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おっぱいをかけた戦い
私を縛って③
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というわけで、俺はいま吉良坂さんの身体を椅子に縛りつけている最中だ。
両手首を椅子の背もたれの後ろで結び、右足、左足はそれぞれ椅子の前右脚、前左脚に結ぶ。腰と椅子を結んで立ち上がれないようにすることも忘れない。足を完全に閉じられなくなった吉良坂さんの正面でしゃがめば、きっとスカートの中がのぞけることだろう。
…………って、よく考えるとなんだこの状況はっ!
さっきはテンションが上がってついつい『一緒に目指そう!』なんて言ったけど、やっぱりこれよくないよエロすぎだよなんか変な性癖に目覚めそうだよ!
「あれ、なんでもしていいって言われても、なにしたらいいんだ?」
ここまできて俺はようやくその疑問を口にした。
いや、なんでもって言われた時点で、思春期真っ只中の健全な男子高校生が身動き取れない女子を目の前にして思うことは大体考えたよ?
服を脱がして裸の写真を撮ったり、おっぱいをもんでみたりとか。
でも、それをやる勇気は流石にない。際限のない自由が与えられた途端、人間は不自由になる生き物だ。なんでもできるからこそ、なんでもできなくなるのだ。
「なんでも大丈夫だよ。スカートめくったりとか、その、おおおっぱい触ったりとか?」
「そんなんできるか!」
そういうエロい考えをせっかく押さえ込んでいたのに吉良坂さんが言うなよ! でも……待てよ? 勢いで否定したけど吉良坂さんがそれをしていいって言ってるなら――だめだだめだ。いくらなんでもそれはできないよ!
「じ、じゃあ、髪、触ってもいいか?」
「聞かなくていい。好きにしていいから」
「そ、そうだよな」
俺はごくんと唾を飲み込んで、椅子に縛られて身動きが取れなくなっている吉良坂さんの頭に手を近づける。ゆっくりと髪を撫でる。
「ひっゃあ!」
突然、嬌声をあげた吉良坂さんに驚いて手を離す。
「ご、ごめんくすぐったかった?」
「……うん。でも」
吉良坂さんは吐息がたっぷり混じった声を出した。
「目隠ししてるせいで他の感覚が鋭くなってるだけだと思う。いつもよりくすぐったいっていうか、いきなりなのもあって……でも続けて。すごく気持ちよかったから」
そう言われてはやるしかない。
別に吉良坂さんのシルクのようにさらさらな髪が気持ちよすぎて、もっと触っていたいと思ったからじゃないよ!
その後しばらく髪を撫で続けた俺は、吉良坂さんの、
「もっと他には?」
という言葉に覚悟を決めて、脇腹をくすぐった。
そのときの吉良坂さんの「ああっ」とか「んんぅ、もう、んぁっ!」とかいった悲鳴? 喘ぎ声? はもうやばかったよ。身体のくねらせ方も……これはあえて説明しないほうがいいだろう。吉良坂さんの名誉もあるしね。
「あぁっ、もう、らめぇ」
荒い呼吸の吉良坂さんの脇腹から手を離す。あれ、なんで俺まで呼吸荒いの? おかしいなぁ、俺はくすぐってただけなのになぁ。身体が燃えるように熱いよ。
「すごい。宮田下くんの、激しくて、上手で」
くすぐりが、ってきちんと言おうな。
「私、こんなの始めて。宮田下くんの好きにされてるのに、ものすごく気持ちよかったの」
目隠しはそりゃあ初めてですもんね。誤解を生まない発言を心がけて。小説家目指すんならそういうことは大事だと思います。
「とりあえず縄解くぞ。疲れただろうし、今日はこの辺で」
「え? もう、いいの?」
「ああ、もうなにしていいか思いつかないし」
俺は吉良坂のアイマスクを取り、縛っていた縄も解いて自由にしてやった。
「すごい開放感。身体が自由に動かせるってこんなに感動的なんだ」
立ち上がった吉良坂さんは手足をプラプラさせたり、背伸びをしたりして、身体が自由に動かせることの喜びをかみしめていた。
「いろいろわかってよかったな」
「うん。ありがとう。じゃあ次は宮田下くんの番ね」
「そうだな………はっ?」
ぴきり、と身体中が凍りついたように動かなくなる。
空耳じゃ……ないよね?
吉良坂さんあなたやっぱり……。
「だから、今度は宮田下くんの番だよ?」
「だから、今度は俺ってどういうことだよ?」
「言葉通りの意味だけど」
きょとんと首をかしげる吉良坂さん。だから純粋な目を向けないでよ。それがかえって怖いんだって。
「拘束してる側の反応も見たいの。拘束されてる側の体験だけじゃだめだと思うの」
「それは……」
なるほどたしかに一理ある…………本当に一理あるか?
「さっきは私になんでも好きなことしたくせに」
恥ずかしそうにそう言われると、なんだかごねている俺が悪いみたいに見えるんですけど? ってかなんでもしてないからな俺! 考えたことの一割もやってないからな!
「それは……なんでもしていいって、そういう条件だっただけだろ?」
「でも私が宮田下くんのなすがままにされたのは事実」
「だから」
「写真」
「もちろん喜んで拘束されたいと思います!」
そうだ! 忘れてた! あの写真がある限り吉良坂さんに逆らえないんだった! こんなことならさっき遠慮なく裸にして写真撮って俺も弱みを握り返しとくんだった!
「じゃあ、私が座ってた椅子に座って」
「はい喜んで!」
「今度は宮田下くんがなんでもされる番だから、なんでも受け入れてね。拒否権はなし」
「は、ははいよよよ喜んで!」
「なんで今度は噛んだの?」
「かかか噛んでねぇし」
別に吉良坂さんが恐ろしくて口が回らなかったわけじゃありませんから!
両手首を椅子の背もたれの後ろで結び、右足、左足はそれぞれ椅子の前右脚、前左脚に結ぶ。腰と椅子を結んで立ち上がれないようにすることも忘れない。足を完全に閉じられなくなった吉良坂さんの正面でしゃがめば、きっとスカートの中がのぞけることだろう。
…………って、よく考えるとなんだこの状況はっ!
さっきはテンションが上がってついつい『一緒に目指そう!』なんて言ったけど、やっぱりこれよくないよエロすぎだよなんか変な性癖に目覚めそうだよ!
「あれ、なんでもしていいって言われても、なにしたらいいんだ?」
ここまできて俺はようやくその疑問を口にした。
いや、なんでもって言われた時点で、思春期真っ只中の健全な男子高校生が身動き取れない女子を目の前にして思うことは大体考えたよ?
服を脱がして裸の写真を撮ったり、おっぱいをもんでみたりとか。
でも、それをやる勇気は流石にない。際限のない自由が与えられた途端、人間は不自由になる生き物だ。なんでもできるからこそ、なんでもできなくなるのだ。
「なんでも大丈夫だよ。スカートめくったりとか、その、おおおっぱい触ったりとか?」
「そんなんできるか!」
そういうエロい考えをせっかく押さえ込んでいたのに吉良坂さんが言うなよ! でも……待てよ? 勢いで否定したけど吉良坂さんがそれをしていいって言ってるなら――だめだだめだ。いくらなんでもそれはできないよ!
「じ、じゃあ、髪、触ってもいいか?」
「聞かなくていい。好きにしていいから」
「そ、そうだよな」
俺はごくんと唾を飲み込んで、椅子に縛られて身動きが取れなくなっている吉良坂さんの頭に手を近づける。ゆっくりと髪を撫でる。
「ひっゃあ!」
突然、嬌声をあげた吉良坂さんに驚いて手を離す。
「ご、ごめんくすぐったかった?」
「……うん。でも」
吉良坂さんは吐息がたっぷり混じった声を出した。
「目隠ししてるせいで他の感覚が鋭くなってるだけだと思う。いつもよりくすぐったいっていうか、いきなりなのもあって……でも続けて。すごく気持ちよかったから」
そう言われてはやるしかない。
別に吉良坂さんのシルクのようにさらさらな髪が気持ちよすぎて、もっと触っていたいと思ったからじゃないよ!
その後しばらく髪を撫で続けた俺は、吉良坂さんの、
「もっと他には?」
という言葉に覚悟を決めて、脇腹をくすぐった。
そのときの吉良坂さんの「ああっ」とか「んんぅ、もう、んぁっ!」とかいった悲鳴? 喘ぎ声? はもうやばかったよ。身体のくねらせ方も……これはあえて説明しないほうがいいだろう。吉良坂さんの名誉もあるしね。
「あぁっ、もう、らめぇ」
荒い呼吸の吉良坂さんの脇腹から手を離す。あれ、なんで俺まで呼吸荒いの? おかしいなぁ、俺はくすぐってただけなのになぁ。身体が燃えるように熱いよ。
「すごい。宮田下くんの、激しくて、上手で」
くすぐりが、ってきちんと言おうな。
「私、こんなの始めて。宮田下くんの好きにされてるのに、ものすごく気持ちよかったの」
目隠しはそりゃあ初めてですもんね。誤解を生まない発言を心がけて。小説家目指すんならそういうことは大事だと思います。
「とりあえず縄解くぞ。疲れただろうし、今日はこの辺で」
「え? もう、いいの?」
「ああ、もうなにしていいか思いつかないし」
俺は吉良坂のアイマスクを取り、縛っていた縄も解いて自由にしてやった。
「すごい開放感。身体が自由に動かせるってこんなに感動的なんだ」
立ち上がった吉良坂さんは手足をプラプラさせたり、背伸びをしたりして、身体が自由に動かせることの喜びをかみしめていた。
「いろいろわかってよかったな」
「うん。ありがとう。じゃあ次は宮田下くんの番ね」
「そうだな………はっ?」
ぴきり、と身体中が凍りついたように動かなくなる。
空耳じゃ……ないよね?
吉良坂さんあなたやっぱり……。
「だから、今度は宮田下くんの番だよ?」
「だから、今度は俺ってどういうことだよ?」
「言葉通りの意味だけど」
きょとんと首をかしげる吉良坂さん。だから純粋な目を向けないでよ。それがかえって怖いんだって。
「拘束してる側の反応も見たいの。拘束されてる側の体験だけじゃだめだと思うの」
「それは……」
なるほどたしかに一理ある…………本当に一理あるか?
「さっきは私になんでも好きなことしたくせに」
恥ずかしそうにそう言われると、なんだかごねている俺が悪いみたいに見えるんですけど? ってかなんでもしてないからな俺! 考えたことの一割もやってないからな!
「それは……なんでもしていいって、そういう条件だっただけだろ?」
「でも私が宮田下くんのなすがままにされたのは事実」
「だから」
「写真」
「もちろん喜んで拘束されたいと思います!」
そうだ! 忘れてた! あの写真がある限り吉良坂さんに逆らえないんだった! こんなことならさっき遠慮なく裸にして写真撮って俺も弱みを握り返しとくんだった!
「じゃあ、私が座ってた椅子に座って」
「はい喜んで!」
「今度は宮田下くんがなんでもされる番だから、なんでも受け入れてね。拒否権はなし」
「は、ははいよよよ喜んで!」
「なんで今度は噛んだの?」
「かかか噛んでねぇし」
別に吉良坂さんが恐ろしくて口が回らなかったわけじゃありませんから!
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