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第3章 1 ポストに謎のプレゼント
意思と依存症
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【無敵の人間】時に意識を保てるようになっていたのは、各種ステータスの合計値が上がったことによる恩恵だった。
わざわざ女神リスズを呼び出して確認したので間違いない。
どうも文章を作るのが面倒くさくて、これくらいはまあいっかと思ったらしい――おいふざけんな!
まあ、そういうことなので、とにかく俺は自分の意志でトレーニングをするようになった。
各種ステータスのレベルの合計値が高ければ高い程、【無敵の人間】の持続時間は増え、すでに覚えている【炎鬼殺燃龍奥義】の威力も増幅するのだから、強くなるためにトレーニングは欠かせない。
朝食をすませた俺は、今日もさっそく日課のトレーニングをしようと……。
「あ、待ってください。誠道さん」
食器を洗い終えたミライがキッチンから近づいてくる。
「なんだよ。どうせお話があるんだろ」
「どうしてわかったんですか? まさか、ついに以心伝心が成功したっ!?」
「この流れを何度も経験してるだけだよ」
……あれ、でもこの場合も以心伝心って言うんだっけ?
まあいいや。
とにかくこういう時は絶対に変な話題しか出てこないことは確定だ。
「実は……」
ミライはもったいぶるように長く間を開けた。
「最近、悩み事がありまして」
「おお! ついに借金について悩み始めたか! そうかそうか。だったら俺がいいカウンセラーを紹介してやるし、地道に一歩ずつ返していこう」
「なんで決めつけるんですか! 私は借金なんかで悩むような弱い女じゃありません! それに、カウンセラーならマジメンタリストのイツモフさんがいるので間に合っています」
「あいつはただの金の亡者だよ!」
イツモフさんがカウンセラーになれるなら、この世界のすべての人間が生まれた時からカウンセラーだという、性カウンセラー説を提唱する!
「ってかそもそも借金のことは普通に悩めよ! 借金ときちんと向き合えるのが強い人だから! 借金と向き合えずにどんどん増やしちゃうのが意思の弱い人の特徴だから!」
「誠道さん。依存症に意思の強弱は関係ないんです。そういう偏見が鬱病をはじめとする精神病患者を苦しめるのです」
「それをお前が言うな! ってか自分が依存症だって自覚はあったのかよ!」
「私が依存症? 冗談でしょう。いまのは一般論を言ったまでです」
「だったらさっさと自覚しろー!」
だめだ。
物事を都合のいいように解釈する天才には、なにを言っても馬の耳に念仏だ。
ミライの耳にカウンセリングだ。
「自覚もなにも、私は容姿端麗、頭脳明晰、大和撫子な美少女メイドです。依存症ではありません。むしろ借金しないでいることが苦しくて苦しくてたまりません」
「それを重度の依存症って言うんだよ」
「だから私は依存症になるような意志の弱い人ではありませんって」
「さっき依存症に意志の強弱が関係ないって言っていたのはどこのどいつかなぁ」
「だって意思が弱い人は、誠道さんのような引きこもりの支援なんて、一日たたずに放り出しますからね!」
「あ、……またバカにされたよ、俺」
「なので誠道さんは私にものすごく感謝してくださいね」
「ドヤ顔で言うな! 感謝はしてるけど、いまはすげぇ感謝したくない気分だよ!」
ああ、もう埒があかない。
これまで以上にミライが借金を重ねないか監視しておく必要があるな。
「もう、ツンデレはやめてください。まったく、誠道さんは絶対に、私の支援なしでは生きられない引きこもりなんですよ。……あ、つまりそれは私依存症という名の病気――」
「もう依存症の話はいいや。んで、悩みってのはなんだ?」
「本当に誠道さんは照れ屋さんですね。早く認めれば楽になるのに」
ミライが唇を尖らせる。
いや、俺じゃなくてミライが借金依存症だと認めてくれ。
ミライがカウンセリングを受けてくれた方がいろいろと楽になるんだが?
「だから、早く悩みを話せって」
「はい……じゃあ、ちょっと待ってもらってもいいでしょうか。持ってこなければならないものがあるので」
わざわざ女神リスズを呼び出して確認したので間違いない。
どうも文章を作るのが面倒くさくて、これくらいはまあいっかと思ったらしい――おいふざけんな!
まあ、そういうことなので、とにかく俺は自分の意志でトレーニングをするようになった。
各種ステータスのレベルの合計値が高ければ高い程、【無敵の人間】の持続時間は増え、すでに覚えている【炎鬼殺燃龍奥義】の威力も増幅するのだから、強くなるためにトレーニングは欠かせない。
朝食をすませた俺は、今日もさっそく日課のトレーニングをしようと……。
「あ、待ってください。誠道さん」
食器を洗い終えたミライがキッチンから近づいてくる。
「なんだよ。どうせお話があるんだろ」
「どうしてわかったんですか? まさか、ついに以心伝心が成功したっ!?」
「この流れを何度も経験してるだけだよ」
……あれ、でもこの場合も以心伝心って言うんだっけ?
まあいいや。
とにかくこういう時は絶対に変な話題しか出てこないことは確定だ。
「実は……」
ミライはもったいぶるように長く間を開けた。
「最近、悩み事がありまして」
「おお! ついに借金について悩み始めたか! そうかそうか。だったら俺がいいカウンセラーを紹介してやるし、地道に一歩ずつ返していこう」
「なんで決めつけるんですか! 私は借金なんかで悩むような弱い女じゃありません! それに、カウンセラーならマジメンタリストのイツモフさんがいるので間に合っています」
「あいつはただの金の亡者だよ!」
イツモフさんがカウンセラーになれるなら、この世界のすべての人間が生まれた時からカウンセラーだという、性カウンセラー説を提唱する!
「ってかそもそも借金のことは普通に悩めよ! 借金ときちんと向き合えるのが強い人だから! 借金と向き合えずにどんどん増やしちゃうのが意思の弱い人の特徴だから!」
「誠道さん。依存症に意思の強弱は関係ないんです。そういう偏見が鬱病をはじめとする精神病患者を苦しめるのです」
「それをお前が言うな! ってか自分が依存症だって自覚はあったのかよ!」
「私が依存症? 冗談でしょう。いまのは一般論を言ったまでです」
「だったらさっさと自覚しろー!」
だめだ。
物事を都合のいいように解釈する天才には、なにを言っても馬の耳に念仏だ。
ミライの耳にカウンセリングだ。
「自覚もなにも、私は容姿端麗、頭脳明晰、大和撫子な美少女メイドです。依存症ではありません。むしろ借金しないでいることが苦しくて苦しくてたまりません」
「それを重度の依存症って言うんだよ」
「だから私は依存症になるような意志の弱い人ではありませんって」
「さっき依存症に意志の強弱が関係ないって言っていたのはどこのどいつかなぁ」
「だって意思が弱い人は、誠道さんのような引きこもりの支援なんて、一日たたずに放り出しますからね!」
「あ、……またバカにされたよ、俺」
「なので誠道さんは私にものすごく感謝してくださいね」
「ドヤ顔で言うな! 感謝はしてるけど、いまはすげぇ感謝したくない気分だよ!」
ああ、もう埒があかない。
これまで以上にミライが借金を重ねないか監視しておく必要があるな。
「もう、ツンデレはやめてください。まったく、誠道さんは絶対に、私の支援なしでは生きられない引きこもりなんですよ。……あ、つまりそれは私依存症という名の病気――」
「もう依存症の話はいいや。んで、悩みってのはなんだ?」
「本当に誠道さんは照れ屋さんですね。早く認めれば楽になるのに」
ミライが唇を尖らせる。
いや、俺じゃなくてミライが借金依存症だと認めてくれ。
ミライがカウンセリングを受けてくれた方がいろいろと楽になるんだが?
「だから、早く悩みを話せって」
「はい……じゃあ、ちょっと待ってもらってもいいでしょうか。持ってこなければならないものがあるので」
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