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水の王女シレーヌのゆうつ
水の大精霊ノーム
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ザンクトベルグの港から町のギルドに向かうことになった一行は、片足のハイデルを共に、遥とリリーが先頭になって歩き出した。
「嬢ちゃん方。この大通りを真っ直ぐでいいですぜ」
「寄り道は、無しだからな」
港からの大通りには、老舗のお店が軒を連ねていた。美味しそうな店もあるし、海の珍しいアイテムや宝石、明るい感じのアストラル大陸よりとても派手な夏服を売っているお店や、小物のお店もある。
「リリーは、ここに来たことがあるのよね」
「そうですけど、マスターが・・えっと前のマスターが」
「言いにくいんでしょう、前のマスターは名前でいいんじゃない?」
「そうします。ミル様は、隠密だって言って、町に出なかったので、私もそうしてました」
「じゃあ、あんな感じの服は買わなかったのね。似合いそうなのに」
「めめめ、めっそうもありません。あんな肌を露出したドレスなんってー」
遥の前世の感じで行くと、とてもかわいいサマードレス。露出が高いのは、シースルーの重ね着で、気にならなくなるはず。そうすれば、風の妖精っぽくなるので最高だと思っている。
「大丈夫よ。後で試着しに行こ。私が見立ててあげる。ミニスカートの下は、厚手のレギンスを履けばいいのよ」
「レギンス?ですか」
「ごめん、こっちだとタイツね」
いくら姫さんでも、10歳の少女が何言ってんだとハイデルは聞いている。ユウは、関わらないのが一番だと思っている。
たまにこっちをにらむガラの悪いやつがいるが、周りを見るに、女は、男の後をついて行っている。その逆をやっているので、ハイデルをにらんでいるだけ。色々あって、二人とも地味な格好をしているので、目立っていないようだ。
「このまま真っ直ぐ行くと運河の中に浮かぶ城がある。それがザンクトベルグ城ですぜ。けど、それよりずっと手前にある、ほら、立派な3階建てが見えてきたでしょう。あれが、ミュランのギルドですぜ」
「わー、おっきい」
「ここは、来たことがあるんでしょ」
「そうですけど、あの時は、夜でしたし、裏口からでしたから」
「そっか。大変な旅だったもんね。ミラさま亡くなったし」
「はい・・」
「こら遥!」
「ごめんなさい」
「嬢ちゃんたち。ここからは、大人しくしてくれ。交渉はおれがやる」
二人とも頷いたが、それでも、先に入る。中は、3階ぶち抜きの天井。隣接した酒場。裏は、魔物の解体場と、練習場と言う広さ。2階3階の登り階段の横に、受付のカウンターがある。
「わー」
「うん、うん、異世界って感じ」
どう見てもお上りさんなので、ハイデルの後ろにぴったりとつかせた。なぜなら、ハイデルがギルドの中に入っても、悪意や敵意の目を感じなかったからだ。敵は、海中なのだと実感した。
「お前ら、ハイデルから離れるんじゃないぞ」
「うん」
「はいマスター」
ハイデルは、なんだかこそばゆい感じで、いつもの受付嬢に話しかけた。
「アルマ、久しぶり」
「久しぶりじゃないですよ。片足無くしたって聞いて心配してたんですよ。それより何?後ろの娘」
「オレの子供だ」
「冗談は片足無くしてから言って。あら、もうなかったかしら」
「おいおい」
なんだかたじたじのハイデルを見て、とても心配になったが、遥とリリーは、ニコニコ顔。
「今度、義足を作れる職人を紹介します。なんなのその棒っきれ」
「これが、海賊らしいんだよ。それより要件だ。ノームは居るか。ユウ、ギルドカードだ」
「いますけど、あら、ルーキー?」
「そうだ」
「今日が初めてです」そう言って、森のギルドカードを出した。
「すごいわ。本部のギルドカードですね。それで要件は、何でしょう」
「魔石の精製だ。ユウ、見せてやれ。代金はおれが払う」
小粒の魔石がいっぱい詰まった瓶を出すと、受付嬢の目の色が変わった。
「ノームですね。お待ちください」
受付嬢のアルマは、慌ててカウンターを出て、2階に上がった。しばらくして戻ってきて、4人とも2階に来てくれと言う。これからは、こういう仕事が増えると、後で教えよう。
ノームは、人形の体裁をとっているが、本体は、コラグ海にある。魔力のパートナーは、巨魚人族の若き長モーム。コラグ海の治安の要だ。モームは、ノームに無尽蔵の魔力を供給している。その割には、何もノームに頼まないので、自由にしている。ノームは、こうして気まぐれに、ギルドを手伝っているのである。
「ハイデル久しぶり。ザザーの連中にやられたんだってね。やり返すのなら手伝うよ」
「止めてくれ。おれも船長も泣き寝入りする気さ。ビヨンド王子の性になっちまう」
「関係ないだろ。奴らは陸に上がれない」
「コラグの海賊が、迷惑をこうむるだろ。ハフマンド様も、モーム様もだ」
「そんなのいいんだよ。内のマスターが一発殴ってやれば、王の本当の実力が分かる。二人とも人が良過ぎるんだ」
「そりゃまあ、お二人の実力・・おっと、オレと船長を出汁に使うなよ。それより商談だ。魔石の精製を幾らで引き受けてくれる」
「出汁になってくれたらタダだったのがだね。普通定価の2割だろ」
「金貨20枚は高い」200万円ということ。
「そんなに魔石が有るのか!!」
「ふふん。ユウ、見せてやれ」
ハイデルは、受付嬢のアルマとの会話と違って、堂々としていた。ノームは、大量の魔石の小粒を見て、とても驚いていた。
「これをどこで?」
「アストラル大陸だ」
「ユウだったか。アストラル大陸には、そんなに魔物がいるのか?」
「秘密です。でも、これからは、いっぱいこういう仕事が来ると思います。おれが、1番目の客だというだけですよ」
「待てハイデル。これは大変なことじゃないか」
「アルマに話を聞いていたんだろ」
アルマが誇らしげに、ハイデルの後ろに立つ。
「ワイン以来の大商いじゃないか。それも、海中にも需要があるぞ」
ハイデルは、そこまで考えていなかった。頭を掻きながら、後で、入取経路をユウから聞かないとなと思う。
「いいから幾らでやってくれる。安定供給できるかは、船長が決める」
「ふむ、アルマ、ギルマスは?」
「外出中です。ノーム様が価格を決めて頂いて問題ないと思います。水の魔石を精製できるのは、ノーム様だけです」
「ハイデル、シャーク船長に言ってくれ。うち優先だとな」
ハイデルが、片目をつぶって、それでいいかと、おれに合図した。ライド侯爵のフェイル商会は、どの道、サザンのバザールにいる森のギルマス代理のシンさんに行き着く。フェイル商会をシャーク船長に紹介するのも情報省のメダルさん公認と言う事で問題ないので、頷いて見せた。
「いいぞ」
「なら、1割でどうだ。小粒の魔石の買取なら、この価格を基準に半額で買い取る」
「契約した」
「請け負った!」
「今回は、精製な」
「仕方ない」
二人で、手をバチバチ合わせて大喜び。独占じゃないのに、なんだろうな。こりゃ、増々、多くの商人が目の色を変える。
商談が成立して落ち着いたのか、ノームが、一生懸命自分をアピールしているリリーに目をやった。
「あれっ! リリーナ?」
「ノームさん久しぶりです。最近はリリーって呼ばれているんですよう」
やっと気づいてくれたとリリーが手を振る。
「リリーナじゃないか。ミルはどうした」
リリーの顔が、思いっきり曇る。もう、それだけで、同じ大精霊のノームは、事情を察した。マスターが死んだのだ。
「お前、よく生きて・・・それじゃあ今のマスターは誰なんだ」
リリーと遥が、おれを見る。なんでか、この場にいる全員に、物凄く注目された。
水の大精霊ノームは、自分専用の水槽に入っているのが大好き。これは、人間の大きさに合わせた分体なので、よけい本体のいるコラグ海と繋がっていたい。魔石の精製は、水槽の中でやることになった。その為、水の魔石をみんなでより分けている所。しかし、リリーは、ノームに捕まったまま。今までの事情を聞かれていた。
「敵が3艘もいたのか。多分リリーナたちの船を襲ったのは、コラグの海賊と東の海の海賊の連隊だ。どっちが2艘だ?」
「比率までは…私たち、船倉にずっといたんです」
「ザザーの野郎。一発殴りたい。それで、今のマスターはどうなんだ。強いのか」
「えっと、」
多分、守秘義務強化した話をしたいのだろう。仕方なくいいぞと頷いた。そこからのリリーは、とても誇らしげだった。
「なんだって、風竜様に会ったのか。羨ましい」
「えへへ話します?」
「こらっ、リリー」
「でもマスター。ノームは、同じ大精霊なんです」
今度は、遥もノームにとられた。受付嬢のアルマは、当然仕事に戻っているし、話が話だから、ハイデルの手は止まるし、仕方ないか。
「ハイデル、この話は、シャーク船長だけだぞ」
「分かってる。なんてぇ話しだ。こりゃあ。。(面白くなってきた)」
「なんだよ。こりゃあって」
「なんでもねぇ。強いんだなユウ」
「そうでもないさ。海の中じゃあ息できないし」
「そんなのリリーに任せりゃいいんだ。よし、内湾なら試せるだろ。シャーク船長に話を付けるから、やってみねえか」
「海の中で息できるか試せってことか?」
「そうだ。どうせ、3キロ先の竜宮の城に行くんだ。海から攻撃されて、落っこちることだってあるかもしれないだろ」
「そんなへまはしないさ。でも、試したいかな」
「水のギガントアームも試すだろ」
海中の移動だって考えていないのに、リリーの奴、話し過ぎだ。
ギガントアームとは、
ユウは、水の障壁という足場にもなるし盾にもなる壁を作ることが出来る。これを自分の手の延長としてイメージしたものがギガントアームだ。これを使うと相手を掴むことも出来るし当然殴ることも出来る。相手が、10メートルの巨魚人だろうが吹っ飛ばせる。なんせ、ユウの魔力だとギガントアームは10メートルのリーチになる。(風のギガントアーム調べ)
「いいから、魔石をより分けようよ」
「すまねえ、ユウに任せる」
ハイデルは、リリーの話に夢中だ。
「ハーーー」
ユウは、一人で水の魔石をより分けた。
「嬢ちゃん方。この大通りを真っ直ぐでいいですぜ」
「寄り道は、無しだからな」
港からの大通りには、老舗のお店が軒を連ねていた。美味しそうな店もあるし、海の珍しいアイテムや宝石、明るい感じのアストラル大陸よりとても派手な夏服を売っているお店や、小物のお店もある。
「リリーは、ここに来たことがあるのよね」
「そうですけど、マスターが・・えっと前のマスターが」
「言いにくいんでしょう、前のマスターは名前でいいんじゃない?」
「そうします。ミル様は、隠密だって言って、町に出なかったので、私もそうしてました」
「じゃあ、あんな感じの服は買わなかったのね。似合いそうなのに」
「めめめ、めっそうもありません。あんな肌を露出したドレスなんってー」
遥の前世の感じで行くと、とてもかわいいサマードレス。露出が高いのは、シースルーの重ね着で、気にならなくなるはず。そうすれば、風の妖精っぽくなるので最高だと思っている。
「大丈夫よ。後で試着しに行こ。私が見立ててあげる。ミニスカートの下は、厚手のレギンスを履けばいいのよ」
「レギンス?ですか」
「ごめん、こっちだとタイツね」
いくら姫さんでも、10歳の少女が何言ってんだとハイデルは聞いている。ユウは、関わらないのが一番だと思っている。
たまにこっちをにらむガラの悪いやつがいるが、周りを見るに、女は、男の後をついて行っている。その逆をやっているので、ハイデルをにらんでいるだけ。色々あって、二人とも地味な格好をしているので、目立っていないようだ。
「このまま真っ直ぐ行くと運河の中に浮かぶ城がある。それがザンクトベルグ城ですぜ。けど、それよりずっと手前にある、ほら、立派な3階建てが見えてきたでしょう。あれが、ミュランのギルドですぜ」
「わー、おっきい」
「ここは、来たことがあるんでしょ」
「そうですけど、あの時は、夜でしたし、裏口からでしたから」
「そっか。大変な旅だったもんね。ミラさま亡くなったし」
「はい・・」
「こら遥!」
「ごめんなさい」
「嬢ちゃんたち。ここからは、大人しくしてくれ。交渉はおれがやる」
二人とも頷いたが、それでも、先に入る。中は、3階ぶち抜きの天井。隣接した酒場。裏は、魔物の解体場と、練習場と言う広さ。2階3階の登り階段の横に、受付のカウンターがある。
「わー」
「うん、うん、異世界って感じ」
どう見てもお上りさんなので、ハイデルの後ろにぴったりとつかせた。なぜなら、ハイデルがギルドの中に入っても、悪意や敵意の目を感じなかったからだ。敵は、海中なのだと実感した。
「お前ら、ハイデルから離れるんじゃないぞ」
「うん」
「はいマスター」
ハイデルは、なんだかこそばゆい感じで、いつもの受付嬢に話しかけた。
「アルマ、久しぶり」
「久しぶりじゃないですよ。片足無くしたって聞いて心配してたんですよ。それより何?後ろの娘」
「オレの子供だ」
「冗談は片足無くしてから言って。あら、もうなかったかしら」
「おいおい」
なんだかたじたじのハイデルを見て、とても心配になったが、遥とリリーは、ニコニコ顔。
「今度、義足を作れる職人を紹介します。なんなのその棒っきれ」
「これが、海賊らしいんだよ。それより要件だ。ノームは居るか。ユウ、ギルドカードだ」
「いますけど、あら、ルーキー?」
「そうだ」
「今日が初めてです」そう言って、森のギルドカードを出した。
「すごいわ。本部のギルドカードですね。それで要件は、何でしょう」
「魔石の精製だ。ユウ、見せてやれ。代金はおれが払う」
小粒の魔石がいっぱい詰まった瓶を出すと、受付嬢の目の色が変わった。
「ノームですね。お待ちください」
受付嬢のアルマは、慌ててカウンターを出て、2階に上がった。しばらくして戻ってきて、4人とも2階に来てくれと言う。これからは、こういう仕事が増えると、後で教えよう。
ノームは、人形の体裁をとっているが、本体は、コラグ海にある。魔力のパートナーは、巨魚人族の若き長モーム。コラグ海の治安の要だ。モームは、ノームに無尽蔵の魔力を供給している。その割には、何もノームに頼まないので、自由にしている。ノームは、こうして気まぐれに、ギルドを手伝っているのである。
「ハイデル久しぶり。ザザーの連中にやられたんだってね。やり返すのなら手伝うよ」
「止めてくれ。おれも船長も泣き寝入りする気さ。ビヨンド王子の性になっちまう」
「関係ないだろ。奴らは陸に上がれない」
「コラグの海賊が、迷惑をこうむるだろ。ハフマンド様も、モーム様もだ」
「そんなのいいんだよ。内のマスターが一発殴ってやれば、王の本当の実力が分かる。二人とも人が良過ぎるんだ」
「そりゃまあ、お二人の実力・・おっと、オレと船長を出汁に使うなよ。それより商談だ。魔石の精製を幾らで引き受けてくれる」
「出汁になってくれたらタダだったのがだね。普通定価の2割だろ」
「金貨20枚は高い」200万円ということ。
「そんなに魔石が有るのか!!」
「ふふん。ユウ、見せてやれ」
ハイデルは、受付嬢のアルマとの会話と違って、堂々としていた。ノームは、大量の魔石の小粒を見て、とても驚いていた。
「これをどこで?」
「アストラル大陸だ」
「ユウだったか。アストラル大陸には、そんなに魔物がいるのか?」
「秘密です。でも、これからは、いっぱいこういう仕事が来ると思います。おれが、1番目の客だというだけですよ」
「待てハイデル。これは大変なことじゃないか」
「アルマに話を聞いていたんだろ」
アルマが誇らしげに、ハイデルの後ろに立つ。
「ワイン以来の大商いじゃないか。それも、海中にも需要があるぞ」
ハイデルは、そこまで考えていなかった。頭を掻きながら、後で、入取経路をユウから聞かないとなと思う。
「いいから幾らでやってくれる。安定供給できるかは、船長が決める」
「ふむ、アルマ、ギルマスは?」
「外出中です。ノーム様が価格を決めて頂いて問題ないと思います。水の魔石を精製できるのは、ノーム様だけです」
「ハイデル、シャーク船長に言ってくれ。うち優先だとな」
ハイデルが、片目をつぶって、それでいいかと、おれに合図した。ライド侯爵のフェイル商会は、どの道、サザンのバザールにいる森のギルマス代理のシンさんに行き着く。フェイル商会をシャーク船長に紹介するのも情報省のメダルさん公認と言う事で問題ないので、頷いて見せた。
「いいぞ」
「なら、1割でどうだ。小粒の魔石の買取なら、この価格を基準に半額で買い取る」
「契約した」
「請け負った!」
「今回は、精製な」
「仕方ない」
二人で、手をバチバチ合わせて大喜び。独占じゃないのに、なんだろうな。こりゃ、増々、多くの商人が目の色を変える。
商談が成立して落ち着いたのか、ノームが、一生懸命自分をアピールしているリリーに目をやった。
「あれっ! リリーナ?」
「ノームさん久しぶりです。最近はリリーって呼ばれているんですよう」
やっと気づいてくれたとリリーが手を振る。
「リリーナじゃないか。ミルはどうした」
リリーの顔が、思いっきり曇る。もう、それだけで、同じ大精霊のノームは、事情を察した。マスターが死んだのだ。
「お前、よく生きて・・・それじゃあ今のマスターは誰なんだ」
リリーと遥が、おれを見る。なんでか、この場にいる全員に、物凄く注目された。
水の大精霊ノームは、自分専用の水槽に入っているのが大好き。これは、人間の大きさに合わせた分体なので、よけい本体のいるコラグ海と繋がっていたい。魔石の精製は、水槽の中でやることになった。その為、水の魔石をみんなでより分けている所。しかし、リリーは、ノームに捕まったまま。今までの事情を聞かれていた。
「敵が3艘もいたのか。多分リリーナたちの船を襲ったのは、コラグの海賊と東の海の海賊の連隊だ。どっちが2艘だ?」
「比率までは…私たち、船倉にずっといたんです」
「ザザーの野郎。一発殴りたい。それで、今のマスターはどうなんだ。強いのか」
「えっと、」
多分、守秘義務強化した話をしたいのだろう。仕方なくいいぞと頷いた。そこからのリリーは、とても誇らしげだった。
「なんだって、風竜様に会ったのか。羨ましい」
「えへへ話します?」
「こらっ、リリー」
「でもマスター。ノームは、同じ大精霊なんです」
今度は、遥もノームにとられた。受付嬢のアルマは、当然仕事に戻っているし、話が話だから、ハイデルの手は止まるし、仕方ないか。
「ハイデル、この話は、シャーク船長だけだぞ」
「分かってる。なんてぇ話しだ。こりゃあ。。(面白くなってきた)」
「なんだよ。こりゃあって」
「なんでもねぇ。強いんだなユウ」
「そうでもないさ。海の中じゃあ息できないし」
「そんなのリリーに任せりゃいいんだ。よし、内湾なら試せるだろ。シャーク船長に話を付けるから、やってみねえか」
「海の中で息できるか試せってことか?」
「そうだ。どうせ、3キロ先の竜宮の城に行くんだ。海から攻撃されて、落っこちることだってあるかもしれないだろ」
「そんなへまはしないさ。でも、試したいかな」
「水のギガントアームも試すだろ」
海中の移動だって考えていないのに、リリーの奴、話し過ぎだ。
ギガントアームとは、
ユウは、水の障壁という足場にもなるし盾にもなる壁を作ることが出来る。これを自分の手の延長としてイメージしたものがギガントアームだ。これを使うと相手を掴むことも出来るし当然殴ることも出来る。相手が、10メートルの巨魚人だろうが吹っ飛ばせる。なんせ、ユウの魔力だとギガントアームは10メートルのリーチになる。(風のギガントアーム調べ)
「いいから、魔石をより分けようよ」
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「ハーーー」
ユウは、一人で水の魔石をより分けた。
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