蒼淵の独奏譚 ~どこか壊れた孤高で最強の魔法使いがその一生を終えるまでの独奏物語~

蔵之介

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三. セトの章

24. 占い師御一行様

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 朝から雨が降っている。

 サラサラと細かい粒の小雨で、春と夏の間の微妙な暑苦しさを少しだけ緩和してくれている。
 小雨と云えど、雨は雨。細かな水の粒はほんの少しの風でも空を漂い、傘などでは防げずに髪や服をししどに濡らしてしまう。

 僕は多くの従者を引き連れ、町の入り口が見渡せるカフェに居る。
 いつ到着するか分からない占い師達を出迎える為に。

 父は屋敷だ。
 彼らを歓迎する宴の準備は滞りなく進んでいるだろう。流石は長年領主を務めていただけはある。こういった対外的な対応は得意だから任せてきたのだ。

 僕らは“魔法使いギルド”に通じていないから知らないけれど、《中央》で一応名の通っているらしい『占い師』はフレデリク将軍直々の推薦だ。この町のピンチを救ってくれる恩人にも、場合によってはなり得るかもしれない。
 面倒だが最低限の礼儀は果たさねばならないだろう。だから領主の息子たるこの僕が、わざわざ彼らの為に直接出迎えているのである。


 入り口へも繋がる町の大通りは、雨の影響もあって殆ど人通りが無い。

 あれほど町にしつこく滞在していた騎士団は、あの時やってきたフレデリク将軍と一緒に帰還していた。
 何故か他の旅人や商売人の姿も一切なく、今この町には純粋にヴァレリの民しかいなかった。

 幸いにも、今日は虫の数が少ない。
 これも雨のお陰なのだろう。

 しかし、それは目に見える範囲だけの事。
 ただ活発に表に出ていないだけで、雨の水に濡れない場所、例えば家の軒下や屋根、それから民が身を寄せ合い暮らす室内には大量にいるのだ。

 見てごらん。ほら、あそこの家の屋根の辺りを。その隣の家も、またその両隣の屋根も。
 一面黒く濁っているのは全部虫だ。
 まるで最初から煤けた色の屋根だったかのように、そこには夥しい数の虫が群がっている。、

 郊外の工事現場で人死にを出した2日後には、虫は場外だけではなく室内をも荒らし始めた。
 虫はどんな隙間にも入り込む。窓や壁、屋根や柱に。
 目張りしても土で固めても無駄だった。どれだけ対処しても駆除しても、虫の数は減るどころか増える一方だった。
 寝ても覚めても虫はそこら中を這いまわる。退治に疲れた領民は早々に諦め、虫に集られながら不自由な生活を強いられている。


 カポカポカポ


 呑気な音が聞こえるかと思ったら、なんとラクダの蹄の音だった。

「…ようやくお出でなさったかな」

 温くなったコーヒーを置き、重い腰を上げる。


 カポカポと、ラクダに揺られのんびりとヴァレリの門をくぐり現れたのは4人だった。
 長い睫毛と眠そうなまなこにダラリと唾液を垂らしてクチャクチャと咀嚼する姿はまさにラクダ。
 呑気でチャーミングな顔とゆったりとした歩調はこの町の現在直面している惨劇を一切顧みず、寧ろラクダだけが喜劇のように場の空気から逸脱している。

 いや、この者達の醸し出す雰囲気がそうなのか。

 その立派なコブの間に挟まるのは3人。ラクダの動きにつられて、大きく上下に揺らされている。

 先頭は年端もいかないあどけない少女。
 ふわふわの巻き毛は、僕とよく似たシルバーブロンド。とても綺麗なのに、何故かラクダにモシャモシャと咀嚼されている。
 この少女はラクダの背ではなく首にしがみ付いていて、腰までの長いカールは無残にも殆どがラクダの口の中だ。

「ちょっと!ちょっと!あんた!髪ぃぃぃいい!!!ラクダさん!!!」

 静かな雨音の中、場違いな少女の声だけが響いている。

「ほら、大人しくしてなさい!ああ、もう、せっかくおめかししたのにグチャグチャにしちゃって!」
「きいいいっ、ベトベトいやあああ!!」

 少女の直ぐ後ろには、青髪の女性。
 ラクダの首で暴れる少女をなにやら窘めてお目付け役のように甲斐甲斐しく世話を焼いている。

 年恰好は僕と同じくらいか、やや上か。
 神経質そうな顔立ちで、ハッとする美人ではないがそこそこ可愛い田舎娘といった具合か。

 決してグラマラスな体系ではない。元々タイトな服装だからか、きっちりと首まで着込んだ装束は肢体の線がラクダの上からでも丸わかりである。
 胸は若干小さめでメリハリもなく発展途上。女性じぶんの身体を磨こうとせず、ただあるがままに育ってきた結果だろうか。
 スレンダーな身体は僕好みではない。明らかに男慣れしていないのは好印象ではあるが。

 そしてその青髪の女の更に後ろに、全身黒ずくめで頭から爪先まで流れるようなサラサラのローブを羽織った者がいた。

「ついに、現れましたか…ね」

 自然と声が漏れた。

 ラクダの三番目に座るそのローブの女こそ、僕らが心待ちにしていた本命の『占い師』であろう。
 いかにも、といった典型的なその姿は、もはや疑いようもない。

 僕の女性に対する心眼は、自分で言うのも何だけど大したものだと自負している。
 しかしこの『占い師』は視えなかった。
 ゆったりと幅のある、幾重にも薄絹を重ねたような衣装は体系を完璧に隠す。
 目元すら黒に覆われ、中身を想像する要素が外からでは窺えないからである。

 どこからどう見ても、これは占い師。100人が100人とも、懐かしい絵本に描かれた占い師だと指をさす。

 この女こそ、騎士団がフレデリク将軍の愛人であり、《中央》の4大ギルド“紡ぎの塔”のギルドマスターお墨付きの、名高い占い師。

 女は今、ラクダの上で何を見て、何を思っているのか。

 こんな町にのこのこと、言われるがままにやってきた余所者が、誰かの捌け口として寄越された実力も能もないただの女に、一体何を解決できるというのだ。
 その身を騎士団長に虜にさせる事しか出来ない所詮は売女ばいたが、女の武器を使ってチヤホヤされ、調子に乗って己の力量も弁えもせず、ただ威張るだけにやってきたのだろう。

 微動だにせず真っ直ぐ前を見据えたその顔と肢体を、今すぐにでも暴いてやりたいと思った。
 あの騎士団長が夢中になる、未だモノにできていないというその姿を。


「さて、お手並み拝見だ」

 魔法使いの実力も、女としての業も特に期待はしていない。

 あわよくば奪ってしまえばいい。
 女は男に支配されてこそ、極上の幸せを得る生き物なのだ。女が権力を持つと、男は腑抜けになり碌な目には遭わないのは歴史が証明している。
 お高くとまった占い師を逆に支配し、僕に従順させればこれほどいい事は無い。
 この女を使い、騎士団にも魔法使いにも、僕は優位に立つのである。

 僕は雨に濡れるのも厭わず、ラクダに向かって歩み寄る。
 従者らが慌てて僕の跡を追ってくる。傘は邪魔だから断った。

 青髪の女が近づいてくる僕らに気付いてラクダの手綱を引いた。
 ラクダは素直に立ち止まり、横を向いて唾液の塊を吐く。
 唾は白髪の少女のほんのすぐ真上を飛んで地面に落ちた。臭かったのだろう、少女が喚きケンケンと文句を言っている。暴れる少女の頭を押さえつけ、顔を引き攣らせて黙らせようと馬上で四苦八苦している青髪の女も一緒になって暴れているから、今にもラクダのコブから落ちそうだ。

 余りにも騒がしく、余りにも場違いな雰囲気である。

「よくお越し下さいました、占い師殿」

 騒がしい彼女らを無視し、僕は何処を見ているかも分からない占い師に会釈した。

 流石に愚行に気付いたか、少女と女は喧騒を収め、情けない顔でラクダから下馬した。
 僕の引き連れた従者の数は大勢で物々しい。一人だけ恰好の違う僕はこの中で明らかに風格があり、地位が高いであろう事は一目瞭然である。どんな馬鹿でも気付かないはずはない。

 僕は君たちのような、何処ぞの田舎とも知れない生まれの卑しい輩とは違うのだ。
 正統に王の血統を引き継いだ、王たる王になる未来の王なのだ。
 本来ならば、魔法使いごときに頭を下げる謂れなど全くない。そっちが跪かねばならないものを、そんな僕がわざわざ出迎えてやっているのだからきちんと敬意ってものを払うのは常識であり、当たり前である。

 しかし占い師はこの町の門をくぐった時から変わらず、ラクダの上から少しも動かなかったのだ。

 失礼にも馬上から僕らを見下ろしていた。
 一言も喋らずに。

 僕のこめかみが途端にピクピクと痙攣し、沸々と怒りが湧いてくるのが分かる。
 僕を見下すような視線に、口も聞きたくないと言わんばかりのお高く気取った態度は不愉快のなにものでもなかった。
 気の短い従者の一部なんかその不敬な女に怒り、今にも飛び掛からん勢いで鼻息を荒くしている者もいたくらいだ。

 だけど、ここはぐっと我慢の時である。

 好きなだけ、好きなように取り繕うといい。
 どうせ責任は、全てこの不遜な女に取らすのだから。
 お前が失敗しようが成功しようがどちらでも僕らは構わないのだ。いずれにせよ僕はこの占い師をモノにし、これを足掛かりに《中央》に進出する。

 占い師サン、君は所詮、僕の覇道のただの踏み台なんだよ。

「精々が期待、していますよ」

 ああ、愉しみだ。

 占い師を見上げ、僕は言う。悪い顔になっていないか、こみ上げる笑いを上手く隠しきれていただろうか。

 だけど占い師はその言葉さえも聞いているのかいないのか。
 少しも反応する事は無かった。

 いちいち腹の立つ女である。


 あともう一人はどうしたかって?
 ああ、そういえば4人目がいたね。

 ラクダと一緒にのらりと歩く赤毛の若い男が一人いたのだった。
 ラクダの手綱から伸びる紐を持って、背には大きな荷物を背負っていたから多分彼女らを世話する下男なのだろうけど。

 ごめんね、僕は男の事なんて興味が無くてね。ほとんど見ていなかったよ。
 そいつが何か言っていた気がしたけれど、本当に眼中になかったから聞いて無いや。
 どうでもいいよ、男の事なんて。

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