拷問官と政略結婚した令嬢、夜だけ激甘に囚われてます

春夜夢

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第4話 誰にも触れさせるな――処刑人が見せた、狂気の独占

「おや、君がカイル殿の奥方か。噂には聞いていたが、ずいぶん綺麗な人だ」

政務庁の廊下で、任務の書状を届けに行った際のこと。
王宮騎士団の青年が、軽く微笑みながら私に声をかけた。

「……ご丁寧にどうも」

表情を崩さず軽く頭を下げただけなのに――
その後ろから歩いてきたカイルの目が、凍てついた。

「――お前、今、何をした?」

「……カイル様?」

「その男と、どんな目を合わせた?」

低く、怒りを噛み殺すような声。
あまりにも突然で、私は言葉を失った。

「何って……少し会釈をしただけです。職務として当然の――」

「“当然”だと?」

彼は私の手首を掴み、そのまま引きずるように歩き出した。
後ろから驚いた騎士が声をかけるも、振り返ることすらしない。

「カイル様っ、待ってください、どこへ――!」

「黙れ」

連れて行かれたのは、王宮の使われていない応接室。
鍵をかけ、扉を閉めた瞬間――

「“誰にも触れさせるな”と言っただろう」

「……誰も、触れてません」

「声をかけられるだけでも、俺は気が狂いそうになる」

その言葉に、ぞくりと背筋が震えた。
そして彼の手が頬を捉え、いきなり唇が重なった。

「っ、ん……!」

逃げる隙も与えられず、唇を食むようなキス。
舌が割り込んで、口内を犯すように這ってくる。

「誰にも、笑うな。誰にも、見せるな。お前は――俺だけのものなんだ」

舌を絡めたまま、手はスカートの奥へ。
そのまま、椅子に押し倒される。

「……だ、め……ここ、王宮の中……!」

「音を立てなければバレない」

「音、なんて……んっ、ひぁっ……!」

太腿に触れる手が熱い。
薄布越しの秘所に指を押し当てられ、擦られた瞬間、脚が震える。

「ほら……声を出すなと言っても、身体の方は従えないんだな」

「や、やめて、だめ……誰か、来たら……!」

「なら静かにイけ。俺の指だけで」

奥に指が入り、膝が震える。
必死に噛み殺した吐息が、甘く部屋の中を濡らす。

「覚えておけ。お前を甘やかせるのは、触れていいのは――俺だけだ」

「……そんなの、わかってます、っ……!」

指が抜けると、代わりに彼の唇が再び私の口元を奪う。
舌と舌を絡め、口内ですら支配される感覚。

**

応接室を出たとき、私の膝はまだ震えていた。

けれどその手を繋いでくれていたのも――
間違いなく、彼だった。

「カイル様……」

「言葉はいらない。夜、部屋で続きをする」

その目は、激情を押し殺しながらも、どこか満たされたように細められていた。

彼は今、私のすべてを――
“手に入れている”という実感で、狂おしいほど満ちている。

それは、恐ろしくて。
でも同時に、少しだけ……嬉しかった。

(続く)
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