愛のない婚約者は愛のある番になれますか?

水無瀬 蒼

文字の大きさ
89 / 106

番の約束6

しおりを挟む
 イってしまった僕は陸さんを見ると目に欲が見て取れた。あぁ、食べられる。でも陸さんに食べられるのなら本望だ。ただ、初めてだから少し怖い。

「ベッドへ行こう」

 そう言うと陸さんは僕を横抱きにする。え? ちょっと待って。僕、大した筋肉はないし、細身だけど男だから重い。

「陸さん、下ろして下さい。僕、重いから」
「重くはないよ。逆にもう少し食べろ。とにかく暴れるな。落とす」

 重くないはずなんかないのに。でも、落とされるのも怖いので陸さんの首に手をやる。すると陸さんは嬉しそうに笑った。なんで? なんでそんな顔をするの? 怖いから首に手をやっただけなのに。
 ソファからベッドまではそれほど距離はなく、すぐにベッドの上に静かに寝かせられる。
 すると唇は先ほどのように僕の乳首を吸い、空いている片方の乳首は手で捏ねられたかと思うと優しくつねられる。その刺激に僕の背は大きく反る。痛いはずなのに気持ちいい……。
 そして乳首をいじっていた手はするすると下がり、僕の後ろの蕾みへと降りていく。なにをされるのかわかり、思わず身が固くなる。
 陸さんに初めてをあげるのは構わない。でも、怖いんだ。痛いんじゃないかって。

「緊張するな。力を抜け。痛いことはしないから」

 嘘だ。指があんなところに入って痛くないはずがない。そう思っていると、また僕の唇にキスを落とし、ちゅっちゅとリップ音を鳴らす。そしてまた陸さんの舌が口に入ってきて、縦横無尽に動き回る。陸さんのくれるキスは気持ち良くて、僕の神経は途端にキスに移る。
 そしてキスをしているうちに、陸さんの指は僕の蕾みに一本入っていた。でも、それに気がついたのは指が僕の中をくるりと周り、なにかを探しているときだった。
 指一本ですら痛いんじゃないかと思っていたけれど、痛みはなかった。それよりなにを探しているんだろう。そう思ったとき体に電流が走ったようになった。

「ダメ!陸さん、そこはダメ!」
「ここか。ここは千景のいいところだよ」

 僕のいいところ? 訳がわからず考えてしまう。

「前立腺。聞いたことはあるだろ。ここを刺激すると気持ち良くなるんだ」

 前立腺。それは聞いたことはある。すごい刺激で気持ち良くなるって。さっき触れられたときは体に電流が走った。それが気持ちいいということなにだろうか。でも、刺激が強過ぎる。
 そんなことを考えていると陸さんの指が二本に増える。そして先ほどの点を刺激され、穴を開くように動かれる。前立腺を刺激されながら、陸さんの指は二本から三本へと増えていき、中でバラバラと動く。それが僕の中を慣らしているのだと気づく。

「ん……陸さん、そこばかり刺激されると変になっちゃいます」

 陸さんは僕の目を見て小さく微笑むと、大丈夫だと言う。大丈夫なんかじゃない気がするけど、大丈夫なんだろうか?

「そろそろ大丈夫かな」

 そう言うと陸さんは自身を僕の蕾みに当てた。来る! そう思うとまた体が緊張して硬くなる。

「大丈夫だから。痛くしないから。前立腺は痛くないだろ?」

 痛くはない。ただ、電流が走ったようになるだけで。それでも力を上手く抜けないでいると、陸さんは僕の耳を再びぱくりと食んだ。そうされて背筋が反る。その隙に陸さんのものが僕の中に入ったのがわかった。
 痛くはないけれど、すごい圧迫感だ。それでも陸さんは奥へと少しずつ入ってくる。

「大丈夫か? 痛くはないか?」

 痛くないって陸さんが言ったのに、それでも気にかけてくれることに僕は嬉しくなる。

「んっ……。痛くは、ないです。でも、圧迫感が」
「それは少しずつ良くなるはずだ」

 そう言いながらもゆっくりと中へと進んでいたとき、先ほどの前立腺がこすられた。

「あぁっ。やぁん」

 それでも陸さんは僕の声など聞こえないかのように、奥へ奥へと進めていく。そしてどれくらいたったのだろう。陸さんの動きが止まった。

「全部入ったぞ」

 え? 陸さんのモノ全てが入ったの? 圧迫感はすごかったけど、陸さんの言う通り痛くはなかった。これで僕と陸さんは結ばれたんだ。そう思うと目が潤んだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

知らないだけで。

どんころ
BL
名家育ちのαとΩが政略結婚した話。 最初は切ない展開が続きますが、ハッピーエンドです。 10話程で完結の短編です。

僕はあなたに捨てられる日が来ることを知っていながらそれでもあなたに恋してた

いちみやりょう
BL
▲ オメガバース の設定をお借りしている & おそらく勝手に付け足したかもしれない設定もあるかも 設定書くの難しすぎたのでオメガバース知ってる方は1話目は流し読み推奨です▲ 捨てられたΩの末路は悲惨だ。 Ωはαに捨てられないように必死に生きなきゃいけない。 僕が結婚する相手には好きな人がいる。僕のことが気に食わない彼を、それでも僕は愛してる。 いつか捨てられるその日が来るまでは、そばに居てもいいですか。

彼は罰ゲームでおれと付き合った

和泉奏
BL
「全部嘘だったなんて、知りたくなかった」

俺の好きな人は誰にでも優しい。

u
BL
「好きなタイプは?」と聞かれて世界で一番多く答えられているのは間違いなく「優しい人」だろう。 相手の優しいところに惹かれ、気づいた時には引き返せないところまで恋に落ちている。 でも次第に気付くのだ。誰だってみんな「優しい人」ではなく「"自分だけに"優しい人」が好きなのだと。 ロランは、"誰にでも優しい男"、フィリオンに恋をしてしまい、地獄のような日々に身を焼かれていた。 そんなとある日「この恋、捨てたいな…」と溢したら「それ、捨てようとすんの、やめてくんね?オレ、あんたがアイツを見る視線に興奮すっからさ」と遊び人で有名な男、ヒューゴに言われる。 彼は、自分を好きな人間には興味がなく、別の誰かに恋い焦がれている人間の目が好きな変態らしい。 そんな身勝手な遊び人とちょくちょく話すようになってからというもの、フィリオンの様子はどんどんおかしくなっていく。 恋を捨てたい男と、恋を捨てるなと言う男と、優しさが狂い始めていく男の話。 ※作者の意思ではなくキャラの意思で結末が決まります。ご要望は受け付けられませんのでどちらとくっついても美味しいと思う方のみお読みください。 ※中世ヨーロッパ風学園ものです。 ※短編(10万文字以内)予定ですが長くなる可能性もあります。 ※完結までノンストップで毎日2話ずつ更新。

Ωだから仕方ない。

佳乃
BL
「Ωだから仕方ない」 幼い頃から自分に言い聞かせてきた言葉。 あの人と番うことを願い、あの人と番う日を待ち侘びていた僕は今日もその言葉を呟く。 「Ωだから仕方ない」 そう、Ωだから仕方ないのだから。

あなたは僕の運命なのだと、

BL
将来を誓いあっているアルファの煌とオメガの唯。仲睦まじく、二人の未来は強固で揺るぎないと思っていた。 ──あの時までは。 すれ違い(?)オメガバース話。

【完結】恋人になりたかった

ivy
BL
初めてのキスは、 すべてが始まった合図だと思っていた。 優しい大地と過ごす時間は、 律にとって特別で、 手放したくないものになっていく。 けれど……

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

処理中です...