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相方の子の昔の話

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「あ”ー…ちょっとだけど熱っぽいかも。あとちょっと頭も痛い」
「あらら。軽い風邪かな。すぐ健康状態スキャンするね。悪いけどちょっとだけ口に体温計咥えてー」
「んー」


「あー。確かにちょい熱あるし風邪だねこれ。まあ気を付けてても多少はね。すぐお薬飲ますから。はい」
「ありがとー。はい飲んだ。…あー、そういえばさ」
「んー?」

「いやさ。しんどい事聞くし、言いたくなかったら良いけど。…お前ほら、そうとうアレな実験体だったわけじゃん。…やっぱここ来た時相当しんどかったのかなーって。ごめん」
「あーうん。正直だいぶしんどかったね。俺発見された時マジで死にかけだったし」
「…そっか」


「まあアレ実験されたのはだいぶ腹立つけど、俺要するにまともな身分の生まれじゃなかったし仕方ないよ。まあ普通に腹立つけど」
「…まあそりゃそうだよね。僕も似たようなもんだし」


「けどまあ保護後当時の研究員さんが速攻で色々投与とか処置してくれて多少は楽になったし、で、俺の元相方がそれはもう手厚くサポートしてくれたから、割とすぐどうにかなったんだ」
「…そっか、それは良かった」


「…でさ、しかも俺の元相方がさ。…たぶんあいつあんまり知られたくないだろうし、詳しくは言えないけど。…まあ乗り込んでた時さ。俺よりひどい状態だったんだよね」
「…そんなにひどかったんだ」


「…うん。本当ひどかった。俺それ聞かされた時さ。俺よりひどい奴なんている訳無いでしょと思ってたから、本当に衝撃だったし、悲しかったし。…それやった奴に本気で殺意が湧いた」
「…そうだろうね」


「…うん。なんでここまでひどい事出来るのって思った。まあやった奴はあいつ保護された時にそれ以上の目に遭わされて地獄に落ちたけどさ」
「…それはまだ、良かった」

「…あいつもそれ聞かされた時さ。…あいつ、本当に優しいいい奴だったからそこまで酷い事言わなかったけど、やっぱ相当スカッとしたみたいだし」
「…本当、いい奴だったんだね」


「うん。あいつほどいい奴、そうそう居ないと思う」
「そっか。すぐ会ってみたいな」
「うん、すぐ連絡取っとくよ」
「うん、よろしく」


「まあそんな訳でさ。そいつ本当にいい奴だし、ひどすぎる目に遭ってたから。俺見て本当に優しくしてくれたから、かなり楽になったんだ」
「…うん、本当良かった」

「当時の研究員さんもそれからも色々全力で治療に当たってくれたしさ。だから乗り込んでから割ともう完全に元気になれたし、全然平気!」
「うん、本当良かった!」


「うん、俺手足がアレでアレすぎる実験されまくってた割には、相当長生き出来たよ」
「そっか、長生き出来てよかった」


「まあだからさ。お前も手足がアレな以外は、そりゃたまに風邪程度はあるだろうけど、可能な限り健康でいられるようサポートするから、安心して良いよ」
「うん、ありがと!」


「あーじゃあほら。みかん食べとく?あったかいお茶も入れようね」
「あーうん食べる。ありがとー」
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