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鮮血の記憶
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何で?テニス部の顧問がこんなとこに居るんだ?
真っ青な顔でマットに横たわっていた女生徒は確かテニス部の副部長で?使われていない倉庫に先生とふたりきりでしかも生徒は倒れてるし!!と混乱しながらも再び突進してくる男の襟首を掴み部屋の奥に引きずる
薄暗いし足場は悪いし 何か格闘技を嗜んでいるらしい先生の動きはそこそこ機敏だけど捕まえてしまえばそうそう苦戦する事もない
ないが有段者である自分が相手を怪我させてしまうと正当防衛が認められない可能性があるので慎重にならざるを得ないのだ と、言うか……この先生はなんで俺を襲って来た?とにかくだっ
「先輩さんを連れて逃げろ!美海!宮地くん」
と叫ぶ俺の声に
「川内先輩 大丈夫ですか?」
と美海が近寄り倒れていた女生徒を揺すぶると 細く瞳を開けた川内先輩と呼ばれた彼女がお腹を押さえ虚ろに呟く
「赤ちゃん…私の赤ちゃん…」
それと同時に 有平先生が怒号を上げる
「俺の子かどうか わからないだろう!!妻帯者だと知っていながら俺に股開いた女だ!! 他のヤツの子かもしれないじゃないか!!」
「なら何で!!!先輩の腹を狙ったのよ!!」
そんな戯言を言い出した有平に向かって美海が怒声を浴びせかける
その横でオロオロしながらも 俺が幽霊ちゃんの為に持ってきた水を意識がいまだにはっきりしてなさそうな女生徒の半身を起こし飲ませる宮地くん
その手を振り払い ゆらゆらと精気なく川内さんがマットから起き上がった
「赤ちゃん逝っちゃった? ねぇ天国に行こうよ 赤ちゃんが待ってるよ センセー…」
抑揚のない声でそう繰り返す川内さんは ジャージのポケットからカッターを取り出し刃をカチリとだすと自分の手首を切った!!
飛び散る鮮血
あっけに取られる俺に向かって
「邪魔よ退いて」
と歌うように川内さんが俺に声をかけながらカッターを向けた
振り上げた腕から血飛沫が床にしたたり禍々しい模様になっている
「空也!離れて!!危ない」
と美海の声がするけど……まともに動けない
ガタガタ震えてる有平が俺の背にすがって俺を盾にしてやがるせいだ
えぇ~~い自分の仕出かした不始末を生徒に押し付けるんじゃない!!!!
身を捻り有平から逃れようとするが大人の追い詰められた男の力は尋常で無く強い
ゆらりゆらりと 川内さんがカッターを俺に振り下ろした
畜生!!しがみつく有平のせいで避けられそうにれない!
そう思った瞬間 美海が手にしていた棒で川内さんの手首を叩きカッターが床に落ちる
助かった!と思う暇なく今度は後ろから平原が全力で俺を川内さんの方に突き飛ばしたのだった
後ろからの衝撃と前に立っていた川内さんにぶち当たった事で足が縺れる
そのまま壁に跳ね飛ばされた俺達は机が積み上げられた場所まで転がりぶつかりそれらが俺と川内さんの上にガラガラと落ちて来きた
とっさに川内さんをかばい 彼女胸深くに抱きしめ丸くなる
なんだか凄い音を立て落ちて来る机や椅子
「空也!大丈夫?川内先輩」
と美海の声がする……が返事を返せない
「先輩 錨先輩 七海部長が大人を呼んで来てくれましたよ!!」
悲鳴に涙声まで滲ませてる宮地くんを安心させてやりたかったが…本当にひとことも声が出ない…
俺の上にある物を片しているらしいガタガタと音がする
背中や脚に重い衝撃を感じたまま川内さんを庇う姿勢は崩せない
思った程の痛みはないが 頭を直撃した重い何かのせいで意識は次第に遠くなっていく
その合間に小さな子供の手が俺の背を撫でたような気配が感じとれたけど それが何かはわからなかった…
真っ青な顔でマットに横たわっていた女生徒は確かテニス部の副部長で?使われていない倉庫に先生とふたりきりでしかも生徒は倒れてるし!!と混乱しながらも再び突進してくる男の襟首を掴み部屋の奥に引きずる
薄暗いし足場は悪いし 何か格闘技を嗜んでいるらしい先生の動きはそこそこ機敏だけど捕まえてしまえばそうそう苦戦する事もない
ないが有段者である自分が相手を怪我させてしまうと正当防衛が認められない可能性があるので慎重にならざるを得ないのだ と、言うか……この先生はなんで俺を襲って来た?とにかくだっ
「先輩さんを連れて逃げろ!美海!宮地くん」
と叫ぶ俺の声に
「川内先輩 大丈夫ですか?」
と美海が近寄り倒れていた女生徒を揺すぶると 細く瞳を開けた川内先輩と呼ばれた彼女がお腹を押さえ虚ろに呟く
「赤ちゃん…私の赤ちゃん…」
それと同時に 有平先生が怒号を上げる
「俺の子かどうか わからないだろう!!妻帯者だと知っていながら俺に股開いた女だ!! 他のヤツの子かもしれないじゃないか!!」
「なら何で!!!先輩の腹を狙ったのよ!!」
そんな戯言を言い出した有平に向かって美海が怒声を浴びせかける
その横でオロオロしながらも 俺が幽霊ちゃんの為に持ってきた水を意識がいまだにはっきりしてなさそうな女生徒の半身を起こし飲ませる宮地くん
その手を振り払い ゆらゆらと精気なく川内さんがマットから起き上がった
「赤ちゃん逝っちゃった? ねぇ天国に行こうよ 赤ちゃんが待ってるよ センセー…」
抑揚のない声でそう繰り返す川内さんは ジャージのポケットからカッターを取り出し刃をカチリとだすと自分の手首を切った!!
飛び散る鮮血
あっけに取られる俺に向かって
「邪魔よ退いて」
と歌うように川内さんが俺に声をかけながらカッターを向けた
振り上げた腕から血飛沫が床にしたたり禍々しい模様になっている
「空也!離れて!!危ない」
と美海の声がするけど……まともに動けない
ガタガタ震えてる有平が俺の背にすがって俺を盾にしてやがるせいだ
えぇ~~い自分の仕出かした不始末を生徒に押し付けるんじゃない!!!!
身を捻り有平から逃れようとするが大人の追い詰められた男の力は尋常で無く強い
ゆらりゆらりと 川内さんがカッターを俺に振り下ろした
畜生!!しがみつく有平のせいで避けられそうにれない!
そう思った瞬間 美海が手にしていた棒で川内さんの手首を叩きカッターが床に落ちる
助かった!と思う暇なく今度は後ろから平原が全力で俺を川内さんの方に突き飛ばしたのだった
後ろからの衝撃と前に立っていた川内さんにぶち当たった事で足が縺れる
そのまま壁に跳ね飛ばされた俺達は机が積み上げられた場所まで転がりぶつかりそれらが俺と川内さんの上にガラガラと落ちて来きた
とっさに川内さんをかばい 彼女胸深くに抱きしめ丸くなる
なんだか凄い音を立て落ちて来る机や椅子
「空也!大丈夫?川内先輩」
と美海の声がする……が返事を返せない
「先輩 錨先輩 七海部長が大人を呼んで来てくれましたよ!!」
悲鳴に涙声まで滲ませてる宮地くんを安心させてやりたかったが…本当にひとことも声が出ない…
俺の上にある物を片しているらしいガタガタと音がする
背中や脚に重い衝撃を感じたまま川内さんを庇う姿勢は崩せない
思った程の痛みはないが 頭を直撃した重い何かのせいで意識は次第に遠くなっていく
その合間に小さな子供の手が俺の背を撫でたような気配が感じとれたけど それが何かはわからなかった…
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