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31.新・扇風機
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======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============================================
==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
山並郁夫とは、俺のこと。
俺は、『殺しの請負人』、いや『殺し屋』になる筈だった。
長い間、あちこちに『傭兵』で参加していた俺は、あるコミックを読んで『殺し屋』になることにした。
ところが、人生、思ったようにはいかない。
だが、「闇サイトハンター」になって、俺は変わった。
「影の正義の味方」になるのだ。
大文字伝子様の為に。
闇サイトは、ある程度時間開いて、閉じる。まるでモグラのように。
それに、「年中暇な」若者が引っかかる。まるで「疑似餌」に魚が飛びつくように。
超一流ハッカーの俺は、その「開いて閉じる」サイトの様子を記録するシステムを開発した。年中24時間見張っている訳にはいかないからだ。
闇サイトが大流行りだ。
だが、そのお陰で真サイトであるSNSも大流行だ。
午前1時。夜中に姉貴からまた電話がかかってきた。3番目のスマホだ。
「郁チャン、助けて。扇風機が・・・。」は?デジャブ???
俺は思い出した。壊れた扇風機の代わりの扇風機をネット注文したことを。
バイクで飛ばして、到着。
メソメソ泣いている。
「壊しちゃったのかな?不良品かな?」
俺は、一から組み立て直した。
破損している部品はない。電源ケーブルを繋ぎ、リモコン・・・は?
俺は、改めてトリセツを読む。
このレベルのによく使われているボタン電池をリモコンから取り出し、入れ替える。
点かない。ん?
電池を裏表逆に入れてみる。ついた。
流石、那珂国製品だ。
普通、ストッパーが挟んであって、それを外せば使える筈が使えない。
トリセツには、『逆に入れ替える』と書いてある。
普通、ボタン電池を使う場合、ボタン電池の型番が書かれてある方を上にする。
電池切れで入れ替える場合に備えて。
那珂国では、このトリセツを『勘違い』して、わざわざ引っくり返して使う様に組み立てている。
よくある話だ。
昔、電卓買ったら、電池収納部分が溶接してあった。
トリセツでは、ボタン電池を入れ替える様になっているのに。
詐欺だ。店にクレーム入れて返品した。
ワードローブ買ったら、寸足らずで組み立てられ無かったから、返品した。
その類いかと思ったら、『電池ひっくり返し』?マジックか。
恐い顔して妄想していたが、姉貴の「今夜は泊まって」という言葉に我に返った。
俺は、DDバッジを出して、現状を説明した。
EITOの伝子様に再会したとき、2個貰ったのだ。
本来は伝子様と高遠氏のものだが、また配布して貰うから、と。
狙われる危険性のある身内はいるか?と伝子様に尋ねられ、姉貴のことを話した。
「俺は、もう傭兵じゃない。直接危険な仕事はしていない。だが、敵はどこで嗅ぎつけ襲って来るか分からない。姉貴も持っていてくれ。」
「いや。」
「ん?色が気に入らないなら、後で送って貰うよ。」
「違う。」
「違う?何が?」
「加津子って呼んで。郁ちゃんの『体の奥さん』なんだから。」
「分かった、加津子。今度から暇な時は散歩に行かずにここに来る。でも、今は暇じゃない。敵は最終決戦の準備をしている。情報収集は俺の仕事なんだ。」
「今は忙しいのね。」姉貴は、小指を出して催促した。
「ゆびきりげんまん、うそついたら針千本のーますっ!!」
俺は、おでこに軽くキスすると、またバイクを飛ばして帰った。
ごめんよ、姉貴。
一息ついたら、きっと来る。
その時、一晩中「泣かせて」やる。
さあ、パラ・リヴァイアサン戦最終は、どう来る?
闇サイトが有る限り、きっと、ヒントがある筈だ。
伝子様に奉仕するんだ。
負けないぞ。
―完―
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==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
山並郁夫とは、俺のこと。
俺は、『殺しの請負人』、いや『殺し屋』になる筈だった。
長い間、あちこちに『傭兵』で参加していた俺は、あるコミックを読んで『殺し屋』になることにした。
ところが、人生、思ったようにはいかない。
だが、「闇サイトハンター」になって、俺は変わった。
「影の正義の味方」になるのだ。
大文字伝子様の為に。
闇サイトは、ある程度時間開いて、閉じる。まるでモグラのように。
それに、「年中暇な」若者が引っかかる。まるで「疑似餌」に魚が飛びつくように。
超一流ハッカーの俺は、その「開いて閉じる」サイトの様子を記録するシステムを開発した。年中24時間見張っている訳にはいかないからだ。
闇サイトが大流行りだ。
だが、そのお陰で真サイトであるSNSも大流行だ。
午前1時。夜中に姉貴からまた電話がかかってきた。3番目のスマホだ。
「郁チャン、助けて。扇風機が・・・。」は?デジャブ???
俺は思い出した。壊れた扇風機の代わりの扇風機をネット注文したことを。
バイクで飛ばして、到着。
メソメソ泣いている。
「壊しちゃったのかな?不良品かな?」
俺は、一から組み立て直した。
破損している部品はない。電源ケーブルを繋ぎ、リモコン・・・は?
俺は、改めてトリセツを読む。
このレベルのによく使われているボタン電池をリモコンから取り出し、入れ替える。
点かない。ん?
電池を裏表逆に入れてみる。ついた。
流石、那珂国製品だ。
普通、ストッパーが挟んであって、それを外せば使える筈が使えない。
トリセツには、『逆に入れ替える』と書いてある。
普通、ボタン電池を使う場合、ボタン電池の型番が書かれてある方を上にする。
電池切れで入れ替える場合に備えて。
那珂国では、このトリセツを『勘違い』して、わざわざ引っくり返して使う様に組み立てている。
よくある話だ。
昔、電卓買ったら、電池収納部分が溶接してあった。
トリセツでは、ボタン電池を入れ替える様になっているのに。
詐欺だ。店にクレーム入れて返品した。
ワードローブ買ったら、寸足らずで組み立てられ無かったから、返品した。
その類いかと思ったら、『電池ひっくり返し』?マジックか。
恐い顔して妄想していたが、姉貴の「今夜は泊まって」という言葉に我に返った。
俺は、DDバッジを出して、現状を説明した。
EITOの伝子様に再会したとき、2個貰ったのだ。
本来は伝子様と高遠氏のものだが、また配布して貰うから、と。
狙われる危険性のある身内はいるか?と伝子様に尋ねられ、姉貴のことを話した。
「俺は、もう傭兵じゃない。直接危険な仕事はしていない。だが、敵はどこで嗅ぎつけ襲って来るか分からない。姉貴も持っていてくれ。」
「いや。」
「ん?色が気に入らないなら、後で送って貰うよ。」
「違う。」
「違う?何が?」
「加津子って呼んで。郁ちゃんの『体の奥さん』なんだから。」
「分かった、加津子。今度から暇な時は散歩に行かずにここに来る。でも、今は暇じゃない。敵は最終決戦の準備をしている。情報収集は俺の仕事なんだ。」
「今は忙しいのね。」姉貴は、小指を出して催促した。
「ゆびきりげんまん、うそついたら針千本のーますっ!!」
俺は、おでこに軽くキスすると、またバイクを飛ばして帰った。
ごめんよ、姉貴。
一息ついたら、きっと来る。
その時、一晩中「泣かせて」やる。
さあ、パラ・リヴァイアサン戦最終は、どう来る?
闇サイトが有る限り、きっと、ヒントがある筈だ。
伝子様に奉仕するんだ。
負けないぞ。
―完―
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