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第一部二章 再動
元服と初陣
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「うむ。皆、揃っておるようだな。では……始めようかの」
信玄が、居並ぶ重臣たちに向って、鷹揚に頷きながら言った。彼の言葉に、家臣たちは「ははっ!」と叫んで、一斉に一礼する。
もちろん、親族衆である信繁や、その隣に座る信廉、そして、嫡男である義信も例外ではない。
「――と、本題に入る前に」
そう言葉を続けると、信玄は信繁の方に顔を向けた。
「もう、皆は周知だろうが、二年前の川中島において重傷を負い、長らく眠っておった典厩が、先日ようやく目を覚ました。順調に快復し、本日より評定の場に復帰する事となる。誠に目出度き事である」
信玄は、普段の彼には珍しく、口の端に笑みを浮かべながら、言葉を継いだ。
「今後は、以前のように、武田家親族衆筆頭――そして、儂の副将として、存分に働いてもらう。――よいな、典厩」
「――はっ!」
信繁は、信玄の言葉に、威儀を正して、深々と頭を下げた。
「――典厩、復帰にあたって、皆へも言いたい事があるか?」
「――なれば、この場をお借りして……」
信繁は、信玄に軽く目配せをすると、下座の重臣たちの方へと向き直り、凛とした声で語りかけた。
「……この度は、某が不甲斐ないばかりに、皆へ大変な迷惑と苦労をかけたと思う。……誠に相済まぬ」
そう言って、信繁が頭を下げると、「とんでもない!」「謝られる事ではありませぬ!」といった声が、下座の方から一斉に上がった。
信繁は頭を上げると、その目に決然とした意志の籠った光を灯らせて、一段と声を張り上げた。
「某は、前の大戦にて、一度死にかけた。――しかしながら、御旗楯無のご加護によってか、奇跡的に命を拾い――今、この場で、皆と顔を合わせる事ができておる」
信繁が紡ぐひとつひとつの言葉を、一つも聞き漏らす事の無いようにと、重臣たちはじっと耳を澄ませる。そんな中、彼の隣に座っている弟の信廉は、その目からポロポロと大粒の涙を零していて、そのくしゃくしゃになった顔が視界に入ってしまった信繁は、吹き出してしまわないよう懸命に腹筋と口元に力を込めながら、急いで言葉を締める。
「――これからは、自分は一度死んだものと思い、これまで以上に武田家の興隆に力を尽くす所存。――今後も、何とぞ宜しくお願い申し上げる」
そう言って、一礼した信繁に、下座の重臣たちも感じ入った顔で、深々と頭を下げた。
その様子に、信玄も満足げに頷く。
「うむ。あの戦いでは、数多の者たちが斃れたが、そなたが生きていてくれて、嬉しいぞ。――これからも、儂の右腕として、よろしく頼む、典厩」
「御意!」
ぶっきらぼうながらも微かに、兄としての愛情が感じ取られる優しい言葉に、信繁は頬を紅潮させて大きく頷いた。
信玄は、信繁に頷き返すと、ひとつ咳払いをし、
「――さて、皆に伝える事は、もう一つあってな」
と言って、傍らに座る若者に顔を向けた。
そして、重臣たちの方へ向き直ると、静かな口調で言葉を継ぐ。
「もう、気付いている者はいると思うが――」
そう言いながら、今度はチラリと義信の方に視線を移した信玄。
義信の顔は、対面の信繁が見てもハッキリと分かる程に青ざめさせ、ワナワナと身を震わせていたが、信玄はそんな彼の様子に気付かぬ様子――或いは気付いた上で見ないフリ――で、より下座の方へと顔を向けた。
「――この者は、楓……諏訪の姫と儂との間の子――四郎じゃ。この度は、皆に一言挨拶をしたいというので、この場へ連れてきた」
信玄はそう言うと、四郎に向けて、軽く頷きかけた。
四郎は、信玄の頷きに頷き返すと、姿勢を正して、重臣たちへ向かって深々と一礼した。
「この場の殆どの皆様には、お初にお目にかかるかと思います。お屋形様が四男、四郎で御座います。以後、お見知りおきを――」
四郎の、年に似合わぬ落ち着いた優雅な仕草と丁寧な言葉遣いに、下座の方から小さなどよめきが起こる。声にこそ出しはしなかったが、馬場信春や工藤昌秀といった宿老たちは、変わらぬ難しい顔で、四郎の挙措をじっと観察していた。
――と、
「いやはや! まだ年若いというのに、随分としっかりとした物腰でいらっしゃいますな、四郎どの! この逍遙軒信綱、感服仕りました。これは、行く末が楽しみじゃ!」
大広間に流れる微妙な空気を、敢えて和らげるように発せられた朗らかな声の主は、隣の信廉からだった。彼は、のんびりした性根の癖に、場の空気を読んで流れを変える事が昔から上手い。
叔父の発言に、四郎はその整った面立ちを綻ばせ、まるで女性の様に艶やかに微笑った。
「これは……真に勿体無きお言葉を賜り……恐縮でございます、叔父上……あ、いや、逍遥軒様。今後は何かとご鞭撻を賜りたいと存じます」
「いやいや! 政や戦に関して、儂から教えられる様な事は殆ど御座らぬ。その辺りは、ここにおわす典厩様や、馬場や工藤らがうってつけじゃ! ……まあ、絵ならば、喜んでご教授致しますがな。ハッハッハッ!」
そう言って朗らかに笑う信廉に釣られて、場の一同からも明るい笑いが起こる。
――だが、義信と虎昌だけは、ピクリとも笑わずに、仏頂面で黙り込んでいた。
と、信玄が四郎に声をかける。
「挨拶は済んだな。なれば、これより評定に入るゆえ、そなたは西曲輪へと戻るが良い」
「は。畏まりました、父上」
信玄の言葉に素直に頷いた四郎は、もう一度下座と信玄に一礼すると、スッと立ち上がり、部屋から去っていった。
一陣の爽やかな青い風の様な四郎の所作によって、大広間には(義信と虎昌を除いて)和やかな雰囲気に包まれたが、
「――さて」
という信玄の低い声に、場の空気は一気に緊張する。
信玄は、指で口髭を撫でながら言った。
「見て解ったと思うが、四郎はまだ前髪を落としておらぬ。よって、年が明けたら、四郎の元服の儀を執り行おうと思う」
「――は!」
信玄の言葉に、重臣たちの間から微かな動揺が混じった声が、再び上がる。
とはいえ、元服の儀を行う事自体は不自然な事では無い。四郎は、既に齢十七程だ。当時の慣習から言えば、元服の時期としては寧ろ遅い方だといえる。
――だが、信玄の言葉は、それで終わりでは無かった。
「――元服を済ませたら、次は初陣じゃ。それは、来年の五月頃の箕輪城攻めに行う事とする。――この儂が、直々に軍を率いてな」
「――!」
その言葉を聞いた瞬間、対面の義信の顔色は、青から白へと変わった。
彼は、その目を大きく見開いて、信玄の方へと膝を進めた。
「お――恐れ入りますが、父上!」
「――評定の場であるぞ、義信! この場で、儂を“父上”と呼ぶな!」
異議を唱えようとする義信の声を圧する勢いで、すかさず信玄が一喝する。
その強い言葉に、義信はハッとして思わず息を呑むと、慌てて平伏した。
「も――申し訳御座いませぬ、お屋形様……」
――が、すぐに憤然と顔を上げ、信玄の顔を険しい目で睨み返す。
「しかしながら……、箕輪城……西上野の攻略は、この私が任されているはず! お屋形様御自らご出馬なさるには及びま――」
「――お主に西上野の攻略を一任して、もう何年経つ?」
「ッ――!」
火の様な勢いで捲し立てる義信に、冷水の様な声を浴びせかける信玄。
義信は、思わず言葉を詰まらせた。
信玄が、居並ぶ重臣たちに向って、鷹揚に頷きながら言った。彼の言葉に、家臣たちは「ははっ!」と叫んで、一斉に一礼する。
もちろん、親族衆である信繁や、その隣に座る信廉、そして、嫡男である義信も例外ではない。
「――と、本題に入る前に」
そう言葉を続けると、信玄は信繁の方に顔を向けた。
「もう、皆は周知だろうが、二年前の川中島において重傷を負い、長らく眠っておった典厩が、先日ようやく目を覚ました。順調に快復し、本日より評定の場に復帰する事となる。誠に目出度き事である」
信玄は、普段の彼には珍しく、口の端に笑みを浮かべながら、言葉を継いだ。
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「――はっ!」
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「――典厩、復帰にあたって、皆へも言いたい事があるか?」
「――なれば、この場をお借りして……」
信繁は、信玄に軽く目配せをすると、下座の重臣たちの方へと向き直り、凛とした声で語りかけた。
「……この度は、某が不甲斐ないばかりに、皆へ大変な迷惑と苦労をかけたと思う。……誠に相済まぬ」
そう言って、信繁が頭を下げると、「とんでもない!」「謝られる事ではありませぬ!」といった声が、下座の方から一斉に上がった。
信繁は頭を上げると、その目に決然とした意志の籠った光を灯らせて、一段と声を張り上げた。
「某は、前の大戦にて、一度死にかけた。――しかしながら、御旗楯無のご加護によってか、奇跡的に命を拾い――今、この場で、皆と顔を合わせる事ができておる」
信繁が紡ぐひとつひとつの言葉を、一つも聞き漏らす事の無いようにと、重臣たちはじっと耳を澄ませる。そんな中、彼の隣に座っている弟の信廉は、その目からポロポロと大粒の涙を零していて、そのくしゃくしゃになった顔が視界に入ってしまった信繁は、吹き出してしまわないよう懸命に腹筋と口元に力を込めながら、急いで言葉を締める。
「――これからは、自分は一度死んだものと思い、これまで以上に武田家の興隆に力を尽くす所存。――今後も、何とぞ宜しくお願い申し上げる」
そう言って、一礼した信繁に、下座の重臣たちも感じ入った顔で、深々と頭を下げた。
その様子に、信玄も満足げに頷く。
「うむ。あの戦いでは、数多の者たちが斃れたが、そなたが生きていてくれて、嬉しいぞ。――これからも、儂の右腕として、よろしく頼む、典厩」
「御意!」
ぶっきらぼうながらも微かに、兄としての愛情が感じ取られる優しい言葉に、信繁は頬を紅潮させて大きく頷いた。
信玄は、信繁に頷き返すと、ひとつ咳払いをし、
「――さて、皆に伝える事は、もう一つあってな」
と言って、傍らに座る若者に顔を向けた。
そして、重臣たちの方へ向き直ると、静かな口調で言葉を継ぐ。
「もう、気付いている者はいると思うが――」
そう言いながら、今度はチラリと義信の方に視線を移した信玄。
義信の顔は、対面の信繁が見てもハッキリと分かる程に青ざめさせ、ワナワナと身を震わせていたが、信玄はそんな彼の様子に気付かぬ様子――或いは気付いた上で見ないフリ――で、より下座の方へと顔を向けた。
「――この者は、楓……諏訪の姫と儂との間の子――四郎じゃ。この度は、皆に一言挨拶をしたいというので、この場へ連れてきた」
信玄はそう言うと、四郎に向けて、軽く頷きかけた。
四郎は、信玄の頷きに頷き返すと、姿勢を正して、重臣たちへ向かって深々と一礼した。
「この場の殆どの皆様には、お初にお目にかかるかと思います。お屋形様が四男、四郎で御座います。以後、お見知りおきを――」
四郎の、年に似合わぬ落ち着いた優雅な仕草と丁寧な言葉遣いに、下座の方から小さなどよめきが起こる。声にこそ出しはしなかったが、馬場信春や工藤昌秀といった宿老たちは、変わらぬ難しい顔で、四郎の挙措をじっと観察していた。
――と、
「いやはや! まだ年若いというのに、随分としっかりとした物腰でいらっしゃいますな、四郎どの! この逍遙軒信綱、感服仕りました。これは、行く末が楽しみじゃ!」
大広間に流れる微妙な空気を、敢えて和らげるように発せられた朗らかな声の主は、隣の信廉からだった。彼は、のんびりした性根の癖に、場の空気を読んで流れを変える事が昔から上手い。
叔父の発言に、四郎はその整った面立ちを綻ばせ、まるで女性の様に艶やかに微笑った。
「これは……真に勿体無きお言葉を賜り……恐縮でございます、叔父上……あ、いや、逍遥軒様。今後は何かとご鞭撻を賜りたいと存じます」
「いやいや! 政や戦に関して、儂から教えられる様な事は殆ど御座らぬ。その辺りは、ここにおわす典厩様や、馬場や工藤らがうってつけじゃ! ……まあ、絵ならば、喜んでご教授致しますがな。ハッハッハッ!」
そう言って朗らかに笑う信廉に釣られて、場の一同からも明るい笑いが起こる。
――だが、義信と虎昌だけは、ピクリとも笑わずに、仏頂面で黙り込んでいた。
と、信玄が四郎に声をかける。
「挨拶は済んだな。なれば、これより評定に入るゆえ、そなたは西曲輪へと戻るが良い」
「は。畏まりました、父上」
信玄の言葉に素直に頷いた四郎は、もう一度下座と信玄に一礼すると、スッと立ち上がり、部屋から去っていった。
一陣の爽やかな青い風の様な四郎の所作によって、大広間には(義信と虎昌を除いて)和やかな雰囲気に包まれたが、
「――さて」
という信玄の低い声に、場の空気は一気に緊張する。
信玄は、指で口髭を撫でながら言った。
「見て解ったと思うが、四郎はまだ前髪を落としておらぬ。よって、年が明けたら、四郎の元服の儀を執り行おうと思う」
「――は!」
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とはいえ、元服の儀を行う事自体は不自然な事では無い。四郎は、既に齢十七程だ。当時の慣習から言えば、元服の時期としては寧ろ遅い方だといえる。
――だが、信玄の言葉は、それで終わりでは無かった。
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「――!」
その言葉を聞いた瞬間、対面の義信の顔色は、青から白へと変わった。
彼は、その目を大きく見開いて、信玄の方へと膝を進めた。
「お――恐れ入りますが、父上!」
「――評定の場であるぞ、義信! この場で、儂を“父上”と呼ぶな!」
異議を唱えようとする義信の声を圧する勢いで、すかさず信玄が一喝する。
その強い言葉に、義信はハッとして思わず息を呑むと、慌てて平伏した。
「も――申し訳御座いませぬ、お屋形様……」
――が、すぐに憤然と顔を上げ、信玄の顔を険しい目で睨み返す。
「しかしながら……、箕輪城……西上野の攻略は、この私が任されているはず! お屋形様御自らご出馬なさるには及びま――」
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