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番外編集 アレな世界のいろいろな話
ある日、みなのマンションにて
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シロが全校生徒まとめて狂わせようとした事件より少し前の、ある休日の事。
「あー、みーなの家来るのちょっと久しぶりだなー。やっぱ落ち着く気がする」
「そうだな。最近レッスンやユニット活動も忙しかったしな」
「うんうん、転校生くんちゃんが来てから学園が全体的に活発になった気がするよね。まあ元々アレな子たくさんいる学園だし、エネルギッシュでにぎやかだけどさ」
「ふふ、そうだな。…あいつも本当に頑張っているが、半分とは言え女性がかなり遅い時間まで校内外で活動しているのは治安的にやや心配だが」
「あ、前代行や本人に直接聞いたけど、そういう帰り遅くなっちゃった時は全額学園持ちでアレ気味だけど信頼できるタクシー呼んで送迎してもらってるらしいからそんなに心配しなくていいと思うよ」
「そうか、それなら良かった」
「うん、あの子も学園を上げた初の試みで召致した大事な人材だからね。代行もその辺はちゃんと分かってるでしょ」
「そうだな、あいつもそのくらいの分別はあるだろうしな。…ところで、愛はまだ来ないのか」
「あー、さっきLINE来たけどちょっとアレ殺人鬼の出没予報出てるから、念の為少し迂回してタクシー使って来るって。まあ愛もアレ仕事はしてないけど、お小遣いちゃんともらってるし大丈夫でしょ。最近ユニットのグッズも結構売れて来てて定期収入あるしね」
「そうか、それなら良いのだが。…あいつも気の毒だったから、もう二度と悲惨な目には遭って欲しくないからな」
「そうだねー。アレな施策通っちゃった時点で覚悟はしてたらしいけど、何も悪い事してないのに地元に住んでただけでアレ殺人鬼や変態大量に集まって襲われちゃったなんてあんまりだもんね。でもあれだけ酷い目遭ったら、もうこれからはずっと幸せでしょ!今はみーなもいてくれるしさ」
「そうだな、そうだと良いな。…なあ、カズサ」
「ん、そんな真剣な顔して、改まってどしたの?」
「二人きりの今だから、話しておきたい事がある。…辛い事を思い出させてしまい悪いが、少し前にお前が昔酷い言葉を吐かれて心をとても病み、入院していた時期があったと言っていただろう」
「…あー、うん。もうみーなと親友になってから相当経つしそろそろいいかなーって打ち明けたね。やっぱりあの時のみーな、すごく辛そうだったよね。こっちこそしんどい思いさせちゃってごめんね」
「…いや、構わない。お前がそこまで苦しんでいたのを知れて良かった。それで、そうなる切欠となった心無い言葉を吐いた奴らの事だが。打ち明けてくれた時も言ったが、…お前をそこまで追い込んだのは許せない」
「結果的に無傷ではあったものの最悪の事態となる可能性もあったのだし、然るべき機関に掛け合えば相応の仇討ちも許されるだろう。…だから、今からでも無理解な言葉を吐いてお前を傷付けた奴等を、同じくらい酷く狂わせてやりたいと俺は思っている。…本当に、お前はそうしなくても良いのか」
「…うん、ありがとね。そこまで考えてくれて、俺嬉しいよ。…確かにあの時はその程度で甘えるなとか、男のメンヘラキモいとか散々な言われようで落ち込んだけど、でも転校生くんちゃんも似たような事あったって言ってたけど同じように俺も大概まともな人や友達が怒ってくれたし、流石に俺が本気で未遂して入院した時はそいつらも相当怒られたり処分されて懲りたみたいだし、もうそれで気が済んだし良いよ」
「…そうか。それなら良いのだが」
「うん。みーな本当に優しいから、やっぱり俺の為とはいえそんな残酷な事したらしんどいと思うしさ。…俺の為に嫌な思いさせたく無いし、もう済んだ事だしいいよ。今はアレな学園とはいえそんな事言う奴いないしさ。…あー、ちょっと前シロにだけは言われたけどあいつはああいう奴だし、もう気にしてないからいいよ」
「…そうか、分かった。…あいつも、いつか本気で天誅を下してやりたいのだがな」
「うん、分かる分かる。でもまああいつ相当成績ガタ落ちしてファンもかなり離れてるし、下手したらそのうち退学処分になるかもだしそれで十分じゃん。どうせ退学したらあいつ的には大嫌いな所に戻るしかないだろうしさ」
「そうだな。…だが、カズサ。俺はお前の為なら、もちろん法の許す範囲内ではあるが力を振るう事も辞さない。…いつか気が変わったら、その時は言ってくれ」
「ん、ありがとね。でもみーな戦わせたくは無いし、たぶんずっとそれは必要無いかな。じゃあまあ、愛来るまで適当にゲームでもして待ってようよ。何する、マリカとか?」
「そうだな。対戦パズルなどでも良いが。ああ、今夜は鍋にするつもりだから、愛が来たら一緒に食材の買い出しに行くか」
「あー、良いね良いね。まだまだ暑いけど鍋美味しいしね。ここ新築だからエアコンの効きいいし、夏に食べる鍋もそれはそれでアリだよね」
「ふふ、そうだな」
(…カズサ。お前は優しいからそう言ってくれるが、俺は)
(…俺は、大切な仲間やお前を守るためなら、悪魔にだってなれるんだ)
「あー、みーなの家来るのちょっと久しぶりだなー。やっぱ落ち着く気がする」
「そうだな。最近レッスンやユニット活動も忙しかったしな」
「うんうん、転校生くんちゃんが来てから学園が全体的に活発になった気がするよね。まあ元々アレな子たくさんいる学園だし、エネルギッシュでにぎやかだけどさ」
「ふふ、そうだな。…あいつも本当に頑張っているが、半分とは言え女性がかなり遅い時間まで校内外で活動しているのは治安的にやや心配だが」
「あ、前代行や本人に直接聞いたけど、そういう帰り遅くなっちゃった時は全額学園持ちでアレ気味だけど信頼できるタクシー呼んで送迎してもらってるらしいからそんなに心配しなくていいと思うよ」
「そうか、それなら良かった」
「うん、あの子も学園を上げた初の試みで召致した大事な人材だからね。代行もその辺はちゃんと分かってるでしょ」
「そうだな、あいつもそのくらいの分別はあるだろうしな。…ところで、愛はまだ来ないのか」
「あー、さっきLINE来たけどちょっとアレ殺人鬼の出没予報出てるから、念の為少し迂回してタクシー使って来るって。まあ愛もアレ仕事はしてないけど、お小遣いちゃんともらってるし大丈夫でしょ。最近ユニットのグッズも結構売れて来てて定期収入あるしね」
「そうか、それなら良いのだが。…あいつも気の毒だったから、もう二度と悲惨な目には遭って欲しくないからな」
「そうだねー。アレな施策通っちゃった時点で覚悟はしてたらしいけど、何も悪い事してないのに地元に住んでただけでアレ殺人鬼や変態大量に集まって襲われちゃったなんてあんまりだもんね。でもあれだけ酷い目遭ったら、もうこれからはずっと幸せでしょ!今はみーなもいてくれるしさ」
「そうだな、そうだと良いな。…なあ、カズサ」
「ん、そんな真剣な顔して、改まってどしたの?」
「二人きりの今だから、話しておきたい事がある。…辛い事を思い出させてしまい悪いが、少し前にお前が昔酷い言葉を吐かれて心をとても病み、入院していた時期があったと言っていただろう」
「…あー、うん。もうみーなと親友になってから相当経つしそろそろいいかなーって打ち明けたね。やっぱりあの時のみーな、すごく辛そうだったよね。こっちこそしんどい思いさせちゃってごめんね」
「…いや、構わない。お前がそこまで苦しんでいたのを知れて良かった。それで、そうなる切欠となった心無い言葉を吐いた奴らの事だが。打ち明けてくれた時も言ったが、…お前をそこまで追い込んだのは許せない」
「結果的に無傷ではあったものの最悪の事態となる可能性もあったのだし、然るべき機関に掛け合えば相応の仇討ちも許されるだろう。…だから、今からでも無理解な言葉を吐いてお前を傷付けた奴等を、同じくらい酷く狂わせてやりたいと俺は思っている。…本当に、お前はそうしなくても良いのか」
「…うん、ありがとね。そこまで考えてくれて、俺嬉しいよ。…確かにあの時はその程度で甘えるなとか、男のメンヘラキモいとか散々な言われようで落ち込んだけど、でも転校生くんちゃんも似たような事あったって言ってたけど同じように俺も大概まともな人や友達が怒ってくれたし、流石に俺が本気で未遂して入院した時はそいつらも相当怒られたり処分されて懲りたみたいだし、もうそれで気が済んだし良いよ」
「…そうか。それなら良いのだが」
「うん。みーな本当に優しいから、やっぱり俺の為とはいえそんな残酷な事したらしんどいと思うしさ。…俺の為に嫌な思いさせたく無いし、もう済んだ事だしいいよ。今はアレな学園とはいえそんな事言う奴いないしさ。…あー、ちょっと前シロにだけは言われたけどあいつはああいう奴だし、もう気にしてないからいいよ」
「…そうか、分かった。…あいつも、いつか本気で天誅を下してやりたいのだがな」
「うん、分かる分かる。でもまああいつ相当成績ガタ落ちしてファンもかなり離れてるし、下手したらそのうち退学処分になるかもだしそれで十分じゃん。どうせ退学したらあいつ的には大嫌いな所に戻るしかないだろうしさ」
「そうだな。…だが、カズサ。俺はお前の為なら、もちろん法の許す範囲内ではあるが力を振るう事も辞さない。…いつか気が変わったら、その時は言ってくれ」
「ん、ありがとね。でもみーな戦わせたくは無いし、たぶんずっとそれは必要無いかな。じゃあまあ、愛来るまで適当にゲームでもして待ってようよ。何する、マリカとか?」
「そうだな。対戦パズルなどでも良いが。ああ、今夜は鍋にするつもりだから、愛が来たら一緒に食材の買い出しに行くか」
「あー、良いね良いね。まだまだ暑いけど鍋美味しいしね。ここ新築だからエアコンの効きいいし、夏に食べる鍋もそれはそれでアリだよね」
「ふふ、そうだな」
(…カズサ。お前は優しいからそう言ってくれるが、俺は)
(…俺は、大切な仲間やお前を守るためなら、悪魔にだってなれるんだ)
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