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ドワーフの町ブルーサファイヤ
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めちゃめちゃ可愛かったのに、ミランダは、また、スーザンにもらった晴れ着を巫女装束の上に羽織ってしまった。体の線が出過ぎて、落ち着かないと言っていた。
コンピューター。あの、コロニープラントは、新品みたいじゃなかったか
― すごいコーティング技術だよな。防腐剤ってレベルじゃなかったぞ。稼働しているのは浄化施設と、ドワーフの生活環境ぐらいじゃないか
何処が動いているのかわからないぐらい広大だった。この高速艇の燃料もあそこからだろうか
― 次の町に行ってみればわかる。そろそろ鍛冶屋のスキルを習得してくれよ
時間、無いだろ。でも、ドワーフの町か。この件が終わったら、滞在したいな
― わかる、わかる
「ミランダ姫、皆もよいか。ドワーフの町の名は、ブルーサファイアじゃ。太古の昔は、サファイアの採掘場じゃったそうじゃ。地中を掘った採掘跡に家を建てたのが始まりじゃ。今では、信じられんくらい大きな町じゃぞ」
「親父、そのドワーフも地龍と親交、あるのか」
「王族とな。地龍もドワーフも、光物が好きじゃろ。そう言う繋がりじゃ。地竜に技術は要らん。地中は、外敵も少ない。平和なもんじゃよ」
「ゾンビのような生き物は、いないんですか」
― こっちは、光魔法がある。負けないぞ
「他のドワーフたちは戦っているみたいじゃが、ブルーサファイアにはいない。ここには、バルゴの光がある。アンデットは、近づけんよ。ドワーフの王は、酒好きでな。酒を持って行けば、機嫌がいい。こっちは散財じゃ」
「もしかして、じい特製のビールのこと」
「ウィスキーのことですじゃ。今日、バクバに引き継げるというのに、一から作らんといかん。はぁ老後の楽しみが」
「親父、そんなこと、言っている場合か」
「すまん、すまん」
「私たち、水の中には長く居ることができないわ。この船で捜索するの」
「それは、沿岸と言うことでございますじゃろ。海岸沿いぐらいなら、空からでもできる。じゃが水中は、向こうのテリトリーじゃ。元々火竜は行けん。そこでじゃ、水中で活動できるよう機材を作ってもらう。タマゴを探すソナーもな。あそこにはトップ技師と言われる凄腕の技師がおるんじゃ。すまんが、しばらくかかると思うで、捜索はそれからじゃ。多分、王子を乗せた樽は、人魚の入り江に着く。わしはその入り江が何処にあるか知らん。現在、公文書館に問い合わせ中じゃ。ドワーフが知っているといいんじゃが。ミランダ姫、急ぎなのはわかるが、海中に出れんのではどうしようもないでな」
「だが、この川の出口は、知っておきたい」
「多分、海中じゃよ。それも、ドワーフに聞く。海上は、火龍飛翔隊に任せるんじゃ」
「潜水機材は、どれぐらいで出来ますか」
「騎士殿すまんの。わしゃあ、ドワーフの技術に疎いで、よう、わからん。現地で聞きなさい。バクバは、機材ができる間に、この船の操縦を覚えなさい。この船は、海の中を走ることもできる。お前もついて行くんじゃ。船外には、この二人しか出れんぞ。ドワーフの言葉は、それからで、ええじゃろ。おいおいとな」
「わかった」
水中で活動できる機材か。おれは、この機材が気になってしょうがなくなった。
高速艇は、ずっとトンネルの様な川を疾走していたが、急に前が開けた。
「眩しい!」
ミランダが、目を覆う。ドワーフの町、ブルーサファイアは、バルゴの光で、地上かと思うぐらい明るかった。
「そりゃ、ここがわしらの指定席じゃ」
そう言ってダイオは、いろいろな形をした船の一番、城側に高速艇を停めた。
「天井高いな。それにしてもあの光、光源を直視できない」
「騎士殿、目がつぶれるぞ。無理に見てはいかん」
「ダイオーーーーーー」
身長140センチぐらいの、しかし筋肉隆々の小男が、ダイオめがけて走って来た。そして、ダイオに飛びついた。
「わははは、ガブ、元気そうじゃの」
「ガハハ、酒は持ってきたか」
「ビールなら、船に有るぞ。それより、バクバだ」
バクバが、前に出て、ぺこっと頭を下げた。
「世襲交代か。それでもダイオも来るのだろ。とにかく、めでたい」
「それと、ミランダ姫と、騎士殿じゃ」
「なんだと、エルフ様の習わしはどうした」
「騎士殿をよう見てみろ」
「ぶったまげた。騎士殿の頭が光って見える」
「そうみえるんか。騎士殿は、光の魔法が使えるぞ。ミランダ様は、エルフじゃぞ。エルフの資質を持って生まれたそうじゃ」
「ミランダです。まだ、エルフになれるってわかっただけですけど、よろしくお願いします」
「ぶったまげた。なんで、わしらの言葉を話せる」
「私たちの言葉に、よく似ているんです」
― 火の国や風の国の言葉とよく似ているんだ。音さえわかればこんなのすぐだよ
「すまん急ぎじゃ。ドレイク王に会わせてくれ。それに今日は、見本だけじゃが、とっておきを持ってきた。ウィスキーじゃ」
「な・ん・だ・と。分かった。行こう、すぐ行こう」
ガブが、ビール樽1個を軽々持って歩き出した。
ダイオが一本。バクバにも、ウィスキーの酒瓶を1本持たせて、ガブの後ろを悠々と歩く。おれとミランダもそれに続く。町には、中央にズガンと抜けた大通りがあり、その中央に城がある。周りの建物は、城に近づくほど大きくなり、いろいろな工房が軒を連ねているのがわかる。
コンピューター。あの、コロニープラントは、新品みたいじゃなかったか
― すごいコーティング技術だよな。防腐剤ってレベルじゃなかったぞ。稼働しているのは浄化施設と、ドワーフの生活環境ぐらいじゃないか
何処が動いているのかわからないぐらい広大だった。この高速艇の燃料もあそこからだろうか
― 次の町に行ってみればわかる。そろそろ鍛冶屋のスキルを習得してくれよ
時間、無いだろ。でも、ドワーフの町か。この件が終わったら、滞在したいな
― わかる、わかる
「ミランダ姫、皆もよいか。ドワーフの町の名は、ブルーサファイアじゃ。太古の昔は、サファイアの採掘場じゃったそうじゃ。地中を掘った採掘跡に家を建てたのが始まりじゃ。今では、信じられんくらい大きな町じゃぞ」
「親父、そのドワーフも地龍と親交、あるのか」
「王族とな。地龍もドワーフも、光物が好きじゃろ。そう言う繋がりじゃ。地竜に技術は要らん。地中は、外敵も少ない。平和なもんじゃよ」
「ゾンビのような生き物は、いないんですか」
― こっちは、光魔法がある。負けないぞ
「他のドワーフたちは戦っているみたいじゃが、ブルーサファイアにはいない。ここには、バルゴの光がある。アンデットは、近づけんよ。ドワーフの王は、酒好きでな。酒を持って行けば、機嫌がいい。こっちは散財じゃ」
「もしかして、じい特製のビールのこと」
「ウィスキーのことですじゃ。今日、バクバに引き継げるというのに、一から作らんといかん。はぁ老後の楽しみが」
「親父、そんなこと、言っている場合か」
「すまん、すまん」
「私たち、水の中には長く居ることができないわ。この船で捜索するの」
「それは、沿岸と言うことでございますじゃろ。海岸沿いぐらいなら、空からでもできる。じゃが水中は、向こうのテリトリーじゃ。元々火竜は行けん。そこでじゃ、水中で活動できるよう機材を作ってもらう。タマゴを探すソナーもな。あそこにはトップ技師と言われる凄腕の技師がおるんじゃ。すまんが、しばらくかかると思うで、捜索はそれからじゃ。多分、王子を乗せた樽は、人魚の入り江に着く。わしはその入り江が何処にあるか知らん。現在、公文書館に問い合わせ中じゃ。ドワーフが知っているといいんじゃが。ミランダ姫、急ぎなのはわかるが、海中に出れんのではどうしようもないでな」
「だが、この川の出口は、知っておきたい」
「多分、海中じゃよ。それも、ドワーフに聞く。海上は、火龍飛翔隊に任せるんじゃ」
「潜水機材は、どれぐらいで出来ますか」
「騎士殿すまんの。わしゃあ、ドワーフの技術に疎いで、よう、わからん。現地で聞きなさい。バクバは、機材ができる間に、この船の操縦を覚えなさい。この船は、海の中を走ることもできる。お前もついて行くんじゃ。船外には、この二人しか出れんぞ。ドワーフの言葉は、それからで、ええじゃろ。おいおいとな」
「わかった」
水中で活動できる機材か。おれは、この機材が気になってしょうがなくなった。
高速艇は、ずっとトンネルの様な川を疾走していたが、急に前が開けた。
「眩しい!」
ミランダが、目を覆う。ドワーフの町、ブルーサファイアは、バルゴの光で、地上かと思うぐらい明るかった。
「そりゃ、ここがわしらの指定席じゃ」
そう言ってダイオは、いろいろな形をした船の一番、城側に高速艇を停めた。
「天井高いな。それにしてもあの光、光源を直視できない」
「騎士殿、目がつぶれるぞ。無理に見てはいかん」
「ダイオーーーーーー」
身長140センチぐらいの、しかし筋肉隆々の小男が、ダイオめがけて走って来た。そして、ダイオに飛びついた。
「わははは、ガブ、元気そうじゃの」
「ガハハ、酒は持ってきたか」
「ビールなら、船に有るぞ。それより、バクバだ」
バクバが、前に出て、ぺこっと頭を下げた。
「世襲交代か。それでもダイオも来るのだろ。とにかく、めでたい」
「それと、ミランダ姫と、騎士殿じゃ」
「なんだと、エルフ様の習わしはどうした」
「騎士殿をよう見てみろ」
「ぶったまげた。騎士殿の頭が光って見える」
「そうみえるんか。騎士殿は、光の魔法が使えるぞ。ミランダ様は、エルフじゃぞ。エルフの資質を持って生まれたそうじゃ」
「ミランダです。まだ、エルフになれるってわかっただけですけど、よろしくお願いします」
「ぶったまげた。なんで、わしらの言葉を話せる」
「私たちの言葉に、よく似ているんです」
― 火の国や風の国の言葉とよく似ているんだ。音さえわかればこんなのすぐだよ
「すまん急ぎじゃ。ドレイク王に会わせてくれ。それに今日は、見本だけじゃが、とっておきを持ってきた。ウィスキーじゃ」
「な・ん・だ・と。分かった。行こう、すぐ行こう」
ガブが、ビール樽1個を軽々持って歩き出した。
ダイオが一本。バクバにも、ウィスキーの酒瓶を1本持たせて、ガブの後ろを悠々と歩く。おれとミランダもそれに続く。町には、中央にズガンと抜けた大通りがあり、その中央に城がある。周りの建物は、城に近づくほど大きくなり、いろいろな工房が軒を連ねているのがわかる。
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