14 / 58
第14話 【噂の広がり】
しおりを挟む
第14話 【噂の広がり】
銀の翼亭の扉を開けた瞬間。
いつもと違う空気が流れ込んできた。
酒場は満席に近い。
だが、その喧騒の質が違う。
「おい、聞いたか」
カウンター近くの荒くれ冒険者が、ジョッキを揺らしながら言った。
「ヘルハウンドキングの件だろ」
「ああ。勇者パーティが負けたって」
別のテーブルから若い冒険者の声。
「マジかよ。あの勇者様が」
「レベル55程度だろ。楽勝じゃなかったのか」
ベテラン風の男が苦笑する。
「装備も揃ってたはずだ。それが撤退とは」
「何が足りなかったんだ」
「さあな」
男は酒を呷った。
「ただ、一つ思い当たることがある」
周囲の視線が集まる。
「デバフ使いを追放したって話、覚えてるか」
沈黙。
誰もが、その意味を理解した。
「まさか」
「まさか、じゃない。あのストーンゴーレム討伐の話も聞いただろ」
「ああ、S級パーティと組んでるっていう」
「そのデバフ使いが、元は勇者パーティにいたんだとさ」
ざわめきが広がる。
「つまり、あのパーティは」
「自分たちの要を、自分で捨てたってわけだ」
誰かが低く笑った。
「バカだな」
アクセルは、酒場の入り口で立ち止まった。
自分の名前は聞こえなかった。
だが、内容は分かる。
クリスが肩を叩いた。
「気にすることないわ」
「いや、気にはしてない」
アクセルは小さく首を振る。
「ただ、不思議な感じだ」
四人は空いているテーブルへ向かう。
その道すがら。
視線を感じた。
何人もの冒険者が、こちらを見ている。
以前とは違う目だ。
ダリウスが豪快に笑った。
「おう、人気者だな」
「やめてくれ」
アクセルは小さく呻いた。
席に着くと、すぐに店員が駆け寄ってくる。
「いらっしゃいませ。ご注文は」
以前なら、呼んでも来なかった。
それが今は。
「エールを四つ」
クリスが注文する。
「かしこまりました。少々お待ちください」
店員は丁寧に頭を下げて去った。
ミラが嬉しそうに笑う。
「アクセルくん、すごいね」
「何が」
「みんな、こっち見てるよ」
「見られてるのが、すごいのか」
アクセルは苦笑する。
ミラは首を傾げた。
「だって、認められてるってことでしょ」
「そうだな」
ダリウスがテーブルを叩く。
「俺たちのパーティ、有名になったぜ」
「有名って」
「ストーンゴーレムを倒したって話、もう街中に広がってる」
クリスが静かに頷く。
「ギルドの公式記録にも残ったわ」
「そうか」
アクセルは視線を落とした。
実感が湧かない。
数日前まで、自分は無能と罵られていた。
それが今は。
「アクセル」
クリスの声。
「ん」
「これに慣れる必要はないけど」
彼女は微笑む。
「受け入れてもいいのよ」
「受け入れる」
「あなたは実力を証明した。それだけよ」
シンプルな言葉。
だが、胸に響いた。
エールが運ばれてくる。
四人は軽く杯を合わせた。
「今日も、よく頑張った」
クリスの音頭。
「おう」
ダリウスが豪快に飲み干す。
ミラも嬉しそうに杯を傾ける。
アクセルは、ゆっくりと味わった。
少しだけ、肩の力が抜けた気がした。
そこへ。
「失礼します」
若い冒険者が近づいてきた。
二十歳前後だろうか。
緊張した面持ちで、アクセルを見ている。
「あの、アクセルさんですよね」
「ああ、そうだが」
「やっぱり」
若者の顔が輝いた。
「ストーンゴーレムを倒したって、本当ですか」
「本当だ」
アクセルは頷く。
「すごい。デバフだけで、あんな化け物を」
「いや、一人じゃない」
アクセルは仲間を示した。
「みんなで倒したんだ」
「でも、デバフがなきゃ無理だったって」
若者は興奮気味に続ける。
「俺、ずっとデバフは使えないって思ってました」
「そうか」
「でも、アクセルさんを見て、考えが変わりました」
真剣な目。
「俺も、補助職を目指そうと思います」
アクセルは、少し驚いた。
自分の行動が、誰かに影響を与えている。
それは、予想していなかった。
「頑張れ」
短く、だが心を込めて言う。
「ありがとうございます」
若者は深く頭を下げて去った。
ミラが笑う。
「アクセルくん、いい顔してた」
「そうか」
「うん。すごく」
ダリウスが肩を叩く。
「お前、人に影響与えるタイプだな」
「そんなつもりはない」
「つもりがなくても、そうなってる」
クリスが静かに言った。
「それが、実力者の宿命よ」
アクセルは何も言えなかった。
酒場を出ると、夕暮れの街が広がっていた。
オレンジ色の光が石畳を染めている。
人通りは多い。
市場帰りの人々、仕事を終えた職人たち。
その中を、四人は歩く。
「明日は何する」
ダリウスが尋ねた。
「ギルドに寄る必要がある」
クリスが答える。
「次の依頼を確認しないと」
「そうだな」
アクセルは頷いた。
そこへ。
「あの」
声がかかった。
振り向くと、少女が立っていた。
十代半ばだろうか。
手には、小さなノートを握りしめている。
「アクセルさん、ですか」
「ああ」
「あの、サイン、いただけますか」
サイン。
アクセルの手が止まった。
サイン?
自分に?
「私は」
言葉が出ない。
少女は期待に満ちた目で見ている。
クリスが小さく笑った。
「どうぞ」
促されて、アクセルはノートを受け取る。
ペンも差し出された。
何を書けばいい。
名前だけでいいのか。
手が震える。
結局、自分の名前を書いた。
ただの名前。
それだけ。
「ありがとうございます」
少女が満面の笑みで受け取る。
「大切にします」
そう言って、駆けていった。
アクセルは、その背中を見送る。
「初めてのサインね」
クリスが言った。
「ああ」
「どうだった」
「分からない」
アクセルは正直に答えた。
「ただ、変な感じだ」
「変?」
「俺は、何も変わってない」
アクセルは自分の手を見る。
「なのに、周りの反応が変わった」
「それは」
クリスが歩き出す。
「あなたの真価が、やっと知られただけよ」
「真価」
「ええ。最初からあったもの」
彼女は振り返った。
「それを、周りが理解し始めた。それだけ」
ミラが横に並ぶ。
「アクセルくんは、ずっとすごかったんだよ」
「そうだぜ」
ダリウスも頷く。
「俺たちは最初から分かってた」
三人の言葉。
それが、胸に染みた。
アクセルは、小さく笑った。
「ありがとう」
素直に、そう言えた。
ギルドの前を通りかかったとき。
エミリアが外に出てきた。
「あ、アクセルさん」
「エミリアさん」
彼女は少し頬を染めている。
「明日、お時間ありますか」
「明日?」
「はい。ギルドマスターが、お話があるそうで」
「ガレスさんが」
アクセルは首を傾げる。
「分かった。試験の件だろう。朝、来る」
「お待ちしてます」
エミリアは丁寧に頭を下げた。
その視線が、少しだけ長くアクセルに留まる。
「あの」
「ん」
「初めて、ギルドに来られたとき」
エミリアの声が、少し震える。
「覚えていますか」
「ああ」
「あの時は、本当に」
言葉を選ぶように。
「心配、していました」
「心配」
「はい。一人で、大丈夫かなって」
彼女は小さく笑う。
「でも、今は」
視線を上げた。
「本当に、立派な冒険者になられて」
「エミリアさん」
「ギルドの受付として」
彼女は深く息を吸う。
「誇りに、思います」
そして、小さく付け加えた。
「個人的にも」
最後の言葉は、ほとんど聞こえなかった。
だが、その頬の赤みが、全てを物語っていた。
「ありがとうございます」
アクセルは、真っ直ぐに答えた。
「これからも、よろしくお願いします」
「はい」
エミリアは笑顔で頷いた。
銀の翼亭の扉を開けた瞬間。
いつもと違う空気が流れ込んできた。
酒場は満席に近い。
だが、その喧騒の質が違う。
「おい、聞いたか」
カウンター近くの荒くれ冒険者が、ジョッキを揺らしながら言った。
「ヘルハウンドキングの件だろ」
「ああ。勇者パーティが負けたって」
別のテーブルから若い冒険者の声。
「マジかよ。あの勇者様が」
「レベル55程度だろ。楽勝じゃなかったのか」
ベテラン風の男が苦笑する。
「装備も揃ってたはずだ。それが撤退とは」
「何が足りなかったんだ」
「さあな」
男は酒を呷った。
「ただ、一つ思い当たることがある」
周囲の視線が集まる。
「デバフ使いを追放したって話、覚えてるか」
沈黙。
誰もが、その意味を理解した。
「まさか」
「まさか、じゃない。あのストーンゴーレム討伐の話も聞いただろ」
「ああ、S級パーティと組んでるっていう」
「そのデバフ使いが、元は勇者パーティにいたんだとさ」
ざわめきが広がる。
「つまり、あのパーティは」
「自分たちの要を、自分で捨てたってわけだ」
誰かが低く笑った。
「バカだな」
アクセルは、酒場の入り口で立ち止まった。
自分の名前は聞こえなかった。
だが、内容は分かる。
クリスが肩を叩いた。
「気にすることないわ」
「いや、気にはしてない」
アクセルは小さく首を振る。
「ただ、不思議な感じだ」
四人は空いているテーブルへ向かう。
その道すがら。
視線を感じた。
何人もの冒険者が、こちらを見ている。
以前とは違う目だ。
ダリウスが豪快に笑った。
「おう、人気者だな」
「やめてくれ」
アクセルは小さく呻いた。
席に着くと、すぐに店員が駆け寄ってくる。
「いらっしゃいませ。ご注文は」
以前なら、呼んでも来なかった。
それが今は。
「エールを四つ」
クリスが注文する。
「かしこまりました。少々お待ちください」
店員は丁寧に頭を下げて去った。
ミラが嬉しそうに笑う。
「アクセルくん、すごいね」
「何が」
「みんな、こっち見てるよ」
「見られてるのが、すごいのか」
アクセルは苦笑する。
ミラは首を傾げた。
「だって、認められてるってことでしょ」
「そうだな」
ダリウスがテーブルを叩く。
「俺たちのパーティ、有名になったぜ」
「有名って」
「ストーンゴーレムを倒したって話、もう街中に広がってる」
クリスが静かに頷く。
「ギルドの公式記録にも残ったわ」
「そうか」
アクセルは視線を落とした。
実感が湧かない。
数日前まで、自分は無能と罵られていた。
それが今は。
「アクセル」
クリスの声。
「ん」
「これに慣れる必要はないけど」
彼女は微笑む。
「受け入れてもいいのよ」
「受け入れる」
「あなたは実力を証明した。それだけよ」
シンプルな言葉。
だが、胸に響いた。
エールが運ばれてくる。
四人は軽く杯を合わせた。
「今日も、よく頑張った」
クリスの音頭。
「おう」
ダリウスが豪快に飲み干す。
ミラも嬉しそうに杯を傾ける。
アクセルは、ゆっくりと味わった。
少しだけ、肩の力が抜けた気がした。
そこへ。
「失礼します」
若い冒険者が近づいてきた。
二十歳前後だろうか。
緊張した面持ちで、アクセルを見ている。
「あの、アクセルさんですよね」
「ああ、そうだが」
「やっぱり」
若者の顔が輝いた。
「ストーンゴーレムを倒したって、本当ですか」
「本当だ」
アクセルは頷く。
「すごい。デバフだけで、あんな化け物を」
「いや、一人じゃない」
アクセルは仲間を示した。
「みんなで倒したんだ」
「でも、デバフがなきゃ無理だったって」
若者は興奮気味に続ける。
「俺、ずっとデバフは使えないって思ってました」
「そうか」
「でも、アクセルさんを見て、考えが変わりました」
真剣な目。
「俺も、補助職を目指そうと思います」
アクセルは、少し驚いた。
自分の行動が、誰かに影響を与えている。
それは、予想していなかった。
「頑張れ」
短く、だが心を込めて言う。
「ありがとうございます」
若者は深く頭を下げて去った。
ミラが笑う。
「アクセルくん、いい顔してた」
「そうか」
「うん。すごく」
ダリウスが肩を叩く。
「お前、人に影響与えるタイプだな」
「そんなつもりはない」
「つもりがなくても、そうなってる」
クリスが静かに言った。
「それが、実力者の宿命よ」
アクセルは何も言えなかった。
酒場を出ると、夕暮れの街が広がっていた。
オレンジ色の光が石畳を染めている。
人通りは多い。
市場帰りの人々、仕事を終えた職人たち。
その中を、四人は歩く。
「明日は何する」
ダリウスが尋ねた。
「ギルドに寄る必要がある」
クリスが答える。
「次の依頼を確認しないと」
「そうだな」
アクセルは頷いた。
そこへ。
「あの」
声がかかった。
振り向くと、少女が立っていた。
十代半ばだろうか。
手には、小さなノートを握りしめている。
「アクセルさん、ですか」
「ああ」
「あの、サイン、いただけますか」
サイン。
アクセルの手が止まった。
サイン?
自分に?
「私は」
言葉が出ない。
少女は期待に満ちた目で見ている。
クリスが小さく笑った。
「どうぞ」
促されて、アクセルはノートを受け取る。
ペンも差し出された。
何を書けばいい。
名前だけでいいのか。
手が震える。
結局、自分の名前を書いた。
ただの名前。
それだけ。
「ありがとうございます」
少女が満面の笑みで受け取る。
「大切にします」
そう言って、駆けていった。
アクセルは、その背中を見送る。
「初めてのサインね」
クリスが言った。
「ああ」
「どうだった」
「分からない」
アクセルは正直に答えた。
「ただ、変な感じだ」
「変?」
「俺は、何も変わってない」
アクセルは自分の手を見る。
「なのに、周りの反応が変わった」
「それは」
クリスが歩き出す。
「あなたの真価が、やっと知られただけよ」
「真価」
「ええ。最初からあったもの」
彼女は振り返った。
「それを、周りが理解し始めた。それだけ」
ミラが横に並ぶ。
「アクセルくんは、ずっとすごかったんだよ」
「そうだぜ」
ダリウスも頷く。
「俺たちは最初から分かってた」
三人の言葉。
それが、胸に染みた。
アクセルは、小さく笑った。
「ありがとう」
素直に、そう言えた。
ギルドの前を通りかかったとき。
エミリアが外に出てきた。
「あ、アクセルさん」
「エミリアさん」
彼女は少し頬を染めている。
「明日、お時間ありますか」
「明日?」
「はい。ギルドマスターが、お話があるそうで」
「ガレスさんが」
アクセルは首を傾げる。
「分かった。試験の件だろう。朝、来る」
「お待ちしてます」
エミリアは丁寧に頭を下げた。
その視線が、少しだけ長くアクセルに留まる。
「あの」
「ん」
「初めて、ギルドに来られたとき」
エミリアの声が、少し震える。
「覚えていますか」
「ああ」
「あの時は、本当に」
言葉を選ぶように。
「心配、していました」
「心配」
「はい。一人で、大丈夫かなって」
彼女は小さく笑う。
「でも、今は」
視線を上げた。
「本当に、立派な冒険者になられて」
「エミリアさん」
「ギルドの受付として」
彼女は深く息を吸う。
「誇りに、思います」
そして、小さく付け加えた。
「個人的にも」
最後の言葉は、ほとんど聞こえなかった。
だが、その頬の赤みが、全てを物語っていた。
「ありがとうございます」
アクセルは、真っ直ぐに答えた。
「これからも、よろしくお願いします」
「はい」
エミリアは笑顔で頷いた。
22
あなたにおすすめの小説
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
『ゴミ溜め場の聖女』と蔑まれた浄化師の私、一族に使い潰されかけたので前世の知識で独立します
☆ほしい
ファンタジー
呪いを浄化する『浄化師』の一族に生まれたセレン。
しかし、微弱な魔力しか持たない彼女は『ゴミ溜め場の聖女』と蔑まれ、命を削る危険な呪具の浄化ばかりを押し付けられる日々を送っていた。
ある日、一族の次期当主である兄に、身代わりとして死の呪いがかかった遺物の浄化を強要される。
死を覚悟した瞬間、セレンは前世の記憶を思い出す。――自分が、歴史的な遺物を修復する『文化財修復師』だったことを。
「これは、呪いじゃない。……経年劣化による、素材の悲鳴だ」
化学知識と修復技術。前世のスキルを応用し、奇跡的に生還したセレンは、搾取されるだけの人生に別れを告げる。
これは、ガラクタ同然の呪具に秘められた真の価値を見出す少女が、自らの工房を立ち上げ、やがて国中の誰もが無視できない存在へと成り上がっていく物語。
追放された【鑑定士】の俺、ゴミスキルのはずが『神の眼』で成り上がる〜今更戻ってこいと言われても、もう遅い〜
☆ほしい
ファンタジー
Sランクパーティ『紅蓮の剣』に所属する鑑定士のカイは、ある日突然、リーダーのアレックスから役立たずの烙印を押され、追放を宣告される。
「お前のスキルはゴミだ」――そう蔑まれ、長年貢献してきたパーティを追い出されたカイ。
しかし、絶望の中でたった一人、自らのスキル【鑑定】と向き合った時、彼はその能力に隠された真の力に気づく。
それは、万物の本質と未来すら見通す【神の眼】だった。
これまでパーティの成功のために尽くしてきた力を、これからは自分のためだけに行使する。
価値の分からなかった元仲間たちが後悔した頃には、カイは既に新たな仲間と富、そして名声を手に入れ、遥か高みへと駆け上がっているだろう。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた男が、世界で唯一の神眼使いとして成り上がる物語。
――今更戻ってこいと言われても、もう遅い。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる