異次元の殺し屋・万華鏡

クライングフリーマン

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33.【落とし穴(Pitfall)】

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======== この物語はあくまでもフィクションです =========
ここは、『涯の国』。
俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。

俺には聞こえる。殺してくれ、と。
どこの次元でも聞こえている。

跳んで来たのは、与党党議員総会。
やはり、この次元でも同じようなことをやっている。

俺は、怒号が飛んでいた会議が終了した後の記者会見場に、偽の身分証で記者に紛れ込んだ。
党層最の『層最降ろし』は失敗した。
妨害工作で、過半数に満たなかったからだ。
『層最選挙委員会』に『層最選前倒し』を依頼した、と党層最審議委員会のリーダーは肩を落して言った。
「時間稼ぎじゃないんですか?」と、俺は言ってみた。
「そうよ、茶番劇はもうまっぴらよ。いつまで国民を愚弄し待たせるの?」
勇ましい、おねえちゃん記者は言った。
記者会見は自動的に消滅した。リーダーが帰ったからだ。

他の次元の様子を思い出し重ねると、国民は半年以上混乱に巻き込まれていた。
農作物騒動、外国への『関税負担金』、浮かんできた輸出時の裏金・キックバック。
『増額税』廃止議論、外国人問題。
政府、と言うより、層最個人のリダーシップの資質が問われていた。

「あんた、どこの社?」俺は名刺を探す振りをした。
「しまった!」「ドジねえ。でも、悪い人じゃなさそうね。素麺食べない?割り勘よ。財布はあるわよね。」
俺は、素麺を食べながら、一方的に彼女の話を聞いていた。
「私も、押しが強くて嫌がられているけどさ。こんなに酷い層最争議総大臣は初めて。」
「何点くらい?」「マイナス700点。」「厳しいね。」

彼女と別れて、迷った挙げ句、『任命責任』という言葉を思い出した。

明くる日。どこに行っても大騒ぎになった。

『涯の国』皇帝に呼ばれて、争議総大臣は戸内庁に出向き、皇帝に面会、一通の文書を手渡しされた。
その文書は、『争議総大臣解任』を言い渡す文書だった。
「お疲れ様でした。」と皇帝は言った。
争議総大臣不破は、口からあぶくを出して倒れた。

いつの間にか、法律が変わっていた。
『有事の際は皇帝が管理責任として争議総大臣を解任出来る』という、『一文』が加わり、皇帝は、これを判断したのだった。

皇帝は国民の象徴であり、代表。『飾り物』では無かった・・・いや、無くなった。

今回は、『無血開城』だった。女記者に『マイナス700点』と言われた層最争議総大臣は、『用済み議員』として、離党、全会一致で議員辞職勧告がなされた。

これで、いいのさ。

俺の名は、「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋だが、殺すのは、人間とは限らない。今回は『地位』『名誉』だっただけのこと。

さて、次は、どんな世界かな?

―完―


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