崖の上の選択 〜兄弟の絆が怪物を生む日〜

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第2話「崖っぷちの誘惑」

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 朝日が窓ガラスを通して店内に差し込んでいる。冬馬は目を開け、隣で眠る春樹の寝顔を見つめた。

 昨夜のことが夢ではなかったと、身体に残る倦怠感が教えてくれる。春樹の肌に残った痕跡、乾いた体液の跡——すべてが現実だった。

「ん……」

 春樹が小さく呻き、目を擦りながら起き上がった。二人の視線が絡み合う。

「……おはよ、兄さん」

「ああ、おはよう」

 気まずい沈黙が流れた。春樹は頬を赤らめながら、慌てて服を整え始める。

「あの……昨日のこと……」

「後悔してるか?」

 冬馬の問いに、春樹は首を横に振った。

「してない。ただ……これから、どうしよう」

 冬馬は立ち上がり、店内を見回した。状況は何も変わっていない。出入り口は施錠されたまま、外部との連絡手段もない。

「まず、脱出方法を探す。それが最優先だ」

 冬馬は冷静に言ったが、内心では焦りが募っていた。このまま閉じ込められ続ければ、食料も水も尽きる。それに——

 春樹の横顔を盗み見る。昨夜、一線を越えてしまった。弟との関係が変わってしまった。

 でも、後悔はしていなかった。

 午前中、二人は店内を隈なく調べた。厨房の食料庫には幸い、ある程度の食材が残っていた。水も冷蔵庫に大量のペットボトルがある。

「とりあえず、数日は持ちそうだな」

 冬馬が冷蔵庫の中身を確認しながら言った。春樹は不安そうに唇を噛んでいる。

「でも、数日経ったら……」

「その前に出る方法を見つける」

 冬馬は断言したが、実際のところ、打開策は見つかっていなかった。

 昼過ぎ、二人は外テラスに出た。施錠されていたガラス扉が、なぜか今朝は開いた。罠かもしれないと警戒したが、新鮮な空気を求めて外に出ることにした。

 テラスは崖の縁ギリギリまで張り出していて、足元を覗けば遥か下に谷底が見える。鉄製の柵が設置されているが、それがあっても足が竦むほどの高度だ。

「うわ……すごい高さ……」

 春樹が柵にしがみつきながら下を覗き込んだ。風が強く、髪を激しく揺らしている。

「危ないぞ、あまり身を乗り出すな」

 冬馬が春樹の腕を掴む。春樹は振り返り、悲しそうな笑みを浮かべた。

「……もしさ、本当にどっちかが飛び降りなきゃいけないなら」

「春樹——」

「兄さんが飛び降りるなら、俺も一緒に行く」

 冬馬の胸が締め付けられた。春樹の目は真剣で、冗談ではない。

「バカなこと言うな」

「バカじゃない。俺、兄さんがいない世界なんて……意味ないもん」

 春樹の目から涙が溢れた。風が涙を横に流していく。

「春樹……」

 冬馬は春樹を抱き寄せた。強い風の中、二人は寄り添うように立っている。

「兄さん……俺……」

「わかってる」

 冬馬は春樹の背中を撫でた。自分の中でも、何かが変わり始めていることを感じていた。

 これは兄弟の愛情なのか、それとも——

「……寒くないか?」

「うん、ちょっと……」

 春樹の身体が震えている。風が冷たく、肌を刺すようだ。

「中に戻るか?」

「ううん、もうちょっとここにいたい。外の空気、久しぶりだから」

 冬馬は自分の上着を脱ぎ、春樹の肩にかけた。春樹は小さく「ありがと」と呟く。

 しばらく二人は無言で景色を眺めていた。遠くの山々、青い空、そして眼下の深い谷。美しい風景も、今は牢獄の一部でしかない。

「なあ兄さん」

「ん?」

「昨日さ……俺たち、変なことしちゃったよな」

 冬馬は答えなかった。変なこと——確かにそうだ。兄弟がすることではない。

「でも……俺、後悔してない」

 春樹が柵から手を離し、冬馬を見上げた。

「兄さんは……後悔してる?」

「……いや」

 冬馬は正直に答えた。

「俺も、後悔してない」

 春樹の顔がパッと明るくなった。それから、恥ずかしそうに俯く。

「なら……その……また……してもいい?」

 冬馬の心臓が跳ね上がった。春樹の頬が真っ赤に染まっている。

「ここで、か?」

「う、うん……だって、中に戻っても……その……」

 春樹の声が小さくなっていく。冬馬は春樹の顎に手を添え、顔を上げさせた。

「……いいのか? 外で、こんなところで」

「兄さんとなら……どこでも……」

 その言葉が、冬馬の理性を吹き飛ばした。

 冬馬は春樹の唇を奪った。強い風の中、二人の身体が密着する。

「んっ……兄さん……」

 春樹の手が冬馬の背中に回される。唇を離すと、互いの息が白く見えるほど冷たい空気だった。

「寒い……?」

「ううん……兄さんの体温で、あったかい……」

 冬馬は春樹を柵に押し付けた。春樹の背中が鉄パイプに当たり、小さく声を漏らす。

「ひゃっ……冷たい……」

「我慢しろ」

 冬馬の手が春樹のシャツの裾から潜り込む。冷たい風に晒された肌が、冬馬の手のひらで温まっていく。

「んっ……あっ……」

 春樹の身体が震えた。冬馬は胸元を撫で、乳首を指先で軽く摘む。

「やっ……そこ……敏感……」

「知ってる」

 冬馬は悪戯っぽく笑い、さらに強く乳首を刺激した。春樹の腰が跳ね、喘ぎ声が風に掻き消されそうになる。

「あっ……だめ……外だよ……?」

「誰も見てない」

 確かに周囲には誰もいない。ただ風と、崖と、青空があるだけだ。

 冬馬は春樹のジーンズのボタンを外した。春樹は恥ずかしそうに顔を背ける。

「見ないで……」

「見せろ、って昨日も言っただろ」

 冬馬はジーンズを腰まで下ろした。下着越しに、既に硬くなっている春樹のペニスの形が浮き出ている。

「もう、こんなになって……」

「だって……兄さんが……」

 冬馬は下着も一緒に引き下ろした。勃起したペニスが跳ね、冷たい風に晒される。

「ひゃあっ……!」

 春樹の声が裏返った。外気に触れた敏感な部分が、ビクビクと震えている。

「外の空気、気持ちいいだろ?」

「や……恥ずかしい……」

 春樹は両手で顔を覆ったが、下半身を隠そうとはしなかった。

 冬馬は春樹のペニスを手で包んだ。冷たい風と、熱いペニスの温度差が刺激的だ。

「あっ……兄さん……」

 ゆっくりと手を動かす。春樹の腰がガクガクと揺れた。

「柵、掴んでろ。落ちるぞ」

「う、うん……」

 春樹は後ろ手に柵を掴んだ。不安定な体勢で、冬馬の愛撫を受け止める。

 冬馬は手の動きを速めた。春樹のペニスから先走りが溢れ、手のひらを濡らす。

「んっ……あっ……兄さん……もっと……」

「もっと、どうしてほしい?」

「わかんない……でも……もっと……」

 春樹の声が切なく響く。冬馬は片手でペニスを扱きながら、もう片方の手で春樹の太腿を撫でた。

「ここも、敏感なんだな」

「あっ……そこ……くすぐったい……」

 太腿の内側を指先で這わせる。春樹の身体がビクッと跳ねた。

 冬馬の指が、さらに奥へと進む。春樹の股間の裏側、会陰部に触れた。

「ひゃあっ……! そこ……やっ……!」

「ここ、感じるのか」

 冬馬は指先で優しく押した。春樹の腰が大きく跳ね上がる。

「だめ……変になっちゃう……!」

「変に、なれ」

 冬馬は会陰部を刺激しながら、ペニスを扱く速度を上げた。春樹の身体が弓なりに反る。

「兄さん……兄さん……っ!」

 春樹のペニスがビクビクと膨張する。射精が近い証拠だ。

「イくのか?」

「うん……イッちゃう……!」

「いいぞ、イけ。外で、全部出せ」

 冬馬の言葉が引き金になった。春樹の口から高い悲鳴が漏れる。

「あっ……ああああっ……!」

 ドピュ、ドピュッと勢いよく精液が噴き出した。風に煽られて、一部はテラスの床に、一部は柵の外へと飛んでいく。

「すごい……飛んでる……」

 冬馬は春樹の射精を見つめながら、自分の下半身も限界に近いことを自覚していた。

「はぁ……はぁ……」

 春樹が荒い息をつきながら、力なく柵にもたれかかる。放心したような表情だ。

「……兄さんも、脱いで」

「え?」

「兄さんのも……見たい……触りたい……」

 春樹の目が潤んでいる。その懇願するような眼差しに、冬馬は抗えなかった。

 冬馬は自分のベルトを外し、ズボンと下着を一気に下ろした。ギンギンに勃起したペニスが、春樹の目の前に現れる。

「わ……すごい硬そう……」

 春樹が恐る恐る手を伸ばす。冬馬のペニスに触れた瞬間、冬馬は思わず声を漏らした。

「んっ……」

「兄さん……気持ちいい……?」

「ああ……すごく……」

 春樹の手がぎこちなく上下に動く。昨日よりは慣れた動きだが、まだ不慣れさが残っている。

「もっと強く握っていいぞ」

「こう……?」

 春樹の手に力が入る。冬馬の腰が自然と前後に動いた。

「春樹……もっと……」

「うん……」

 春樹は両手を使って、冬馬のペニスを扱き始めた。シュコシュコと音を立てながら、リズミカルに動く。

「ちょっと待て……」

 冬馬は春樹の手を止め、テラスに置いてあったブランケットを取ってきた。床に敷き、春樹を座らせる。

「これなら、少しは楽だろ」

「ありがと、兄さん……」

 春樹は座ったまま、冬馬のペニスに再び手を伸ばした。今度は顔の高さにペニスがある。

「こうすると……すごい近い……」

「嫌か?」

「ううん……もっと、近くで見たい……」

 春樹が顔を近づける。冬馬のペニスの匂いを嗅いでいるようだ。

「春樹……」

「……舐めても、いい?」

 冬馬の脳が真っ白になった。

「本気か?」

「うん……昨日から、ずっと思ってた……兄さんの、舐めてみたいって……」

 春樹の顔が真っ赤だ。それでも、目は真剣だった。

「……好きにしろ」

 冬馬がそう言うと、春樹は恐る恐る舌を伸ばした。

 ペニスの先端に、春樹の舌先が触れる。

「んっ……」

 冬馬の身体が震えた。春樹の舌が、亀頭をゆっくりと舐め回す。

「ちゅぱ……ちゅぱ……」

 春樹の舌が、カリの部分を重点的に刺激する。冬馬は腰が砕けそうになった。

「春樹……そこ……」

「ここ、敏感なの……?」

 春樹が悪戯っぽく笑い、さらに集中的に舐める。冬馬は春樹の髪を掴んだ。

「くっ……」

「兄さん……すごい顔してる……」

 春樹は今度、ペニスの根元から先端まで、舌を這わせた。裏筋をなぞるように舐め上げる。

「ちゅる……ちゅる……」

「うっ……」

 冬馬の腰が震えた。春樹の舌技が予想以上に気持ちいい。

「春樹……もう……」

「もうイっちゃうの……?」

「ああ……お前の舌が……気持ちよすぎる……」

 春樹は嬉しそうに微笑み、今度はペニス全体を口に含んだ。

「んむっ……」

 温かく湿った口内が、冬馬のペニスを包み込む。春樹の舌が、口の中で動き回る。

「くっ……春樹……」

 冬馬の腰が勝手に動いた。春樹の口の中で、ペニスが前後に擦れる。

「んっ……んんっ……」

 春樹は必死に冬馬のペニスを受け止めている。涙目になりながらも、口を離さない。

「春樹……出るぞ……」

「んっ……!」

 春樹が頷いた。そのまま口の中に出していいという合図だ。

「くっ……うっ……」

 冬馬の身体が硬直した。ペニスがドクンドクンと脈打ち、春樹の口の中に精液を吐き出す。

「んんっ……! んっ……!」

 春樹の喉が動いている。飲み込もうとしているのだ。

 ドピュ、ドピュと何度も射精が続く。春樹は必死に飲み込むが、量が多すぎて口の端から溢れていく。

「はぁ……はぁ……」

 ようやく射精が収まり、冬馬は春樹の口からペニスを抜いた。春樹の口元は精液でべちゃべちゃになっている。

「ごほっ……けほっ……」

 春樹が咳き込みながら、口元を拭う。

「大丈夫か?」

「うん……ちょっと苦しかったけど……」

 春樹は恥ずかしそうに笑った。

「兄さんの……いっぱい出た……」

「ああ……お前のせいだ」

 冬馬は春樹の頭を撫でた。春樹は嬉しそうに目を細める。

 風が二人の汗ばんだ肌を冷やしていく。テラスの床には、二人の体液が混じり合った痕跡が残っている。

「……服、着ような。風邪ひくぞ」

「うん」

 二人は慌てて服を整えた。互いに顔を見合わせて、小さく笑う。

「……なんか、変だよな」

「ああ、変だ」

 でも、後悔はしていなかった。

 この状況がいつまで続くのかわからない。でも、今はただ——

 互いの存在だけが、唯一の救いだった。

 崖の上のテラスで、風に吹かれながら、二人は寄り添っていた。

 まだ見えない未来に、不安を抱きながら。
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