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三章
17、乱されて【7】※文子視点
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奥まで貫かれ、激しく揺さぶられて。わたしは立っているのがやっとだった。
目を閉じようとすると「ちゃんと見とき」と命じられ、自分が愛され抱かれている様を、つぶさに見てしまう。
汗の滲む肌。揺さぶられるたびに、赤く染まった胸の先から汗が散って。鏡に当てたてのひらもじっとりと湿っていく。
「あ、ぁ、き……ちゃう」
押し寄せてくる波に抗えず、片足で立たされている膝から力が抜けた。
体の中に、トンッという振動を感じる。
「ひ……っ、あ、んん……ぁ、ぁあ」
奥に……一番奥に琥太郎さんのが当たって。目の前で光が弾けて、真っ白になって。
「とまらない、の……琥太郎、さん……激し……いく、のが」
鏡を引っ掻いて、譫言のように呟くわたしの姿は、とても自分とは思えないほどに淫靡だった。
体中ががくがくと震えて、背後から琥太郎さんに強く抱きしめられて。わたしは激しく乱れた。
何度も絶頂に達して、廊下が近いことも忘れて、ただ喘ぎ続けるだけ。
そして多分、気絶したのだと思う。
気がついた時には、わたしはベッドの上にいた。琥太郎さんはベッドの端に腰を下ろして、こちらを覗きこんでいる。
「良かった。気ぃついたな」
「……わたし?」
「無理させすぎたな。ごめんな」
汗で湿り、ひたいや頬に張りついた髪を、琥太郎さんが直してくれる。
わたしは何も着ずに、毛布だけ掛けられているけれど。琥太郎さんはすでに服を着ていた。
あんなにも狂ったように乱れたところを見られて、今更ながら恥ずかしくなって。わたしは頭まで毛布を引き上げた。
体はべたべたしていない。もしかして、綺麗にしてくれたのかしら。
「そろそろ朝が近いから。今日は無理せんと、のんびりしよか」
「は……い」
「朝風呂があるから、落ち着いたら入っておいで」
ベッドから立ち上がろうとする琥太郎さんの腕を、わたしは掴んだ。
ずっと傍にいてくれたのに、もっと傍にいたくて。
「なんや、文子さん。そんなに甘えたら、もっとしたなるからあかんで」
「いえ、あの。そういう意味ではなくて」
さすがにもう体がくたくたで、体力が残っていない。膝に力が入らないし、手を持ち上げるのも重い。
すると、琥太郎さんがわたしの手の甲にそっと唇を寄せた。
「怖かったやろ? ごめんな。私は文子さんが相手やと、歯止めが効かへんみたいや」
「わたし、に?」
「そう。文子さんだけやで」
手の甲の次は、指先にくちづけられて。ただそれだけなのに、ドキドキと心臓がうるさく音を立てた。
◇◇◇
温泉旅館と違うから、わざわざ朝風呂に入る奴はおらんみたいや。
男湯には私一人しかおらへん。
私は、眩しすぎる光が窓から差し込む広い湯船に浸かった。
まぁ、そもそも男は温泉とかそんなに興味ないもんな。
隣の女湯では、今頃文子さんがおんなじように湯に浸かっとうやろ。
あれだけ激しく抱いといて、何を言うとんや? と突っ込まれそうだが。キスの痕を残さないように、細心の注意を払った。
あ、いや。ちゃうな。
一か所だけ痕を付けたわ。文子さん気づくかなぁ。
◇◇◇
「ひ……っ」と、わたしはお風呂で引きつった声を上げた。
泡だらけにして洗っていた体の、その、えっと腿の内側にキスの痕が刻まれていたから。
幸いにも浴室にはわたし一人。いつものマダムはいない。
わたしはきょろきょろと辺りを見回して、ほとんど脚の付け根に当たる部分に残されたその痕を指でなぞった。
て、照れるんですけど。
目を閉じようとすると「ちゃんと見とき」と命じられ、自分が愛され抱かれている様を、つぶさに見てしまう。
汗の滲む肌。揺さぶられるたびに、赤く染まった胸の先から汗が散って。鏡に当てたてのひらもじっとりと湿っていく。
「あ、ぁ、き……ちゃう」
押し寄せてくる波に抗えず、片足で立たされている膝から力が抜けた。
体の中に、トンッという振動を感じる。
「ひ……っ、あ、んん……ぁ、ぁあ」
奥に……一番奥に琥太郎さんのが当たって。目の前で光が弾けて、真っ白になって。
「とまらない、の……琥太郎、さん……激し……いく、のが」
鏡を引っ掻いて、譫言のように呟くわたしの姿は、とても自分とは思えないほどに淫靡だった。
体中ががくがくと震えて、背後から琥太郎さんに強く抱きしめられて。わたしは激しく乱れた。
何度も絶頂に達して、廊下が近いことも忘れて、ただ喘ぎ続けるだけ。
そして多分、気絶したのだと思う。
気がついた時には、わたしはベッドの上にいた。琥太郎さんはベッドの端に腰を下ろして、こちらを覗きこんでいる。
「良かった。気ぃついたな」
「……わたし?」
「無理させすぎたな。ごめんな」
汗で湿り、ひたいや頬に張りついた髪を、琥太郎さんが直してくれる。
わたしは何も着ずに、毛布だけ掛けられているけれど。琥太郎さんはすでに服を着ていた。
あんなにも狂ったように乱れたところを見られて、今更ながら恥ずかしくなって。わたしは頭まで毛布を引き上げた。
体はべたべたしていない。もしかして、綺麗にしてくれたのかしら。
「そろそろ朝が近いから。今日は無理せんと、のんびりしよか」
「は……い」
「朝風呂があるから、落ち着いたら入っておいで」
ベッドから立ち上がろうとする琥太郎さんの腕を、わたしは掴んだ。
ずっと傍にいてくれたのに、もっと傍にいたくて。
「なんや、文子さん。そんなに甘えたら、もっとしたなるからあかんで」
「いえ、あの。そういう意味ではなくて」
さすがにもう体がくたくたで、体力が残っていない。膝に力が入らないし、手を持ち上げるのも重い。
すると、琥太郎さんがわたしの手の甲にそっと唇を寄せた。
「怖かったやろ? ごめんな。私は文子さんが相手やと、歯止めが効かへんみたいや」
「わたし、に?」
「そう。文子さんだけやで」
手の甲の次は、指先にくちづけられて。ただそれだけなのに、ドキドキと心臓がうるさく音を立てた。
◇◇◇
温泉旅館と違うから、わざわざ朝風呂に入る奴はおらんみたいや。
男湯には私一人しかおらへん。
私は、眩しすぎる光が窓から差し込む広い湯船に浸かった。
まぁ、そもそも男は温泉とかそんなに興味ないもんな。
隣の女湯では、今頃文子さんがおんなじように湯に浸かっとうやろ。
あれだけ激しく抱いといて、何を言うとんや? と突っ込まれそうだが。キスの痕を残さないように、細心の注意を払った。
あ、いや。ちゃうな。
一か所だけ痕を付けたわ。文子さん気づくかなぁ。
◇◇◇
「ひ……っ」と、わたしはお風呂で引きつった声を上げた。
泡だらけにして洗っていた体の、その、えっと腿の内側にキスの痕が刻まれていたから。
幸いにも浴室にはわたし一人。いつものマダムはいない。
わたしはきょろきょろと辺りを見回して、ほとんど脚の付け根に当たる部分に残されたその痕を指でなぞった。
て、照れるんですけど。
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