Geekに恋した2人

べいかー

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三角関係 五

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※ ※ ※ ※

 今思えば、その後、奏さんに対してあんな気持ちを持つなんて、この時には想像もできなかった。いや、この時既に、私は本当の奏さんと、「出会って」いたのかもしれない。ただ、それに気付かなかっただけだ。だって、奏さんの書いた小説は、奏さんの思い、パーソナルな部分が、溢れ出たものなんだから。そして、奏さんに会って、あいさつして、話をして…。どうしちゃったんだろう、自分。私が、こんなに、奏さんのことをもっと知りたい、奏さんとずっと一緒にいたい、って思うなんて、やっぱり、あの時の自分には、想像できなかった。

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