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第二章 二度目の異世界
25.刻印
しおりを挟む短いです。
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「うわああああああああっ」
俺は朝起きて顔を洗いに洗面所に行き、鏡に写った自分を見て悲鳴を上げた。
「シュウ!どうした」
ベッドでまだ寝ていたユリウスが全裸のまま飛び起きてやって来た。
「ちょっ、ユリウス服きてえええええ」
そんな早朝からの騒動があり
「………ねぇ、ユリウス」
「ん~ なーに、シュウ」
ユリウスはソファに座り、俺を後ろから抱きしめて首筋に顔を押しつけてスリスリしている。
「ちょっと、くすぐったい」
「やだ。だってこれでやっと……」
ユリウスはささやくように言ったので最後はよく聞こえなかった。
「はぁ……ユリウス、これ何?」
俺は今ユリウスが顔を寄せている首筋に出た、アザのようなものについて問いた。
「刻印だ」
「こくいん?」
(刻印って確か印を彫るまたは刻みつけるって意味だよね?)
「なんか模様になってるし、なんで俺の体にそんなのがあるの?」
今朝方俺の首筋、正確にはうなじに金色に光る動物らしきのアザが出来ていた。
「俺の花嫁の証だ」
そう言って、ユリウスはうっとりしながらツーーと指でなぞった。
「んっ」
(なに?電気が走ったみたいにゾクっとした)
ユリウスはそのまま撫で続ける。
「もうっ!ちゃんと話したいから離れて」
「む~」
ユリウスは渋々手を退けたが、俺の腰はがっつり掴んでいる。
「ユリウス、後ろじゃなくて横に座って」
そう言って俺の右側をポンポンと叩き、座るよう誘導した。
「座らないともうご飯作らないよ」
「! ………わかった」
この部屋には台所があり、ユリウスの希望で朝昼晩、ご飯を作っている。
まぁ…元々料理は好きだし、勉強以外やることが今のところないから喜んで作っていた。
おっと、話が逸れてしまった。
ユリウスは渋々俺の隣に座り、向き合った。
「こほんっ、前々から思ってたけどユリウスは言葉が足りてないと思うんだ」
昨夜、陛下と謁見で俺は頭がショートするんじゃないかってくらいの情報量と初めて聞く事実ばかりだった。だからユリウスとしっかり話し合おうと決めていた。
「まず、この刻印は花嫁の証ってユリウスは言ったけどそれはどういう意味なの?」
「そのままの意味で、シュウが俺の花嫁となった証だ」
「その言い方だと、昨日までの俺はユリウスの花嫁じゃなかったってこと?」
「そうだ。本来は3日程で証が出るんだが、シュウは魔力がないからまず体に俺の魔力を注いで浸透させたんだ」
「まりょくをそそぐ……?」
「昨日もシュウの中にいっぱい出しただろ?」
「!!!?」
それが何なのか分かり俺は顔から火が出そうだった。
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気がつけば文字数が結構いってて、それで更新に何日か空いてしまっているのですが、短くても毎日更新か今まで通りの方がいいのかしばらく様子見します。
補足:洗面所については、本来侍女などがお湯を持ってくるのですが、ユリウスが他人をシュウと接近させたくない為に、魔法で部屋には生活環境が全て揃ってます。
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