34 / 73
34.【絶望(despair)】
しおりを挟む======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『悲の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。
俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。
跳んで来たのは、無人島だった。
いや、洞窟らしき中に人がいる。1.5キロ先に病院がある。
俺は、そこに跳び、救急搬入口の受付に行ってみた。
「行き倒れみたいです。俺は、偶然通りがかったもんで。」
当直医師は、気前よく引き受けてくれた。
「治療費は?」と尋ねられたので、俺が払うと応えた。
何か紙の塊を持っていたが、何か分からないのだが、と医師が言うので、「これも何かの縁だ。俺が預かっておきますよ。まともな状態になったら、何か思い出すかも知れないし。」
「じゃ、お願いします。」医師は、検査に向かった。
俺は、気になるので、紙を紐解き、読んだ。
『ワクチン死亡認定者1031件。副反応の疑い351件(34.0%)』
この次元でも、流行病があり、『偽枠朕』の為に犠牲になった人達が沢山いたようだ。
法律により、救済されたのは、枠朕後遺症の犠牲者の、ほんの一部だった。
他の疫病の場合、何年もかけて認定犠牲者の枠が広げられることもあったが、この流行病だけは、全ては謎と闇だった。
図書館に跳んで、分かった。他の次元でも同じようなことを見聞きした。
あるビールス科学者によって、絶滅に向かっている筈のビールスのバージョンアップ版を人工的に作成出来ることが照明され、偽ビールスの為の枠朕は『偽枠朕』と呼ばれたが、政府好交省が頑として認めなかった。
元々のビールスは、隣国美白国が発祥と言われ、地球健康組合THUは、美発国が大スポンサーな為、全ての国は、THUの言いなりだった。
だが、利権まみれだったTHUは、色んな方面から悪事が暴かれた。
ところが、『悲の国』のトップは、美白国を崇拝し、ビールスのことも枠朕のことも過去に流していた。
街中を歩くと、大きな地震があり、都市直下地震の為、都市機能回復が困難になっていた。
紙が丸まった状態でSDが入っていたが、ビールスが人工的なビールスで、後遺症は、『原爆症』並みに増えて行く予測を立てたデータだった。政府好交省のデータだった。
俺は、病院の、元の時間軸に戻ると、担当医師が探していた。
「どこに行ってたんですか?」「すみません。病院内はスマホ禁止って書いてたから、外で友人に電話していたんです。」
「そうですか。あの紙、まだ持ってます?」「はい。」と、俺は手渡した。
俺は、元好交省の職員の自宅の住所のメモと、家族の写真の入ったSDにすり替えておいた。
苦労して復元しても、どうということはない。
俺は、また病院を抜けだし、好交省に行ってみた。
「その病院にまだいるんだな。じゃ、殺し屋を差し向けろ。流行病が、新しい『偽枠朕』で儲ける為の布石だったなんて、世間に知られたら大変なことになる。〇〇様に顔向け出来なくなる。枠朕は、9月中旬に『努力義務』ではなく『義務』になるというのに。」「その通りです。」
ここの国のトップは、『おっちょこちょい』の振りをした『大詐欺師』だったか。
『裸の王様』を演じていただけだったか。
10分後。SNSにライブ中継が流れた。
「じゃ、殺し屋を差し向けろ・・・。」
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。ここでも、歴史を殺した。アンタの命がけの『告発』、引き継いだぜ。
―完―
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる