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四. ルーベンスの章
1. prologue
しおりを挟むハア、ハア、ハア―――
一寸先すら見えない闇、ただひたすらに走る。
足が取られる。腕が重い。視界が、効かない。
ガシャン!!
ほんの真横で、不愉快な鋏の音。
「ぎゃ!」
俺ではない小さな悲鳴が聴こえた後、その気配が一つ消える。
ああ、まただ。これで今夜は何人目だろうか。
月夜のはずなのに、光は全く届かない。頼りにしていた星の瞬きも無いから、方向を知る事さえ出来ない。
それもそのはずだ。自分が知る限り、ここは深い森の中。自然豊かであるが故に木々に途切れはなく、尋常じゃなく生えた木の葉は空を完全に隠してしまっているからである。
「ハア、ハア、ハア、くそ…」
枯葉に埋もれた木の根に足が縺れる。これで何人もの命が奪われた。直接的ではないが、足止めするには十分過ぎる役割を果たしている。
二刻はゆうに走り続けている。
いい加減、息がもたなくなってきた。
早く終わらないものか。まだ狩り足りないとでもいうのか。
自分の事は自分が一番よく知っている。誰に指摘された訳ではないが、自分は決して肉体派ではないのだ。貧弱な身体は鍛えられていないし、持久力もお察しのレベルである。
そもそも毎晩、一晩中鬼ごっこをさせられると分かっていれば、最初からこんな所に来なかったと思うほどに身体能力はごく普通の代物で、自信など露の欠片も持ち合わせてはいない。
俺は今、真っ暗な闇の下、深い森の中を駆けている。
逃げ惑う多くの人々の一員として。
何から逃げるかって?―――殺戮者に決まっている。
ガション!ガション!ガション!
「ひぃ!ま、た、たすけ――!!」
馬鹿の一つ覚えのように立ち切狭を鳴らして追いかけてくる【鬼】が、また一人のターゲットを捕まえた。
鬼に捕まると終わりだ。
そう。文字通り、命が終わる。
だから皆、懸命に走る。
どれだけ息が切れようと、どれだけ深い傷を負おうと、足が動く限り走り続ける。
足が止まる事は死ぬと同義である。生きたければ、何が何でも走らなければならない。
運が良ければこの殺戮の森を抜けられる。例え抜けられたとしても、最も近い人里まで辿り着くのに徒歩で三日は掛かってしまうが。
殺戮者をいなし、迷路のような森を抜け、念願の脱出にした成功した者が安全とは言い難い。
その末路は、一人の例外もなく森の外で狩られてしまうのだ。
疲弊している上に食料も無く、居場所が分からず彷徨っている間に追跡者に追い付かれて殺されてしまう。
道理でこの事実が長年露見しなかった訳である。
ヒュ――!!
「……」
目の前を、鏃が飛んで行った。
ついに俺が狙われたのかと思ったが、鏃は前方を駆ける囚人の背に突き刺さる。
「ぐっ!!」
ここに人は存在しない。
在るのは狩人と、狩られる獣。いや、自由が認められていない俺達は、さしずめ囚人と表すべきだ。
鏃の刺さった囚人の速度が明らかに落ちる。
俺は崩れ落ちそうになっているその背を支え、走るのをやめて木の裏に隠れた。
「ハア、ハア、ハア…」
「ぜえ、ぜえ、ぜえ…っ」
木の洞に二人分の息が充満する。早く息を整えないと、音に敏感な狩人に気付かれてしまう。
分かっているのに上がる息は、それだけ休みなく走った証拠だ。
「痛っ…ありがとう、抜いてくれて」
「……」
囚人は女だ。
この鬼ごっこが始まる前に、長かった髪を切られてしまった。不自然なざんばら頭は彼女が抵抗したから傷だらけである。
髪は束ねると強力な縄になる。自給自足で全てを賄うには、利用できるものは利用しないと生活もこの所業も成り立たない。彼女の髪もその一つだ。鋏でも切れない強力な髪の縄で首を絞め、人を殺す為の道具にされるとは思っていなかったようであるが。
「今夜は何人…かな」
「…お前が死ねば5人目だ」
「ホント、嫌な言い方。あたしは大丈夫よ、たかだか矢が刺さったくらいでへばるヤワな身体をしていないのよ。人間と違ってね」
「…毒矢ならば内部から死ぬ。身体の硬さは関係ない」
「うるさいわよ」
俺達を追う、枯葉を踏む足音が遠ざかる。
ひとまずは安心と肩の力を抜く女を、正直置いて行きたかった。
狩人は一人ではない。安堵するには早すぎる。
「でもホントに多いわね。いつもはせいぜい一人、多くて二人なのに」
しかし手負いの囚人を置き去りにしなかったのは、彼女が俺よりも長くこの森で生き残っているからである。
女は貴重な情報源だ。囚人は孤独に収監され、森に放たれた時にやっと同士と出会う。会話が出来るのはこの不毛な追いかけっこの時しかない。
だからこそこの状況を甘んじて受け入れ、狩人の指示に従っているのはその為だ。
まだ、何も掴んではいない。少し様子見し過ぎたか。
ようやく囚人と話せるチャンスに恵まれたが、如何せんこの女は話好きだった。
「たっぷり補充されたからかな?…えへへ、自分で凄い台詞を言ってる気がするわ」
補充ってなによ、補充って―――とぶつぶつ繰り返す女の言葉ほど適した表現はないと思った。
まさにそれ以外の何物でもない。
今朝、新たな獲物が多数補充されてきた。
その大多数が何の説明もなく、訳も分からずこの鬼ごっこに強制参加されている。
「あれは何者だ」
「知らないわよ!」
女の鼻息は荒い。不自然に荒い息は、走った影響のそれとはまた違う。よくよく見てみれば、額に大きな汗の粒が幾つも浮かんでいた。
発汗作用は人間と同じなのか。
そう悠長に思いながら、女の残り少ない命を偲ぶ。
やはり受けた鏃に毒が塗られていたんだろう。可哀想だが、女の命はここで尽きる。ならば俺がやるべき事は一つである。
「何人いる?」
「え?あ~えっと…いつも暗がりだから分からないわよ。ご飯を運んでくるのはいつも同じ奴だし、見つかったら殺されるから人数なんて確かめようもないわ」
「目的を訊いたか?何時から、何故かを知っているか?」
「知るもんですか!気付いたらコレが始まってたのよ。毎日毎日、悪夢だわ。ホント、死にたいくらい悪夢よ」
今夜はその願いが叶えられる。尤も助かる希望を抱いていたんだろうが、死の方が叶えられるとは皮肉なものだ。
果たして彼女は悪夢を見ながら死んでいくのか。せめて死ぬ間際くらいは平穏でいて欲しいと願うが、これを叶えられる神はとっくの昔にあの世に行っている。
きっと苦しみながら、恨みながら、理不尽に泣きながら死ぬんだろう。ここにいる者は、殆どがそうやって死んだ。
「でも、あんたは不思議と生き残りそうな気がするわ」
女の眉が歪む。苦しみを自覚している。
なのに声質は至って平常で、その精神力に種族の誇りを見せつけられる。
「人間なんてみんな同じにしか見えないのに、魔族のあたしから見ても、あんたのその顔はとっても綺麗だと思う。だって、奴らはあんたにご執心でしょ?」
「……」
「ねえ、追いかけっこで殺されるのと、皆の前で死ぬまで犯されるのって、どっちが辛いと思う?あたしはね、人権を踏みにじられて好き放題される方が絶対に嫌よ。あんたは生きるけど、その代わり死ぬより辛い目に遭うの。ねぇ、どっちが辛いかな」
「…酷い質問だな」
毎晩、毎晩だ。この行為は繰り返されている。
この女の言う通り、俺は奴らの慰み者だ。
目立つ素顔を隠すローブは、奴らにとっくに剥ぎ取られてしまっている。顔を見られた瞬間に組み敷かれ、問答無用に身体を奪われた日は記憶に新しい。
人前であろうが何処であろうが、この鬼ごっこの終わりに必ず俺は奴らの餌食とされる。
散々人を殺して興奮した奴らの猛ったモノを受け入れるのは、なかなか骨に堪えて苦悶しているその姿を、この女は勿論、他の囚人にも見られているのだから今更取り繕うつもりはない。
それに俺自身、犯される事自体は余り問題視していないのだ。奴らが果てれば行為は終わるが、危惧されるのはこれだけ身体を暴かれても奴らの情報を何も掴めなかった方にある。
「あいつら、今までも人間に似た種族を襲っていたもん。あたしの事を半魚人とか言ってたし、獣とか畜生とかホント、侮辱するにも程があるわ。ねえ、人間より残虐な生き物はいないんでしょう?だからね、あたしは思うの」
あいつらは非情よ、人間のように―――と、女はツツと口から血を滲ませた。
「あたしはね、昔は港の近くに住んでたの。船に乗って、人間がよく物売りに来てた。人間の事は、他の皆より良く知ってるつもりだったけど、こんなに酷い事する奴らは誰もいなかったよ…ごほっ!」
俺は女に手を伸ばす。
指と指の間に水掻きがあり、その皮膚は鱗で覆われている。
ギョロギョロとした目玉に太い唇は魚そのもので、しかし魚と大きく違うのはそこに感情があり、俺と同様にこの世界に生きる『人』という事である。
「奴らは人間、か…?」
「さあ、どうかしら。でもそうかもしれないわね。あんたがここにいるんだから、人間が他にいてもおかしくない」
袂が別れただけの、女神の意図により引き裂かれた二つの人種。
世界が違えば、俺達は共存していてもおかしくなかった。この女と、違う形で逢えていたかもしれないのに。
「あたし達はね、あんたからしたらおっかなくて野蛮なモノに見えるかもしんないけど、こんな非情な事をする人は誰もいないわ。魔族はね、マナの優勢生物である事に誇りを持っているの。人間とは違う。人間こそ、野蛮で汚らわしい生き物。あんたはそうじゃないといいな。こんなに綺麗なんだから!あははは…もう、だめだぁ…!」
女の声は大きい。
死に際に声を抑える考えさえ及ばないのだ。
ガサリ。ガサリ。ガサリ。
一度は去った足音がまた近付いてくる。
堂々とやってくるそれは、獲物を追い詰める死へのカウントダウンである。
「ああ、来ちゃった!ごめんねぇ、綺麗な人間さん。あたしさ、結構生き延びた方だけど、今夜死ぬみたい」
「そうだな…」
「今凄く苦しいんだけどさぁ、毒で死ぬのと、奴らにいたぶられて死ぬのと、どっちがいいかな?」
女は泣きながら笑う。
せっかくあの日を生き延びて、慎ましく懸命にここまで命を繋げていたのに、最期に惨め垂らしく死んでいかなければならないなんて、悔しくて仕方がなかろう。
「お前が望むなら、今すぐ俺が殺してやるぞ」
「え?どういうこと?」
「お前の中のマナを完全に消す魔法を使う。マナが枯渇すれば、人間も魔族も平等に死ぬからな」
「え?いいの?痛くないなら、お願いしちゃおっかな。でもあたしが死んだ後、あんたはまた捕まって、また色々酷いことされちゃうね」
「いや……もう捕まらないさ」
「…そう、ならよかった」
鬼の正体と、その目的を知りたかった。
奴らの懐に入り込み、その内部を探るつもりでいたが、それも今夜で最後である。
この鬼ごっこの裏側に件の奴らが絡んでいる可能性は低い。
そう分かってしまえば、もう遠慮する必要は何処にもない。全てを破壊する準備は、滞りなく済んでいるはずである。
【鬼】の悪行も今夜限り。後一晩待てばこの女を助けられた事だけが悔やまれる。
「何をするつもりなの?」
「このまま身を隠す。隙を見て、皆を逃がす。これ以上魔族を失わせる訳にはいかん」
「ああ、そっか。今はあたし達の方が絶滅危惧種だもんね」
マナに満ちたこの大陸に於いて、マナが濃過ぎるのも力を持て余して仕様がない。マナを探る俺の十八番も、効き過ぎて余計なものまで探ってしまう。俺が魔法を放てば、どれだけの威力が出てしまうか予想が付かないのだ。だから奴らに捕まっても下手に魔法が使えなかった。
この俺がマナに酔うくらいだ。酔って魔法の制御が出来ないくらいなのだから、相当な濃さである。
「成程…奴らはこれにやられたのか…」
「え?なあに?」
「何でもないよ…そろそろ死ぬか?」
ガサリ、ガサリ。
足音が止まった。
錆び付いたナイフの刃が、俺達の隠れる木の幹に突き刺さり、ギギと引かれる。
木屑が足元に落ちてくる。狩人は射程圏内に俺達を捉えている。
「おやおやぁ~?こちらにはどなた様が隠れんぼなさってんでしょーね!!獣かな?魚かな?それとも亀かな?」
「兄者ぁ!あのべっぴんの姿が見えねぇ。奴を捕まえたら、次はオレ様ッチが先に戴いちまうからな!!」
木の裏側が騒がしくなった。
複数の話し声と気配、そぞろな足音を感じる。
「鬼ごっこは終わったみたいね。あたしが死んで、今日はお開きかな?」
ギョロギョロした両目から、大粒の涙が溢れ落ちる。
遅効性の毒は先に内臓を腐らせる。死ぬまでの間、意識だけをはっきりと保たせたままで。
もう余計に苦しませる必要はない。奴らに感じる恐怖も悔しさも、これ以上味わせるのは酷で無意味だ。
「魔族は俺が守る。お前はもう眠れ」
「うん、そうするわ」
「もう走らなくていいんだよ」
「うん…毎晩疲れちゃった。やっと、穏やかに眠れるのね。なんだか腹は立つけれど」
「…ふ、じゃあな」
横たわる彼女の胸元に手を置く。
彼女の鱗だらけの足が、木の裏の奴らからは丸見えになっているだろう。
「バイバイ、綺麗な人間さん。名前は訊かないでおくね。未練を残したくないから」
目を閉じ、マナの流れを読み取る。
徐々に小さくなる鼓動とマナの脈流を掴む。彼女の生きた証、根源を霧散させる。
そして、彼女だけのものだった命の灯火を、俺の手で消した。
もう俺にはこれが怒りなのか哀しみなのか、それとも呆れなのか分からない。
怒りながら、哀しみながら死んだ彼女を羨ましいと思った。
もう随分と長い間、感情を表に出すやり方を忘れてしまって、取り戻すのも面倒臭いからそのままでいる。俺はいつでも怒り、哀しみ、呆れ、嘆いているが、ただ一つ涙を流す事だけはない。
息をしていない彼女の涙を指に掬い、それを舐める。
塩っぱさを感じる涙のそれは、人間も魔族も変わらない。
俺は――――姿を消した。
闇に紛れて空に飛ぶ。鬱蒼と茂る森の葉の中に身を隠し、気配を周囲と同化する。
奴らは何故か闇の中でも囚人らの位置を正確に掴んでいた。その秘密を探りたいと思う。知らない技術や技は、出来るだけ吸収しておいた方が今後の戦闘で役に立つからだ。
最終的に俺の手で死んだ女の敵討ちをするつもりは毛頭ない。
だが俺が動いた以上、奴らの死は免れんだろう。これで少しは悔やみになるとは思うが、死人の気持ちが云々と言えるのは生者の特権であり、口が効けない死人を代弁するただの自己満足に過ぎない事も知っている。
いずれにせよ、行動あるのみである。
それに、やっと待ち望んだ援軍が来た。
「お、おい!魚の死体しかねぇぞ!!」
「あのべっぴんは何処に逃げたぁ!!」
「探せ、探せ!!絶対に逃がしてなるものか。あんな上玉、こんな奇跡は二度とねえぞ!!!」
「総出で奴を探し出せ!残りの連中はさっさと牢に入れろぉ!!」
下界で鬼たちが騒いでいる。
奴らに都合の良い性奴隷が消えて、慌てふためいている。
せっかく手に入れた玩具を取り戻さんと、血眼になっている。
「…まだマナに酔っているな」
意識を失って初動が遅れ、濃すぎるマナにいつまでも身体が慣れずに魔法も使えなかった。
あるまじき失態であるが、それも改善しつつある。成せなかった事は、取り戻せばいい。
幸い、この事態はほんの軽症に過ぎない。
「いくか…」
本来はこの俺が出ずともいい案件だが、関わった以上は仕事をやり尽くそう。
ついでに全てを暴いてやろうではないか。
狩人という名の殺戮者に、本当の死の恐怖を、残酷な死に様を、心の底からの昏き後悔を与えてやろう。
まだ、夜は明けない。
奴らは一生、朝日を拝めない。
―――――今夜は長い夜になる。
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