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第8章 エルフ族との邂逅
第100話 精霊王アランティア【フェリシア視点】
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「俺の父のアランティアだ。エルフの王をやっている」
えっ?
エルフの王?
隣には二十代に見えるこれまた美しい女性が立っている。
ティオと同じ髪色、もしかして母君かしら?
「突然呼び立ててすまぬ。そなたの繰り返される叫びが気になって確かめたかった」
「叫びですか……?」
「ああ、かつての我が妹ミューレアと同じ類の叫びだ」
ミューレア、たしか伝説のエルフの王妃。
今の王家や貴族は彼女の血筋から始まっている。
彼女が王家に嫁したからこそ今の私たちは魔法をいろいろ扱えるようになった。
そんな歴史的存在の名を挙げられても……。
「お嬢さんが戸惑ってますわ、アラン。あなたにとってつい昨日のことでも、人間にとっては生まれる前のはるか昔のことなのだから」
隣の女性が私のとまどいを説明してくれた。
エルフの王を『アラン』と愛称っぽく呼ぶその女性は?
「私の名はイレーネ。あなたと同じ人間ですが、アランとの間にティオレがいます」
ということはティオはエルフの王と人間の間の子なのですか?
いろいろ驚いていると、エルフ王アランティアが再び私に尋ねました。
「すまぬ、そなたのことはミューレアと同じ力を持つ者として気にしていた。数か月ほど前にその叫びが強くなって、それからしばらくしてぴたりとやんだ、それが気になってな」
「『叫び』の意味が分かりませんが……」
「人が強い思いを持った場合、エルフの王にはそれが聞き取れる力がある。普通のエルフにも多少その能力があるが、王の能力の強さは別格なのだ。ミューレアと同じ力を持って苦しんでいた小さな娘、だからこそ……」
王妃ミューレアと同じ力、思い出した!
私は幼いころに家庭教師のミンディ様から、風と闇の魔力で人の陰口などを聞き取ることができる能力があると指摘されたことがある。
「あの、ミューレア王妃と一緒と言っても私はそれをうまく制御できなくて、醜態をさらしてしまったことも多々あります」
「図らずも他人の裏の顔や本音を知れば、平静でいられないようになるのも当然だ、ましてや子供ではな」
「数か月前というとエミール王子との婚約を解消したころですね」
「エミール王子、そいつがそなたを苦しめていたのか。そなたが希望するなら私が直に制裁を与えてもよいぞ」
今とても物騒なことを?
「いえ、それには及びません! エミール王子との問題はすでに解決しており、私は今は学園生活を楽しめて本当に幸せですから、お気遣いなく!」
丁重に辞退させていただいた。
そういえばミューレア王妃も街で暴れたとか、エルフって意外と過激なのね。
「そうか、わざわざ呼びたてして済まぬ。確かめられてよかった。ティオ、彼女をおくってやってくれ」
ティオは再び私を抱えて、王都の上空を飛び跳ねていく。
帰りは私も少し余裕があったのか、上から見下ろす世界というものが新鮮で楽しんでいた。すると、ティオは気を利かせて少し回り道をしてくれる。
王宮の真上まで飛んで行ってくれて、その向こうにあるドゥンケルヒンターの森を見せてくれたり、王都の夜景や学園の全体像など、楽しかったので時間が経つのを忘れ、家に帰ってきたときには夜中の二時を過ぎていた。
「親父が魔法で使用人の記憶はいじっておいたからな」
我が家のバルコニーに到着すると、ティオはいたずらっぽくそう言って私を安心させてくれた。
【作者あいさつ】
100話到達しました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
この度出てきた精霊王アランティアですが、別のお話にも登場しています。
『婚約破棄された公爵令嬢ですが、魔女によって王太子の浮気相手と赤ん坊のころ取り換えられていたそうです』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/886367481/638794694
このころは先代がまだ精霊王でした。
その物語では主人公のサラやフェリシアのご先祖様に当たるキャラが登場しております。
よかったら☆や♡お願いいたします。
えっ?
エルフの王?
隣には二十代に見えるこれまた美しい女性が立っている。
ティオと同じ髪色、もしかして母君かしら?
「突然呼び立ててすまぬ。そなたの繰り返される叫びが気になって確かめたかった」
「叫びですか……?」
「ああ、かつての我が妹ミューレアと同じ類の叫びだ」
ミューレア、たしか伝説のエルフの王妃。
今の王家や貴族は彼女の血筋から始まっている。
彼女が王家に嫁したからこそ今の私たちは魔法をいろいろ扱えるようになった。
そんな歴史的存在の名を挙げられても……。
「お嬢さんが戸惑ってますわ、アラン。あなたにとってつい昨日のことでも、人間にとっては生まれる前のはるか昔のことなのだから」
隣の女性が私のとまどいを説明してくれた。
エルフの王を『アラン』と愛称っぽく呼ぶその女性は?
「私の名はイレーネ。あなたと同じ人間ですが、アランとの間にティオレがいます」
ということはティオはエルフの王と人間の間の子なのですか?
いろいろ驚いていると、エルフ王アランティアが再び私に尋ねました。
「すまぬ、そなたのことはミューレアと同じ力を持つ者として気にしていた。数か月ほど前にその叫びが強くなって、それからしばらくしてぴたりとやんだ、それが気になってな」
「『叫び』の意味が分かりませんが……」
「人が強い思いを持った場合、エルフの王にはそれが聞き取れる力がある。普通のエルフにも多少その能力があるが、王の能力の強さは別格なのだ。ミューレアと同じ力を持って苦しんでいた小さな娘、だからこそ……」
王妃ミューレアと同じ力、思い出した!
私は幼いころに家庭教師のミンディ様から、風と闇の魔力で人の陰口などを聞き取ることができる能力があると指摘されたことがある。
「あの、ミューレア王妃と一緒と言っても私はそれをうまく制御できなくて、醜態をさらしてしまったことも多々あります」
「図らずも他人の裏の顔や本音を知れば、平静でいられないようになるのも当然だ、ましてや子供ではな」
「数か月前というとエミール王子との婚約を解消したころですね」
「エミール王子、そいつがそなたを苦しめていたのか。そなたが希望するなら私が直に制裁を与えてもよいぞ」
今とても物騒なことを?
「いえ、それには及びません! エミール王子との問題はすでに解決しており、私は今は学園生活を楽しめて本当に幸せですから、お気遣いなく!」
丁重に辞退させていただいた。
そういえばミューレア王妃も街で暴れたとか、エルフって意外と過激なのね。
「そうか、わざわざ呼びたてして済まぬ。確かめられてよかった。ティオ、彼女をおくってやってくれ」
ティオは再び私を抱えて、王都の上空を飛び跳ねていく。
帰りは私も少し余裕があったのか、上から見下ろす世界というものが新鮮で楽しんでいた。すると、ティオは気を利かせて少し回り道をしてくれる。
王宮の真上まで飛んで行ってくれて、その向こうにあるドゥンケルヒンターの森を見せてくれたり、王都の夜景や学園の全体像など、楽しかったので時間が経つのを忘れ、家に帰ってきたときには夜中の二時を過ぎていた。
「親父が魔法で使用人の記憶はいじっておいたからな」
我が家のバルコニーに到着すると、ティオはいたずらっぽくそう言って私を安心させてくれた。
【作者あいさつ】
100話到達しました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
この度出てきた精霊王アランティアですが、別のお話にも登場しています。
『婚約破棄された公爵令嬢ですが、魔女によって王太子の浮気相手と赤ん坊のころ取り換えられていたそうです』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/886367481/638794694
このころは先代がまだ精霊王でした。
その物語では主人公のサラやフェリシアのご先祖様に当たるキャラが登場しております。
よかったら☆や♡お願いいたします。
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