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第20話 ――誰にも渡さない、俺だけの番
式典から数日後。
ユウトの勇敢な姿は、王都でも話題になっていた。
「……あの番様、自ら子どもを庇ったって?」
「もう“ただの伴侶”じゃない、“王の心臓”だ」
民たちの視線は、尊敬と敬意を含んだものに変わっていた。
(……なんか、ちょっとくすぐったい)
ユウトは頬を赤らめながら、今日もザディクと並んで使節団との会見へ向かっていた。
その席には、隣国カイラス帝国の使節団が座っていた。
重厚な衣装に身を包んだ老紳士が、静かに口を開く。
「……“番”という制度は、帝国でも尊重されています。
ですが王に“男の番”とは……特殊すぎますな」
その言葉に、周囲の空気がぴりつく。
「なにが言いたい?」
ザディクの声は冷たく低い。
「いえ……もし王が“後継者”をお望みなら、別の“女性の番”を迎えることも選択肢かと。
その場合、現在の番は――我が国で引き取っても構いませんが?」
――その瞬間、室温が一気に数度下がった気がした。
「………………」
ザディクは無言で立ち上がり、ユウトの腰を引き寄せる。
椅子ごと自分の膝に乗せるようにして、片腕で抱え込んだ。
「ユウトは俺の番だ。“代替案”など存在しない。
“後継”など、我らの血が繋がっていれば問題ない。
……俺の番に手を出すということは――国を敵に回す覚悟があるということだな?」
「っ……! い、いえ……そのようなつもりでは……!」
使節は青ざめて黙り込んだ。
ザディクは笑わないまま、ユウトの耳元にだけ、甘く低く囁いた。
「……怖かったか?」
「……ううん。でも、ちょっとドキドキした……」
「あとで、たっぷり安心させてやる。ベッドの上で、“おまえが誰のものか”身体に思い出させてやるから」
その夜。
ザディクの指が、何度も丁寧に体を撫でてくる。
くちづけは熱く長く、まるで名残を惜しむように首筋に刻まれる。
「ユウト。誰にも渡さない。……何度でも言う、“俺のもの”だ」
「うん……俺も、ザディクの番でよかった……っ」
服を脱がされ、脚を開かされ、奥までゆっくりと貫かれる。
「ほら……ここ。おまえのいちばん奥、俺の形になってる……」
「やだっ、そんなの、言わないで……っ、でも気持ちよくて、またイっちゃう……!」
「イっていい。何度でも。俺が全部受け止めて、愛してやる」
熱く、深く、甘く、何度も名前を呼ばれて、
ユウトは愛に溺れ、心ごとザディクに刻まれていった。
「ユウト……本当に、愛してる。生まれ変わっても、番でいてくれ」
「……うん、約束だよ」
夜は果てることなく――
二人の絆は、世界に抗うほど、強く、深く、濃密に結ばれていく。
ユウトの勇敢な姿は、王都でも話題になっていた。
「……あの番様、自ら子どもを庇ったって?」
「もう“ただの伴侶”じゃない、“王の心臓”だ」
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ユウトは頬を赤らめながら、今日もザディクと並んで使節団との会見へ向かっていた。
その席には、隣国カイラス帝国の使節団が座っていた。
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「……“番”という制度は、帝国でも尊重されています。
ですが王に“男の番”とは……特殊すぎますな」
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「なにが言いたい?」
ザディクの声は冷たく低い。
「いえ……もし王が“後継者”をお望みなら、別の“女性の番”を迎えることも選択肢かと。
その場合、現在の番は――我が国で引き取っても構いませんが?」
――その瞬間、室温が一気に数度下がった気がした。
「………………」
ザディクは無言で立ち上がり、ユウトの腰を引き寄せる。
椅子ごと自分の膝に乗せるようにして、片腕で抱え込んだ。
「ユウトは俺の番だ。“代替案”など存在しない。
“後継”など、我らの血が繋がっていれば問題ない。
……俺の番に手を出すということは――国を敵に回す覚悟があるということだな?」
「っ……! い、いえ……そのようなつもりでは……!」
使節は青ざめて黙り込んだ。
ザディクは笑わないまま、ユウトの耳元にだけ、甘く低く囁いた。
「……怖かったか?」
「……ううん。でも、ちょっとドキドキした……」
「あとで、たっぷり安心させてやる。ベッドの上で、“おまえが誰のものか”身体に思い出させてやるから」
その夜。
ザディクの指が、何度も丁寧に体を撫でてくる。
くちづけは熱く長く、まるで名残を惜しむように首筋に刻まれる。
「ユウト。誰にも渡さない。……何度でも言う、“俺のもの”だ」
「うん……俺も、ザディクの番でよかった……っ」
服を脱がされ、脚を開かされ、奥までゆっくりと貫かれる。
「ほら……ここ。おまえのいちばん奥、俺の形になってる……」
「やだっ、そんなの、言わないで……っ、でも気持ちよくて、またイっちゃう……!」
「イっていい。何度でも。俺が全部受け止めて、愛してやる」
熱く、深く、甘く、何度も名前を呼ばれて、
ユウトは愛に溺れ、心ごとザディクに刻まれていった。
「ユウト……本当に、愛してる。生まれ変わっても、番でいてくれ」
「……うん、約束だよ」
夜は果てることなく――
二人の絆は、世界に抗うほど、強く、深く、濃密に結ばれていく。
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