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街角に、君と2
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景福宮は広かった。広すぎた。そして正殿である勤政殿を見ると室内のあまりの広さに言葉を失った。確かに正殿ではあるけれど。でも室内の色使いなどは日本とは大違いだった。赤や緑を基調とした模様が描かれている。あと、近年再建されたのもあって、石材が使われている部分もあるけれど、昔はどうだったんだろう。やはり石材は使われていたんだろうか。日本は木材だけだからちょっと興味深い。近くの国ではあるけれど、日本とは全然違うんだな。逆に中国の方に似ているんじゃないかと思う。まぁ歴史的にそうだよな。
正殿の次は池の中にある慶会楼。ここは国宝になっているらしい。だからか、中は見ることができない。しかし、門からここまで結構距離があった。
「まだこれ、真ん中くらいだからね」
イジュンが涼しい顔をしていう。マジか。
「結構歩いて来たと思うんだけど。随分広くないか?」
「王宮だからね。王宮が狭かったら情けないだろう」
そうかもしれないけど、広すぎる。
次の建物は香遠亭。慶会楼からここまで結構距離があり、色々な建物を見た。どれも立派な建物だった。そして、昔から床暖房であるオンドルは使われていたらしい。ちなみに香遠亭は王と臣下が親睦を深めるためのところだったらしい。そしてここも池の中にある。細い太鼓橋が渡されている。ここで自然を愛でながら詩を歌ったという。だから池なのか?
他にも建物はたくさんあった。でも、それぞれをイジュンは完璧にガイドしてくれた。
「よく覚えてるね」
「だって、何度来たと思ってるの。学校行事だけでも何回か来てるんだよ。それプラス親に連れてこられてたら覚えもするよ。授業でも習うし」
「学校行事でそんなに何回も来るのか」
「まぁ王宮だからね。ソウルだけではなく、韓国で一番見るところだよ」
イジュンはそう言うけれど、それでもきちんと覚えているあたりすごいなと思った。
それにしても、王宮といえども敷地はかなり広かった。今日はこのあと他も観光することになっているけれど、ここだけでお腹いっぱいになってしまった。これ以上歩いて観光するのか?
「ねぇ、このあとまた歩くの?」
「歩くよ。景福宮を回ったくらいじゃなんともないよ。このあと、北村韓屋村を見て歩いて、そのあとは昌徳宮を見て、それから仁寺洞に行く」
「マジか」
「でも、ここから昌徳宮までは電車で一駅だから、それほどでもないよ」
「いや、歩くのはまだ歩けるけど、もう歴史的建造物はお腹いっぱいというか」
「昌徳宮見ればあとはそんなにないから大丈夫だよ。他にも徳寿宮とかあるけど、そこは見なくても大丈夫かなって思うよ」
「イジュンは東京は現代の中に歴史が息づいているっていってたけど、ソウルも同じじゃんか」
「確かに王宮とかは街中に残ってるんだけど、昔の街並みとかは北村韓屋村があるだけなんだ。それに東京には街中に普通に神社やお寺がたくさんあるだろ? でもソウルにはない。お寺はあるにはあるけど、数えるほどしかない。ほんとに少ないんだよ」
確かにイジュンの言う通り、東京は、というか日本には神社仏閣がたくさんある。普通の街中に神社やお寺があったりする。イジュンはそれを言っているのだ。
「北村韓屋村は狭いの?」
「そうだね。景福宮から昌徳宮へ行くまでのほんの少しだから。他にも韓屋村はあるけど北村韓屋村が一番広いんだ。だからほんとに少ししか残ってない」
「戦争があったからかな?」
「そうだね。朝鮮戦争でソウルは何度も奪い合いをされて街は徹底的に破壊された。それはわかるんだ。でも、もう少し再建すれば良かったのに、と思わなくもない。東京は空襲にあったけど再建しただろう?」
「まぁソウルほど王宮とかがあるわけじゃないし1度だけだからね。それでも、戦後復興で再建はしたね」
「ソウルはしなかったんだよ。景福宮とかは再建したけど。まぁそれでも北村韓屋村が残っているだけ良かったかなと思うけどね」
「そこは歴史的背景が違うんだから仕方ないのもあるんじゃないかな」
「かもしれないね。さぁ北村韓屋村だよ」
景福宮を出て歩きながら話しをしていると辺りは古いけれど大きな昔の家々が建ち並ぶ一角についた。ここが北村韓屋村か。
「北村韓屋村はね、ほかの韓屋村と少し違って朝鮮時代に王族や両班って呼ばれた当時の貴族たちが住んでいたんだ。だから他の韓屋村よりも格式の高い家々が多いんだ」
「貴族かぁ。すごい人たちが住んでいたんだね」
「うん。ソウルには他にも南山コル韓屋村がある。でもそこは各地から建物を移設して作った観光施設なんだ。そして仁寺洞の隣の益善洞韓屋村はお店になってる。だから、今も生活が息づいているのが北村韓屋村なんだ」
「その益善洞韓屋村と南山コル韓屋村は行ける?」
「うん。益善洞韓屋村は仁寺洞の隣だからすぐ行ける。南山コル韓屋村はソウルタワーに近いから、ソウルタワーに行くときに寄ってみよう」
貴族が住んでいたっていう街並みはほんとに立派だ。しかも今現在も人が住んでいる。生活の中を覗かせて貰っているのが申し訳ないけれど、木造の日本の家屋とは全然違うので興味深かった。やっぱり韓国は外国なんだなと思った瞬間だった。
正殿の次は池の中にある慶会楼。ここは国宝になっているらしい。だからか、中は見ることができない。しかし、門からここまで結構距離があった。
「まだこれ、真ん中くらいだからね」
イジュンが涼しい顔をしていう。マジか。
「結構歩いて来たと思うんだけど。随分広くないか?」
「王宮だからね。王宮が狭かったら情けないだろう」
そうかもしれないけど、広すぎる。
次の建物は香遠亭。慶会楼からここまで結構距離があり、色々な建物を見た。どれも立派な建物だった。そして、昔から床暖房であるオンドルは使われていたらしい。ちなみに香遠亭は王と臣下が親睦を深めるためのところだったらしい。そしてここも池の中にある。細い太鼓橋が渡されている。ここで自然を愛でながら詩を歌ったという。だから池なのか?
他にも建物はたくさんあった。でも、それぞれをイジュンは完璧にガイドしてくれた。
「よく覚えてるね」
「だって、何度来たと思ってるの。学校行事だけでも何回か来てるんだよ。それプラス親に連れてこられてたら覚えもするよ。授業でも習うし」
「学校行事でそんなに何回も来るのか」
「まぁ王宮だからね。ソウルだけではなく、韓国で一番見るところだよ」
イジュンはそう言うけれど、それでもきちんと覚えているあたりすごいなと思った。
それにしても、王宮といえども敷地はかなり広かった。今日はこのあと他も観光することになっているけれど、ここだけでお腹いっぱいになってしまった。これ以上歩いて観光するのか?
「ねぇ、このあとまた歩くの?」
「歩くよ。景福宮を回ったくらいじゃなんともないよ。このあと、北村韓屋村を見て歩いて、そのあとは昌徳宮を見て、それから仁寺洞に行く」
「マジか」
「でも、ここから昌徳宮までは電車で一駅だから、それほどでもないよ」
「いや、歩くのはまだ歩けるけど、もう歴史的建造物はお腹いっぱいというか」
「昌徳宮見ればあとはそんなにないから大丈夫だよ。他にも徳寿宮とかあるけど、そこは見なくても大丈夫かなって思うよ」
「イジュンは東京は現代の中に歴史が息づいているっていってたけど、ソウルも同じじゃんか」
「確かに王宮とかは街中に残ってるんだけど、昔の街並みとかは北村韓屋村があるだけなんだ。それに東京には街中に普通に神社やお寺がたくさんあるだろ? でもソウルにはない。お寺はあるにはあるけど、数えるほどしかない。ほんとに少ないんだよ」
確かにイジュンの言う通り、東京は、というか日本には神社仏閣がたくさんある。普通の街中に神社やお寺があったりする。イジュンはそれを言っているのだ。
「北村韓屋村は狭いの?」
「そうだね。景福宮から昌徳宮へ行くまでのほんの少しだから。他にも韓屋村はあるけど北村韓屋村が一番広いんだ。だからほんとに少ししか残ってない」
「戦争があったからかな?」
「そうだね。朝鮮戦争でソウルは何度も奪い合いをされて街は徹底的に破壊された。それはわかるんだ。でも、もう少し再建すれば良かったのに、と思わなくもない。東京は空襲にあったけど再建しただろう?」
「まぁソウルほど王宮とかがあるわけじゃないし1度だけだからね。それでも、戦後復興で再建はしたね」
「ソウルはしなかったんだよ。景福宮とかは再建したけど。まぁそれでも北村韓屋村が残っているだけ良かったかなと思うけどね」
「そこは歴史的背景が違うんだから仕方ないのもあるんじゃないかな」
「かもしれないね。さぁ北村韓屋村だよ」
景福宮を出て歩きながら話しをしていると辺りは古いけれど大きな昔の家々が建ち並ぶ一角についた。ここが北村韓屋村か。
「北村韓屋村はね、ほかの韓屋村と少し違って朝鮮時代に王族や両班って呼ばれた当時の貴族たちが住んでいたんだ。だから他の韓屋村よりも格式の高い家々が多いんだ」
「貴族かぁ。すごい人たちが住んでいたんだね」
「うん。ソウルには他にも南山コル韓屋村がある。でもそこは各地から建物を移設して作った観光施設なんだ。そして仁寺洞の隣の益善洞韓屋村はお店になってる。だから、今も生活が息づいているのが北村韓屋村なんだ」
「その益善洞韓屋村と南山コル韓屋村は行ける?」
「うん。益善洞韓屋村は仁寺洞の隣だからすぐ行ける。南山コル韓屋村はソウルタワーに近いから、ソウルタワーに行くときに寄ってみよう」
貴族が住んでいたっていう街並みはほんとに立派だ。しかも今現在も人が住んでいる。生活の中を覗かせて貰っているのが申し訳ないけれど、木造の日本の家屋とは全然違うので興味深かった。やっぱり韓国は外国なんだなと思った瞬間だった。
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