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桜の香り
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顔の上に雫が落ちてくる
温かい水の感触… 俺の顔に降り注いでくる
「ん?」
薄っすらと目を開けると ポロポロと大粒な涙を流して俺を見つめてる七海ちゃんの黒い大きな瞳が飛び込んできてビックリする
「七海ちゃん?」
と、かすれてはいたものの何とか声は出る事にホッとする俺
「よかった…空也」
泣きながらも安心したような声をあげる七海ちゃんに小さく頷いて身体を起こそうとしたら 慌ててその肩を押し留められる
「ここ……何処?」
と見慣れない天井を見上げる俺に七海ちゃんが短く
「病院だよ」
と答えてくれた
「病院?」
とオウム返しに俺が呟くと七海ちゃんが頷く
「旧体育館の地下で女生徒を庇った空也椅子や机の下敷きになったんだよ それで頭を強打して気絶しちゃったんだ
事故現場の酷い有様だったわりにあり得ない程軽症だったけど 頭を打ってるから一晩入院って事になったんだよ
今叔母さんは入院の手続きしてる
美海はとりあえず合宿先の学校に帰ったよ
コーチと先生方PTAの役員で緊急会議が行われるらしい……
それにしても…空也…軽症だって聞いて安心したけど なかなか目を覚まさなくて 僕……」
俯く七海ちゃんの声が切れ切れになる
「心配かけてごめん……そう言えば川内さんって人は?無事だった?」
と聞くと七海ちゃんは頷きながら話し出した
「うん、空也が庇ってあげたからね」
その言葉に俺はホッとする
「そっか~よかった」
と呟くと七海ちゃんがベッドに横たわっている俺の手をそっと握る
「あの後さ……有平先生は警察に連れて行かれて……川内さんって人も病院に運ばれたって聞いた 外科じゃなくて婦人科の棟……僕は詳しい事わからないけど 美海なら事情を知ってるんじゃないかな?」
その報告に俺は思わず目を瞑り天井を仰いだ
騒動の時のお腹を押さえ『赤ちゃん!私の赤ちゃん!!』と何度も呟いていた彼女を思い出すと胸が痛む…
「そうかぁ」
苦い思いに具体的なことばが出てこない… そんな俺の身体に温かい体温が覆いかぶさってきたのに ビックリして目を開けるとしがみつく七海ちゃんが居た
ふんわりと香るのは 1年の女子達からもらったとか言ってた日焼け止めかな?
柔らかな「桜」の残り香は 七海ちゃんにとても合っている
「よかった空也が目を覚まして」
とポロポロと涙を零しながら言う七海ちゃんに胸の奥をぎゅっと捕まれたような気がして俺は彼を抱きしめた
「お願いだから無茶はしないで…空也が好きだよ 他人を思いやれる空也が大好き!だけど…こんなのは嫌だ」
と泣きじゃくる七海ちゃんが愛おしい可愛い泣かせたくない
「ごめんね……心配かけて……」
そう謝ると七海ちゃんは首を振りながらますます強く抱きつく そんな七海ちゃんのサラサラな髪を何度も撫でる俺だった
温かい水の感触… 俺の顔に降り注いでくる
「ん?」
薄っすらと目を開けると ポロポロと大粒な涙を流して俺を見つめてる七海ちゃんの黒い大きな瞳が飛び込んできてビックリする
「七海ちゃん?」
と、かすれてはいたものの何とか声は出る事にホッとする俺
「よかった…空也」
泣きながらも安心したような声をあげる七海ちゃんに小さく頷いて身体を起こそうとしたら 慌ててその肩を押し留められる
「ここ……何処?」
と見慣れない天井を見上げる俺に七海ちゃんが短く
「病院だよ」
と答えてくれた
「病院?」
とオウム返しに俺が呟くと七海ちゃんが頷く
「旧体育館の地下で女生徒を庇った空也椅子や机の下敷きになったんだよ それで頭を強打して気絶しちゃったんだ
事故現場の酷い有様だったわりにあり得ない程軽症だったけど 頭を打ってるから一晩入院って事になったんだよ
今叔母さんは入院の手続きしてる
美海はとりあえず合宿先の学校に帰ったよ
コーチと先生方PTAの役員で緊急会議が行われるらしい……
それにしても…空也…軽症だって聞いて安心したけど なかなか目を覚まさなくて 僕……」
俯く七海ちゃんの声が切れ切れになる
「心配かけてごめん……そう言えば川内さんって人は?無事だった?」
と聞くと七海ちゃんは頷きながら話し出した
「うん、空也が庇ってあげたからね」
その言葉に俺はホッとする
「そっか~よかった」
と呟くと七海ちゃんがベッドに横たわっている俺の手をそっと握る
「あの後さ……有平先生は警察に連れて行かれて……川内さんって人も病院に運ばれたって聞いた 外科じゃなくて婦人科の棟……僕は詳しい事わからないけど 美海なら事情を知ってるんじゃないかな?」
その報告に俺は思わず目を瞑り天井を仰いだ
騒動の時のお腹を押さえ『赤ちゃん!私の赤ちゃん!!』と何度も呟いていた彼女を思い出すと胸が痛む…
「そうかぁ」
苦い思いに具体的なことばが出てこない… そんな俺の身体に温かい体温が覆いかぶさってきたのに ビックリして目を開けるとしがみつく七海ちゃんが居た
ふんわりと香るのは 1年の女子達からもらったとか言ってた日焼け止めかな?
柔らかな「桜」の残り香は 七海ちゃんにとても合っている
「よかった空也が目を覚まして」
とポロポロと涙を零しながら言う七海ちゃんに胸の奥をぎゅっと捕まれたような気がして俺は彼を抱きしめた
「お願いだから無茶はしないで…空也が好きだよ 他人を思いやれる空也が大好き!だけど…こんなのは嫌だ」
と泣きじゃくる七海ちゃんが愛おしい可愛い泣かせたくない
「ごめんね……心配かけて……」
そう謝ると七海ちゃんは首を振りながらますます強く抱きつく そんな七海ちゃんのサラサラな髪を何度も撫でる俺だった
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