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温暖化対策に国中でゴーヤ栽培したら大変だった
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年々深刻になる地球温暖化により夏場の外出もままならなくなってきたので、政府は国を上げてのプロジェクトとして国中に内部に土を仕込んだ高い支柱と丈夫なロープを張り巡らせ、実の成らないように改良されたゴーヤと朝顔を栽培し緑化と低温化を図る事にした。
遺伝子改良されていたのでゴーヤと朝顔はあっという間に繁殖し初めの頃は良い感じに涼しくなって皆喜んでいた。(水と液体肥料は高所よりヘリで散布していた)
だがやっぱり時たま実の成る株が混入してしまい、しばらく後に高所から降ってきたゴーヤの実に通行人が激突し大怪我したり最悪死んだりして社会問題になった。
そういう訳で即刻ゴーヤカーテンの下にゴーヤ受けの屋根が設置され、溜まったゴーヤは定期的に通行人に配られたり安価で販売された。
過酷な環境下で育った影響か味はなかなか良かった。
そんな感じで数年は平穏に暮らしていたが、年々ゴーヤも凶悪になっていき十年くらい経った頃には屋根を突き破るくらい固く成長してしまった。
さらにどんなヤバい科学者が造ったのか、どうも意思を持っているようで通行人目掛けて降ってくる事もあった。
政府は事態を重く見て、凶悪ゴーヤを事故の起きる前に駆除する特殊チームを設立する事にした。
俺はその頃ちょうど成人し(当時は18才で成人だった)、特にやりたい事も無かったし面白そうだったのでその仕事に就くことにした。
簡単な筆記試験と適正テストはあったが問題なく通った。
そんな感じでちょっと危険ではあるが十分な安全対策はしてあるので楽しく仕事を続け、二年くらいが経った。
「よーし。今年も改造ゴーヤのシーズンが来たから頑張るぞー」
「この国のゴーヤ、改良されてかなり長い期間咲くもんね」
「うん、実は5月から11月の初めくらいまで成るしね」
「最近意思がかなり強くなってきたのか、駆除しようとすると襲いかかってきたりするから気を付けないとね」
「だね。徹甲弾並みの勢いで襲い掛かってくるもんね。まあ政府もプロテクターとかヘルメット強化してくれてるけどさ」
そうして俺達は長時間滞空出来る特殊ヘリに乗り込み、高層ビル街の実の成っている個所に移動した。
「うわー、今年たくさん実ってるな。嫌な豊作だなー」
「まあ超堅くて処理大変だけど味は良いけどね。ちょっと怖いけど栄養価高いし」
「うん、最近は改造ゴーヤ調理用の特殊カッターとか包丁も出回ってるもんね。俺達は仕事特典って事で支給されてるし」
「アレも扱い難しいけど、調理楽しいんだよね」
とかのんびり談笑しながら駆除していると、意思が強いゴーヤが唸り声のような音を出しながら飛びかかって来た。
「うわわ。やっぱ出て来たなこいつ」
「パニックホラー映画みたいだよね」
「キラーゴーヤだよね」
強化ヘルメットにぶち当たったが相当強化されているお陰で大事には至らず、人体には無害な鎮静効果のある除草剤をたっぷり塗った鋭い鉄串をぶっ刺し息の根を止めた。
「ギュイイイイイイ」
「うっわー。断末魔の悲鳴上げてる」
「ほんとにホラー映画みたいだね」
「あー、数分かかったけどようやく大人しくなった。ほんとコレ開発した奴どんな奴なんだろ」
「絶対マッドサイエンティストだよね」
「まあ作者がマッドサイエンティスト好きだから世界に多くなるのは仕方ないよね」
「作者って誰」
その後も危険なゴーヤを駆除し、やっぱりたまに襲われたりしながら(襲われ過ぎてプロテクターにヒビが入った時は怖かった)、1時間ちょい程度でどうにかその地区の駆除処理を完了させた。
「おーし、お仕事完了!」
「お疲れ様。今回ほんとに大漁だったね」
「うん、100本くらい採れたね」
「下の直売所に置いておこうね」
「処理大変だけど安くて美味しいから結構売れるよね」
「売上金はまた駆除や研究開発費に充てられるし良い循環だよね」
「あ、かなり採れたから俺達も好きなだけ持って帰って良いってさ」
「わーい、嬉しいな。僕これ大好き。チャンプルーにすると美味しいんだよね」
「あー俺も好き。フリッターにしても良いよね。ビールによく合う」
「あー分かる。それも美味しいよね」
遺伝子改良されていたのでゴーヤと朝顔はあっという間に繁殖し初めの頃は良い感じに涼しくなって皆喜んでいた。(水と液体肥料は高所よりヘリで散布していた)
だがやっぱり時たま実の成る株が混入してしまい、しばらく後に高所から降ってきたゴーヤの実に通行人が激突し大怪我したり最悪死んだりして社会問題になった。
そういう訳で即刻ゴーヤカーテンの下にゴーヤ受けの屋根が設置され、溜まったゴーヤは定期的に通行人に配られたり安価で販売された。
過酷な環境下で育った影響か味はなかなか良かった。
そんな感じで数年は平穏に暮らしていたが、年々ゴーヤも凶悪になっていき十年くらい経った頃には屋根を突き破るくらい固く成長してしまった。
さらにどんなヤバい科学者が造ったのか、どうも意思を持っているようで通行人目掛けて降ってくる事もあった。
政府は事態を重く見て、凶悪ゴーヤを事故の起きる前に駆除する特殊チームを設立する事にした。
俺はその頃ちょうど成人し(当時は18才で成人だった)、特にやりたい事も無かったし面白そうだったのでその仕事に就くことにした。
簡単な筆記試験と適正テストはあったが問題なく通った。
そんな感じでちょっと危険ではあるが十分な安全対策はしてあるので楽しく仕事を続け、二年くらいが経った。
「よーし。今年も改造ゴーヤのシーズンが来たから頑張るぞー」
「この国のゴーヤ、改良されてかなり長い期間咲くもんね」
「うん、実は5月から11月の初めくらいまで成るしね」
「最近意思がかなり強くなってきたのか、駆除しようとすると襲いかかってきたりするから気を付けないとね」
「だね。徹甲弾並みの勢いで襲い掛かってくるもんね。まあ政府もプロテクターとかヘルメット強化してくれてるけどさ」
そうして俺達は長時間滞空出来る特殊ヘリに乗り込み、高層ビル街の実の成っている個所に移動した。
「うわー、今年たくさん実ってるな。嫌な豊作だなー」
「まあ超堅くて処理大変だけど味は良いけどね。ちょっと怖いけど栄養価高いし」
「うん、最近は改造ゴーヤ調理用の特殊カッターとか包丁も出回ってるもんね。俺達は仕事特典って事で支給されてるし」
「アレも扱い難しいけど、調理楽しいんだよね」
とかのんびり談笑しながら駆除していると、意思が強いゴーヤが唸り声のような音を出しながら飛びかかって来た。
「うわわ。やっぱ出て来たなこいつ」
「パニックホラー映画みたいだよね」
「キラーゴーヤだよね」
強化ヘルメットにぶち当たったが相当強化されているお陰で大事には至らず、人体には無害な鎮静効果のある除草剤をたっぷり塗った鋭い鉄串をぶっ刺し息の根を止めた。
「ギュイイイイイイ」
「うっわー。断末魔の悲鳴上げてる」
「ほんとにホラー映画みたいだね」
「あー、数分かかったけどようやく大人しくなった。ほんとコレ開発した奴どんな奴なんだろ」
「絶対マッドサイエンティストだよね」
「まあ作者がマッドサイエンティスト好きだから世界に多くなるのは仕方ないよね」
「作者って誰」
その後も危険なゴーヤを駆除し、やっぱりたまに襲われたりしながら(襲われ過ぎてプロテクターにヒビが入った時は怖かった)、1時間ちょい程度でどうにかその地区の駆除処理を完了させた。
「おーし、お仕事完了!」
「お疲れ様。今回ほんとに大漁だったね」
「うん、100本くらい採れたね」
「下の直売所に置いておこうね」
「処理大変だけど安くて美味しいから結構売れるよね」
「売上金はまた駆除や研究開発費に充てられるし良い循環だよね」
「あ、かなり採れたから俺達も好きなだけ持って帰って良いってさ」
「わーい、嬉しいな。僕これ大好き。チャンプルーにすると美味しいんだよね」
「あー俺も好き。フリッターにしても良いよね。ビールによく合う」
「あー分かる。それも美味しいよね」
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