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恋心 五
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そして、クリスマスイブを、亜美子は迎えた。この日も2人は、他愛もない話で盛り上がった。
『トシさんと話をしていると、時間が経つのがあっという間だ。本当に、トシさんと話をしていると、楽しい!』
亜美子は心の底から、そう思った。
そして、この日亜美子は、トシに、あるプレゼントを用意していた。そして、それを取りに来てもらうため、また、亜美子の想いを、トシに伝えるため、亜美子は、オーディオレターを、この日のために用意した。
「ああ楽しかった。じゃあ私、そろそろ寝ますね。」
「そうですか。それではおやすみなさい。」
「おやすみなさい。ああ、私のもとに、サンタさん来てくれないかな?」
「えっ、そういう年齢でもない気がしますが…。」
「冗談ですよ冗談。あと、私、今日の日のために、オーディオレター、用意したんです!これ、マイク付きヘッドホンをCDプレーヤーにさして、再生したら、うまく聴こえますかね?」
「おそらく大丈夫だと思います。やってみてください。」
「分かりました。では、今からオーディオレター、かけますね。返事は、明日してください。それでは、おやすみなさい。」
「ありがとうございます。おやすみなさい。」
トシはその直後、亜美子のオーディオレターを、聴くこととなった。
「…トシさん、聴こえますか?改めてこういうことをするのって、何か照れますね。でも、私、こういうの、嫌いじゃないんです。
まず、トシさんにプレゼントがあります。似合うかどうか分からないんですが、ネックレス、買って来ました。でも、声を聞いただけで、1度も会っていない人に、プレゼントを渡すのって、何か変かな?…でも、優しいトシさんのことだから、きっと受け取ってくれる、そう信じています。
そして、私は、トシさんに会いたいです。トシさんとしゃべっていると、時間が経つのが、あっという間に感じます。そして、トシさんはどんな人かな?そんなことを、1人で考え、勝手に妄想しています。…すみません、変な意味じゃないですよ。
というわけで、私、アミは、2015年の12月25日、大学の文学部棟、フランス文学研究室の前で、トシさんを待っています。多分、トシさんの所にもサンタさんは来ないと思うので、私がサンタさんになってあげます!…っていうのは冗談ですけど。
でもこれって、私にとっては明日だけど、トシさんにとっては、30年後になるんですよね?大丈夫かな?…でも、優しいトシさんのことだから、きっと来てくれると信じています。
では、おやすみなさい。」
亜美子はこのオーディオレターを録音した時、少し不安に駆られていた。
「さすがに、30年後の約束は、守られないんじゃないかな?それに、トシさんだってその頃は、結婚しているかもしれないし…。
でも、それでもいい。私は一目でいいから、トシさんに逢いたい。そして、その時もし、トシさんがまだ1人なら…。
トシさんと一緒になりたい。」
そして、トシに会った時、亜美子は、「好きです。」という自分の素直な気持ちを、トシに伝えよう、そう思っていた。
『トシさんと話をしていると、時間が経つのがあっという間だ。本当に、トシさんと話をしていると、楽しい!』
亜美子は心の底から、そう思った。
そして、この日亜美子は、トシに、あるプレゼントを用意していた。そして、それを取りに来てもらうため、また、亜美子の想いを、トシに伝えるため、亜美子は、オーディオレターを、この日のために用意した。
「ああ楽しかった。じゃあ私、そろそろ寝ますね。」
「そうですか。それではおやすみなさい。」
「おやすみなさい。ああ、私のもとに、サンタさん来てくれないかな?」
「えっ、そういう年齢でもない気がしますが…。」
「冗談ですよ冗談。あと、私、今日の日のために、オーディオレター、用意したんです!これ、マイク付きヘッドホンをCDプレーヤーにさして、再生したら、うまく聴こえますかね?」
「おそらく大丈夫だと思います。やってみてください。」
「分かりました。では、今からオーディオレター、かけますね。返事は、明日してください。それでは、おやすみなさい。」
「ありがとうございます。おやすみなさい。」
トシはその直後、亜美子のオーディオレターを、聴くこととなった。
「…トシさん、聴こえますか?改めてこういうことをするのって、何か照れますね。でも、私、こういうの、嫌いじゃないんです。
まず、トシさんにプレゼントがあります。似合うかどうか分からないんですが、ネックレス、買って来ました。でも、声を聞いただけで、1度も会っていない人に、プレゼントを渡すのって、何か変かな?…でも、優しいトシさんのことだから、きっと受け取ってくれる、そう信じています。
そして、私は、トシさんに会いたいです。トシさんとしゃべっていると、時間が経つのが、あっという間に感じます。そして、トシさんはどんな人かな?そんなことを、1人で考え、勝手に妄想しています。…すみません、変な意味じゃないですよ。
というわけで、私、アミは、2015年の12月25日、大学の文学部棟、フランス文学研究室の前で、トシさんを待っています。多分、トシさんの所にもサンタさんは来ないと思うので、私がサンタさんになってあげます!…っていうのは冗談ですけど。
でもこれって、私にとっては明日だけど、トシさんにとっては、30年後になるんですよね?大丈夫かな?…でも、優しいトシさんのことだから、きっと来てくれると信じています。
では、おやすみなさい。」
亜美子はこのオーディオレターを録音した時、少し不安に駆られていた。
「さすがに、30年後の約束は、守られないんじゃないかな?それに、トシさんだってその頃は、結婚しているかもしれないし…。
でも、それでもいい。私は一目でいいから、トシさんに逢いたい。そして、その時もし、トシさんがまだ1人なら…。
トシさんと一緒になりたい。」
そして、トシに会った時、亜美子は、「好きです。」という自分の素直な気持ちを、トシに伝えよう、そう思っていた。
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