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魔物集うダンスパーティー~気ままなトライフル~
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リディア・ホワイト
ウィル・オー・ウィスプ主催のダンスパーティーに招かれたエルフ
明るく前向きな性格で惚れっぽい
ビクター・ブラウン
ウィル・オー・ウィプス主催のダンスパーティーに招待されたヴァンパイア
紳士的で理知的、人を困らせない程度に驚かせることが好き
+++
ウィル・オー・ウィスプのダンスホール
リディア「ここが…月の笑う夜、ハロウィンの日にだけ開かれる魔物だけのダンスパーティ。わかっていたことだけど…どこを向いても魔物だらけ…。(ホールを見渡す)
どうしよう…。せっかく招待してもらったけど、ダンスなんてできないし…。パーティが終わるまで隅にいようかしら…」
(ホールの隅、ビュッフェのテーブルへ近づくリディア)
リディア「わぁ、おいしそうな料理がたくさん!スイーツもお皿一杯に並べられてあって、クッキーにスコーン、ケーキに…タルトも!どれにしようかな…」
ビクター「でしたら、こちらのトライフルはいかがですか?」
リディア「え?」
ビクター「失礼、驚かせてしまいましたね。レディ」
リディア「い、いえ!大丈夫です。えっと、トライフル?」
ビクター「はい、どのスイーツを召し上がるのか、悩んでいるご様子だったので」
リディア「ええっと…悩んでいるというか、パーティが終わるまで、どう時間を使おうかなと思って…」
ビクター「パーティが終わるまで…?レディ、御手(みて)を失礼します。ああ、やはり。指輪に選ばれた招待客だったのですね。尖った耳に、萌黄色の瞳…もしやエルフの方、ですか?」
リディア「はい、妖精の代表として選ばれたみたいな感じで…。でも、知り合いもいませんし、ダンスも踊れないので、ここで…」
ビクター「それでは、レディ。今夜のパートナーの席を私にいただけませんか?」
リディア「え?それって…」
ビクター「今夜、貴女と過ごす許しが欲しいのです。もし、許してくれるのなら、このトライフルを受け取っていただけませんか?」
リディア「え、で、でも…いいんですか?」
ビクター「いいのです。私がそうしたいと決めましたから」
リディア「では…受け取ります」
ビクター「ありがとう、レディ」
リディア「い、いえ。このトライフル、可愛いですね。かぼちゃのムースの上に生クリームがトッピングされていて…」
ビクター「ええ、パンプキントライフルです。お気に召しましたか?」
リディア「はい、可愛すぎて食べるのがもったいないくらい」
ビクター「それはよかった。レディ、トライフルという言葉の意味をご存じですか?」
リディア「ええっと…「有り合わせ」「残り物」「退屈な」という意味ですよね?」
ビクター「実はもう一つあって、「気ままなおしゃべり」なんて意味もあるんですよ。トライフルはカスタードやスポンジケーキ、フルーツなどを器の中に盛り付ける、ある意味気ままに作るスイーツです」
リディア「気ままなおしゃべり…そんな意味もあったんですね」
ビクター「レディ、恥ずかしがらずに聞いていただけますか?」
リディア「は、はい、どうぞ」
ビクター「私は貴女と気兼ねなくおしゃべりをしながら、この時間を過ごしたい。できるなら、ラストダンスの相手も私を選んでほしい」
リディア「ラ、ラストダンスって…あの…それって…」
ビクター「実は、貴女に一目惚れしたんです。パーティの間、ずっと貴女のことが気になって…勇気をだして声をかけました。この返事を受け入れられないなら、すぐこの手を振り払って下さい」
リディア「あの…私、惚れっぽいところがあって、そういう風に言われると、好きになっちゃうかもしれませんよ…?」
ビクター「それは、私にとっては本望です。…貴女が私の心を射止めたように、私も貴女の心を射止めたい。…パートナーに選んでいただけますか?」
リディア「はい。…ふふ、大変なことに気づいちゃいました。私たち、お互いの名前を知りません」
ビクター「おっと…これは失礼。では、改めて名乗りましょう。私はヴァンパイアのビクター・ブラウンと申します」
リディア「エルフのリディア・ホワイトです。よろしくお願いします、ビクター様」
ビクター「はい、レディ・リディア」
リディア「このトライフル、ビクター様も一緒に食べませんか?一杯おしゃべりして、ビクター様のことを知りたいです」
ビクター「もちろん、レディの御心のままに。語らいましょう、パーティが終わる夜明けまで」
ウィル・オー・ウィスプ主催のダンスパーティーに招かれたエルフ
明るく前向きな性格で惚れっぽい
ビクター・ブラウン
ウィル・オー・ウィプス主催のダンスパーティーに招待されたヴァンパイア
紳士的で理知的、人を困らせない程度に驚かせることが好き
+++
ウィル・オー・ウィスプのダンスホール
リディア「ここが…月の笑う夜、ハロウィンの日にだけ開かれる魔物だけのダンスパーティ。わかっていたことだけど…どこを向いても魔物だらけ…。(ホールを見渡す)
どうしよう…。せっかく招待してもらったけど、ダンスなんてできないし…。パーティが終わるまで隅にいようかしら…」
(ホールの隅、ビュッフェのテーブルへ近づくリディア)
リディア「わぁ、おいしそうな料理がたくさん!スイーツもお皿一杯に並べられてあって、クッキーにスコーン、ケーキに…タルトも!どれにしようかな…」
ビクター「でしたら、こちらのトライフルはいかがですか?」
リディア「え?」
ビクター「失礼、驚かせてしまいましたね。レディ」
リディア「い、いえ!大丈夫です。えっと、トライフル?」
ビクター「はい、どのスイーツを召し上がるのか、悩んでいるご様子だったので」
リディア「ええっと…悩んでいるというか、パーティが終わるまで、どう時間を使おうかなと思って…」
ビクター「パーティが終わるまで…?レディ、御手(みて)を失礼します。ああ、やはり。指輪に選ばれた招待客だったのですね。尖った耳に、萌黄色の瞳…もしやエルフの方、ですか?」
リディア「はい、妖精の代表として選ばれたみたいな感じで…。でも、知り合いもいませんし、ダンスも踊れないので、ここで…」
ビクター「それでは、レディ。今夜のパートナーの席を私にいただけませんか?」
リディア「え?それって…」
ビクター「今夜、貴女と過ごす許しが欲しいのです。もし、許してくれるのなら、このトライフルを受け取っていただけませんか?」
リディア「え、で、でも…いいんですか?」
ビクター「いいのです。私がそうしたいと決めましたから」
リディア「では…受け取ります」
ビクター「ありがとう、レディ」
リディア「い、いえ。このトライフル、可愛いですね。かぼちゃのムースの上に生クリームがトッピングされていて…」
ビクター「ええ、パンプキントライフルです。お気に召しましたか?」
リディア「はい、可愛すぎて食べるのがもったいないくらい」
ビクター「それはよかった。レディ、トライフルという言葉の意味をご存じですか?」
リディア「ええっと…「有り合わせ」「残り物」「退屈な」という意味ですよね?」
ビクター「実はもう一つあって、「気ままなおしゃべり」なんて意味もあるんですよ。トライフルはカスタードやスポンジケーキ、フルーツなどを器の中に盛り付ける、ある意味気ままに作るスイーツです」
リディア「気ままなおしゃべり…そんな意味もあったんですね」
ビクター「レディ、恥ずかしがらずに聞いていただけますか?」
リディア「は、はい、どうぞ」
ビクター「私は貴女と気兼ねなくおしゃべりをしながら、この時間を過ごしたい。できるなら、ラストダンスの相手も私を選んでほしい」
リディア「ラ、ラストダンスって…あの…それって…」
ビクター「実は、貴女に一目惚れしたんです。パーティの間、ずっと貴女のことが気になって…勇気をだして声をかけました。この返事を受け入れられないなら、すぐこの手を振り払って下さい」
リディア「あの…私、惚れっぽいところがあって、そういう風に言われると、好きになっちゃうかもしれませんよ…?」
ビクター「それは、私にとっては本望です。…貴女が私の心を射止めたように、私も貴女の心を射止めたい。…パートナーに選んでいただけますか?」
リディア「はい。…ふふ、大変なことに気づいちゃいました。私たち、お互いの名前を知りません」
ビクター「おっと…これは失礼。では、改めて名乗りましょう。私はヴァンパイアのビクター・ブラウンと申します」
リディア「エルフのリディア・ホワイトです。よろしくお願いします、ビクター様」
ビクター「はい、レディ・リディア」
リディア「このトライフル、ビクター様も一緒に食べませんか?一杯おしゃべりして、ビクター様のことを知りたいです」
ビクター「もちろん、レディの御心のままに。語らいましょう、パーティが終わる夜明けまで」
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