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第3章 2 いざ、混浴へと!
またもや四天王
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「ミライっ!」
俺は外からその壁を叩いて壊そうとするがひびひとつ入らない。
壁はものすごく冷たくて、触れると皮膚がすぐにくっついてしまい、壁から放そうとするたびに皮膚が剥がれそうになる。
氷の中でミライも同じように壁を叩いているが、壊れる気配すらない。
「それは【氷の無法監獄】。あなたたちの力では、そこから出ることは不可能」
「ミライ! 待ってろ!」
俺は勢いをつけて壁にタックルをした。
やはりびくともしない。
【目からビーム】を試そうとしたが、仮に割れても俺が失明したら元も子もないのでやめておく。
ほんと使えねぇ技だな。
そして、胸ポケットに入っている笛を吹いて心出たちを呼ぼうかと思ったが、それも止めた。
あいつらになんか、頼りたくはない。
改心していると理解しているつもりだけど。
ミライは鞭を使いはじめたが、氷の檻は壊れない。
「このままその女を氷漬けにしてもいいのだけど」
マーズが黒い笑みを浮かべる。
「ペットの誠道くんが調教されていく様を見せつけてあげるのも、また一興かと思って」
なんて趣味の悪い女だ……が、その余裕のおかげでミライは氷漬けにならなくて済んでいる。
その間になんとかこいつを倒さないと。
「ちょっと! そんな趣味の悪いことしないでください! 私のペット――ご主人様の誠道さんがほかの誰かのものになっていくのを見るくらいなら、ここで氷漬けにされた方がましです!」
「おい、余計なこと言うんじゃねぇ!」
せっかく相手が情けをかけてくれているのに、なんてこと言い出すんだ。
「へぇ、強がっちゃって。でも、その言葉を聞いてその通りにするわけがないでしょう。ますますあなたのペットを痛めつける姿を見せつけたくなったわ」
マーズの顔が恍惚に染まる。
そうかっ!
これまでの話を聞く限り、マーズは正真正銘のドSだ。
ミライが悔しがる表情を見せつづけている間は、ミライは生きつづけることができる。
「――ってそもそも俺はペットじゃねぇぞ!」
俺は誰のものでもないし、仮に調教されたとしてもマーズのペットになったりしない。
「あなたも強がっちゃって、かわいい子」
顔を上気させたマーズが、俺に向けて手招きをする。
「さぁ、そこのメイドと私の圧倒的な力の差。どちらがあなたのご主人様になるべきかわかったでしょう。抵抗せずに私に調教されるならすぐに痛めつけてあげますが、もし抵抗するというのなら、痛めつけてから、たっぷり痛めつけてあげます」
「どっちも痛めつけられてるじゃねぇか! 絶対お前に調教はされない! 【リア充爆発しろ】!!」
俺はマーズに向けて強力な衝撃波を……。
……。
…………。
だからなんで出ねぇんだよ!
「くそぉ! レッサーデーモンを爆破したときクラスの衝撃波が出せれば」
仕方がない。
こうなったらあれをやるしかない。
俺に迷いはなかった。
「【無敵の人間】」
瞬間、体が燃えるように熱くなる。
心地よい興奮に支配され、力が滾る。
自信が漲る。
「なるほどねぇ。少しはやれるというわけね」
マーズは余裕綽々の表情を崩さない。
ってかいまさら思ったけど、マーズは火星なんだから火属性の魔法を使えよっ!
…………あ。
でも、これはいけるぞ。
俺は、俺がこいつに負けるはずがないと、勝利を確信した。
俺、対、マーズ。
つまり言い換えれば、炎、対、氷。
相性抜群だ。
溶けない氷などないのだから。
「誠道さんっ! いま、『俺とマーズさんは相性抜群だ!』などという戯言を思いましたよね! 私の方が絶対に相性抜群です! 私は誠道さんの気持ちいいところを全部網羅していますからっ!」
「そういう相性じゃねぇよ! だからなんでこういうことだけお見通しできるんだよ!」
「ごちゃごちゃとうるさいわね。一撃で……いやゆっくりねっとりたっぷり痛めつけてあげる」
「あんまり俺を舐めんじゃねぇぞ」
俺はマーズに駆け寄り、炎龍をまとった拳を振りかぶる。
マーズが、少しも表情を崩さないのが不気味だが。
「【炎鬼殺燃龍奥義・炎上翔砲】」
「【氷の鉄壁】」
「無駄だ。俺の拳は炎の拳っ……なっ」
拳が固い氷にぶつかった瞬間、反動で俺は尻もちをついていた。
マーズが発生させた氷の盾には傷ひとつ入っていない。
「そんなバカな。だって氷だろ」
「どうして氷が炎に負けなければいけないのかしら」
氷の盾が消えると、立ち上がっていたマーズが俺を見下していた。
「もっと正確に言い直せば、どうして私の氷が、あなたの炎なんかで溶かせると思ったのかしら」
そうだ。
ここは異世界。
日本での常識なんか通用しない。
「そもそも、あなたがまとった熱で私の【氷の拷問監獄】が溶けていない時点で察するべきなのよ。あなたこそ私を舐めすぎじゃない?」
そう言われ、俺は振り返る。
ミライを閉じ込めている氷の壁には水滴ひとつついていなかった。
俺が発生させている熱で、この空間の気温が上昇しているにもかかわらず。
「わかったでしょう。あなた方と私の圧倒的な力の差が」
マーズから立ち込める冷気が俺の体と思考を冷たくしていく。
【無敵の人間】状態で炎をまとっているはずなのに、寒い。
勝てない。
体の芯まで寒い。
「私の名前はマーズ・シィ。かつて悪魔国四天王の一人だった、最強の氷系魔法使い」
なぜ、カイマセヌと同じ四天王が、どうして。
こんなの、こんなのって。
「あなたに残された道は、いますぐに痛めつけられるか、痛めつけられてから、痛めつけられるか」
「俺がお前に勝つ道が残されてるだろうが」
強がりを言いながら立ち上がる。
このリッチーにどうやって勝てばいいのか、さっぱりわからない。
俺は外からその壁を叩いて壊そうとするがひびひとつ入らない。
壁はものすごく冷たくて、触れると皮膚がすぐにくっついてしまい、壁から放そうとするたびに皮膚が剥がれそうになる。
氷の中でミライも同じように壁を叩いているが、壊れる気配すらない。
「それは【氷の無法監獄】。あなたたちの力では、そこから出ることは不可能」
「ミライ! 待ってろ!」
俺は勢いをつけて壁にタックルをした。
やはりびくともしない。
【目からビーム】を試そうとしたが、仮に割れても俺が失明したら元も子もないのでやめておく。
ほんと使えねぇ技だな。
そして、胸ポケットに入っている笛を吹いて心出たちを呼ぼうかと思ったが、それも止めた。
あいつらになんか、頼りたくはない。
改心していると理解しているつもりだけど。
ミライは鞭を使いはじめたが、氷の檻は壊れない。
「このままその女を氷漬けにしてもいいのだけど」
マーズが黒い笑みを浮かべる。
「ペットの誠道くんが調教されていく様を見せつけてあげるのも、また一興かと思って」
なんて趣味の悪い女だ……が、その余裕のおかげでミライは氷漬けにならなくて済んでいる。
その間になんとかこいつを倒さないと。
「ちょっと! そんな趣味の悪いことしないでください! 私のペット――ご主人様の誠道さんがほかの誰かのものになっていくのを見るくらいなら、ここで氷漬けにされた方がましです!」
「おい、余計なこと言うんじゃねぇ!」
せっかく相手が情けをかけてくれているのに、なんてこと言い出すんだ。
「へぇ、強がっちゃって。でも、その言葉を聞いてその通りにするわけがないでしょう。ますますあなたのペットを痛めつける姿を見せつけたくなったわ」
マーズの顔が恍惚に染まる。
そうかっ!
これまでの話を聞く限り、マーズは正真正銘のドSだ。
ミライが悔しがる表情を見せつづけている間は、ミライは生きつづけることができる。
「――ってそもそも俺はペットじゃねぇぞ!」
俺は誰のものでもないし、仮に調教されたとしてもマーズのペットになったりしない。
「あなたも強がっちゃって、かわいい子」
顔を上気させたマーズが、俺に向けて手招きをする。
「さぁ、そこのメイドと私の圧倒的な力の差。どちらがあなたのご主人様になるべきかわかったでしょう。抵抗せずに私に調教されるならすぐに痛めつけてあげますが、もし抵抗するというのなら、痛めつけてから、たっぷり痛めつけてあげます」
「どっちも痛めつけられてるじゃねぇか! 絶対お前に調教はされない! 【リア充爆発しろ】!!」
俺はマーズに向けて強力な衝撃波を……。
……。
…………。
だからなんで出ねぇんだよ!
「くそぉ! レッサーデーモンを爆破したときクラスの衝撃波が出せれば」
仕方がない。
こうなったらあれをやるしかない。
俺に迷いはなかった。
「【無敵の人間】」
瞬間、体が燃えるように熱くなる。
心地よい興奮に支配され、力が滾る。
自信が漲る。
「なるほどねぇ。少しはやれるというわけね」
マーズは余裕綽々の表情を崩さない。
ってかいまさら思ったけど、マーズは火星なんだから火属性の魔法を使えよっ!
…………あ。
でも、これはいけるぞ。
俺は、俺がこいつに負けるはずがないと、勝利を確信した。
俺、対、マーズ。
つまり言い換えれば、炎、対、氷。
相性抜群だ。
溶けない氷などないのだから。
「誠道さんっ! いま、『俺とマーズさんは相性抜群だ!』などという戯言を思いましたよね! 私の方が絶対に相性抜群です! 私は誠道さんの気持ちいいところを全部網羅していますからっ!」
「そういう相性じゃねぇよ! だからなんでこういうことだけお見通しできるんだよ!」
「ごちゃごちゃとうるさいわね。一撃で……いやゆっくりねっとりたっぷり痛めつけてあげる」
「あんまり俺を舐めんじゃねぇぞ」
俺はマーズに駆け寄り、炎龍をまとった拳を振りかぶる。
マーズが、少しも表情を崩さないのが不気味だが。
「【炎鬼殺燃龍奥義・炎上翔砲】」
「【氷の鉄壁】」
「無駄だ。俺の拳は炎の拳っ……なっ」
拳が固い氷にぶつかった瞬間、反動で俺は尻もちをついていた。
マーズが発生させた氷の盾には傷ひとつ入っていない。
「そんなバカな。だって氷だろ」
「どうして氷が炎に負けなければいけないのかしら」
氷の盾が消えると、立ち上がっていたマーズが俺を見下していた。
「もっと正確に言い直せば、どうして私の氷が、あなたの炎なんかで溶かせると思ったのかしら」
そうだ。
ここは異世界。
日本での常識なんか通用しない。
「そもそも、あなたがまとった熱で私の【氷の拷問監獄】が溶けていない時点で察するべきなのよ。あなたこそ私を舐めすぎじゃない?」
そう言われ、俺は振り返る。
ミライを閉じ込めている氷の壁には水滴ひとつついていなかった。
俺が発生させている熱で、この空間の気温が上昇しているにもかかわらず。
「わかったでしょう。あなた方と私の圧倒的な力の差が」
マーズから立ち込める冷気が俺の体と思考を冷たくしていく。
【無敵の人間】状態で炎をまとっているはずなのに、寒い。
勝てない。
体の芯まで寒い。
「私の名前はマーズ・シィ。かつて悪魔国四天王の一人だった、最強の氷系魔法使い」
なぜ、カイマセヌと同じ四天王が、どうして。
こんなの、こんなのって。
「あなたに残された道は、いますぐに痛めつけられるか、痛めつけられてから、痛めつけられるか」
「俺がお前に勝つ道が残されてるだろうが」
強がりを言いながら立ち上がる。
このリッチーにどうやって勝てばいいのか、さっぱりわからない。
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