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また会う日のために3
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家から空港までは電車とバスのどちらでも行ける。そして俺はバスを選んだ。電車の方が遅延はないけれど、ホームから出発フロアまでの距離がもどかしいからだ。バスは遅延の可能性があると言っても、ほとんどないし、それに出発フロアに止まるから中へ入るだけだから、じれることがない。そして、もし遅延することがあったとしたら、それは会うなということだろうと思いバスを選んだ。
そしてバスが空港に着いて、俺は急いで中に入る。出発ロビーは多くの人、人、人。そしてアナウンス。こんなに沢山の人がいる中で、たった1人を見つけることなんてできるのだろうか。フロアだって広い。人だって多い。来るなら来るで最初から素直に言えば良かった。来ないと言ったのだから、家にいれば良かったんだ。馬鹿だ、俺。今からメッセージ送っても間に合うだろうか。もう中に入ってしまっていたら、メッセージを読まれても会えない。それでも送ってみようか。そして、何気なく視線を保安検査の方に向けると、そこにイジュンの後ろ姿があった。ギリギリ間に合った。声をかけよう。そう思うのに、喉が詰まって声が出ない。でも、声をかけないと中に入ってしまう。ああ、もう無理だ。そう思った瞬間、イジュンが振り返り、目があった。
ここに俺がいることに驚いたのだろう、びっくりした顔をしたあと、俺の方へと来てくれた。
「……来てくれると思った」
そう言って笑うイジュンは、いつものふざけた様子ではなく、穏やかに、嬉しそうな表情をしている。
「俺は、別に……」
「別に、なに?」
会えて嬉しいのに、それを言葉にすることができない自分に、どうしたらいいのかわからなくて苛立つ。せっかく空港まで来たのに。
「あそこに座ろうよ」
フロア入り口のベンチを指指し、イジュンが言う。
「時間は大丈夫?」
「うん。少し話をするぐらいは大丈夫。早めに来たから。最後に会えて良かった」
「……」
「会いに来てくれてありがとう」
「……別に……。暇だっただけだから」
「素直じゃないなぁ、明日海」
楽しそうに笑うイジュンに、俺は素直になれなくて、唇を尖らす。
「唇、尖ってるよ」
だって、会えたはいいけれど、なんて言ったらいいのかわからないし、来ないと言った手前、素直にはなれなくて。意地っ張りだな、俺。
「日本で明日海と色んなところ行けて楽しかったよ。1人で回るよりも明日海と一緒の方が断然楽しかった。ありがとう」
「なら良かった」
「色んな美味しいものも食べれたし。また日本に来ることがあったら、また食べたいな。日本の寿司」
「いくらか?」
「そう! 韓国では食べられないから」
そう言えばそんなことを言ってたな。だから日本に来たら食べてみたいって。韓国に、回転寿司でもあるのなら、日本の回転寿司と変わらないと思ってた。でも、まさかネタがないとは思わなかった。確かに日本と韓国では囲まれている海が違うのだから、日本にいる魚全てがいるはずがないのは当たり前のことなのに。
「でもさ、色んなところ行って楽しかったけど、一番は明日海と一緒にいることが一番楽しかった。明日海は?」
「俺は……」
「俺は、なに?」
「言ったらお前、調子に乗るだろ?」
「俺が調子に乗るような答えなんだね。ありがとう」
俺はごまかしたはずなのに、結局わかるようなことを言っていたことに気づいて恥ずかしくなった。それでも、『お前といられるのが楽しかった』と言えたら良かったかもしれないけど、恥ずかしくてそれは言えなかった。
「あ、そろそろ行かなきゃ」
「あ、うん……」
俺が空港に来たのが遅くて、あまり一緒にいられなかった。それでも、最後に会えて後悔はしない。保安検査場へと向かうイジュンの背中をついて行く。そして、間近まで来たところでイジュンが振り向く。
「見送り、来てくれてありがとう。嬉しかった」
「うん」
「あと、韓国おいで。冬は寒いから防寒してね」
「うん」
「……手紙、書くから」
「うん」
「じゃあ行くね。バイバイ」
そう言うとイジュンは背を向けて保安検査場へ入って行った。
そしてバスが空港に着いて、俺は急いで中に入る。出発ロビーは多くの人、人、人。そしてアナウンス。こんなに沢山の人がいる中で、たった1人を見つけることなんてできるのだろうか。フロアだって広い。人だって多い。来るなら来るで最初から素直に言えば良かった。来ないと言ったのだから、家にいれば良かったんだ。馬鹿だ、俺。今からメッセージ送っても間に合うだろうか。もう中に入ってしまっていたら、メッセージを読まれても会えない。それでも送ってみようか。そして、何気なく視線を保安検査の方に向けると、そこにイジュンの後ろ姿があった。ギリギリ間に合った。声をかけよう。そう思うのに、喉が詰まって声が出ない。でも、声をかけないと中に入ってしまう。ああ、もう無理だ。そう思った瞬間、イジュンが振り返り、目があった。
ここに俺がいることに驚いたのだろう、びっくりした顔をしたあと、俺の方へと来てくれた。
「……来てくれると思った」
そう言って笑うイジュンは、いつものふざけた様子ではなく、穏やかに、嬉しそうな表情をしている。
「俺は、別に……」
「別に、なに?」
会えて嬉しいのに、それを言葉にすることができない自分に、どうしたらいいのかわからなくて苛立つ。せっかく空港まで来たのに。
「あそこに座ろうよ」
フロア入り口のベンチを指指し、イジュンが言う。
「時間は大丈夫?」
「うん。少し話をするぐらいは大丈夫。早めに来たから。最後に会えて良かった」
「……」
「会いに来てくれてありがとう」
「……別に……。暇だっただけだから」
「素直じゃないなぁ、明日海」
楽しそうに笑うイジュンに、俺は素直になれなくて、唇を尖らす。
「唇、尖ってるよ」
だって、会えたはいいけれど、なんて言ったらいいのかわからないし、来ないと言った手前、素直にはなれなくて。意地っ張りだな、俺。
「日本で明日海と色んなところ行けて楽しかったよ。1人で回るよりも明日海と一緒の方が断然楽しかった。ありがとう」
「なら良かった」
「色んな美味しいものも食べれたし。また日本に来ることがあったら、また食べたいな。日本の寿司」
「いくらか?」
「そう! 韓国では食べられないから」
そう言えばそんなことを言ってたな。だから日本に来たら食べてみたいって。韓国に、回転寿司でもあるのなら、日本の回転寿司と変わらないと思ってた。でも、まさかネタがないとは思わなかった。確かに日本と韓国では囲まれている海が違うのだから、日本にいる魚全てがいるはずがないのは当たり前のことなのに。
「でもさ、色んなところ行って楽しかったけど、一番は明日海と一緒にいることが一番楽しかった。明日海は?」
「俺は……」
「俺は、なに?」
「言ったらお前、調子に乗るだろ?」
「俺が調子に乗るような答えなんだね。ありがとう」
俺はごまかしたはずなのに、結局わかるようなことを言っていたことに気づいて恥ずかしくなった。それでも、『お前といられるのが楽しかった』と言えたら良かったかもしれないけど、恥ずかしくてそれは言えなかった。
「あ、そろそろ行かなきゃ」
「あ、うん……」
俺が空港に来たのが遅くて、あまり一緒にいられなかった。それでも、最後に会えて後悔はしない。保安検査場へと向かうイジュンの背中をついて行く。そして、間近まで来たところでイジュンが振り向く。
「見送り、来てくれてありがとう。嬉しかった」
「うん」
「あと、韓国おいで。冬は寒いから防寒してね」
「うん」
「……手紙、書くから」
「うん」
「じゃあ行くね。バイバイ」
そう言うとイジュンは背を向けて保安検査場へ入って行った。
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