『スキル0の俺が“女神の代行者”に指名されて、気づけば世界最強ハーレムでした』

春夜夢

文字の大きさ
2 / 30

第2話『精霊の契約と、目覚める力』

しおりを挟む
「改めまして、リクさま。私は精霊界の“風の王精霊”ノアと申します!」

「……王精霊って、あの?」

「はいっ! 一応、風属性の中では最上位の存在です~!」

屈託なく笑いながら、ノアは俺の腕にぴたっとくっついてくる。

やわらかい。
そして近い。
ドレスの胸元、視界に入る。

「……あの、ちょっと距離感というか、接し方というか……」

「私、契約者とは肌で信頼を深める主義なんです!」

「聞いたことねえよそんな精霊理論!」


---

ソファに腰掛けながら、
リュミエール(女神)が冷静に状況を整理してくれる。

「ノアは、契約によりあなたの“戦力”となります。
 あなたのスキル【契約の鍵】は、あらゆる存在と“深度契約”を結べる力です」

「深度契約?」

「通常の召喚契約とは異なり、心と魂、そして――身体の繋がりによって、能力を最大限引き出す特殊な関係です」

「それ……いろいろ大丈夫なんですか?」

「もちろん合法ですし、精霊界でも喜ばれる待遇です」

「精霊界ってすげぇ自由だな……」


---

「ではリク。ノアと初の“契約式”を行ってください」

「はいはーい、ベッドこちらです~!」

「ちょ、なんで契約って寝室前提!?」

「安心してください。初回は“魔力リンク”だけですから。
 ちょっとだけ、肌を密着させて、魔力を循環させて……ふふっ、リクさま照れてます?」

「そりゃ照れるわ!」

ノアが俺の手を引いて、寝台へ導いてくる。

ドレスをひらりと脱ぎ、純白の薄衣だけになった姿に、思わず息を呑んだ。

「じゃあ……リクさま。目、閉じて」

彼女の額が、そっと俺の額に触れる。

その瞬間、全身に温かい風が流れ込んだ。

【契約成功】

脳内に響いたメッセージと同時に、
俺のスキル一覧に新たな能力が加わる。

【風王精霊ノアの祝福】【加速】【空間感知】【風刃Lv10】……

「……これが、俺の、力……」

「はいっ。これでリクさまは、初級魔導士どころか上級クラスの冒険者にも匹敵します!」


---

その時。

神殿の外から、異様な魔力反応が近づいてきた。

「リュミエール様! 魔王軍の尖兵が、この神域の座標を探知しました!」

現れたのは、鎧を纏った白翼の天使兵。

「魔王軍!? なんでここが……!」

「まだこの場所を完全に守れていなかったようです。……リク、戦えますか?」

「戦う……って、いきなりそんな……!」

「ノアと結んだ契約の力、試すチャンスです。私がサポートします」

ノアが俺の背にぴたりと張りついた。

「リクさま、私に風を使ってください。魔力はもう繋がってます」

外へ出ると、三体の魔族が飛来していた。

異形の羽、黒き爪、紫の瞳――見た瞬間に、敵と分かる。

「リク、落ち着いて。私の魔力を信じて、風を想像して」

「……風よ、切り裂け!」

俺の叫びに応じ、前方に無数の真空刃が走った。

――ズバン!

一体の魔族が、空中で引き裂かれて爆散する。

「命中……っ、本当に俺が?」

「すごいです、リクさまっ!」

その後の2体も、空間感知と加速スキルを駆使し、翻弄。
神域内での戦闘とは思えぬほどあっさりと、全滅させた。


---

「……ふぅ……倒した……」

「お見事です、リク」

「これが、“代行者”の力……か」

ノアが俺の腕に飛びつき、笑った。

「リクさま、かっこよかったです! ごほうびに……今夜、もう一回契約式しません?」

「ちょ、ちょっと待てノア、落ち着け……!」

リュミエールはため息をつきながら微笑む。

「……これで、“最初の試練”は突破ですね。次は“神の試練”――より深く、より危険な契約が待っています」

――こうして俺は、
世界の裏側に隠された戦いと、少女たちとの運命に、足を踏み入れることになった。


---

◆次回予告
第3話『魔王の娘、突然の求婚』
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

処理中です...