蒼淵の独奏譚 ~どこか壊れた孤高で最強の魔法使いがその一生を終えるまでの独奏物語~

蔵之介

文字の大きさ
57 / 170
二. ニーナの章

27. 無邪気な笑み

しおりを挟む
 他より厚い扉を開いて中庭に出る。

 死人の来襲に備えてアッシュも私も魔法の触媒に祈りを込めていた。
 アッシュは火の魔法を。そして私は水を。

 水の魔法では大して死人には効かないだろうが、足を止めるなどのサポートは出来るはず。走りながらも集中して真霊晶石に力を込めた。

「………」
「……」

 この屋敷に入って、まだ数刻も経っていないはずなのに、一日以上いるような体感時間だった。

 血に塗れた空間から解放され、凛とした冷たい外の空気を胸いっぱいに吸い込んで、私は空を仰ぎ見た。外が懐かしかった。屋敷の赤が強すぎて、他の色を欲していたのだと分かる。

 空一面の暗闇は、まだ夜明けの太陽を呼び出してはいない。東が明るんでさえもいない。今は一体何時なのだろう。


 中庭は想像と違ってとても静かであった。
 港でリュシアに皆合したと同じく、空に星も月も無く真っ黒で、シンと静まり返っている。

「ここは、静か、ですね」

 中庭には街灯があって、この場所は真っ暗ではない。

 遠くまで見通すことはできないが、物陰に誰かが隠れる場所は無い。ここはかつて花が咲き乱れた美しい庭であったが、今はただの畑なのだ。

 穀物は長期保存も効くし主食にもなる。
 災厄を経験した私達だからこそ、食糧難が一番怖い事を知っている。だからこの畑に植えられた野菜は、ジャガイモのみである。

「気配はねえけど…血の匂いもしねえ」

 館中が血で汚れていたのに、此処には一滴も落ちていない。

 土が血で侵されたら、ジャガイモは全滅していただろう。死人の体液は感染する。被害は此処だけに留まらなかったはず。

「……」

 リュシアは黙って前方の大きな建物を見ている。
 室内プールのある建物だ。

 海があるのにわざわざ室内にプールを作るとは、とんだ道楽をもった貴族様だと幼い頃は思っていたが、《王都》や貿易都市では流行っているらしい。

 体温よりも若干高めのお湯を入れて、冬でも水泳を楽しむのだ。
 一年中パーティをやっている貴族からしてみれば、当たり前の施設だったらしい。
 その金持ちの軌跡も、今は水すら抜かれて団の倉庫として利用されているのだが。
 頑丈で湿度が一定のこの建物は、武器や弾薬、爆薬など火気類を保管するのに適していたのだ。

 リュシアの視線を追うように、私は何の気なしにその建物を見た。


 そして、妙な既視感を感じたのだ。


「?」


 なんだろう。
 何とも言えない。胸の奥をもやもやとした煙が蠢くような。
 あの先に行ってはいけないような。いや、行かなければならないような。

 建物から視線が外せない。

 一階部分には窓は無いが、二階には建物をぐるりと小さな窓が並んでいる。
 その一つに、懐かしい姿を捉えたのだ。

「あ、あれは!!」

 私は考える間もなく飛び出した。

「お、おい、嬢ちゃん!!」

 アッシュの私を止める声がするが、そんなのに構ってなんていられない。


 だって、だって!
 この私が見間違うはずはない。


 毎日毎日、慈しんできた。
 とても大事に、愛してきた。


 ああ、どうしてこんな場所に。こんな危険なところに、どうやって。
 聴きたい事はたくさんある。ちょっとだけ心配かけた事を叱って、あとはぎゅうと抱きしめてあげよう。




「……テルマ!!」



 窓に映るふわふわのシルバーブロンドは、あれがまさしく私の妹である事を示していて。

 その姿に何の疑問も抱かず、私は団の事や死人の事など全部吹っ飛んで、ただひたすら渇望した。



 ――――





 死人の存在など、正直知った事ではなかった。
 いや、頭の片隅にはある。アドリアンや親しい団員達の醜悪な姿は忘れたくとも忘れられない。

 鉄の扉を開く。
 キイキイと建物全体に音が響く。

 だが、死人よりもまずは妹だった。

 この建物も、中庭と同様に血は一滴も落ちていない。罠の可能性は充分に在り得る。
 死人は土を移動する。この建物の下は石で、プールを支えねばならないから強固な作りをしている。
 土ならばともかく、石を貫通して現れるとは考えにくい。

 ならば考える事は一点で良い。

 建物に入ってすぐに水の張っていないプールはあって、その中に所狭しと武器や火器が陳列されている。有事以外にも、火器は様々な分野で役に立つ。
 水気も火の気も無い建物ではあるが、万が一これに火でも点いたものなら、この周辺は軽く瓦礫の山と化すだろう。
 それだけの武器を保持しているが、幸いな事に殆ど利用された形跡は無かった。

 そのプールには飛び込み台があって、そこには細い螺旋階段を伝って行かねばならない。

 私は螺旋階段の手摺に手を預け、愛しき妹を仰ぎ見た。
 妹は、テルマは飛び込み台の一番端っこで、その小さな身体を揺らしていたのである。



 黒いふわふわのドレスに、同じ色の大きなリボンを頭に飾り、ウサギのキャラクターのワンポイントが刺繍された膝丈までの靴下姿で、危なげもなく台の手前で足をプラプラさせていた。

 テルマが動くたびに飛び込み台は大きく撓って、その動きに合わせて彼女のシルバーブロンドが上へ下へとふわふわしている。

 彼女は悪ふざけをしたような、いたずらっ子の笑みを私に向けていて、これが常時であれば私は今すぐでも彼女を思い切り抱きしめて、めちゃくちゃ甘やかせていたところなのだが、私は何故か螺旋階段から動けないでいる。


「おねえちゃん」

 どうしたのと云わんばかりのきょとんとした口調だった。

「テルマ…」

 靴は履いていない。
 父から貰ったお気に入りの赤い靴を何処かで無くして以来、彼女が靴を履いた所など見た事が無かった。

「ふふ、どうしたのおねえちゃん」

 彼女はそう言いながら、あの行商人が売っていた透明な石をポンポンと上へ投げて遊んでいる。

「あなたを探して、いたの。ベッドに戻らないと、きつくなっちゃうよ」

 私の記憶を遡る限り、テルマは幼いころからベッドに押し込められていた。
 病気だと誰が教えてくれたのか、もう覚えてはいない。

 物心ついた私の最初の記憶は産まれたばかりのテルマを抱いて、母が産院から退院した時だ。
 それから何処に行くのも、何をするにも、私とテルマは一緒だった。

 その歯車が狂ったのは何時の話だったのか。気付けばテルマは病気になっていて、私が看病しないとすぐに血反吐を吐いて死の世界へ旅立とうとするのだ。


「ううん」

 テルマはゆっくりと首を振る。

「テルマの病気はよ。もう、ずっとあんなところに押し込められなくても大丈夫」

 そしてテルマはその場に立ち上がった。
 益々飛び込み台が撓り、ほんの少しの風がテルマを押すだけで、水の無いプールに真っ逆さまである。

 私は顔面蒼白となっていたが、テルマの表情は逆に晴れ晴れとしている。


 そして、ふわりと宙に、浮いた。
 ドレスが靡く。髪が靡く。リボンが靡く。
 私は声も出せず、テルマを見ているしかない。



「お、おい!ありゃ、何だ…浮いてやがんぞ…」
「……」

 するとようやく私に追いついたのか、アッシュの掠れた声がすぐ傍で聞こえた。
 リュシアの声はしない。相変わらず口をヘの字に黙っているのだろう。

「テルマ、そこは危ないよ。おねえちゃんと一緒に帰ろう。ここは怖い人たちがたくさんいるの」

 宙に浮いたテルマは、きょとんとしている。
 大きな瞳がさらに大きくなって、薄灰だった彼女の瞳の色が、この時赤く染まっている事に気付く。
 それは館で見た夥しい血と同じ色。

 余計な刺激を与えてはいけないと思った。だから努めて優しく、いつもの私がいつもテルマに接するように声を出す。

 それに此処は本当に危ない。中庭の向こう、廊下を挟んだ先に死人の大群がいるのだ。

「?」

 テルマは頭の上にいっぱいのハテナマークを浮かべて、それから真っ直ぐに私の後ろを指差した。

「怖い人は、サメのお兄ちゃんじゃないの?」
「……」

 突然指を突き付けられたリュシアであったが、彼の態度は変らずテルマを見上げている。

 この人が怖い?

 そういえば家でもテルマはリュシアを怖がっていた。
 その突飛も無い服装に驚いているだけではなさそうで、テルマをじいと見つめるから怖いと言っていたのだ。

 テルマは私以外の人間から見られるのに慣れていない。
 家族も殆どテルマと接しないし、幼いころに病気にかかったテルマに友達という存在も無いのだ。

 人はテルマを見ても、必ず視線を逸らす。何処か違う場所を見て、不気味なのか彼女と目を合わせる者はいない。
 しかしリュシアはそのどれとも違ってテルマを見つめた。


「なにを言っているのテルマ。お願いだから、おねえちゃんのいう事を聞いて」

 それにリュシアが怖かったのはさっきまでの話だ。

 夜中に彼と出会い、二人きりで夜の海を眺めながら私は彼の本質をほんの少し知ったのだ。
 得体の知れなかった彼とはもう違う。寝る前にテルマに愚痴っちゃった事を、テルマは言っているのだろう。

「テルマはちゃんとおねえちゃんのいう事を聞いているよ?」
「な、なに…」

 だけどテルマは動かなかった。
 その場に浮いたまま、赤い視線を私に移して、少し不機嫌そうな物言いをした。

「おねえちゃんいつも言ってたよ」
「テルマ…」
「このひとたちがいなかったら、もっと自由になれるのにって」
「!!」

 テルマがくるりと宙を舞った。
 いたずら子猫のような細い目をしたかと思うと、服の下をごそごそと弄り何かを取り出し、無造作にそれを投げたのだ。

 ペシャリと音を立てたそれは、空っぽのプールの底でペシャンコに潰れた。
 それと同時に、じわりと血しぶきが底を濡らす。

 目を凝らしてプールの底を覗き込む。微動だにしないそれは生々しいピンク色をして血を流す。
 一筋の血がツウと底を伝って排水溝まで線を描くまで、それの正体をぼんやりと考えた。


 人の、内臓…。


「だからテルマ、おねえちゃんのお願い聞いてあげたのに、どうして褒めてくれないの?」
「あなた、何を、したの…!?」

 悪びれもせずに、テルマはくるくると宙を舞っている。
 その度にドレスの下から臓物を取り出してはペシャリペシャリとプールの底に叩き付けて遊んでいる。

「いなくなればいいんでしょ?だから、いなくしてあげたの__・__#」

 なんてことなの。
 いなくなればいい。
 私はテルマにそう言ったのか?

 もう一つの家族たちを疎ましく思う発言を、テルマにしたとでもいうのか。


 いや、したのだ。


 もう、当たり前のようにしていた。

 テルマは私の話を何でも聞く。彼女にとっての外の世界は、私だったからだ。
 私の言葉こそが、唯一の外の言葉だった。

 私は彼女によく絵本を読んであげていたが、寝る前に少しだけ愚痴も聞いて貰っていた。
 外の世界に疎い彼女には良く分からない話だっただろう。だけどテルマは嫌な顔一つせずに、私のくだらない愚痴を楽しそうに聞いてくれていたのだ。

 それは他愛もない話だ。
 今日はエーベルの恰好が気持ち悪かったとか、アドリアンの女癖が悪くて彼女扱いされて困ったとか、程度の低い解決さえ望んでいない安い言葉だ。


 そして私は最後にいつもこう締めくくって眠りにつくのだ。
 団さえなければ私は自由に飛び立てるのに…と。


「テルマはいい子だから、全部殺してあげたよ?」

 とても綺麗な笑みだった。
 無垢な瞳は、己を正当化すらしない。正しいとも思わない。悪いとも思わない。
 彼女に善悪は無い。

 それすら知らずに、彼女は十数年もベッドの上で生きてきた。

 何がどうしてどうなって。
 テルマが団員を全て殺したとでもいうのか。

 手あたり次第、皆殺し。おもちゃを壊すように、人を殺した。
 そんな力が何処に。

 テルマが捨てて、プールの底に積み重なった臓物は、それが嘘ではないと思い知らされる。




「おねえちゃん、褒めて?また、頭をなでなでしてほしいな」



 そしてテルマは無邪気に笑った。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

前世で薬漬けだったおっさん、エルフに転生して自由を得る

がい
ファンタジー
ある日突然世界的に流行した病気。 その治療薬『メシア』の副作用により薬漬けになってしまった森野宏人(35)は、療養として母方の祖父の家で暮らしいた。 爺ちゃんと山に狩りの手伝いに行く事が楽しみになった宏人だったが、田舎のコミュニティは狭く、宏人の良くない噂が広まってしまった。 爺ちゃんとの狩りに行けなくなった宏人は、勢いでピルケースに入っているメシアを全て口に放り込み、そのまま意識を失ってしまう。 『私の名前は女神メシア。貴方には二つ選択肢がございます。』 人として輪廻の輪に戻るか、別の世界に行くか悩む宏人だったが、女神様にエルフになれると言われ、新たな人生、いや、エルフ生を楽しむ事を決める宏人。 『せっかくエルフになれたんだ!自由に冒険や旅を楽しむぞ!』 諸事情により不定期更新になります。 完結まで頑張る!

俺、何しに異世界に来たんだっけ?

右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」 主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。 気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。 「あなたに、お願いがあります。どうか…」 そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。 「やべ…失敗した。」 女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作) 異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。 最強主人公はイケメンでハーレム。 脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。 落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。 =主人公は男でも女でも顔が良い。 そして、ハンパなく強い。 そんな常識いりませんっ。 私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。   【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】

処理中です...