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神々の記録と、導律騎士団の影
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“封印の円盤”が静かに沈黙すると、遺跡の空気が変わった。
まるで“誰かに見られている”ような、重たい気配。
「……まずい。ここ、もう安全じゃないかも」
フィノが直感的にそう呟いたのと同時に、石の床がカチリと音を立てた。
階段とは反対側──闇の中から、複数の気配が近づいてくる。
「レント、走って!」
二人はすぐさま踵を返し、来た道を駆け上がる。
背後から響くのは、規則正しい足音。そして──低く響く声。
「“滅びの器”を発見した。確保を優先せよ」
それは、あの男の声だった。
──導律騎士団・特務隊長、ゼイン・ハルヴァード。
王都直属の特殊部隊を束ねる“黒衣の男”は、かつて神託の解読を一任されていた元宮廷預言士。
フィノの“未来視”が通じなかった唯一の存在でもある。
森へ逃げ込んだフィノとレントは、息を切らしながら走り続ける。
だが、ゼインの気配はまるで空気のように近づいてきていた。
「……やっぱり、“彼”は普通じゃない」
フィノは立ち止まり、レントを庇うように前に出た。
「来るなら来て。私は、“未来を変える”って決めたんだから」
そのとき──背後から、矢が放たれた。
ピシッ!
寸前でフィノがレントを抱きかかえ、地面へ倒れ込む。
その瞬間、木々の陰から別の人影が現れる。
「……なんだ、先を越されたかと思ったぞ」
現れたのは、白いローブをまとった青年。
フィノと同じ、予言者の家系を名乗る者だった。
「名乗れ」
「おっと、怒らないでくれよ。僕はセリオス・エンハルト。
元・予言家の“落伍者”さ。けどね、同類の匂いがしたから来ただけだよ」
彼は薄笑いを浮かべながら、レントを一瞥した。
「その少年──“神の裁定”に必要な鍵だろう? 君たち、どこまで知ってるのかな?」
まるで“誰かに見られている”ような、重たい気配。
「……まずい。ここ、もう安全じゃないかも」
フィノが直感的にそう呟いたのと同時に、石の床がカチリと音を立てた。
階段とは反対側──闇の中から、複数の気配が近づいてくる。
「レント、走って!」
二人はすぐさま踵を返し、来た道を駆け上がる。
背後から響くのは、規則正しい足音。そして──低く響く声。
「“滅びの器”を発見した。確保を優先せよ」
それは、あの男の声だった。
──導律騎士団・特務隊長、ゼイン・ハルヴァード。
王都直属の特殊部隊を束ねる“黒衣の男”は、かつて神託の解読を一任されていた元宮廷預言士。
フィノの“未来視”が通じなかった唯一の存在でもある。
森へ逃げ込んだフィノとレントは、息を切らしながら走り続ける。
だが、ゼインの気配はまるで空気のように近づいてきていた。
「……やっぱり、“彼”は普通じゃない」
フィノは立ち止まり、レントを庇うように前に出た。
「来るなら来て。私は、“未来を変える”って決めたんだから」
そのとき──背後から、矢が放たれた。
ピシッ!
寸前でフィノがレントを抱きかかえ、地面へ倒れ込む。
その瞬間、木々の陰から別の人影が現れる。
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「名乗れ」
「おっと、怒らないでくれよ。僕はセリオス・エンハルト。
元・予言家の“落伍者”さ。けどね、同類の匂いがしたから来ただけだよ」
彼は薄笑いを浮かべながら、レントを一瞥した。
「その少年──“神の裁定”に必要な鍵だろう? 君たち、どこまで知ってるのかな?」
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