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三. セトの章
三章 設定資料
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登場人物+用語地名 覚書集
~ヴァレリの町主要人物~
◆セト・ルシエンテス◆
三章の語り部、主人公。
20歳男。浅黒い肌とシルバーブロンドの髪、金の瞳を持つ。
ヴァレリ町領主の息子。
物心ついた頃から女を与えられ、現在に至るまで数多くの女を抱いてきた自他共に認めるプレイボーイ。
歯に着せた物言いをし、自分にしか興味がなく、民を家畜同然だと思いながら自堕落な日々を過ごしている。
音楽を嗜むが、極度の音痴。
王家に連なる産みの母はセトを産んだのちに出奔。その血筋を何より大事に思い、いずれ世界の王となる野望を抱く。また、世界中の女で作るハーレムも夢見ている。
災厄後、砂漠で黒の行商人と出会い、人の身でありながらグレフに協力する。
グレフの核をその身に宿し、途中でインキュバスの能力を与えられた。
見通しが甘く楽観主義で、己の力を過信する傾向にある。
なりゆきで占い師に扮したリュシアと閨を共にする。その快感を忘れられず恋をして以来、リュシアが男と分かった今でも運命のパートナーとして付き纏い、ほぼストーカーと化している。
寄生した核の影響により厳密に人間ではなくなり、マナの保護がなければ蟲に襲われて死ぬ運命だが、本人はあまり気にしていない。
◆サミュエル・ルシエンテス◆
ヴァレリ町領主。伯爵。セトの父。
60代の好色爺。三度の飯より女が好きで、権力や金品にも滅法弱い。自らの欲望を満たす為には他人の犠牲など厭わず、常に出し抜くことしか考えていない野心家。
貴族になりたいが故に王族を強姦して孕ませて脅迫し、支配者になる為に手頃なヴァレリの町を乗っ取った。
元は砂漠の流浪の民。
年老いてからは耄碌し、老害に成り果てた。
蟲の襲来により死亡。
◇メイド長◇
領主に長く使えるメイド。虫がことさら苦手。
蟲の襲来により死亡。
◇セトの母親◇
砂漠を旅していた時、中年のサミュエルに強姦されてセトを産む。セトを我が子と認識していない。
しばらく精神を病んで隠匿していたが、婚約者の渾身的な看病により立ち直り、のちに三人の子を産み幸せに暮らしているそうだ。
現在の詳細は不明。
◇サミュエルの妻たち◇
一夫多妻制のヴァレリに於いて、複数の妻を持つことは珍しいことではない。
第8夫人までいたが、現在は全員離縁されている。
◇ブリッサ◇
サミュエル御付きの領主家メイド。
蟲の襲来を生き延びた後、ヴァレリの殺し合いに参加する若い女性。
笑顔で暴力を繰り返し、残虐な方法で殺害するのを好む。
バトルロワイヤルには敗北した。
◆殺し合いを勝ち抜いた少年◆
ヴァレリ町のバトルロワイアル勝利者。砂漠へ向かった後のことは一切不明。
◆裏路地食堂のシェフ◆
ヴァレリ繁華街の裏路地で商売人相手に店を切り盛りする郷土料理専門の食堂のシェフ。
アッシュとの料理対決から心を交わし合い、ヴァレリのレシピを提供する。
蟲の襲来により死亡。
◇娼婦たち◇
自由奔放な町の娼婦であり、セトは上客。
激しいプレイを得意とする。
セトの専属娼婦となって将来安定と安心していたが、蟲の襲来により全員死亡した。
ーーーーーーーーーー
~その他主要人物~
◇占い師◇
中央から派遣されてきた”紡ぎの塔”の魔法使い。
全身を黒のローブで覆い、無口で何を考えているか分からない。
一人称は俺。不遜な物言いをする。
ユリウス・フレデリク騎士団長の愛人で、尚且つ”紡ぎの塔”ギルドマスターと関係を持ち、アッシュとも爛れた間柄にある貞操観念の低い女。
なりゆきでセトと共寝することになる。
その正体は”紡ぎの塔”ギルドマスター・リュシア本人。魔法により光を屈折させ、女の姿の幻影を見せていた。
◆リュシア◆
”紡ぎの塔”ギルドマスター。
ヴァレリの滅亡の一部始終を見届ける為に、《中央》からやってきた魔法使い。
先見の明を持ち、油断ならない人物。
女装してセトに近づき、核の保護と淫魔への感染を自ら行った。目的の為なら手段を選ばない。
絶世の美貌を持ち合わせるが、徹底して無愛想を貫いている。
興が乗ると意外と話し好き。
ヴァレリの繁華街の衣装屋で見つけた趣味の悪いローブが今回の戦利品。
◆アッシュ◆
”紡ぎの塔”ギルドメンバー 料理長。
今回もリュシアについてきたお人好し。天性の人たらしで、誰とでも仲良くなれる特技を持つが、本人は特に意識していない。
ヴァレリの滅亡を出発前に聴いて知っており、郷土料理を廃れさせたくない一心で地元の料理人の懐に入り込み、無事レシピを手に入れる事に成功。
リュシアの女装はヤーゴ村での一件以来で、内心ドキドキしていて穏やかではなかった。
治癒魔法のほかにも支援系の魔法を覚えた。
メタルスコーピオンと戦い、瀕死の重傷を負う。
◇ニーナ◇
”紡ぎの塔”ギルドメンバー 事務所長。
リュシアについてきたお節介。
自称本の虫で、あらゆる知識を得る為猛勉強中。本の知識でリュシアに頼りにされる事を誉と思っている。
セトの淫魔の影響を受け、リュシアが目の前にいるのに他の男に欲情していた自分が恥ずかしく、またセトの父と口論したのをリュシアに咎められ、必要以上にでしゃばるのをやめた。
◇テルマ◇
”紡ぎの塔”ギルドメンバー ニーナの妹。
姉のニーナについてきたお転婆少女。
人を小馬鹿にし、挑発するような口調で喋るのが最近お気に入りだが、姉にはやめろと怒られている。
味を感じられるようになった今では食いしん坊で、何でも興味深々で、じっとしていない。
精霊として人間と距離を取っているつもりだが、全く出来ていない。
空を自由に飛び、詠唱無しで魔法を放つ。その威力は絶大。
ニーナの事が最も大事。リュシアは一目置いているだけで尊敬はしていない。
《中央》への帰り道、お転婆が過ぎてラクダに括り付けられた。
◆ユリウス・フレデリク◆
王宮騎士団長総帥 ギルドマスター。
王都解放を目指し、砂漠越えを悲願としている。騎士をヴァレリに駐屯させているのは、砂漠越えの拠点とすると当時に、グレフと裏で繋がる町の動向を探る為。
今回グレンヴィル町の開港を騎士団が請け負う代わりに、王家の血を宿すセトの保護をリュシアに依頼した。
相変わらずリュシアに執着している。自分の寝所に堂々と呼びつけても周りの目を欺けるようにと、リュシアを占い師の恰好にさせた張本人。
◆ファウスト◆
原初の簒奪者ギルドマスター 別名・研究者。
盗賊ギルドの頂点に立ち、異教者である科学者達を率いて人間社会の新たな道を模索する壮年の男。
常に白衣を身につけ、物腰は柔らかく、礼儀正しい。
しかし言動は怪しく、問答無用で事に及ぶ狂気の科学者でもある。
忌み名を数多く持っており、ファウストもその一つ。セトの解剖と手術、研究が今はお気に入り。
異端同士リュシアとは気が合い、ユリウスの事はどうでもいいと思っている。
ーーーーーーーーーー
~敵~
◆怒れる神◆
11年前に魔族大陸の中心部に堕ちてきた世界の敵。異形の神と畏れられ、グレフと呼ばれている。
核が本体で、擬態、分裂、感染が可能。意思はなく命令に従うのみであるが、擬態先の本能行動に影響さてしまう事が、この一件で判明する。
◆黒の行商人◆
グレフの上位に位置し、マナエネルギーの浄化を進め、多くのグレフ事件の仕掛け人。
中肉中背の中年男でちょび髭を生やし、いつも笑顔。舌足らずの間延びした喋り方をする。また、同じ姿形で何人も存在する。
強いマナに当てられると身体が溶けて死ぬ。
上からの命令に従っていただけで、自身は王都に入ったこともなければ、詳細も聞かされていない下っ端だった。
◆蟲◆
ヴァレリの住民の中に侵略した核が、地震で壊れた建物を修復する為の建築素材に擬態し、さらに11年の時を経て、蟲の姿に再擬態したもの。
蟲は人を殺していたのではなく、人の中の核に還っていただけである。
その時邪魔な人間部分の皮や骨を食う為、殺しているように見えた。
◇メタルスコーピオン◇
鋼鉄の身体と長い毒尾を持つ蠍のグレフ。
回転攻撃が強力。
セトの淫魔に魅了され、女戦士と化した。
三竦みの戦いに最後まで生き残るが、弱ったところをリュシアによって殺されている。
◇黒死蝶◇
あらゆる毒を保持する蝶のグレフ。
翅の羽ばたきによる毒攻撃が厄介。
セトの淫魔に魅了され、ヤンデレ化した。
三竦みの戦いにより、死亡。
◇モンゴリアンデスワーム◇
直径20メートル超もある馬鹿でかいミミズのグレフ。
砂を操り、何もかもかも呑み込む大きな口を持つ。
セトの淫魔に魅了され、尽くしたガールに変貌。
三竦みの戦いにより、死亡。
◆インキュバス◆
セトの核に付け加えられた新たなグレフの能力。
性欲を糧として、男女問わず魅了する。魅惑状態になると凄まじく欲情し、術者の言い成りとなってしまう危険な技を持つ。
淫魔が覚醒していない時にも、知らずのうち魅惑に掛かっている。
核の保持者の体液を摂取するとその者も淫魔の核に感染する為、根元を断たない限りは鼠算式に犠牲者が増えていく。核の発芽前ならば強いマナエネルギーにより消滅させる事ができるので、現在は事なきを得ている。
セトの淫魔の強い力は、リュシアによって封印されている。
◆マガツヒ◆
黒の行商人が死ぬ間際に口にした言葉。
詳細は不明。
ーーーーーーーーーー
~地名その他~
◆ヴァレリの町◆
《王都》と《中央》の中間地点にある草原の町。いずれも砂漠を超えねばならない為、昔から旅人の休憩地として利用されている。
砂漠越えの道案内が主な収入源。
砂漠の民だったセトの父、サミュエルによって乗っ取られ、一夫多妻や男尊女卑など、町の方針をガラリと変えさせられたが、お気楽主義が多く大きな問題に発展することはなかった。
災厄後はセトら領主の働きのお陰で幸せに、贅沢に暮らしていた。
しかし実はセトがグレフと取引した事によって得られた仮初めの幸せでしかなく、11年後に惨劇に見舞われてしまう。
住人はセトとひとりの少年を除いて全員が死亡。町は更地と化した。
今後は騎士団の駐屯地として利用される予定にある。
◆ザキール砂漠◆
《王都》とヴァレリの町の間に位置する広大な砂の大地。《王都》に至るには砂漠を越えるか海路を使うしか道はない。
本来は穏やかな渓谷地帯の一部分であるが、マナの劣勢時は草木が枯れる為に砂漠化している。
現在はグレフの支配地域。常に流砂が蠢き、一年中砂嵐が発生している危険な地。
◆王都ダンクール◆
百万の民を有する人間の首都。
グレフによって占領されており、詳細は不明。
◆中央アムルマハ◆
大陸の中央に位置する最大級の歓楽都市。
ギルドの本拠地と教会の総本山がある。
魔法使いによる結界が施されており、グレフは立ち入りができない。
◆貿易都市リンドグレン◆
港を併設する三大都市の一つだったが、災厄により廃都となる。
◆港町グレンヴィル◆
ニーナの故郷。
騎士団の手助けにより、町に待望の港が拓かれた。
過去を彷彿とする賑わいを見せ始めている。
ーーーーーーーーーー
~四大ギルド~
◆王宮騎士団◆
4大ギルド筆頭。ギルドマスターはユリウス・フレデリク将軍。
騎士を中心に構成され、主に治安維持を担う。
規律は厳しいはずなのに、一般兵の風紀が乱れているのが目下の悩み。
◆紡ぎの塔◆
ギルドマスターはリュシア。
魔法使いを中心に構成され、主に市井管理を行なっている。
一定以上のマナを保有していないと、正式メンバーにはなれない。
比較的自由だが、すべて自己責任。
◆原初の簒奪者◆
ギルドマスターはファウスト。
インテリ集団で、都市の銀行や役場管理などを担っている為、入団テストが非常に難しい。
古参のメンバーは、ほぼ全員が科学信仰者。
◇エルフギルド◇
ギルドマスターはエルフ族長キキョウ。
人外族を中心に構成していたが、農林水産業を取り仕切る為、多くの農民を有する事になる。
《中央》に本拠地は無く、エルフの森にある。
ーーーーーーーーーー
~その他~
◆砂漠の蛮族◆
かつて王都周辺を縄張りに暴れまくっていた賊集団。
冷酷無比で残虐非道。人殺しも平気でする。
砂漠の遺跡を再利用した牢獄に仮収監されていたが、《王都》へ移送途中に災厄が発生。
まんまと逃げ出し、砂漠にアジトを構えた。
グレフの誘いに乗らず、我が道を貫き通す。
砂漠の流浪の民を見つけるたびに拉致し、女は強姦して男は働かせた後に惨殺していた。
いつのまにか全員居なくなっており、脅威は減った。
◆砂漠の流浪の民◆
砂漠の遊牧民。セトの父、サミュエルの出身部族。
砂漠の至る箇所に石工建築を作り、オアシスが枯れると別のオアシスに移動する。
砂漠の道案内で外貨を得ていた。
災厄後、蛮族によって拉致され、全員殺戮にあって絶滅した模様。
◆魔族◆
人間の対となる生物。
世界の創世からマナの優劣を争ってきた人類の好敵手。
人間と同様の知能を有する。
マナの優勢種族であったが、グレフが大陸の中心に堕ちてきた衝撃で絶滅したと思われていた。
実は少数ながらも生き残っているものがおり、ギルドと密かに連絡を取り合っている。
◇女神イシュタリア◇
世界の創造神。
輪廻の理の元、マナの優劣を争わせて永遠の繁栄を謳っている。
実在するかは謎であるが、グレフに殺されたと噂されている。
◆悪魔◆
女神信仰を確固たるものとするために、後年生み出された超自然的存在。
悪魔に魅入られると死後は煉獄に堕ちると、規律違反を戒めるだけの存在で、実在していない。
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《作者からのお知らせ!》
※2025/11月中旬、 辺境領主の3巻が刊行となります。
今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。
【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん!
※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
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