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冒険者学校編
ユウ、冒険者学校に入る
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サザンの城下町は、港を見下ろす高台にある。更に、一段高いところに城がある風光明媚な所だ。普通の城塞都市と違い、いざとなったら、魔法障壁に守られるので、城壁に囲まれていない。余計、穏やかな風景が広がっているように見える。
冒険者学校は、サザンの古い城を利用して運営されている。ここに大勢の若者が試験を受けに来ていた。ぱっと見、若い女性も多い。ここで半年頑張るとギルドカードを取得できる。そのカードを持って、他国の学校に転入できるから、女性も多いのだろう。
ギルドカード自体は、ギルドに行って発行してもらえる。しかし、ここを卒業しないと学校の転入は無理だ。更に上の学校を目指す若者にとって、ここは、登竜門となる
「わたくしは、アンナ・マリーゼ。魔法監察官です。今日は、皆さんの入学試験に立ち会わせていただくことになりました。将来の魔法使いを見定めるためです。よろしくお願いします」
学校側とは別に魔法省からも人が来ていた。ペーパー試験は、常識問題。一番大事な魔力検査。そして、面接となる。ペーパー試験はシップウに助けてもらう。問題は、魔力検査。多分普通の魔法使いの10倍の魔力があるだろう。気配を消すことが出来るので、ゼロにできるだろうけど、それでは試験に落ちてしまう。シップウが言う中途半端に魔力を押さえろというのが良く分からない。
― 十倍というのは、普通の魔法使いに対しての事だぞ。学生にそんな魔力を持った者はいない。とにかく1/10の魔力を出せ
シップウは、そう言うが、ちょっと難しい。
「はい次、ノイ村の、シラサギ・ユウさん。この水晶の上に手を置いて魔力を流して下さい」
オレは、水晶に手を置いて必死に魔力を抑えた。魔力ゼロだと逆に入学自体難しいし。
水晶は、今までにない輝きを放った。
「素晴らしいわ、魔力値126。このカードを持って面接を受けてください」
やはり1/10というのは難しかった。おれは、冒険者学校入学試験で、高魔力値を出してしまった。多分、魔法省にも目をつけられただろう。
面接官は、校長、魔法省のアンナ、魔法学部部長の3人だった。
「君は、ビギナーとしては、最高の魔力値をたたき出したのだが、何処で魔法を習ったのかね?」
魔法学部長の当然の疑問だ。とにかく正直に答えるしかない。
「まだ魔法を習っていません。魔法を習うために、ここに来ました」
「では、素の状態で、この数値ということか」
「ユウさんは、自分の内に秘めた魔力を感じますか?」
「内に秘めたですか?息をしているように自然な感じはしますけど」
「属性はどうだね。それだけの魔力値なのだ。自分の特性が何となくわかるのではないかね」
校長は、もっと厳しい質問をしてきた。実はそれが良く分からない。
「属性は良く分かりませんが、魔力のおかげで、健康が支えられてきたと感じています」
3人の面接官は、想定外の答えに、顔を見合わせて苦笑いをしている。
「魔力で健康をかね?」
「魔法にはヒールもあるのですから。それは、そうなのではないでしょうか」
「生命の循環ならは、風属性ですな」
「ヒールなら光もじゃよ。アンナ、この子の属性は、何じゃ?」
「すいません。分かりません」
おれのは、無属性らしいと答えたいし聞きたいけど、まずそうな雰囲気。
「まあ良い」
校長のポール・ケーニッヒ・ドラクロワは、ドガンと、入学可のハンコをカードに押してくれた。
「ふむ、君は寮生希望だね。このカードを持って寮長の所に行きなさい」
魔法学部長ジョナサン・マイアーが、カードをくれた。合格だ。
合格カードを持って寮長の所に持って行くと、大勢の寮生希望者が、そこで、試験が終わるのを持っていた。寮は、5人の相部屋。地方貴族が多いし、平民も混ざっているので、部屋割りが難しいようだ。寮長がカードを机の上に並べて、相部屋を決めていた。
どうやら、おれの後に来た丸っこい子で、全員、来たみたいだった。
「わたくしは、メアリー・ルーン・エルロック。これから、皆さんの寮生活をお守りしますし、生活指導をする立場になります。半年の寮生活ですが、皆さん仲良く生活してください」
メアリー寮長は、優しいのやら厳しいのやら。おれにはとても優しく見えるが、一人で、地方から出てきた子たちには、厳しい人に見えるようで、とても緊張している。
「それでは、わたくしに渡していただいていたカードをお返しします。これに部屋番号が書かれています。女性は、ここにいるケイトに付いて行ってください。ケイトは、あなた方の食事の面倒を見るメイド長です。男性は、庭師のザランについって行ってください。ザランは、男子寮の見回りもお願いしています。ここで、寮の規則を聞いて、それを守るように。では、女性は、ケイトの後について行ってくださいね」
庭師のザランからは、相当の気の充実を感じる。寮生の守り手であり、不正を見逃さない、管理人と言ったところだろう。
「ザランです。門限は、夜の8時。就寝は、10時。同室の寮生に迷惑を掛けないよう生活してください。雑談や早朝本を読んだりするのなら、ロビーでお願いします。今季、男子寮生は、27名。全員卒業してください」
みんな、ここで寮生活に慣れて、他国の学校に入学していく。部屋は、6部屋なので、ほぼ満室。1階にロビー、2階に部屋がある。
門限8時か、厳しいな。就寝早いし。
「では、案内します。荷物を持って来てください」
古い城の兵士の詰所跡だったのだろうか、それにしても、とても広々している。さすが、名門校の寮。それなりに中は、改築されていて、個人空間も確保できるようになっている。
ここまで来て、この寮がとても高価なことに気づいた。学費もあるのに、とても半年分支払い切れない。そこで、寮長のメアリーに退寮願を出しに行った。
「もう、退寮するのですか。学校は、どうするのです」
「港町に部屋を借りて、通います」
学校は、通いか寮しかない。地方から出てきた者は、寮に入るのが当たり前だった。それで、寮生に自動的に組み込まれていたのだが、3食とお風呂付というのは貴族仕様。お風呂の無い平民にとって、とても高価な寮なのだ。
「お風呂は、どうするのです?」
「簡易のシャワーを作って必ず入ります。ですから、他の生徒に迷惑はかけません。許可してください」
「あなたには、水魔法を早めに教えなくてはいけませんね。それまで、逆に高く付きますよ。水は貴重です」
町を流れる川は、下水と言ってよい。だから水は貴重だ。実は、山に入って水浴びすればいいかと思っている。でも、あんまり山を跳ねまわっていると変な噂が立つかもしれないので、そうかなと思う。
「あなたには、ミルルの何でも屋を紹介しますね。部屋を何とかしてもらえるでしょう。聞いていますよ。ユウさんは、とても魔力が強いのでしょう。応援しています」
やっぱり優しい人だった。メアリー寮長は、風魔法の教科も担当している教官でもある。いろいろお世話になるんだろうと思う。
冒険者学校は、サザンの古い城を利用して運営されている。ここに大勢の若者が試験を受けに来ていた。ぱっと見、若い女性も多い。ここで半年頑張るとギルドカードを取得できる。そのカードを持って、他国の学校に転入できるから、女性も多いのだろう。
ギルドカード自体は、ギルドに行って発行してもらえる。しかし、ここを卒業しないと学校の転入は無理だ。更に上の学校を目指す若者にとって、ここは、登竜門となる
「わたくしは、アンナ・マリーゼ。魔法監察官です。今日は、皆さんの入学試験に立ち会わせていただくことになりました。将来の魔法使いを見定めるためです。よろしくお願いします」
学校側とは別に魔法省からも人が来ていた。ペーパー試験は、常識問題。一番大事な魔力検査。そして、面接となる。ペーパー試験はシップウに助けてもらう。問題は、魔力検査。多分普通の魔法使いの10倍の魔力があるだろう。気配を消すことが出来るので、ゼロにできるだろうけど、それでは試験に落ちてしまう。シップウが言う中途半端に魔力を押さえろというのが良く分からない。
― 十倍というのは、普通の魔法使いに対しての事だぞ。学生にそんな魔力を持った者はいない。とにかく1/10の魔力を出せ
シップウは、そう言うが、ちょっと難しい。
「はい次、ノイ村の、シラサギ・ユウさん。この水晶の上に手を置いて魔力を流して下さい」
オレは、水晶に手を置いて必死に魔力を抑えた。魔力ゼロだと逆に入学自体難しいし。
水晶は、今までにない輝きを放った。
「素晴らしいわ、魔力値126。このカードを持って面接を受けてください」
やはり1/10というのは難しかった。おれは、冒険者学校入学試験で、高魔力値を出してしまった。多分、魔法省にも目をつけられただろう。
面接官は、校長、魔法省のアンナ、魔法学部部長の3人だった。
「君は、ビギナーとしては、最高の魔力値をたたき出したのだが、何処で魔法を習ったのかね?」
魔法学部長の当然の疑問だ。とにかく正直に答えるしかない。
「まだ魔法を習っていません。魔法を習うために、ここに来ました」
「では、素の状態で、この数値ということか」
「ユウさんは、自分の内に秘めた魔力を感じますか?」
「内に秘めたですか?息をしているように自然な感じはしますけど」
「属性はどうだね。それだけの魔力値なのだ。自分の特性が何となくわかるのではないかね」
校長は、もっと厳しい質問をしてきた。実はそれが良く分からない。
「属性は良く分かりませんが、魔力のおかげで、健康が支えられてきたと感じています」
3人の面接官は、想定外の答えに、顔を見合わせて苦笑いをしている。
「魔力で健康をかね?」
「魔法にはヒールもあるのですから。それは、そうなのではないでしょうか」
「生命の循環ならは、風属性ですな」
「ヒールなら光もじゃよ。アンナ、この子の属性は、何じゃ?」
「すいません。分かりません」
おれのは、無属性らしいと答えたいし聞きたいけど、まずそうな雰囲気。
「まあ良い」
校長のポール・ケーニッヒ・ドラクロワは、ドガンと、入学可のハンコをカードに押してくれた。
「ふむ、君は寮生希望だね。このカードを持って寮長の所に行きなさい」
魔法学部長ジョナサン・マイアーが、カードをくれた。合格だ。
合格カードを持って寮長の所に持って行くと、大勢の寮生希望者が、そこで、試験が終わるのを持っていた。寮は、5人の相部屋。地方貴族が多いし、平民も混ざっているので、部屋割りが難しいようだ。寮長がカードを机の上に並べて、相部屋を決めていた。
どうやら、おれの後に来た丸っこい子で、全員、来たみたいだった。
「わたくしは、メアリー・ルーン・エルロック。これから、皆さんの寮生活をお守りしますし、生活指導をする立場になります。半年の寮生活ですが、皆さん仲良く生活してください」
メアリー寮長は、優しいのやら厳しいのやら。おれにはとても優しく見えるが、一人で、地方から出てきた子たちには、厳しい人に見えるようで、とても緊張している。
「それでは、わたくしに渡していただいていたカードをお返しします。これに部屋番号が書かれています。女性は、ここにいるケイトに付いて行ってください。ケイトは、あなた方の食事の面倒を見るメイド長です。男性は、庭師のザランについって行ってください。ザランは、男子寮の見回りもお願いしています。ここで、寮の規則を聞いて、それを守るように。では、女性は、ケイトの後について行ってくださいね」
庭師のザランからは、相当の気の充実を感じる。寮生の守り手であり、不正を見逃さない、管理人と言ったところだろう。
「ザランです。門限は、夜の8時。就寝は、10時。同室の寮生に迷惑を掛けないよう生活してください。雑談や早朝本を読んだりするのなら、ロビーでお願いします。今季、男子寮生は、27名。全員卒業してください」
みんな、ここで寮生活に慣れて、他国の学校に入学していく。部屋は、6部屋なので、ほぼ満室。1階にロビー、2階に部屋がある。
門限8時か、厳しいな。就寝早いし。
「では、案内します。荷物を持って来てください」
古い城の兵士の詰所跡だったのだろうか、それにしても、とても広々している。さすが、名門校の寮。それなりに中は、改築されていて、個人空間も確保できるようになっている。
ここまで来て、この寮がとても高価なことに気づいた。学費もあるのに、とても半年分支払い切れない。そこで、寮長のメアリーに退寮願を出しに行った。
「もう、退寮するのですか。学校は、どうするのです」
「港町に部屋を借りて、通います」
学校は、通いか寮しかない。地方から出てきた者は、寮に入るのが当たり前だった。それで、寮生に自動的に組み込まれていたのだが、3食とお風呂付というのは貴族仕様。お風呂の無い平民にとって、とても高価な寮なのだ。
「お風呂は、どうするのです?」
「簡易のシャワーを作って必ず入ります。ですから、他の生徒に迷惑はかけません。許可してください」
「あなたには、水魔法を早めに教えなくてはいけませんね。それまで、逆に高く付きますよ。水は貴重です」
町を流れる川は、下水と言ってよい。だから水は貴重だ。実は、山に入って水浴びすればいいかと思っている。でも、あんまり山を跳ねまわっていると変な噂が立つかもしれないので、そうかなと思う。
「あなたには、ミルルの何でも屋を紹介しますね。部屋を何とかしてもらえるでしょう。聞いていますよ。ユウさんは、とても魔力が強いのでしょう。応援しています」
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