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第二話
暑い日はヒンヤリと…
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ガラガラガラと戸が開く音がした
振り返ってみると見慣れた顔のおばちゃんが立っていた
(このおばちゃんはすみれおばちゃんといい町内では有名な噂好きでこの人が話を聞きつけると3時間もたたないうちに町内に広がることが有名でその名から噂のすみれおばちゃんと言う名がつけられているほどの強者である)
「ねぇちょっと聞いた」と僕にいかにもな動作で手を煽りながら尋ねてくる
「何がですか」と振り返りながらおばちゃんに尋ねると
「お化けよお化け!
出たのよ!」
「…そ、そんなまさか~笑」と返すと
すみれおばちゃんはこう続けた
3.4日前ね中通りの岡野さん居るでしょ、岡野さんが庭の掃除をしている時止めたはずの蛇口からポットポットポットって水が出てたのよ。
「あれ、おかしなー」思って閉めたんだけど犬の散歩から帰るとまたポットポットって出てるんだって
「え~何かのイタズラじゃないんですか~」なんて目を細めながら僕が言うとすみれおばちゃんは昨日もね、葉山さんとこのお坊ちゃんが夜寝ようとした所で窓からスッと消える人影の様な物を見た!なんて言うのよ!
それがなんだか薄っすらハンテン模様のような物も見えたって!
「そ、そうなんですね、はハンテン模様ですか~」と、やはりまだ半信半疑だがそう言い残してお風呂場へとみすれおばちゃんは消えて行った
実は俺もオカルトや幽霊は嫌いでは無い方で稲川淳二の怪談ナイトは何度か足を運んで聞きに行った
次の日、矢野が銭湯にきて俺に言った
「おい、聞いたかよ幽霊の話し…」
「あぁ、すみれおばちゃんが昨日話して言ったよ」
「なんか面白そうじゃないか?」
「え?何が?」と言うと
「幽霊探すのだよ!」と返してきた
「いやいや、辞めとけって。第一俺らいくつだと思ってんだよ」
「え?そんなの歳なんて関係無いんじゃない?」と言うと「ま~な、と」返す言葉を見つけてるいるうちに矢野は「ちょっと探してみようよ」
「え?」と首を斜めにすると「幽霊だよ」と言いながら矢野は風呂場へ消えて行った
…いや~幽霊って探して出てくる物なの笑とちょっと笑いながら独り言を呟いた
テレビでは今日は巨人が圧勝の様で巨人贔屓のナレーターが「いや~いいですねー、あそこで満塁ホームランですよ」なんて嬉しそうに言っている
それから何組か風呂に入りにお客が来て、矢野は上がった後も幽霊との出会いについてあーだこーだ語っていたが俺はテレビを見ながら話し半分も聞かずうなずくだけで、気がつくと矢野は帰った様だった
あ、もうこんな時間か。
とお風呂の片付け準備を始めようと椅子から立ち上がると同時に入り口に人が立っているのが見えた
「あの…まだ…やってますか?」と、とても細い声で俺に尋ねた
「あ、はい」と反射的に言うと俺に風呂代を渡して風呂場にへとさっと行った
ドクドクと心拍数が上がるのが直ぐに分かった。
この辺では見たこと無い顔だ。
え、あの人が幽霊…
いやいや、そんな筈はないでしょ…と一人でツッコミを入れていた。
季節は夏だと言うのに銭湯全体がヒンヤリと冷たさを感じる
暫くすると女性が出てきた
着替えを終えてカウンターの横を通り過ぎながら俺はあまり見たく無いのだが俯きながらチラッと目をやると女性は立ち止まり俺に
「あの…」
「は、はい!」と俺の声が明らかに転調して声が出た
「あ、あの…近くに越してきた相沢と申しますまた利用します」と礼儀良く出て行った
俺は、全身の張り詰めた筋肉が解けてドカッと椅子に座り込んだ
「普通のお客だ…泣」と拍子抜けした様に思った瞬間。「ガタガタガタ!」
、と裏庭の狭いスペースから物音が聞こえた
俺は「いやいや、全然何も聞こえ無かったと自分に言い聞かせ様としたがまた「ガタガタ」と音が聞こえた
仕方無いと俺は恐る恐る裏へ回ると、一瞬暗闇で何も見えなかったがそこには一匹の猿がこちらを見ながら首を傾げて覗いていた。
目が合うと「ウキー、キー!」と威嚇していた
そして驚いたのがその猿が上着を着ていてその上着と自分の背中にくっ付ける様に畑置いてある人型のカカシを背中に指してこっちを威嚇していた
これでカラスが餌を横取りするのを防いでいるだ!
と言いたげである
…そのカカシを良く見るとこの幽霊騒動がこの猿の仕業だと悟った
なぜなら、そのカカシが来ていた服がハンテン模様だったからだ
猿は左手にミカンを持ちながら逃げようとした時ウチの屋根にカカシが当たり無残にハンテン模様を着たカカシが取り残された
俺は「こんな時こそ、ゆっくりお風呂に入って今日の事をおさらいしよ」と誰もいない風呂場に向かった
すみれおばちゃんと矢野には真相は話さずこのまま迷宮入りも面白いかも笑
なんて思いながら今日の営業を終えた
…続く
振り返ってみると見慣れた顔のおばちゃんが立っていた
(このおばちゃんはすみれおばちゃんといい町内では有名な噂好きでこの人が話を聞きつけると3時間もたたないうちに町内に広がることが有名でその名から噂のすみれおばちゃんと言う名がつけられているほどの強者である)
「ねぇちょっと聞いた」と僕にいかにもな動作で手を煽りながら尋ねてくる
「何がですか」と振り返りながらおばちゃんに尋ねると
「お化けよお化け!
出たのよ!」
「…そ、そんなまさか~笑」と返すと
すみれおばちゃんはこう続けた
3.4日前ね中通りの岡野さん居るでしょ、岡野さんが庭の掃除をしている時止めたはずの蛇口からポットポットポットって水が出てたのよ。
「あれ、おかしなー」思って閉めたんだけど犬の散歩から帰るとまたポットポットって出てるんだって
「え~何かのイタズラじゃないんですか~」なんて目を細めながら僕が言うとすみれおばちゃんは昨日もね、葉山さんとこのお坊ちゃんが夜寝ようとした所で窓からスッと消える人影の様な物を見た!なんて言うのよ!
それがなんだか薄っすらハンテン模様のような物も見えたって!
「そ、そうなんですね、はハンテン模様ですか~」と、やはりまだ半信半疑だがそう言い残してお風呂場へとみすれおばちゃんは消えて行った
実は俺もオカルトや幽霊は嫌いでは無い方で稲川淳二の怪談ナイトは何度か足を運んで聞きに行った
次の日、矢野が銭湯にきて俺に言った
「おい、聞いたかよ幽霊の話し…」
「あぁ、すみれおばちゃんが昨日話して言ったよ」
「なんか面白そうじゃないか?」
「え?何が?」と言うと
「幽霊探すのだよ!」と返してきた
「いやいや、辞めとけって。第一俺らいくつだと思ってんだよ」
「え?そんなの歳なんて関係無いんじゃない?」と言うと「ま~な、と」返す言葉を見つけてるいるうちに矢野は「ちょっと探してみようよ」
「え?」と首を斜めにすると「幽霊だよ」と言いながら矢野は風呂場へ消えて行った
…いや~幽霊って探して出てくる物なの笑とちょっと笑いながら独り言を呟いた
テレビでは今日は巨人が圧勝の様で巨人贔屓のナレーターが「いや~いいですねー、あそこで満塁ホームランですよ」なんて嬉しそうに言っている
それから何組か風呂に入りにお客が来て、矢野は上がった後も幽霊との出会いについてあーだこーだ語っていたが俺はテレビを見ながら話し半分も聞かずうなずくだけで、気がつくと矢野は帰った様だった
あ、もうこんな時間か。
とお風呂の片付け準備を始めようと椅子から立ち上がると同時に入り口に人が立っているのが見えた
「あの…まだ…やってますか?」と、とても細い声で俺に尋ねた
「あ、はい」と反射的に言うと俺に風呂代を渡して風呂場にへとさっと行った
ドクドクと心拍数が上がるのが直ぐに分かった。
この辺では見たこと無い顔だ。
え、あの人が幽霊…
いやいや、そんな筈はないでしょ…と一人でツッコミを入れていた。
季節は夏だと言うのに銭湯全体がヒンヤリと冷たさを感じる
暫くすると女性が出てきた
着替えを終えてカウンターの横を通り過ぎながら俺はあまり見たく無いのだが俯きながらチラッと目をやると女性は立ち止まり俺に
「あの…」
「は、はい!」と俺の声が明らかに転調して声が出た
「あ、あの…近くに越してきた相沢と申しますまた利用します」と礼儀良く出て行った
俺は、全身の張り詰めた筋肉が解けてドカッと椅子に座り込んだ
「普通のお客だ…泣」と拍子抜けした様に思った瞬間。「ガタガタガタ!」
、と裏庭の狭いスペースから物音が聞こえた
俺は「いやいや、全然何も聞こえ無かったと自分に言い聞かせ様としたがまた「ガタガタ」と音が聞こえた
仕方無いと俺は恐る恐る裏へ回ると、一瞬暗闇で何も見えなかったがそこには一匹の猿がこちらを見ながら首を傾げて覗いていた。
目が合うと「ウキー、キー!」と威嚇していた
そして驚いたのがその猿が上着を着ていてその上着と自分の背中にくっ付ける様に畑置いてある人型のカカシを背中に指してこっちを威嚇していた
これでカラスが餌を横取りするのを防いでいるだ!
と言いたげである
…そのカカシを良く見るとこの幽霊騒動がこの猿の仕業だと悟った
なぜなら、そのカカシが来ていた服がハンテン模様だったからだ
猿は左手にミカンを持ちながら逃げようとした時ウチの屋根にカカシが当たり無残にハンテン模様を着たカカシが取り残された
俺は「こんな時こそ、ゆっくりお風呂に入って今日の事をおさらいしよ」と誰もいない風呂場に向かった
すみれおばちゃんと矢野には真相は話さずこのまま迷宮入りも面白いかも笑
なんて思いながら今日の営業を終えた
…続く
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