4 / 68
おっぱいをかけた戦い
こうして奴隷になりました
しおりを挟む
「なななななわけないだろ!」
こいつ梨本! はめやがったな!
「俺は人命救助のためにだなぁ! ってか俺に女子のトイレ好きの性癖はない!」
そう声高に主張すると、梨本さんはきょとんと首を傾げた。
「あれ、音姫ってあなたを対策するために作られた機能なんじゃないの?」
「なわけあるか! ってかそもそも吉良坂さんを襲う気なんてなかったから!」
「女の子が無防備なまま倒れていて襲う気がない? あのね、そんなこと言うのはその女の子に女性としての魅力がないって言ってるようなものよ。帆乃に対して失礼よ」
え、そ、そうなのか?
「なら正直に言うけど、ほんのちょっとだけおっぱいを触ろうかなとかスカートをめくろうかなとか思いました」
「ようやく認めたわね。よこしまな感情を抱いたって。最低な男だわ」
不敵に笑いながら、ポケットからボイスレコーダーを取り出す梨本さん。
まじかこいつ!
「またはめやがったな!」
「はめてなんかないわ。いまのはあなたが勝手にぼろを出しただけよ」
まあ、それはたしかに一理あるけど。だって思ってしまったんだもん! 吉良坂さんにいたずらしたいって! 男子なら誰だって思うよ絶対!
「変態の宮田下くん。早くそこに正座しなさい。この写真をばらまかれてもいいの?」
「……はい」
俺は女子トイレで正座させられる。こうやって脅されてしまえば従うしかない。あの写真がばらまかれたら俺の人生は終了。ただ人助けをしようと思っただけなのに、どうしてこうなった?
「ちょっと臨。私もそこまでは……」
あまりの傍若無人さを見かねたのか、吉良坂さんが助けに入ってくれる。よく言ってくれました吉良坂さん。もうあなたの倫理観と温情だけが頼りです。
「なに言ってるの? もとはといえばこの作戦は帆乃の発案でしょ?」
「それは……」
違ったぁ! 二人はグルだったぁ! ってかそうじゃないと気絶したふりなんかしないし、そこへタイミングよく梨本さんが現れないよね!
あれ?
ってことは今日の梨本さんからの告白もこのための布石? この女子トイレの前を通るよう仕向けられたってこと?
「とにかく、宮田の変態下くん」
宮田の変態下くんってなんだよ。変態の宮田下くんな。いやそれも違うから!
「あなた、この写真がばらまかれたくなかったら、私の言うことを一度だけなんでも聞くこと。いい?」
「なんなりとお申しつけくださいませ」
ここは従うしかない。何度も言うが、無理に歯向かえば写真流出で俺の人生終わり。梨本さんの機嫌を損なえば、命令がどんどんひどいものになっていく可能性だってある。一度だけ、で許してもらえるうちに従順さをアピールしておくべきだ。
「素直でよろしい。じゃあ、私の命令は」
「はい」
「これから、帆乃の言うことになんでも従うこと」
「それは一回とは呼ばないだろ!」
梨本さんは腹黒い一休さんだったんですか?
「え? 私の願いは一度だけよ。国語の勉強した方がいいんじゃない?」
「お前ら二人はグルなんだから、吉良坂さんに従うイコール梨本さんに従うってことじゃないか!」
「ナニソレイミワカンナイ」
「ヘーイ〇リ……じゃねぇよ! アレ〇サとも話してねぇよ」
「そうだよ臨。私はこんなこと別に」
「帆乃!」
梨本さんが吉良坂さんの方を向き、これまでで一番真剣な声を出した。
「あなたの望みはなに?」
吉良坂さんがごくりと息をのむ。「私の、望みは……」そう呟いた吉良坂さんは、「ああー」と頭をガシガシと書いてから、俺をピッと指差す。
「そう。これは私が仕組んだの。あなたに言うことを聞いてもらうために。あなたはいまから私の奴隷、です」
普段大人しい人ほどやばい本性を持っているっていうけど、本当にその通りだったよぉ! 吉良坂さんの願いは独裁国家を作ることだったのか! それか拷問が趣味なのかもしれない。
「とりあえず明日の放課後、一人で理科準備室に来ること。拒否権はない、です」
「帆乃……あんたは……」
梨本さんががっくりとうなだれているが、そんなのいまはどうだっていい! だって俺の人権が剥奪されたんですよ!
「ああ、こんなことなら梨本さんの奴隷にされる方がましだったよ」
まだ梨本さんの方が常識を持っていそうな気がする。
普通にヤバイ奴は実は真面目って言うからね。
「え? 臨の方が? ってことは宮田下君って臨のことが……」
「ちょっと変態下これ以上変なこと喋るな!」
こうして俺は、思い切り梨本さんのローキックを右頬にくらいましたとさ。
こいつ梨本! はめやがったな!
「俺は人命救助のためにだなぁ! ってか俺に女子のトイレ好きの性癖はない!」
そう声高に主張すると、梨本さんはきょとんと首を傾げた。
「あれ、音姫ってあなたを対策するために作られた機能なんじゃないの?」
「なわけあるか! ってかそもそも吉良坂さんを襲う気なんてなかったから!」
「女の子が無防備なまま倒れていて襲う気がない? あのね、そんなこと言うのはその女の子に女性としての魅力がないって言ってるようなものよ。帆乃に対して失礼よ」
え、そ、そうなのか?
「なら正直に言うけど、ほんのちょっとだけおっぱいを触ろうかなとかスカートをめくろうかなとか思いました」
「ようやく認めたわね。よこしまな感情を抱いたって。最低な男だわ」
不敵に笑いながら、ポケットからボイスレコーダーを取り出す梨本さん。
まじかこいつ!
「またはめやがったな!」
「はめてなんかないわ。いまのはあなたが勝手にぼろを出しただけよ」
まあ、それはたしかに一理あるけど。だって思ってしまったんだもん! 吉良坂さんにいたずらしたいって! 男子なら誰だって思うよ絶対!
「変態の宮田下くん。早くそこに正座しなさい。この写真をばらまかれてもいいの?」
「……はい」
俺は女子トイレで正座させられる。こうやって脅されてしまえば従うしかない。あの写真がばらまかれたら俺の人生は終了。ただ人助けをしようと思っただけなのに、どうしてこうなった?
「ちょっと臨。私もそこまでは……」
あまりの傍若無人さを見かねたのか、吉良坂さんが助けに入ってくれる。よく言ってくれました吉良坂さん。もうあなたの倫理観と温情だけが頼りです。
「なに言ってるの? もとはといえばこの作戦は帆乃の発案でしょ?」
「それは……」
違ったぁ! 二人はグルだったぁ! ってかそうじゃないと気絶したふりなんかしないし、そこへタイミングよく梨本さんが現れないよね!
あれ?
ってことは今日の梨本さんからの告白もこのための布石? この女子トイレの前を通るよう仕向けられたってこと?
「とにかく、宮田の変態下くん」
宮田の変態下くんってなんだよ。変態の宮田下くんな。いやそれも違うから!
「あなた、この写真がばらまかれたくなかったら、私の言うことを一度だけなんでも聞くこと。いい?」
「なんなりとお申しつけくださいませ」
ここは従うしかない。何度も言うが、無理に歯向かえば写真流出で俺の人生終わり。梨本さんの機嫌を損なえば、命令がどんどんひどいものになっていく可能性だってある。一度だけ、で許してもらえるうちに従順さをアピールしておくべきだ。
「素直でよろしい。じゃあ、私の命令は」
「はい」
「これから、帆乃の言うことになんでも従うこと」
「それは一回とは呼ばないだろ!」
梨本さんは腹黒い一休さんだったんですか?
「え? 私の願いは一度だけよ。国語の勉強した方がいいんじゃない?」
「お前ら二人はグルなんだから、吉良坂さんに従うイコール梨本さんに従うってことじゃないか!」
「ナニソレイミワカンナイ」
「ヘーイ〇リ……じゃねぇよ! アレ〇サとも話してねぇよ」
「そうだよ臨。私はこんなこと別に」
「帆乃!」
梨本さんが吉良坂さんの方を向き、これまでで一番真剣な声を出した。
「あなたの望みはなに?」
吉良坂さんがごくりと息をのむ。「私の、望みは……」そう呟いた吉良坂さんは、「ああー」と頭をガシガシと書いてから、俺をピッと指差す。
「そう。これは私が仕組んだの。あなたに言うことを聞いてもらうために。あなたはいまから私の奴隷、です」
普段大人しい人ほどやばい本性を持っているっていうけど、本当にその通りだったよぉ! 吉良坂さんの願いは独裁国家を作ることだったのか! それか拷問が趣味なのかもしれない。
「とりあえず明日の放課後、一人で理科準備室に来ること。拒否権はない、です」
「帆乃……あんたは……」
梨本さんががっくりとうなだれているが、そんなのいまはどうだっていい! だって俺の人権が剥奪されたんですよ!
「ああ、こんなことなら梨本さんの奴隷にされる方がましだったよ」
まだ梨本さんの方が常識を持っていそうな気がする。
普通にヤバイ奴は実は真面目って言うからね。
「え? 臨の方が? ってことは宮田下君って臨のことが……」
「ちょっと変態下これ以上変なこと喋るな!」
こうして俺は、思い切り梨本さんのローキックを右頬にくらいましたとさ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる