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12.4-4 女性の名は
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女性の自室まで付いてきた執事達の、遠ざかる足音が聞こえない。
扉の前で待機している。
だが、女性は気にしていない素振りで机に置かれた本を開く。
読み進めては、別の紙に走り書きをする。その繰り返し。
それを行い続け、薄い本の半分まで読み終える。
豪華なベッドの上でくつろいでいた黒猫があくびをする。
眠そうな、つまならそうな声と共に。
ゆっくりと体を伸ばすと、女性の膝の上に飛び乗った。
部屋に漂っていたナーマの流れが僅かに変わる。
黒猫に集まる。集まったナーマは黒猫の中で魔力という形となって外に向けられる。
女性を取り囲むように、透明な三角柱を形成する。
女性は椅子から立ち上がり、床にしゃがむ。
右手で自身の影を撫でる。
「影さん影さん。もう出てきて大丈夫ですよ」
恥ずかしがり屋の子供に掛けるような優しい声で誘ってきた。
こんな声で出てきたと思われたくないが、尋ねたいことがある。
影から出ないと会話ができない。
仕方なく、その声に応じるように影から出る。
「・・・・・・なぜ、助けた?」
不審な人物に手を貸した。それが気になっていた。
女性はきょとんとするが、すぐに朗らかな笑みを浮かべた。
「貴方様が先に助けてくれたからですよ。例え、貴方様がゼルシュ様にどんな恨みを持つ人でも、わたくしを助けてくれたことには変わりありません」
「・・・・・・恩を仇で返したくないと?」
「はい。如何なる立場や理由があろうとも恩人に礼をする。それが王族としてのわたくしの矜恃です」
聞き捨てならない単語があった。
「王族?」
王と妃の間に2人の娘はいる。
長女は、東の大陸の王族に嫁いでいる。
次女は、結婚適応年齢ではない。まだ婚約者候補の話すら上がっていない。
なにより、王族にリーリエと呼ばれる人物はいない。
「はい。リーリエは影武者の子の名前です。わたくしはアルスト王とパシパエ王妃の長女ウタネと申します」
鳥肌が立ったのがわかる。
これ以上関わらない方がいいとわかっていても、尋ねずにはいられなかった。
「・・・・・・東の大陸に嫁いだ皇女は・・・・・・?」
「わたくしの影武者の子です。外見も声も似ているという理由で孤児院から引き取り、幼い頃から共に育ちました」
「・・・・・・気付かれていないのか?」
「……はい。彼女はわたくしより聡い子です。それに・・・・・・東の大陸は女性にも様々な権利が与えられていると手紙に書くほど日々楽しんでいらっしゃいます」
妙な間があった。
だが、知りたいことは知れた。これ以上の深入りはしない。
「・・・・・・そう、か・・・・・・」
「はい。そしてわたくしは」
「待ってくれ」
「はい?」
「それ以上は話さないでくれ・・・・・・」
他の大陸では手が届かないと諦めていた標的が、目の前にいる。
まだ本物だと決まっていないのに、意識していなければ剣を抜いて、その細い首を切り落としてしまいたく自分がいる。
「・・・・・・ああ。そうですね」
女性は服の下からペンダントを引っ張り出す。
そのロケットには、王家の紋章である花が刻まれていた。
「証拠はこれでよろしいでしょうか?」
紋章には、ある細工が施されている。
ロケット全体に光を当てると、雪が降っているように見えるのだ。
実際、このロケットにもそれがあった。本物で間違いない。
ロケットの細工は、その時の王から直々に教わる秘密だ。
知らないフリをしなければ、勇者だとバレる可能性が高かった。
「・・・・・・わからない。見せられても・・・・・・」
「・・・・・・そうなのですか? でも、本物ですよ?」
女性が直にロケットを渡してこようとしたので、両手を振ることで必死に受け取り拒否を示す。
部屋の外から視線を感じて振り向く。
視線は、執事達がいる扉の外だ。
「気にしなくて大丈夫ですよ」
女性が黒猫を撫でながら説明をする。
「ペチュはわたくしの頼もしい使い魔です。先程の私の動きを記憶し、結界の外にいる人に見せてくれます。この中でなら、わたくしたちの姿や声も気付かれません」
黒猫はゴロゴロと喉を鳴らし、幸せそうな表情で寝返りをする。
「ゼルシュ様はすぐに心配する方です。褒美で得たわたくしが予期せぬことをして、お母様のお怒りを買わないかとびくびくしておられるのですよ」
北の魔神を倒した際の褒美なのは予想付くが、なぜ人を選ぶか理解できない。
そんなびくびくするなら、貰わなければいいだろう。そんな呆れすら抱いた。
そんな男とは対照的な態度の女性も、別の意味で理解ができない。
物扱いされている。その自覚はあっても、怒っている様子が全くないのだ。
冷たい態度はとっているが、やはりあの男の味方なのだ。そう確信する。
「その理由は子を───」
「だから待ってくれ!」
「・・・・・・はい?」
これ以上話したくない。それが今の自分の気持ちだった。
そう思って何度も止めているのに、何か問題でもと言うように首を傾げてこちらを見るのだ。
ここにいるのは黒猫なのに、自分の知るコナユキ猫の影がちらつく。
「あの場から逃がしてくれたことには礼を言う。だが、あんたの事情を聞くつもりはない」
「・・・・・・ですが、わたくしの事情をお伝えすればゼルシュ様を失脚させる近道になるかと?」
出てきた言葉に、なぜか自分の方が動揺する。
「っ‼ あ、あんたはあいつの味方のはずじゃ・・・・・・!?」
「敵味方で言えば敵です!」
即答。しかもどこか意気込んでいる。
「共通の敵を持つなら手を組んだ方がよろしいかと!!」
心強い同士を得たかのように、女性は自分の手を包み込むように握ってきた。
扉の前で待機している。
だが、女性は気にしていない素振りで机に置かれた本を開く。
読み進めては、別の紙に走り書きをする。その繰り返し。
それを行い続け、薄い本の半分まで読み終える。
豪華なベッドの上でくつろいでいた黒猫があくびをする。
眠そうな、つまならそうな声と共に。
ゆっくりと体を伸ばすと、女性の膝の上に飛び乗った。
部屋に漂っていたナーマの流れが僅かに変わる。
黒猫に集まる。集まったナーマは黒猫の中で魔力という形となって外に向けられる。
女性を取り囲むように、透明な三角柱を形成する。
女性は椅子から立ち上がり、床にしゃがむ。
右手で自身の影を撫でる。
「影さん影さん。もう出てきて大丈夫ですよ」
恥ずかしがり屋の子供に掛けるような優しい声で誘ってきた。
こんな声で出てきたと思われたくないが、尋ねたいことがある。
影から出ないと会話ができない。
仕方なく、その声に応じるように影から出る。
「・・・・・・なぜ、助けた?」
不審な人物に手を貸した。それが気になっていた。
女性はきょとんとするが、すぐに朗らかな笑みを浮かべた。
「貴方様が先に助けてくれたからですよ。例え、貴方様がゼルシュ様にどんな恨みを持つ人でも、わたくしを助けてくれたことには変わりありません」
「・・・・・・恩を仇で返したくないと?」
「はい。如何なる立場や理由があろうとも恩人に礼をする。それが王族としてのわたくしの矜恃です」
聞き捨てならない単語があった。
「王族?」
王と妃の間に2人の娘はいる。
長女は、東の大陸の王族に嫁いでいる。
次女は、結婚適応年齢ではない。まだ婚約者候補の話すら上がっていない。
なにより、王族にリーリエと呼ばれる人物はいない。
「はい。リーリエは影武者の子の名前です。わたくしはアルスト王とパシパエ王妃の長女ウタネと申します」
鳥肌が立ったのがわかる。
これ以上関わらない方がいいとわかっていても、尋ねずにはいられなかった。
「・・・・・・東の大陸に嫁いだ皇女は・・・・・・?」
「わたくしの影武者の子です。外見も声も似ているという理由で孤児院から引き取り、幼い頃から共に育ちました」
「・・・・・・気付かれていないのか?」
「……はい。彼女はわたくしより聡い子です。それに・・・・・・東の大陸は女性にも様々な権利が与えられていると手紙に書くほど日々楽しんでいらっしゃいます」
妙な間があった。
だが、知りたいことは知れた。これ以上の深入りはしない。
「・・・・・・そう、か・・・・・・」
「はい。そしてわたくしは」
「待ってくれ」
「はい?」
「それ以上は話さないでくれ・・・・・・」
他の大陸では手が届かないと諦めていた標的が、目の前にいる。
まだ本物だと決まっていないのに、意識していなければ剣を抜いて、その細い首を切り落としてしまいたく自分がいる。
「・・・・・・ああ。そうですね」
女性は服の下からペンダントを引っ張り出す。
そのロケットには、王家の紋章である花が刻まれていた。
「証拠はこれでよろしいでしょうか?」
紋章には、ある細工が施されている。
ロケット全体に光を当てると、雪が降っているように見えるのだ。
実際、このロケットにもそれがあった。本物で間違いない。
ロケットの細工は、その時の王から直々に教わる秘密だ。
知らないフリをしなければ、勇者だとバレる可能性が高かった。
「・・・・・・わからない。見せられても・・・・・・」
「・・・・・・そうなのですか? でも、本物ですよ?」
女性が直にロケットを渡してこようとしたので、両手を振ることで必死に受け取り拒否を示す。
部屋の外から視線を感じて振り向く。
視線は、執事達がいる扉の外だ。
「気にしなくて大丈夫ですよ」
女性が黒猫を撫でながら説明をする。
「ペチュはわたくしの頼もしい使い魔です。先程の私の動きを記憶し、結界の外にいる人に見せてくれます。この中でなら、わたくしたちの姿や声も気付かれません」
黒猫はゴロゴロと喉を鳴らし、幸せそうな表情で寝返りをする。
「ゼルシュ様はすぐに心配する方です。褒美で得たわたくしが予期せぬことをして、お母様のお怒りを買わないかとびくびくしておられるのですよ」
北の魔神を倒した際の褒美なのは予想付くが、なぜ人を選ぶか理解できない。
そんなびくびくするなら、貰わなければいいだろう。そんな呆れすら抱いた。
そんな男とは対照的な態度の女性も、別の意味で理解ができない。
物扱いされている。その自覚はあっても、怒っている様子が全くないのだ。
冷たい態度はとっているが、やはりあの男の味方なのだ。そう確信する。
「その理由は子を───」
「だから待ってくれ!」
「・・・・・・はい?」
これ以上話したくない。それが今の自分の気持ちだった。
そう思って何度も止めているのに、何か問題でもと言うように首を傾げてこちらを見るのだ。
ここにいるのは黒猫なのに、自分の知るコナユキ猫の影がちらつく。
「あの場から逃がしてくれたことには礼を言う。だが、あんたの事情を聞くつもりはない」
「・・・・・・ですが、わたくしの事情をお伝えすればゼルシュ様を失脚させる近道になるかと?」
出てきた言葉に、なぜか自分の方が動揺する。
「っ‼ あ、あんたはあいつの味方のはずじゃ・・・・・・!?」
「敵味方で言えば敵です!」
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