って書いてたから、外で友人に電話していたんです。」
「そうですか。あの紙、まだ持ってます?」「はい。」と、俺は手渡した。
 俺は、元好交省の職員の自宅の住所のメモと、家族の写真の入ったSDにすり替えておいた。

 苦労して復元しても、どうということはない。

 俺は、また病院を抜けだし、好交省に行ってみた。

「その病院にまだいるんだな。じゃ、殺し屋を差し向けろ。流行病が、新しい『偽枠朕』で儲ける為の布石だったなんて、世間に知られたら大変なことになる。〇〇様に顔向け出来なくなる。枠朕は、9月中旬に『努力義務』ではなく『義務』になるというのに。」「その通りです。」

 ここの国のトップは、『おっちょこちょい』の振りをした『大詐欺師』だったか。
『裸の王様』を演じていただけだったか。

 10分後。SNSにライブ中継が流れた。
「じゃ、殺し屋を差し向けろ・・・。」

 俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。ここでも、歴史を殺した。アンタの命がけの『告発』、引き継いだぜ。


 ―完―



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