34 / 63
イカはやっぱりアレが良いと思うのです。
しおりを挟む
「おい! お前の相手はこっちだ!」
ユーリに手を引かれて走ると、洞窟から出てきたイカの魔物が海に入って行こうとする所だった。すかさずユーリが挑発して魔物の意識をこちらに向ける。
洞窟から抜け出した魔物は全長10メートルは超えているんじゃないかという大きさで、良くこれが洞窟の中に入ってたと思う。どうなってるんだ。
魔物はこちらの話が通じるようで、ユーリの声を聞くとこちらを向いて襲いかかってくる。そして私があっけに取られていると、ユーリが再びイカの魔物に斬りかかる。
しかしそれを見た魔物が口から墨を吐き出し、それを寸前の所で避けるユーリ。墨が落ちた地面からはとても酸っぱい、酸のようなきつい臭いを放っている。
「気をつけて! このイカ墨嫌な臭いを発してる!」
「あぁ、きっと毒だな。少しでもかかったらきっと体が溶けるだろうな」
「溶ける!? やばすぎじゃない!! どうすれば良いのよ!!」
「とにかくあいつの頭の核を狙って攻撃だ!」
よく見ると巨大イカの頭の中央には真っ赤な大きい魔石が埋まっており、その魔石の周りに紋様のようなものが浮かんでいる。そこが普通のイカと違う点であり、あれがただのイカではなく魔物だと言うことを証明している。あれを壊さないといけないみたいだ。
「大人しくクタバレーーーー!!」
そう叫ぶとイカの足を駆け登り直接魔石を攻撃しようとするユーリ。しかし攻撃をしに行こうとしても、何本もある足に阻まれてしまう。そしてその足は先程と同じように何回斬り落としてもすぐ再生してしまうからキリがない。
「くっ……ユリ! 俺が奴の気を引きつけて攻撃するから、お前は魔法で援護しろ! 物理攻撃は効かないが魔法攻撃なら効くかも知れない!!」
そう言うとユーリが私とは逆方向に走りながら巨大イカに攻撃を仕掛けて、誘導していく。魔法で攻撃しろって言ってもどうすれば良いのよ……。イカと言えばやっぱりイカのげそ焼き? 焼けば倒せる?
とっさに前の世界での居酒屋メニューが思い出される。イカの炙り焼き、バター醤油などをつまみに飲むのが好きだった。
「いけっファイアーーーーっ!! 丸焼きにして食べてやる!!」
そう私が叫び魔法を飛ばすと大きな炎の柱が巨大イカから燃え上がる。
「やった! 倒せた!?」
「バカ! 水タイプの魔物に炎を当てても倒せないだろう!!」
「っ!!」
ユーリがそう叫んだ途端大きな水飛沫が上がり、炎が一気にかき消されて巨大イカが中から現れる。自分で水を出して炎を消したみたいだ。全く弱らせることが出来ていない。むしろ怒りで先程より狂暴化している気すらする。
そうだ、水タイプに火の技を当ててもダメだった。水タイプには雷だ!! 某国民的ゲームのモンスターを思い出して雷を出すべきだったと今さら思い当たる。しかしあの巨大イカを倒すには半端な攻撃じゃ意味ないだろう。でもそんなレベルの雷を万が一ユーリに当ててしまったら彼の命が危なくなってしまう。どうしたら良いの!?
「スパーク!!」
思い出したポ◯モンの技を叫び魔法を打つ。それはしっかりと巨大イカの頭に当たったが、少し焦げた臭いがしただけで全く効いてない。やはりあれくらいの威力じゃ足りないみたいだ。
「遠慮せずにやるんだ!」
「無理よ! 万が一あなたに当たったら死ぬわよ!」
「考えろよ! 俺らはパーティーだろ!? 個別に戦ってたら意味ない! 倒すのは俺に任せろ!」
そう言うと彼は私の方に剣を向ける。
そうか! その手があったか!
私は彼の剣に向けて魔法を放つ。彼の剣に雷の属性を付与するのだ。私の魔法を受けた彼の剣がビリビリと稲妻を伴ってるのを見て油断をしてしまったようだ。そんな様子を見逃さずに私を目掛けてイカの足が襲って来る。必死に避けようとするが、避けきれずにイカの足が振り払うような仕草で私に当たる。強い衝撃を全身に受け、フッと身体が浮き大きく宙に投げ飛ばされた。
「ユリッ!! くそっ! これで終わりだ!!」
そうユーリが叫んで走って行くのが目に入り必死で補助魔法を飛ばす。その魔法によってフワッと浮き上がった彼がイカの頭に稲妻の剣を突き刺し、イカの体全体に稲妻が走る。そしてとても大きい魔物の断末魔が鳴り響き、ドシンと地面に倒れる音が聞こえる。
良かった、倒せたんだ。これで港の人達に大きな被害は出ないで済む。ユーリが慌ててこちらへ駆け寄ってくるが間に合わない。……私はそのまま海に落ちた。
「ユリ!!!!」
慌てたユーリの声が聞こえるが答えることが出来ない。全身を強く打ってしまったみたいで腕や足も全く動かない。
自分にヒールをかけようにも意識が朦朧としてきてもうそんな余裕もないようだ。そのまま私は意識を失い、海の底へと沈んでいった。
ユーリに手を引かれて走ると、洞窟から出てきたイカの魔物が海に入って行こうとする所だった。すかさずユーリが挑発して魔物の意識をこちらに向ける。
洞窟から抜け出した魔物は全長10メートルは超えているんじゃないかという大きさで、良くこれが洞窟の中に入ってたと思う。どうなってるんだ。
魔物はこちらの話が通じるようで、ユーリの声を聞くとこちらを向いて襲いかかってくる。そして私があっけに取られていると、ユーリが再びイカの魔物に斬りかかる。
しかしそれを見た魔物が口から墨を吐き出し、それを寸前の所で避けるユーリ。墨が落ちた地面からはとても酸っぱい、酸のようなきつい臭いを放っている。
「気をつけて! このイカ墨嫌な臭いを発してる!」
「あぁ、きっと毒だな。少しでもかかったらきっと体が溶けるだろうな」
「溶ける!? やばすぎじゃない!! どうすれば良いのよ!!」
「とにかくあいつの頭の核を狙って攻撃だ!」
よく見ると巨大イカの頭の中央には真っ赤な大きい魔石が埋まっており、その魔石の周りに紋様のようなものが浮かんでいる。そこが普通のイカと違う点であり、あれがただのイカではなく魔物だと言うことを証明している。あれを壊さないといけないみたいだ。
「大人しくクタバレーーーー!!」
そう叫ぶとイカの足を駆け登り直接魔石を攻撃しようとするユーリ。しかし攻撃をしに行こうとしても、何本もある足に阻まれてしまう。そしてその足は先程と同じように何回斬り落としてもすぐ再生してしまうからキリがない。
「くっ……ユリ! 俺が奴の気を引きつけて攻撃するから、お前は魔法で援護しろ! 物理攻撃は効かないが魔法攻撃なら効くかも知れない!!」
そう言うとユーリが私とは逆方向に走りながら巨大イカに攻撃を仕掛けて、誘導していく。魔法で攻撃しろって言ってもどうすれば良いのよ……。イカと言えばやっぱりイカのげそ焼き? 焼けば倒せる?
とっさに前の世界での居酒屋メニューが思い出される。イカの炙り焼き、バター醤油などをつまみに飲むのが好きだった。
「いけっファイアーーーーっ!! 丸焼きにして食べてやる!!」
そう私が叫び魔法を飛ばすと大きな炎の柱が巨大イカから燃え上がる。
「やった! 倒せた!?」
「バカ! 水タイプの魔物に炎を当てても倒せないだろう!!」
「っ!!」
ユーリがそう叫んだ途端大きな水飛沫が上がり、炎が一気にかき消されて巨大イカが中から現れる。自分で水を出して炎を消したみたいだ。全く弱らせることが出来ていない。むしろ怒りで先程より狂暴化している気すらする。
そうだ、水タイプに火の技を当ててもダメだった。水タイプには雷だ!! 某国民的ゲームのモンスターを思い出して雷を出すべきだったと今さら思い当たる。しかしあの巨大イカを倒すには半端な攻撃じゃ意味ないだろう。でもそんなレベルの雷を万が一ユーリに当ててしまったら彼の命が危なくなってしまう。どうしたら良いの!?
「スパーク!!」
思い出したポ◯モンの技を叫び魔法を打つ。それはしっかりと巨大イカの頭に当たったが、少し焦げた臭いがしただけで全く効いてない。やはりあれくらいの威力じゃ足りないみたいだ。
「遠慮せずにやるんだ!」
「無理よ! 万が一あなたに当たったら死ぬわよ!」
「考えろよ! 俺らはパーティーだろ!? 個別に戦ってたら意味ない! 倒すのは俺に任せろ!」
そう言うと彼は私の方に剣を向ける。
そうか! その手があったか!
私は彼の剣に向けて魔法を放つ。彼の剣に雷の属性を付与するのだ。私の魔法を受けた彼の剣がビリビリと稲妻を伴ってるのを見て油断をしてしまったようだ。そんな様子を見逃さずに私を目掛けてイカの足が襲って来る。必死に避けようとするが、避けきれずにイカの足が振り払うような仕草で私に当たる。強い衝撃を全身に受け、フッと身体が浮き大きく宙に投げ飛ばされた。
「ユリッ!! くそっ! これで終わりだ!!」
そうユーリが叫んで走って行くのが目に入り必死で補助魔法を飛ばす。その魔法によってフワッと浮き上がった彼がイカの頭に稲妻の剣を突き刺し、イカの体全体に稲妻が走る。そしてとても大きい魔物の断末魔が鳴り響き、ドシンと地面に倒れる音が聞こえる。
良かった、倒せたんだ。これで港の人達に大きな被害は出ないで済む。ユーリが慌ててこちらへ駆け寄ってくるが間に合わない。……私はそのまま海に落ちた。
「ユリ!!!!」
慌てたユーリの声が聞こえるが答えることが出来ない。全身を強く打ってしまったみたいで腕や足も全く動かない。
自分にヒールをかけようにも意識が朦朧としてきてもうそんな余裕もないようだ。そのまま私は意識を失い、海の底へと沈んでいった。
0
あなたにおすすめの小説
山賊な騎士団長は子にゃんこを溺愛する
紅子
恋愛
この世界には魔女がいる。魔女は、この世界の監視者だ。私も魔女のひとり。まだ“見習い”がつくけど。私は見習いから正式な魔女になるための修行を厭い、師匠に子にゃんこに変えれた。放り出された森で出会ったのは山賊の騎士団長。ついていった先には兄弟子がいい笑顔で待っていた。子にゃんこな私と山賊団長の織り成すほっこりできる日常・・・・とは無縁な。どう頑張ってもコメディだ。面倒事しかないじゃない!だから、人は嫌いよ~!!!
完結済み。
毎週金曜日更新予定 00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
記憶喪失の私はギルマス(強面)に拾われました【バレンタインSS投下】
かのこkanoko
恋愛
記憶喪失の私が強面のギルドマスターに拾われました。
名前も年齢も住んでた町も覚えてません。
ただ、ギルマスは何だか私のストライクゾーンな気がするんですが。
プロット無しで始める異世界ゆるゆるラブコメになる予定の話です。
小説家になろう様にも公開してます。
崖っぷち令嬢は冷血皇帝のお世話係〜侍女のはずが皇帝妃になるみたいです〜
束原ミヤコ
恋愛
ティディス・クリスティスは、没落寸前の貧乏な伯爵家の令嬢である。
家のために王宮で働く侍女に仕官したは良いけれど、緊張のせいでまともに話せず、面接で落とされそうになってしまう。
「家族のため、なんでもするからどうか働かせてください」と泣きついて、手に入れた仕事は――冷血皇帝と巷で噂されている、冷酷冷血名前を呼んだだけで子供が泣くと言われているレイシールド・ガルディアス皇帝陛下のお世話係だった。
皇帝レイシールドは気難しく、人を傍に置きたがらない。
今まで何人もの侍女が、レイシールドが恐ろしくて泣きながら辞めていったのだという。
ティディスは決意する。なんとしてでも、お仕事をやりとげて、没落から家を救わなければ……!
心根の優しいお世話係の令嬢と、無口で不器用な皇帝陛下の話です。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
田舎暮らしの貧乏令嬢、幽閉王子のお世話係になりました〜七年後の殿下が甘すぎるのですが!〜
侑子
恋愛
「リーシャ。僕がどれだけ君に会いたかったかわかる? 一人前と認められるまで魔塔から出られないのは知っていたけど、まさか七年もかかるなんて思っていなくて、リーシャに会いたくて死ぬかと思ったよ」
十五歳の時、父が作った借金のために、いつ魔力暴走を起こすかわからない危険な第二王子のお世話係をしていたリーシャ。
弟と同じ四つ年下の彼は、とても賢くて優しく、可愛らしい王子様だった。
お世話をする内に仲良くなれたと思っていたのに、彼はある日突然、世界最高の魔法使いたちが集うという魔塔へと旅立ってしまう。
七年後、二十二歳になったリーシャの前に現れたのは、成長し、十八歳になって成人した彼だった!
以前とは全く違う姿に戸惑うリーシャ。
その上、七年も音沙汰がなかったのに、彼は昔のことを忘れていないどころか、とんでもなく甘々な態度で接してくる。
一方、自分の息子ではない第二王子を疎んで幽閉状態に追い込んでいた王妃は、戻ってきた彼のことが気に入らないようで……。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる