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第24話「祝福の儀、そして──」
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王城の正殿。
ふたりの契りを公式に認め、国として祝福する儀式の日が訪れた。
王族としての結婚ではなく、
“未来を共に歩む契約者”として、堂々と認められる儀。
王妃や宰相をはじめ、多くの来賓が見守る中――
セイルは、白銀の刺繍が施された衣を身にまとっていた。
「……似合ってるよ、セイル」
控室でそう言ったレイグランは、
自身も王太子としての正装を崩さず、それでいてどこか“新たな覚悟”を纏っていた。
「これが“番の代わり”なら、贅沢すぎるって思ってた。
でも今は……誇らしく思うよ」
「代わりなんかじゃない。“唯一”なんだ。君が選んだように、俺も君を選んだ」
儀式は静かに、しかし厳かに進んでいく。
王の前に跪くふたり。
国の守護を司る魔法具が頭上にかざされ、淡く輝く。
「王太子レイグラン・アルミナス。
そして、セイル・アーデル。
この日より、汝らふたりの契りは、王政において正式に認められる」
場内から、拍手と歓声が湧き上がった。
かつて“番でなければありえない”とされていた契りが、
ついにこの国で“公”として立ち上がった瞬間だった。
儀式が終わり、夜になって。
ふたりきりの小さな宴が、王城の離れの一室で開かれていた。
セイルはグラスを手に、少し頬を染めながら言った。
「……ねえ、これから僕は“何”になっていくんだろう」
王妃でもない、正室という立場でもない。
でも、彼の隣には確かにいる。
それは、“名前”にできない関係。
レイグランは微笑んだ。
「君は君だ。それでいい」
「……それじゃ、ちょっとズルい答えだな」
セイルは笑った。
でもその胸の奥に、ゆっくりと確信が芽生えていく。
“誰かの形に収まる必要なんてない”。
ふたりの形は、ふたりで決めればいい。
「レイグラン」
「ん?」
「……これからも、“あなたを選び続ける”って約束してもいい?」
その言葉に、王太子はほんの少しだけ、まぶたを伏せて――
やがて静かにうなずいた。
「……なら俺も、君を愛し続けることを誓おう。
――番なんかじゃなく、“君”だから、ずっと」
月明かりが、ふたりを包む。
国を変えた恋。
それは始まりでもあり、終わりのない旅路の約束でもあった。
この国の歴史に刻まれる、新しい愛のかたち。
ふたりの契りは、“血”ではなく“心”で結ばれた、永遠の物語。
──End.
ふたりの契りを公式に認め、国として祝福する儀式の日が訪れた。
王族としての結婚ではなく、
“未来を共に歩む契約者”として、堂々と認められる儀。
王妃や宰相をはじめ、多くの来賓が見守る中――
セイルは、白銀の刺繍が施された衣を身にまとっていた。
「……似合ってるよ、セイル」
控室でそう言ったレイグランは、
自身も王太子としての正装を崩さず、それでいてどこか“新たな覚悟”を纏っていた。
「これが“番の代わり”なら、贅沢すぎるって思ってた。
でも今は……誇らしく思うよ」
「代わりなんかじゃない。“唯一”なんだ。君が選んだように、俺も君を選んだ」
儀式は静かに、しかし厳かに進んでいく。
王の前に跪くふたり。
国の守護を司る魔法具が頭上にかざされ、淡く輝く。
「王太子レイグラン・アルミナス。
そして、セイル・アーデル。
この日より、汝らふたりの契りは、王政において正式に認められる」
場内から、拍手と歓声が湧き上がった。
かつて“番でなければありえない”とされていた契りが、
ついにこの国で“公”として立ち上がった瞬間だった。
儀式が終わり、夜になって。
ふたりきりの小さな宴が、王城の離れの一室で開かれていた。
セイルはグラスを手に、少し頬を染めながら言った。
「……ねえ、これから僕は“何”になっていくんだろう」
王妃でもない、正室という立場でもない。
でも、彼の隣には確かにいる。
それは、“名前”にできない関係。
レイグランは微笑んだ。
「君は君だ。それでいい」
「……それじゃ、ちょっとズルい答えだな」
セイルは笑った。
でもその胸の奥に、ゆっくりと確信が芽生えていく。
“誰かの形に収まる必要なんてない”。
ふたりの形は、ふたりで決めればいい。
「レイグラン」
「ん?」
「……これからも、“あなたを選び続ける”って約束してもいい?」
その言葉に、王太子はほんの少しだけ、まぶたを伏せて――
やがて静かにうなずいた。
「……なら俺も、君を愛し続けることを誓おう。
――番なんかじゃなく、“君”だから、ずっと」
月明かりが、ふたりを包む。
国を変えた恋。
それは始まりでもあり、終わりのない旅路の約束でもあった。
この国の歴史に刻まれる、新しい愛のかたち。
ふたりの契りは、“血”ではなく“心”で結ばれた、永遠の物語。
──End.
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