蒼淵の独奏譚 ~どこか壊れた孤高で最強の魔法使いがその一生を終えるまでの独奏物語~

蔵之介

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三. セトの章

43. Cat flea ネコノミ

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 僕は今、二階のニーナの自室にいる。

 避難民の多くは一階の応接間にいて、後はポツポツと廊下をウロウロしているか厨房で丸くなっているかで、二階には僕と父、そしてギルド員の4人しかいない。
 二階へと続く階段は用心棒が人払いをしてくれているので、誰も上がってくることはない。

 正直、手持ち無沙汰だったのだ。
 籠城するのはいい。だけどやる事がなさすぎて暇すぎた。

 どうせ今日を乗り切れば終わる。
 外は蟲に囲まれているし、こんな時に娼婦と戯れるわけにもいかない。少なくとも民がいる以上、領主としての最低限の振る舞いは必要だろう。
 ここでヘマをやらかしてしまったら、培ってきた信用を失う。多くの民が死んだのに、一人だけ愉しんで倫理観を削ぎ、顰蹙を買うのは凡愚のする行為だ。

 それにギルドの連中が頭を付き合わせて何やら談合しているから、暇つぶしも兼ねて、一応は手を打つ素振りを見せつけておこうと思った。
 アッシュに言わせると談合ではなく、話し合いにもならないただの世間話…なのだそうだが、彼らが此の期に及んで何を話すのか、何を行うつもりなのか気になったのだ。

 父が付いてきたのは意外だったが、案外僕と同じ気持ちだったのかもしれない。

 ニーナの部屋は、テルマ嬢との二人部屋だ。
 といっても、セミダブルのベッドが一つと小さなサイドテーブルしかないシンプルな客室で、姉とベッドが共用だと知った彼女はとても喜んで飛び跳ねて転び、サイドテーブルに頭を打ち付けてもんどりうっている所をニーナに怒られたのは一昨日の事だ。
 もう何日も経っている気がするが、占い師達がやってきて、実はまだ3日目に入ったばかりである。

 その一つしかないベッドに占い師の女がまた性懲りもなく寝そべっていて、ニーナが懸命に喋っているのを聴いているのかいないのか、相槌すら寄越さず不遜な態度でそこにいた。

 僕らは会話の途中から割り込んできたから、話の内容が見えていない。
 ニーナは解釈がどうのと、少し興奮気味に喋っているのを遮って、僕は質問した。

「それって、君が徹夜で調べていたっていう、聖書の別の解釈のことかな?」
「ええ!聖書の原本はとても古くて、今では使用していない表現もあるんです。編集の度に文面が変えられたり、解釈によっては別のお話になったりするんです」
「へえ?君が独りで眠らず頑張っていたのに、君のお仲間は別の意味で頑張っていたけど、それには追及しないのかな?こんな大事な時に、彼らは何をやっていたんだろうね」
「え?」

 昨夜のお返しである。
 自分の事は棚に上げ、我ながら子供っぽい意地悪だと思った。それでも嫌味の一つや二つ言っておかないと気が済まなかったのだ。

 ニーナはその野暮な真意に気付いたのだろう。
 昨夜のように目をまん丸くするアッシュと、ベッドで微動だにしない占い師を交互に見つめて、ふっと軽い溜息を吐いただけだった。

「私が好きでしていた事ですから。それに、一晩も時間を頂いたのに、大した情報も得られませんでした。蟲の襲う時間帯ぐらいなものでしょうか…。新たに分かった事実は」
「襲う、時間とな?」

 父が訊き返す。
 僕の嫌味は届かなかった。アッシュは間抜けな顔をしているだけだし、占い師はそもそも堪えた様子すらない。
 僕の気はなかなか晴れてくれず、苛々感だけが募る。

「そういや今は静かだな。虫は夜行性って嬢ちゃんが言ってたのと違うのか?」
「こわいくらい、何もしてこないね。虫さん」

 確かにそうだった。今朝方、屋敷を襲った蟲の勢いは凄まじかったらしい。砂嵐のようにやってきて、何もかもを呑み込んで殺した。
 鉄の扉を閉めここに籠城している間も、暫くは蟲が顎で破ろうとするガリガリという不気味な音が聴こえていたそうだ。

 シン――と、耳を澄ませるまでもなく、辺りは静まり返っている。
 何処か遠くで木が倒れる音、ガレキが崩れる音、避難民の啜り泣きが時折聴こえるのみなのだ。

 僕がのんびり起きてきた昼間頃から、蟲の活動は停止しているのだそうだ。
 扉の向こう側で、時たまカサコソ蠢く気配はするから蟲がいなくなった訳ではないだろうが、それでも無理やり破壊しようとする無差別な攻撃は止んでいた。

「ねてるのかな?」
「まさか。真昼間に全部がいっぺんに寝るか、普通?」
「いえ、そのまさか、かもしれないのよ」

 ニーナは一同を見渡して、最後に占い師の所で視線を止め、彼女をじっと見つめた。

 占い師は全く喋らない。
 昨日、あんなに言葉を紡いていたのに、今日は打って変わってだんまりを決め込んでいる。

「聖書の訳詞には編者の性格や癖が表れていて、それぞれ違って面白いんですよ。中でもフェイロン神父というお方が編集した聖書は、他のどの聖書と違って物語調が強いのが特徴です」

 本は重くて持ち出せなかったと、ニーナはメモした紙をサイドテーブルに置いた。

「他は箇条書きだったり、淡々としていたりが多いんだけど、彼の聖書はどちらかというと小説寄りなんです。彼なりの解釈で、物語を詳細に掘り下げたり付け加えたりしているの」

 メモ紙を手に取り、目を通す。
 女性らしく繊細な文字は読みやすく、綺麗にまとまっている。

「へえ、冒険譚に近いね」
「そうなんです!あまりに神父様の誇張表現が激しいから、聖書としての役割は薄く、不届きだと言われることもあるんです。でも一部の読書マニアには受けてまして、他のどの小説より面白いと、根強い人気があるんですよ」

 ニーナはその読書マニアの一人なんだろう。その本を語る目がウキウキとしている。

「それには何て書いてあんだ?」
「大地の粛清の大方のあらすじは同じよ。神父様はこの話の最も残虐な場面を、臨場感溢れる殺戮の7日間を、鉄の民目線で書いたの」

 ニーナのメモにはこう書いてあった。
 僕は彼女に替わって読み上げる。


 ―――鉄の民は、昼間に眠り、夜に血の殺戮を行った。
 長き旅路で昼夜が逆転していた鉄の民は、全てが寝静まる深夜にこそ、本能を曝け出す生き物だった。
 聖なる土地の民の安寧の眠りすら、鉄の民は奪ったのである―――


「蟲が襲来する7日間は、聖なる土地の民の呪い。彼らが受けた数々の仕打ちをそっくりそのままお返ししているのだとしたら、6日目の昼は何も起こっていないの」


 ―――6日目。日が明けた瞬間に聖なる土地の民の居所を全て残らず焼き尽くした後、それが延焼するまで鉄の民は眠った。懇々と眠った。
 火が自然に立ち消える夕方まで、生気を、体力を、尽力を養った。今度こそ聖なる土地の民を一人残らず根絶やしとする為に。
 鉄の民が眠る間、聖なる土地の民は焼かれて死ぬか、彼らが起きるのを震えて待つか、選択肢は二つしかなかった―――


「…震えて待つだって?まさに今の僕らじゃないか」
「何か手はないのか!ワシの屋敷、町を好き勝手に滅ぼされるのを、こんな所で口を咥えて見ていろとでも言うのか!」

 いきなり父が怒鳴った。
 ぐしゃぐしゃと、父はニーナのメモを奪い取って丸め、すっかり興奮しきりで口端に泡をくっ付けて、唾と一緒に飛ばしている。

「ちょっとお!きたないきたないっ!」
「お前たちは何をしに来たのだ!ワシらの町を救う名目で、恩着せがましくギルドの名を振りかざしてやってきたのではないのか、この無能集団め!!」
「はぁ?なんだこのおっさん!」
「だめよ、アッシュ」

 憮然と立ち上がるアッシュを抑えるニーナの表情は変わらない。
 父と面と向かって対峙するメイドの図柄は傍から見ると面白いが、ここは父を止めるべきだろう。

「本当に…本当に心当たりはないのですか?何も?一つもないと自信を持って言えますか、閣下」

 激昂した父の間に割り込もうとしたその時、ニーナは言った。
 占い師の平坦な態度を彷彿とさせる、彼女にしては似つかわしくない冷たい表情だった。

「なんじゃと?心当たりと言ったか、この小娘め。あるはずがなかろう!ワシは何も侵略しておらぬし、品行方正にこの町を治世してきたのだぞ!」
「父さん待って。ニーナ、昨日も言ったと思うけど、僕らに心当たり何てないよ。父の言う品行方正でもないけどね。でも君の物言いは、何か確証めいたものを感じるよ。僕らが蟲に襲われる原因を突き止めたような、ね」

 しかしそこまで言い切った癖に、ニーナは首を振った。

「確証ではありません。……ですが」

 そこで彼女はベッドの上の占い師を見た。怒る父に対抗しようと、占い師に助けを求めたつもりだったのかもしれない。
 占い師は相も変わらず同じ格好で、僕らには興味がない風に装い寝転がっているだけだ。
 ニーナの視線にちっとも応えようともしなかった。

「…“科学者”の方々の受け売りですが、グレフが日常的に人を襲うのは周知の事実。襲われた人々や町村に類似点は無く、無差別にランダムに、『人』というだけで攻撃されている。この10年で死んだ人間は数知れない。一瞬で絶滅させられた魔族よりマシだという人もいるけれど」
「それは知っておる!それが何だと言うのだ!ワシの町は、ただ偶然その被害を免れているだけで、此度たまたま白羽の矢が立った…と言いたいのか!!」
「だから父さんは落ち着いて。誰も喧嘩しようとしてないでしょう。ここで父さんが取り乱してどうするの。とりあえずニーナの話を聴いてからでも遅くはないじゃないか」

 一旦父をニーナの傍から引き離す。
 狭い客室は、これだけの人数がいるだけで窮屈だ。
 父は僕に慰められて一度は引いた。憤慨し、納得していないのは見て分かる。父は鼻息荒く、占い師のいるベッドの足元の方に腰掛けた。彼女を睨みつけるのを忘れずにだ。「お前こそ何もしない能無しの癖に」と、吐き捨てて。

「ただの偶然…。ええ、その通りですよ。誰もが望んでいない。怒れる神グレフは、昨日までの日常をぶち壊す。さっきも言った通りです。でも、災厄から10年。ここにきて、グレフの活動は異様に活発化している。私達ギルドが対応に引っ張りだこになっているのはアッシュも分かるわよね。騎士団もエルフ族も、勿論私たちも出突っ張りだわ」
「そうだな…、10年を皮切りに、奴らの動きが少しずつ変わっていってるって、あのいけ好かねえ騎士団長が演説してたな。だからギルド総出でグレフ討伐に当たってる」
「でもその中に、襲われる町村の中に共通点が現れた。今まで何の関連もなく、ただ無差別に選ばれて攻撃されていたのに、ここにきてグレフがわざわざその町を選んだと言わんばかりの明確な意思らしきものが、現れ始めたのよ」
「……え?共通点…?」
「それはなんだ!もったいぶらずにさっさと言え!!このノロマめ!!!」

 ああ、もう!父は完全に頭に血が上っている。
 穏やかに話がしたくても、父がこうだとそこでストップしてしまう。どうしてこの人は、足掻いてもどうしようもない事を、こう何時までも引き摺って無駄にエネルギーを使うのか。

 人間はある一定以上の年齢になると、怒りの感情が抑えられなくなると聞いた事がある。
 怒る事で我を通し始めたら、為政者としてはお仕舞いだ。はっきり言って、父はお荷物以外の何物でもない。
 さっき屋敷と共に朽ち果ててしまえば良かったのだ。世代交代もスムーズに行えたし、こんなところで他に気を回さなくて済んだ。
 何故父は死なないのだ。しぶとく生き残って、僕の邪魔しかしない父なんて要らないのに。

「テルマ、そのきょーつーてん、わかるよ。かがくしゃのオッチャンとお兄ちゃんのお話、盗み聞きしたからね!」
「ええ!?あなた、なんてことを…。リュシアさん、申し訳ありません。きちんと言って聞かせますから…」

 テルマ嬢の言う『お兄ちゃん』とは、魔法使いのギルドマスターの事を指している。
 堂々と胸を張ってエッヘンと言った代わりに手痛いゲンコツを貰ったテルマ嬢は、涙目でしゃがみ込んだ。
 そこでどうして占い師に謝る必要があるのかは謎だけど、名の出た“科学者”とは、異教徒を信仰する盗賊ギルドのマスターだろう。

「いたたたっ、災厄からオカネモチになったところだって、オッチャンが言ってたのを教えてあげようと思ったのに~!」

 その言葉にギクリとする。

「正しくは災厄以降、突如富を得た個人、もしくは自治体よ」
「とつ、じょ…?」
「ええ。災厄は全ての民を平等に被災させたけれど、全ての民が疲弊したわけではなかった。中にはそれに乗じて富を得た人たちもいる。いち早く物資を確保して転売したり、闇市を取り仕切ったり、新たな事業を興して成功したりと理由は様々だけれどね。《中央》もその一つと言われるわ。貧困ビジネスであそこまで立ち直り、ギルドを立ち上げるまでのお金を作ったと。でもそれだけでは説明できない、何も目立った行為をしていないのに、唐突に富を得た人たちが存在したの」

 その共通点とは―――ニーナの口は止まらない。

「突然宝石が湧き出してきたかのように、何の前触れもなく富を得、公然と自らは選ばれし民だと吹聴し、ギルドの介入をよしとせず、グレフ討伐にも極力関わらない閉鎖的な自治体でありながら、旅人や行商人の受け入れは歓迎して門を常に開け放つ。そしてなにより、グレフを脅威と思っていない…」
「それは、暗に僕の町のことだと―――」
「私はただ怒れる神に選ばれた町の共通点を述べただけ。でも言われてみたらそうね。あなたの町も…|」


 ガタン!!


「きゃあ!」
「なにすんだ、おっさん!嬢ちゃん、怪我はねえかっ」

 突然大きな音と衝撃がしたかと思ったら、やはり父であった。
 わなわなと震える父は禿げた頭を茹でダコのように真っ赤にさせ、なんとニーナを突き飛ばしたのである。

 ニーナと父の背の高さは同じくらいだが、幅は二倍以上もある。力任せに突き飛ばされたニーナはサイドテーブルに身体を打ち付け、派手な音を立てて床に転がった。

 咄嗟の事でアッシュも、そして僕も動けなかった。
 気付けばニーナは床に這いつくばって父を怯えた顔で見ていて、アッシュが彼女を抱き起すその間に僕が父を押さえ付けた。

「なにやってるんだ、父さん!」
「うるさい!この小娘め、言いたい放題言いやがって!!」
「あんた…おねえちゃんに、なにしたの…ころしちゃうよ…」


 ドゴォオオオオオ!!


「うわっ!」
「チビっ!ちょ、待て待て!!」

 ニーナへの直接的な危害が、テルマ嬢の琴線に触れた。
 少女はぶわりと宙を舞い、父がいたベッドを真っ二つに割ったのだ。
 僕は割れたベッドの間に挟まってしまって身動きが取れない。父はその場に尻餅をついて呻く。
 ベッドの上に寝ころんでいた占い師は、割れたと同時にすくっと起きて、部屋の隅に身を隠す。

 テルマ嬢の魔法を受けて慌てて飛び退く父は一瞬怯んだが、それでも怒りの方が勝っていたのだろう、打ち付けた尻を無意識に掻きつつ、アッシュに庇われるニーナに向かって叫んだ。

「この薄汚い女狐め!そうやって、この町を狙っておったんだろ、そうだろう!!」
「と、父さん!?」
「ヴァレリは渡さぬ。この町が手に入らないからと言って、滅ぼしたいと願ったのは貴様らだ!フレデリクも騎士団も、わが町で好き放題しおって、ワシの富を妬んでいつか乗っ取ろうとしていたんだろう!そうだろう!お見通しだ!!」
「いいえ、違うわ!何故私たちが貴方の町を欲しがるの!」
「何が違うというのか!それにワシを叛逆者呼ばわりか!奴らと通じている非国民…そう言いたいのか!」
「くそ…父さん、いい加減にして!これ以上は何も言うな!!」

 もう、滅茶苦茶だった。

 語るに落ちる。
 疚しいからこそ、激昂する。それが図星だからこそ、激しく否定するのだ。

 僕は父を後ろから羽交い絞めにして、これ以上父が余計なことを口走るのを何とか阻止するので精一杯だった。
 ニーナはニーナで気が強いのも考え物だ。父に突き飛ばされてしおらしくしていればいいものを、憤然と立ち向かうから父も後に引けなくなっている。

 テルマ嬢は両手に炎を携えて、いつでも父と僕を丸焼きにできるように狙いを定めている。
 アッシュはニーナと父を交互に忙しく見て、どうすればいいのかと困った顔だ。

 大きな音が立て続けに鳴って、蟲の再来かと怯えた民らが何事かと駆けつけて来てしまった。
 狭い客室は途端にキャパシティを超え、民らの嘆きがその喧騒に加わった。

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