妖の灯火

白井 華狐

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本当の姿

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先輩との喧嘩が終わったその日の夜。
問題児三人組は集まった。
蒼は両親に電話している。

「今日友達の家に泊まるわ…ん…わかった…じゃあな」
ピッ…ツー…ッー…
電話が切れてシーンと静まる。
3人は縁側で寝そべって空を見上げた
その時自分たちが何を考えているか
なんとなく分かっていた。
自分たちの正体があの喧嘩で
バレたかも知れない
また心の傷が増えていく。
そう思っている自分たちが
想像できたのだ。
ずっと空を見上げていると
月が雲の隙間から出てきた。
3人は起き上がり深く深呼吸をした。
すると三人の元の姿に変わった。
狐娘は妖狐。牙狼は狼男。蒼は人虎じんこ
の姿に変わっていた。
3人はいつも思うことがあった。
自分は妖怪なのだろうかそれとも人間なのだろうか。いいや。自分は妖怪だ。だから人にバレてはいけない。なのにまた今日もやってしまった。
三人はそう思いため息をついた。

「なぁ。」

そう言い始めたのは狐娘だった。
二人は首をかしげ話に耳を傾けた。

「俺らってさ、ある意味珍しくね?だって耳としっぽが生えてて術が使えるんだぜ?」

笑いながら狐娘は言った。
狐娘もこの空間に嫌気がさしたのだろう。
その笑顔に安心したのかこくんと二人は頷き笑った。

「まぁ、バレた時はまたその時で今を楽しもうぜ?喉乾いた。ラムネいる人ー」

狐娘は冷蔵庫まで走っていった。
二人は手をあげ「はーい」と言った。
狐娘はいつも二人の支えになった。
小さい頃の話だが
蒼は一人ぼっちだった
そこに駆け寄ってきて遊びに誘ってくれたのも狐娘だった。
狐娘は今でもクラスの皆と仲がいい
いつも明るくて狐娘がいるだけで周りも明るくなれる。
いわゆるムードメーカーと言うものだ

「狐娘ってすげーよな。」

二人は息ぴったりにそう呟いた。

「何の話してんの?ほれ!ラムネ!」

狐娘はラムネを2人に渡した。
本当にこいつらといるだけで楽になれる。
三人は、そう思いながらまた空を見上げた…
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