32 / 101
第32話 ――その肌は、俺だけのものだろう?
王族の番としての初任務。
ユウトは、周辺諸国との合同祝賀祭に随行し、
国境近くの貴族館に滞在していた。
「緊張……でも、やらなきゃ」
ザディクの隣に並び、
挨拶を重ね、笑みを絶やさず対応する。
そんなユウトに、各国から向けられる視線は――尊敬ではなく、時に欲望だった。
(この身体が、誰かのものになっていると、知らない顔をして……)
ザディクの目には、はっきりと見えていた。
「……ユウト様。こちら、我が国の礼服でございます。
どうかお召しになって、舞踏の場へ――」
異国の家令が差し出してきたのは、
薄絹で仕立てられた、肩の露出が大きい衣装だった。
(……外交の礼儀だし、断れない……)
そして夜――
ザディクが寝室に入ると、
そこにいたのは、異国の礼服をまとったユウトの姿。
美しかった。
けれど、その美しさが“他者に向けられた”という事実が、
ザディクの心に黒い感情を引き起こした。
「……誰に見せるつもりだった? その肌、その鎖骨、その首筋」
「えっ……ザディク? それは、その、外交上の……」
「言い訳はいらない」
瞬間、ザディクはユウトをベッドに押し倒していた。
「なぁ、ユウト。
おまえの肌は、誰に許すために存在してる?」
「ザディク、ちょ、まってっ……っ、俺、嫌だったとかじゃなくて――」
「だったら、今夜は言葉じゃなくて、身体で答えてもらおうか」
キスは深く、荒々しく、
指は衣の隙間から入り込み、
ユウトの肌をなぞるように、焦らしながらも支配していく。
「やっ……そんなに強く……っ、んぁあっ……!」
「誰にも、見せるな。誰にも、触れさせるな。
この身体も、声も、感じる場所も、全部――俺だけのものだ」
「ザディク……俺、俺……あなた以外に、見せたいなんて思ってない……っ!」
「なら、証明してみせろ。今夜、このベッドの上で」
奥まで何度も突かれ、
痺れるほどの熱と、嫉妬の愛で、
ユウトは果てながら泣いた。
「や……っ、すき……ザディク……壊れちゃう……!」
「壊れていい。何度でも抱いて、何度でも繋いで、
誰にも渡さないって刻み直してやる……!」
その夜。
ユウトは何度も抱かれ、
何度も“俺だけの番だ”と囁かれながら、
愛と支配と独占の中に溺れていった。
ユウトは、周辺諸国との合同祝賀祭に随行し、
国境近くの貴族館に滞在していた。
「緊張……でも、やらなきゃ」
ザディクの隣に並び、
挨拶を重ね、笑みを絶やさず対応する。
そんなユウトに、各国から向けられる視線は――尊敬ではなく、時に欲望だった。
(この身体が、誰かのものになっていると、知らない顔をして……)
ザディクの目には、はっきりと見えていた。
「……ユウト様。こちら、我が国の礼服でございます。
どうかお召しになって、舞踏の場へ――」
異国の家令が差し出してきたのは、
薄絹で仕立てられた、肩の露出が大きい衣装だった。
(……外交の礼儀だし、断れない……)
そして夜――
ザディクが寝室に入ると、
そこにいたのは、異国の礼服をまとったユウトの姿。
美しかった。
けれど、その美しさが“他者に向けられた”という事実が、
ザディクの心に黒い感情を引き起こした。
「……誰に見せるつもりだった? その肌、その鎖骨、その首筋」
「えっ……ザディク? それは、その、外交上の……」
「言い訳はいらない」
瞬間、ザディクはユウトをベッドに押し倒していた。
「なぁ、ユウト。
おまえの肌は、誰に許すために存在してる?」
「ザディク、ちょ、まってっ……っ、俺、嫌だったとかじゃなくて――」
「だったら、今夜は言葉じゃなくて、身体で答えてもらおうか」
キスは深く、荒々しく、
指は衣の隙間から入り込み、
ユウトの肌をなぞるように、焦らしながらも支配していく。
「やっ……そんなに強く……っ、んぁあっ……!」
「誰にも、見せるな。誰にも、触れさせるな。
この身体も、声も、感じる場所も、全部――俺だけのものだ」
「ザディク……俺、俺……あなた以外に、見せたいなんて思ってない……っ!」
「なら、証明してみせろ。今夜、このベッドの上で」
奥まで何度も突かれ、
痺れるほどの熱と、嫉妬の愛で、
ユウトは果てながら泣いた。
「や……っ、すき……ザディク……壊れちゃう……!」
「壊れていい。何度でも抱いて、何度でも繋いで、
誰にも渡さないって刻み直してやる……!」
その夜。
ユウトは何度も抱かれ、
何度も“俺だけの番だ”と囁かれながら、
愛と支配と独占の中に溺れていった。
あなたにおすすめの小説
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
処刑エンドの悪役公爵、隠居したいのに溺愛されてます
ひなた翠
BL
目が覚めたら、やり込んだBLゲームの悪役公爵になっていた。
しかも手には鞭。目の前には涙を浮かべた美少年。
——このままじゃ、王太子に処刑される。
前世は冴えない社畜サラリーマン。今世は冷徹な美貌を持つ高位貴族のアルファ。
中身と外見の落差に戸惑う暇もなく、エリオットは処刑回避のための「隠居計画」を立てる。
囚われのオメガ・レオンを王太子カイルに引き渡し、爵位も領地も全部手放して、ひっそり消える——はずだった。
ところが動くほど状況は悪化していく。
レオンを自由にしようとすれば「傍にいたい」と縋りつかれ、
カイルに会えば「お前の匂いは甘い」と迫られ、
隠居を申し出れば「逃げるな」と退路を塞がれる。
しかもなぜか、子供の頃から飲んでいた「ビタミン剤」を忘れるたび、身体がおかしくなる。
周囲のアルファたちの視線が絡みつき、カイルの目の色が変わり——
自分でも知らなかった秘密が暴かれたとき、逃げ場はもう、どこにもなかった。
誰にも愛されなかった男が、異世界で「本当の自分」を知り、運命の番と出会う——
ギャップ萌え×じれったさ×匂いフェチ全開の、オメガバース転生BL。
【完】心配性は異世界で番認定された狼獣人に甘やかされる
おはぎ
BL
起きるとそこは見覚えのない場所。死んだ瞬間を思い出して呆然としている優人に、騎士らしき人たちが声を掛けてくる。何で頭に獣耳…?とポカンとしていると、その中の狼獣人のカイラが何故か優しくて、ぴったり身体をくっつけてくる。何でそんなに気遣ってくれるの?と分からない優人は大きな身体に怯えながら何とかこの別世界で生きていこうとする話。
知らない世界に来てあれこれ考えては心配してしまう優人と、優人が可愛くて仕方ないカイラが溺愛しながら支えて甘やかしていきます。
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
アケミツヨウの幸福な生涯【本編完結】
リラックス@ピロー
BL
ごく普通の会社員として日々を過ごしていた主人公、ヨウはその日も普通に残業で会社に残っていた。
ーーーそれが運命の分かれ道になるとも知らずに。
仕事を終え帰り際トイレに寄ると、唐突に便器から水が溢れ出した。勢い良く迫り来る水に飲み込まれた先で目を覚ますと、黒いローブの怪しげな集団に囲まれていた。 彼らは自分を"神子"だと言い、神の奇跡を起こす為とある儀式を行うようにと言ってきた。
神子を守護する神殿騎士×異世界から召喚された神子
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!
由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった。しかしハルの血が特殊だと知ったダンピールはハルを連れ帰って?
いっそ美味しい『血』(治癒)と『体液』(バフ)と『癒し』を与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!