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第二章 二度目の異世界
21.謁見
しおりを挟む遅くなりました。
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(またヤってしまったぁ)
目を覚ました時、空はすっかり昼から夜となり窓の外は星空が広がっていた。
俺はベッドの上で頭を抱えた。ちなみにユリウスは隣で気持ちよく寝ている。
「はぁ……毎回頭のネジが吹っ飛んだみたいに求めてしまうのはなんなんだろう」
俺は隣に視線をむけユリウスが言った言葉を思い出す。
「フェロモンと発情って言ってたよね……あとで聞かないと」
ジッとユリウスを改めてみる。
「しかしあの可愛くて愛らしい男の子がこんな美丈夫に成長するなんて」
鼻筋の通った鼻、シミひとつない肌、形の良い唇、厚みのある胸板、逞しい二の腕、それでいて引き締まった身体、長い手脚で高身長。
そして今は眠って閉ざされている目は少し鋭く切長、瞳は俺が大好きなキラキラと星を閉じ込めたような金色だ。
獣人等有の耳と尻尾。あの時よりサラサラふわふわになってる。触りたい
「起きないかな?」
そ~と手を伸ばすと、パチっと金色の瞳と目があった。
「遠慮なく触ればいいのに」
「わっ!」
ユリウスは笑いながらこっちを見て言った。
「いつから起きてたの?」
「ん~シュウが唸ってる所からかな?」
(それほぼ最初からじゃないか)
ユリウスは起き上がり俺を後ろから抱きしめた。
「はぁ~~~シュウが可愛すぎてこのまま閉じ込めたい」
「さらっと物騒なこと言わないで」
ん~と言いながら俺の首筋に顔を埋めて匂いを嗅ぐ。
「ちょっ、汗かいたから嗅がないで」
「何で?ここが一番濃くていい匂いなのに」
(この拗ねた顔ほんと変わってないな)
俺は後ろからグリグリとユリウスの頭を撫でた。
「も~ユリウスはなんで俺の匂いをそんなに嗅ぐの? さ、最中もよく嗅ぐし、フェロモンってなに?」
「フェロモンは誘惑だ」
「誘惑?」
「あぁ、俺たち獣人はフェロモンを出して相手を誘い、それに対して相手もフェロモンを出して答えたら同意になるんだ」
「?でも俺人間だよ。フェロモン出ないんじゃないの?」
「いや、シュウは俺の花嫁だから出てるよ」
「で、でも俺はまだ……」
「わかってる。俺は待つよ」
「……ありがとう」
「あ、でも口説くのはやめないからね」
ニコリと凄くいい笑顔で言った。ユリウスがグイグイきて正直心臓がもたない。
「えっと、話戻すけど何でフェロモンが出てるの?」
「うーん、どう説明したらわかりやすいかな」
ユリウスが考えていると、ピクリと耳が動いた。そして
「ちっ、タイミングの悪い」
俺たちの目の前に金色に光鳥が現れた。これは本物の鳥ではなく、魔法で作られた鳥で主に手紙を運ぶものだ。
ユリウスは渋々といった感じで手紙を受け取り読んだ。
「ユリウス?」
「はぁ~…… すまないシュウ。父上からの呼び出しだ」
「そうなんだ。いってらっしゃい」
俺はユリウスを送り出そうとしたが
「シュウも一緒だ」
「へ?」
素っ頓狂な声を出してしまった。
◇◆◇
「余はガルシアン王国の第33代国王、ユードリッヒ・ガルシアンだ。其方が我が息子、ユリウス・ガルシアンを守り、面倒を見てくれたと聞いた。心から感謝する」
「えっと、ご挨拶が遅くなってしまい大変申し訳ございません。俺……じゃなくて私は葛城秋也と申します。ユリウス……殿下には俺の方こそたくさん助けて貰いましたので、お礼を言われるほどのことではございません」
(なんで俺は今、王様と話しをしてるんだーーーっ)
「父上、シュウが怖がっています。威嚇はやめてください」
緊張でガチガチに固まった俺の肩にユリウスは手を置き、そのまま抱き寄せた。
「大丈夫だよ。シュウ」
優しく俺に笑いかけ頬にキスをした。
「ちょっ、ユリウス!?」
こんなお父さんの前でしないでーーっ
「ははっ、ユリウスも花嫁には甘いのぉ」
国王が声を出して笑い出した。
「シューヤ殿、驚かせてすまぬなぁ。これでも国王な故、無意識に威嚇してしまったようじゃ。許せ」
「いえ、大丈夫です」
「ワシは其方にずっと会いたかったのじゃぞ。しかしユリウスが会わせてくれんでのぉ」
「当たり前です。例え父上でもシュウは誰にも会わせたくありません」
「この一点張りじゃ。 さてシュウ殿、今日は謁見と言っても非公式でわしの完全プライベートな空間じゃ。ラクにしてくれ」
「は、はい」
「陛下、早速本題を」
陛下に声をかけているのは宰相で側近のセドブルさんだ。
ちなみに俺たちがいる部屋は謁見の間ではなく、応接室だ。俺とユリウスは並んでソファに座り、その後ろに立つオーウェンさん。テーブルを挟んで向かい側に国王が座り、後ろにセドブルさんが立っている。
ここには王妃様と第一王子は居ないみたいだなと思っていたら。
「そうじゃったな。ユリウス、奴らが動き始めたぞ」
「っ! 遂にですか」
ユリウスの声色と表情が険しくなった。
(ユリウス?)
ユリウスは両手を白くなるまで握りしめ、震えていた。
「あぁ あの女、王妃がお前を排除するために許されぬ禁忌を犯した」
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次回からちょっとシリアスになります。
国王はまだ生きてます。その理由も追々出てきます。
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